October 12, 2020

ウェーディングシューズ(沢靴)のフェルト貼り替え

先週の土曜日は、台風通過による雨だったので、沢靴のフェルトを貼り替えた。フェルト貼り替えについては、過去に3回行っており、そのうちの2回の作業過程は、このブログにもアップしている(2016年6月2018年4月のブログ)。これまでフェルトを貼り替えたウェーディングシューズは、問題なく使えているので、この方法で特に問題はないと思われる。購入先に頼むと、貼り替えに1万円ぐらいはするらしいので、自分でやった方が安く済む。今回はこれまでより少し詳しく、作業のコツについてに解説してみたい。

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現在、3足のウェーディングシューズをもっているが、今シーズンは、左の秀山荘製ClimbZoneウェーディングシューズデラックスと、右のモンベル製サワートレッカーをローテーションで使っていた。前者は2シーズン、後者は6シーズンの使用である。真ん中の秀山荘製は旧モデルで、これも6シーズンの使用で、過去に3回ほどフェルトを交換している。この旧モデルはアッパーの破れが目立ってきていたので、今シーズンは使用はしなかった。今回、この3足の沢靴のうち、秀山荘製の2足(左、中)のフエルトを交換した。左の秀山荘製は2年の使用で、初めての張り替えである。これが来シーズンの勝負沢靴になる。真ん中の旧モデルはアッパーの破れはあるが、もう1シーズンぐらいは持ちそうな感じなので、来シーズンは釣り専用にする予定だ。右のモンベル製の沢靴は、1回フエルト交換はしているが、アッパーの破れと劣化が激しく、今シーズン限りで廃棄する予定である。

用意するものは、交換用のフェルト。上の双進フェルト角切りブラックをAMAZONで購入した。26-27cmサイズの靴ならば、2足分を取ることができ、お得である。

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他には、大型のカッターナイフ、ペンチ、ボンド、ペイントマーカーホワイト、ビニールテープ、新聞紙が必要だ。ボンドは、ホームセンターで購入できるコニシのボンドG17(170ml)を使用する。2足分でちょうど170mlを使い切ったが、状況によっては、予備として50mlサイズも用意しておいた方がよいだろう。フェルト専用のボンドもあるようだが、G17で問題なく接着はできている。値段的にもこちらの方が安い。

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まずは古いフェルトを剥がす作業である。上は剥がす前の状態である。フェルト貼り替えの目安になるが、2シーズンの使用でだいぶつま先部分のフェルトが減っていて、クッション部分とフェルトの差がなくなっている。

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この作業がすべての行程の大部分を占めるといってよい。かなり力が必要で、時間もかかる作業。古いフエルトの接着面にカッターで切り込みを入れ、ペンチでフエルトを掴みながら、ゆっくり少しずつ剥がしていく。秀山荘製の場合は靴のつま先側からの方が剥がしやすかったが、踵側からの方が剥がしやすいこともある。最初はなかなか進まないが、ある程度剥がせると、その後は比較的楽に剥がすことができる。

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剥がし終わった古いフェルトと靴裏。この靴は初めての貼り替えなので、かなりうまく剥がせた。靴裏のクッションがまだきれいだ。秀山荘製は他のメーカーの沢靴よりもフェルトが比較的剥がしやすいようだ。モンベル製の場合はかなり剥がすのに苦労し、クッション部分もいっしょに剥がれたりした。

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過去に3回のフェルト交換をした旧モデルは、靴裏に過去のボンドが残っていた。

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沢靴のクッションに残ったボンド等をサンドペーパーで削って平らにする。上の写真のようにきれいに剥がせた場合は簡単にでよい。過去のボンドが残った旧モデルの方は、しっかりサンドペーパーをかけた。サンドペーパーの目は荒目を使う。

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次に、フェルトを剥がした靴を交換に使うフェルト板の上に置いて、ペイントマーカーホワイトで縁取りをする。この作業はフェルトを剥がす前にやってもよい。ここで重要なのは、靴裏よりやや大きめに縁取りをすること。特に減りの速いつま先部分は、余裕をもって大きめに縁取りすることがポイントである。靴裏よりフェルトの方が大きい場合には、後でカッターではみ出した部分を削って何とでもなるが、靴裏よりフェルトの方が小さいと修正は不可能となる。

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縁取りに合わせてカッターナイフで切り出す。下にダンボールなどを置いた方がよいだろう。1回ではフエルトの底までカッターの刃が抜けないが、何度かカッターを入れてなぞっていけば、うまく切り取れる。

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切り出したフェルトにボンドの前塗りを行う。ボンドが生乾きの状態で金槌で表面を叩いて、フェルトの起毛を抑える。この作業を行うことで、フェルトの接着面が平らになり、接着が確実なものとなる。

前塗りが乾いたら、ボンドを交換用フェルトと靴裏のクッション部分に塗る。塗る順番は、フェルトが先である。

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ボンドがべたつかなくなるまで15〜20分ほど乾かしたら、沢靴とフェルトを貼り合わせる。かかと部分から慎重に合わせていくのがよいだろう。つま先部分はフェルトの減りが速いので、フェルトが靴のつま先よりもはみ出している方がよい。この時に、沢靴とフエルトの間にレジ袋を挟んだまま位置を決めるという方法もある。フエルトが動かないように端からレジ袋を抜くとうまく貼り合わせられる。合成ゴム系の接着剤がプラスティックと接着しないことの応用である。

あとは履いたり、金槌で叩いたりして、フエルトソールに圧力を加える。ビニールテープなどでグルグル巻きにして、1日放置する。

最後の仕上げとして、余分にはみだしたフエルト部分をカッターナイフでカットする。そんなに綺麗に仕上げる必要はない。履いているうちに、フエルトの形が沢靴に合うように変わってくるので。

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これでフェルト貼り替えは一段落だが、ついでにナイフのメンテナンスも行った。砥石で研いで切れ味を増す。

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家庭用の包丁もついでに研ぐ。

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この作業で午後を丸々使った。作業終了後は早速、一杯! 石徹白で買った激辛味噌は冷や奴にもよしで、お酒が進む。

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October 01, 2020

禁漁前最後のテンカラ釣りは通い慣れた奥美濃にて

禁漁前最後のテンカラ釣りは、9月最後の週末を利用して通い慣れた奥美濃方面の予定だった。奥美濃にあるワンゲル部山小屋をベースにしてである。しかしながら、直前の天気予報はよくなかった。特に土曜日の天気が悪いとのこと。そこで月曜日に休暇取得をして、日月で行くことにした。この日程変更で、残念ながら若者1名の参加が見送りになってしまった。一方で、ワンゲル部OBのHくんはすでに月曜日は休暇を取得しているとのことで、Hくんと2人で行くことにした。

土曜日の午後に奥美濃へ移動したが、奥美濃は予報通り雨であった。日曜日の天気はあまり期待していなかったのだが、山小屋周辺はとりあえず天気がもちそうだったので、以前から気になっていた谷を調べることにした。案の定、朝の野伏ヶ岳方面は厚い雲に覆われていた。

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谷に入ると魚影はあるものの、まったく毛鉤に反応がない。途中、滝、堰堤とあり、それらを越える。ナメもあって、思ったよりきれいな渓相だ。谷の周囲も自然林でいい感じだ。

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しばらく忍耐の時間があったが、ようやく1匹目が釣れた。チビイワナだった。

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それで終わってしまうのかという状況がしばらく続いたが、ある所から急に釣れ出すようになった。

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ポイントに毛鉤を落とせば、まず釣れるという状態になる。

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先日の沢行でようやくテンカラでの初イワナをゲットしたHくんも釣り上げた。

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33cmほどの尺イワナも釣れた。ダメ元で入ったのだが、予想を裏切る満足な釣果で、なかなかの新規開拓であった。禁漁前最後となる翌日も期待したい。

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適当な所で切り上げて、山小屋に戻り、早速、一杯始めた。

禁漁前最後となる翌日は、これまで実績のある某谷へ。ところが、思ったほどポンポンとは釣れなかった。昨シーズンもそうだったが、禁漁前の駆け込みで、最後の週末に谷の奥まで入ってきた釣り人がいた感じがする。

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それでも釣れないわけではない。

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Hくんも2日続けてしっかり釣り上げ、何かを掴んだようだ。

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最終的な釣果としては悪いわけではなかったので、禁漁前最後としてはワガママは言わない。

最終日のアタリシーンを動画に編集してみました。

今シーズンは、新型コロナウイルス流行による自粛と梅雨の長雨でシーズンインが遅かった沢とテンカラ釣りだが、終わりヨシで悔いなく終わることができた。次はいよいよスキーシーズンの到来だが、その前にキノコと紅葉の季節がある。少々のクライミングとアキレス腱炎が悪化しない程度のランニングもしておきたいところだ。

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September 24, 2020

シルバーウィークは奥美濃方面へ

観光地の混雑が予想されるシルバーウィーク。山もメジャーなエリアは混雑は避けられない。マイナーなエリアと言えば、通い慣れたワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面だ。白山方面は秋雨前線の影響が少なそうだという天気予報もそれを後押しした。奥美濃の石徹白周辺にはそこそこよい沢はあるのだが、基本的に一部の山を除いて登山道がないので、沢登りに来る人はそう多くはない。釣人も車で横付けできる林道がある本流や支流には多いが、源流部まで入る人は少ない。そんな訳で、シルバーウィーク4日間はワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面で遊ぶことにした。パートナーはワンゲル部OBの若きHくん。その判断はまさに正解で、沢の中では誰にも会わず、釣果もそこそこあり、楽しく静かに過ごすことができた4日間であった。

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山に行く時は、大抵いつも前夜に出て、現地到着後に車中で仮眠してから行動開始となる。そのため1日目はいつも寝不足の状態で、パフォーマンスが大抵悪い。特に50歳を過ぎてからは、そのパフォーマンス低下が著しい。今回は山小屋利用なので、山小屋で仮眠できるのは少し楽だが、翌朝が寝不足であるのは変わらない。おまけに晩酌もしてしまった。そんな訳で、シルバーウィーク1日目はウォーミングアップ程度ということで、山小屋から歩いて行ける近場のプライベート釣り場に久しぶりに行くことにした。

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10時という渓流釣りとしてはだいぶ遅い時間に山小屋を出発した。他の沢であれば、すでに先行者がいる時間だ。この沢はアプローチがわかりにくいため、滅多に人も入ってこない。だからこんな遅い時間に出発しても大丈夫なのだ。沢に入ると、前日までの雨で水量はやや多めという感じだった。

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基本的に藪沢なので、テンカラ釣りでは毛鉤が木によく引っかかってしまう。それでも小さな沢の割に魚影は濃いため、イワナはそこそこは釣れる。しかしながら、以前に比べるとイワナがスレてきている。時々人の入った形跡もあるので、最近は釣人もたまには入っているのかもしれない。小さい沢なので、できれば魚は持ち帰らないでほしいものである。

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終了地点まで釣り上がったらすでによい時間で、山小屋に戻ってきたら15時を過ぎていた。ちょっと早めだが、翌朝の早起きのため、早速、ソーセージを焼いて、ビールを開ける。

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肉も焼き、魚も焼く。これはイワナではなく、赤魚の一夜干しである。

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伏見の酒も開ける。原酒なので19度とアルコール濃度も高め。

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最後はガーリックチャーハンでしめた。初日から飛ばしてしまったが、早めに切り上げることはできた。

イワナ谷遡行・推高谷右俣下降につづく

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September 01, 2020

奥美濃 石徹白川 推高谷:和田山牧場跡への林道を探して藪漕ぎ!

先週末はソロにて、石徹白川支流の推高谷を、地形図に林道の記載がある標高1230mまで遡行した。問題は林道を探しての激しい藪漕ぎをだった。ほぼ自然に帰っている林道をどうにか見つけだし、苦労しながらも和田山牧場跡まで到達することができた。和田山牧場跡からは明瞭な林道の下山だった。

【日程】2020年8月29日(土)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 推高谷
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れのち雨
【コー スタイム】白山中居神社8:13〜初河谷出合8:54〜推高谷出合9:21〜10m滝下10:11〜960m二俣11:03〜1040m二俣11:53〜1230m遡行終了点13:25〜湿地(林道交差点)15:01〜ダイレクト尾根基部(ルートミス引き返し点)15:21〜湿地(林道交差点)15:44〜和田山牧場跡15:55〜白山中居神社17:04

今回の沢行の目的は、石徹白川流域の支沢をいろいろと調査するうえで、下降路として、推高谷と、大進橋から和田山牧場跡に通じる林道を使えないかを確認することだった。推高谷の源流部は、薙刀山や野伏ヶ岳へのバックカントリースキーでは馴染みの場所である。雪のある時期に薙刀山に行くには、推高谷を横断する必要がある。野伏ヶ岳山頂から推高谷へ滑走することもある。その際に和田山牧場跡から推高谷への林道の存在は確認はしているが、無雪期にどんな状態であるかは興味を持っていた。というのも、2年前の9月のことであるが、ワンゲル部の学生たちに藪漕ぎ練習として無雪期の野伏ヶ岳に挑戦させたことがあった。決して精鋭とは言えないメンバーであったが、ダイレクト尾根基部までしか到達できず、まだ午前中の早い時間に撤退を決めて戻ってきた。その時にもった疑問が、本当にこのあたりの夏の林道の藪漕ぎがそんなに大変なのかということだった。それを自分で確認してみたいというのが、今回の沢行のきっかけであった。直前で同行予定のパートナーが参加できなくなり、ソロという不安はあったが、藪漕ぎが厳しければ沢へ戻ればよいだろう。がおろさんによる推高谷下降の記録もある。そんな理由から今回の計画を実行するに至った。

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野伏ヶ岳へのバックカントリーの出発地点でお馴染みの白山中居神社に車を駐めて、スタートは8時13分だった。ちょっと遅めではあったが、標高差は550mぐらいなので、時間的には大丈夫だろうと思っていた。

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石徹白川左岸沿いの林道を進む。白山の大杉(石徹白)登山口に向かう林道である。

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初河谷出合を過ぎ、石徹白川が西から北へ大きく向きを変えるところから入渓した。そこから推高谷出合はすぐだった。

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すぐに最初の堰堤が現れる。左から越える。

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すぐに2つめの堰堤で、これも左から越えた。

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1m滝と大きな淵。木にテンカラ毛鉤が引っかかっていた。どうやら釣人も入っているらしい。

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滝の音がしてきて現れたのが10m滝だった。

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10m滝は右から巻いたが、フイックスロープがあった。釣人が取り付けたものだろうか?

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10m滝の落口を覗き込む。

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小滝と淵。

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次に現れたのが4m滝だった。4m滝は右から容易に巻けた。

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ワイヤーがあった。同じ石徹白川の支沢であるカンバタ谷にも似たようなワイヤーがあったが、過去の伐採作業などの名残か?

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多条の滝2段5m。1段目は3m。

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2段目は2m。

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多条の滝の落口から覗き込む。

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出合から1時間半ほどで、960m二俣。左俣は和田山牧場跡の湿地に出るようだが、水量の多い右俣を進む。水量は1:3。

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途中、右岸に崩壊地あり。

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ケルンが作ってあった。

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右岸からの滝とその流れ。

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1040m二俣の水量は1:1。タカノス谷やイワナ谷を遡行した場合は右俣を下降することになるが、今回は下山に林道を使うので、左俣を進む。

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ナメが現れる。

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ナメ滝4m。この滝が魚止のようだ。

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2mぐらいのナメ滝が3つ続く。

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2つめのナメ滝。

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3つめのナメ滝。

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左岸からナメ滝が入る。

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標高1230mあたりに来たので、そろそろ地形図にある右岸から入ってくる林道を探すことにする。推高谷は平凡な沢歩きと思っていたが、滝やナメもあって、そこそこ楽しめた沢だった

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斜面にトラバース気味に踏み跡らしきところを辿るが、ササとヤマブドウの蔓に進路を妨げられ、猛烈な藪漕ぎになる。

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なかなか進まず、あまりにしんどいので沢に戻ろうという思いがよぎったが、林道になんとか出られた。だいぶ歩くのは楽になるが、林道は自然に帰っている所が多く、途中に沢も入ったりしていて、何回も林道を外してしまう。そうなるとまたもや猛烈な藪漕ぎになる。

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藪に遮られ,地形もわからずで、一時はビバークも覚悟したが、なんとか和田山牧場跡への林道に合流することができた。沢からここまで1時間半ほどかかった。ここからの林道は比較的明瞭なのだが、アホなことにここで油断して、ダイレクト尾根の基部に向かってしまった。ダイレクト尾根の基部まで行ってから、方向が違うのに気づいて、すぐに林道の合流地点まで引き返す。合計45分ほどのロスタイムとなった。

そんなミスルートもあり、無雪期の野伏ヶ岳はダイレクト尾根の基部までは林道を辿れ、そこまでの藪漕ぎは比較的容易であることがわかった。問題はダイレクト尾根に乗ってからになるだろう。2年前の9月のワンゲル部員達のダイレクト尾根基部での野伏ヶ岳撤退は簡単に諦めすぎであり、リーダーのバリエーションルートへの未熟さと自信のなさに原因があると思われる。まあ、野伏ヶ岳は雪のある時期に行くべき山ではあるが、もう少し若者の根性を見せてほしかった。

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和田山牧場跡からは車も問題なく通れる林道の下山だったが、急に雨が降り出した。

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途中、林道上に新鮮なクマの糞があった。折立でのクマ騒動もあったが、今シーズンはあちこちでクマの形跡をよく見かける。急な雨でびしょ濡れになったが、和田山牧場跡から白山中居神社までは1時間ほどの下山時間であった。

今回の沢行の目的について、結論から言うと、推高谷からの和田山牧場跡への林道は下山ルートには使えそうだ。ただし、沢から和田山牧場跡までの林道に不明瞭箇所が多いのが難点である。林道を外すと、藪漕ぎに苦労することになる。それを考えると、おそらく推高谷をそのまま出合まで下った方が楽にちがいない。下部の滝の巻きも簡単であるからだ。1040m二俣からならば、2時間もあれば出合まで下れるだろう。

 以下は遡行図です。このルートは一般登山ルートではありません。地図読み技術やロープを使った登攀技術などが必要になります。

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August 31, 2020

3年ぶりの赤木沢は中俣乗越へ

折立・黒部方面遠征の1日目は真川ゴルジュの偵察だったが、2日目は薬師沢小屋へ移動した。今回の目的は赤木沢の遡行。私にとっては3年ぶり3度目の赤木沢となる(2017年7月の記録)。最終日は美しく明るい赤木沢に癒やされた遡行となった。

【日程】2020年8月23日(日)〜24日(月)
【山域】北ア立山
【渓谷名】黒部川 薬師沢中俣・赤木沢
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、mizoken、マメゾウムシ
【天候】8/23 晴れのち雨、8/24 晴れのち雨のち曇り
【コー スタイム】
8/23 折立7:05〜太郎平小屋10:26-49〜第二徒渉点11:36-12:04(薬師沢中俣下降)〜第三徒渉点13:31〜薬師沢小屋14:09
8/24 薬師沢小屋5:49〜赤木沢出合7:23〜大滝下9:41〜中俣乗越10:57-11:17〜北ノ俣岳12:23-32〜太郎平小屋13:42-57〜折立16:35

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2日目の出発前に起こったのが、クマによる車上荒し騒動だった。薬師沢小屋で1泊している間に、今度は自分の車がやられないかが心配だ。窓を完全に閉めて、しっかりドアの施錠を確認してから折立を出発した。

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太郎平小屋への登山道を登る。途中で剱岳が姿を現した。

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折立からおよそ3時間半で太郎平小屋に到着。

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第二徒渉点より薬師沢中俣を下降することにした。

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下降しながらテンカラ竿を出すと、イワナが釣れた。

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薬師沢右俣との二俣に近づくと、急に空が暗くなり、雷が鳴り出した。薬師沢左俣に入り、第三徒渉点より登山道にエスケープした。幸いなことに雨はそれほど強くは降らず、さほど濡れることなく薬師沢小屋に着いた。

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翌朝は6時前に薬師沢小屋を出発した。黒部川奥ノ廊下を進む。途中、テンカラ竿を出してみたが、イワナの反応はまったくというほどなかった。

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黒部川本流の滝は巻かずに左から越えた。ちょっとイヤらしい。

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赤木沢出合に到着。黒部川本流には本流最後の滝がある。ここまで薬師沢小屋からのんびり歩いて1時間半ほど。

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赤木沢出合の深い淵を右からヘツって越える。

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早速、赤木沢はナメが迎えてくれた。

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大きな釜をもった美しい滝も早速現れる。

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果敢に泳いで滝を攻める若者!

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ナメと滝の競演!

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ナメ歩き。

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美しい!

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次々と滝を越える。

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大滝が近い!

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大滝が現れたが、水量はだいぶ少ない!

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大滝手前の左岸の尾根状地形から高巻く。高巻き途中からの大滝。

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前回は大滝上からすぐに右俣に入ったが、今回は本流沿いに中俣乗越を目指す。

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美しい風景はまだ続く。

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ウサギギク。

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水流がなくなった所からの、稜線の眺め。

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高山蝶のベニヒカゲ。

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ミヤマリンドウ。

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最後の詰めは藪漕ぎもなく。

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比較的楽に中俣乗越に出た。ここで沢装備を解除する。ここからの下山が長くキツい。

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まずは北ノ俣岳のピークを踏む。大滝下から北ノ俣岳までの所要時間は2時間42分だった。前回は大滝上ですぐに右俣に入って、2時間49分だった。当時の方が体力もあったはずなので、稜線に出るのが楽な中俣乗越経由の方が時間的にも速いようだ。稜線に出てから急に雲が出てきて、北ノ俣岳から雨が降り出した。

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薬師岳の眺め。

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太郎平小屋に着くと雨は止んだが、折立への下山で雨がまた強く降り出した。川のようになった登山道の下山だったが、折立に着いた頃には雨は止んでいた。折立に一晩泊めた車は異常なしで、実に安堵した。しばらく折立でのクマ被害は続きそうな気がする。下山の天気は悪かったが、赤木沢は裏切らなかった!

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August 28, 2020

北アルプス 折立から真川ゴルジュの偵察

折立でのクマ騒動はすでに報告済みですが、3日間ほど北アルプスの折立・黒部方面へ行っていました。

当初は、岩井谷を沢泊して稜線に抜けて、薬師沢中俣を下降し、赤木沢を遡行して下山する予定でした。しかし天気予報では大気は不安定で、急な雷雨による増水の危険性があった。そこで、1日目は折立周辺で遊び、2日目に登山道にて稜線に上がり、薬師沢小屋に1泊して、3日目に赤木沢を遡行して下山するに変更した。

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それで1日目は何をしたかというと、折立から岩井谷橋まで1時間ほど林道を歩き、岩井谷を堰堤を越えながら本流との出合まで下降してみた。

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テンカラ竿を振ってみたところ、いきなり尺越えのイワナが釣れた。

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いくつも堰堤を巻きながら真川本流まで下降すると、本流にダムがあり、本流は出合から上流はゴルジュになっていた。

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入口には水量の多い滝がかかっていた。ゴルジュストロングスタイルの本気モードではなかったが、ちょっとゴルジュの中を覗いてみることにした。果敢に攻める20代のMくん。

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ゴルジュの中にも滝があった。偵察はここまで。

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帰りはダムへの作業道を使った。

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帰りがけに真川本流でもテンカラ竿を振った。そうポンポンは釣れなかったが、そこそこ楽しめた。

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August 27, 2020

折立でのクマによる車上荒し事件がフジテレビの「とくだね!」で取り上げられる!

前回の記事にて、折立でのクマによる車上荒し事件を報告しましたが、今朝(2020年8月27日)に放送されたフジテレビのとくだね!でもこの事件が取り上げられました。

放送では、目撃者および動物生態学者の立場から私もコメントしています。電話インタビューでは前回の記事に書いたようなことをほぼ説明したのですが、かなりカットされていましたね。限られた短い放送時間に取材内容を編集せざるを得なかったのでしょうが、内容としてはうまく編集されていたと思います。

上のYouTube動画は、この放送でも紹介されていましたが、海外で撮影されたものです。アメリカクロクマのようですが、車内に侵入したクマが車の窓ガラスを容易に割って車内から出てくる動画です。日本のツキノワグマでも、車の窓ガラスぐらいは簡単に割ってしまいそうですね。車上荒しに味をしめてしまい、車上荒しを繰り返すようなクマが現れないことを願います。そのためにも、車外にゴミや食糧などをおかない、車の窓は完全に閉めることはしっかり守らないといけないですね。

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August 26, 2020

折立(富山県 有峰林道)でのクマによる車上荒らし

8月22日〜24日の日程で、折立・黒部方面へ沢遊びに行っていました。その2日目の朝に、折立駐車場にて、車の窓を完全に閉めずに駐車していた登山者の車に、クマが窓ガラスを破って侵入し、車内のシートなどをズタズタにしたという現場に遭遇したので、詳細を報告しておきます。

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8月22日の朝に折立入りした。

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周辺で沢遊びをして、夕方に帰ってくると、駐車場にクマの糞があった。朝にはなかった気がするので、白昼堂々と駐車場で脱糞したのかもしれない。今シーズンの折立はクマの異常出没と異常行動が目立っている。たとえば、食事中に食べ物をクマに奪わる、クーラーボックスを奪われる、登山者が靴を履いている隙にザックを奪われるなど、人の隙を突いたクマの異常行動が目立つ。そんなわけで、折立キャンプ場は現在閉鎖されているだけでなく、駐車場内でのテント設営と車外での食事も厳禁となっている。我々もそんなリスクから、この晩は折立から移動し、有峰湖畔にある冷夕谷キャンプ場にて車中泊した。翌朝(8月23日)に折立に再び上がると、その事件は起きていた。

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近くに何やら様子のおかしいノアが駐まっていたが、よく見ると、車のフロント部に動物の足跡がベタベタついている。明らかにクマの足跡だ。

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車の右横を見ると驚いた。ドアミラーが引きちぎられ、リア部の窓ガラスが割られている。フロントの窓は完全には閉められていなかった。

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割れた窓ガラスの所から車内を覗き込むと、侵入したクマによって、車内は物色され、シートはズタズタにされている。

フロントの窓は完全には閉められていなかったことから、おそらく車内の匂いにクマが誘引されたものと思われる。人の食糧の味を覚えてしまったクマの犯行だが、まさか窓ガラスを割って車内に侵入するとは驚きである。もし中に人がいたならば、人身事故が起こっていたかもしれない。暑いから、あるいは換気のために窓を開けて寝ることは、もはや折立ではできないところまで来ているのかもしれない。

このようなクマが出没するに至った原因はもちろんヒトにある。マナーの悪い登山者、釣り客、キャンパーが残飯やゴミを放置したことにより、クマがヒトの食糧の味を覚えてしまったからだ。本来は臆病でヒトを恐れるクマが、ヒトの近くには食べ物があると学習してしまい、大胆な行動をするに至ってしまったのだ。上高地でも同様にヒトの食べ物の味を覚えてしまったクマによる人身事故が起こっている。折立ではまだ人身事故は起こっていないようだが、いつ起こってもおかしくない状況にあると考えられる。折立から入山する場合は、クマに細心の注意が必要であるだろう。そして我々登山者もゴミを放置しないなど、しっかりマナーを守っていかなければならない。山はもともとクマの生息地であり、我々がクマの生息地に踏み込むわけだから。

折立、上高地以外にも、今年は日本全国でクマ出没の頻度が例年以上に高い感じがする。今年が例年と違うのは、梅雨の長雨と新型コロナウイルスの流行である。梅雨の長雨による日照不足で、クマの餌となる山の実りが悪かったのかもしれない。ただでさえ夏場はクマの餌が不足する時期である。新型コロナウイルスの流行による登山自粛によって登山者が少ない状況は、餌を求めるクマの行動範囲を広げるかもしれない。それによってヒトとの遭遇も増えたのかもしれない。これからの秋の山の実り次第では、クマの出没頻度がさらに高まることもあり得るのかもしれない。ヒトとクマの双方の幸せのためにも、どうか秋の山の実りが豊作であることを祈りたい。

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August 09, 2020

鳩塩の滝(はつしおのたき)

山小屋滞在の最終日は、前日までの疲労抜きを兼ねて、お気楽な沢散策のつもりで、白山中居神社の前を流れる石徹白川の支流である朝日添川(わさびぞえがわ)へ。朝日添川の源流は大日ヶ岳や天狗山になる。

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保川との二俣のすぐ上流に堰堤があるが、その上から入渓した。

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しばらく進むと、大きな立派な滝が立ち塞がった。何の予備知識もなく行ったので、滝の大きさに驚いてしまった。滝の左側が登れそうだったので、フリーソロで登ってしまった。沢の横を林道が走っていて、釣人しか入らなそうな場所なので、ひょっとして初登か?

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滝の落口からの眺め。

後で調べたところ、滝には名前がついていて、鳩塩の滝(はつしおのたき)というそうだ。落差15m、幅15mでなかなかの迫力だった。近くに、鳩が傷を癒した鉱泉があるらしい。滝のすぐ下流に2つの枝沢が左右両方から入っているが、その湧き出し部だろうか? それとも滝の右側面にも流れがあるが、その上だろうか? 調査してみたくなった。

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奥美濃でテンカラ釣り

せっかく飯豊まで行ったので、しばらく周辺で沢登りや釣りでもと思ったが、天気予報的に1日は雨で停滞となりそうだった。梅雨明け直後で沢の水量も多い。車中泊は暑いし、堺ナンバーで東北をウロウロするのも何なので、思い切って南下することにした。下道400km走って、ワンゲル部の山小屋のある奥美濃へ移動。アキレス腱炎がまだ完治していないこともあり、ホームで平日ソロのテンカラ釣りをのんびり3日間楽しむことにした。

1日目は、近くの某谷の調査へ。沢の横を林道が走っているので期待はしていなかったが、時々魚影はあるものの、魚は釣れず。木の枝葉が川面を覆っている所が多く、テンカラも振りにくい。ここは早々と切り上げて、キャッチ&リリース区間へ移動した。キャッチ&リリース区間は餌釣りは禁止で、ルアー、フライ、テンカラ専用区であるが、カエシのある針の使用は禁止となっている。

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最初の1匹目はイワナだった。その後、もう1匹、イワナを釣る。キャッチ&リリース区間の魚はスレていると思われるが、そこそこは釣れる。なお、石徹白川流域での釣りには遊漁証が必要で、1日券は1000円、年券は5000円である。

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アマゴも釣れた。スタートは遅かったが、いい時間になったところで切り上げた。

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小屋に戻って、早速の一杯。赤魚の醤油漬けはなかなか美味だった。

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メインディッシュはステーキで、早めの就寝となった。

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2日目は、某谷の源流部へ。

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最初の1匹目。

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尺超えも出た。

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こちらも尺越え。いい釣果で終えることができた。

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帰りにカケスが岩の上で寝ていて、近づいても気がつかない。

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声をかけたら起きて睨まれた。去年もこの近くで人を恐れない似たようなカケスに会ったが、同じ個体か?

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今宵も1人宴。

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山小屋の雨戸にホタルがとまっていた。

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山小屋で初めてホタルを確認したが、ヘイケボタルだった。標高の高い所は平地より発生時期が遅れるが、近くの沢で繁殖しているのだろうか? 来シーズンはホタル調査を行ってみよう。

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