October 19, 2020

書籍の紹介「ワンダーフォーゲル活動のあゆみ−学生登山の主役たち」

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城島紀夫 著「ワンダーフォーゲル活動のあゆみ−学生登山の主役たち
2015年8月8日発行
古今書院 ISBN: 978-4-7722-9011-1

こんな本が出版されていたとは、最近まで知らなかった。私は1997年からある大学のワンダーフォーゲル部の顧問をしているが、この本は1995年に出版されているので、顧問就任時に読んでおきたかった。読んでいたならば、部員の指導に役立てられたことも多かったにちがいない。

この本は、我が国で初めての日本のワンダーフォーゲルの歴史をまとめたものである。日本全国の大学ワンダーフォーゲル部の部誌、部報、周年記念誌、OB会報、今はなくなった連盟機関誌などの資料の収集は決して簡単ではなかっただろう。必要であれば、各大学のワンダーフォーゲル部OBOGにも面会して資料を集めたようだ。巻末にある表2は大学ワンダーフォーゲル部の創部状況を調べたものだが、この資料の歴史的価値は高く、著者も「この書のいのち」と強調している。

この本のタイトルが「ワンダーフォーゲル部」でなく、「ワンダーフォーゲル」なのは、大学ワンダーフォーゲル部だけでなく、社会人のワンダーフォーゲル活動についても触れているからだ。そもそも日本で「ワンダーフォーゲル」という言葉が流行したのは、戦前に活動していた社会人中心の多数の歩行運動団体のうちの1つがドイツ語を真似して名乗ったものが人気を呼んだのである。それが奨健会ワンダーフォーゲル部であった。「ワンダーフォーゲル」はドイツ語で「渡り鳥」の意味で,ドイツで始まった青年運動に起源すると一般に信じられているが、活動内容の移入や模倣ではなく、団体の名前にドイツ語を借りただけの「借名」であったようだ。当時のドイツでは、ワンダーフォーゲルと名乗っていた青年運動はすべて解散させられていたからだ。当時の日本は軍国主義国家として、国民の体力増強を目的に、歩行運動を推奨していたのだ。おそらくこの事実を現在の現役の部員達は知る由もないだろう。この奨健会ワンダーフォーゲル部が大学のワンダーフォーゲル部の創部に関わっているのである。

大学ワンダーフォーゲル部の最初の発足は戦前ではあるが、全国の大学にワンダーフォーゲル部の創設が広まったのは戦後のことであった。戦後最初の約10年間に関東の大学で創部が広がったが、それは主に登山と旅の同行者が起こしたものである。遅れて創部した関西などの大学ではサイクリングやキャンプの同行者が始めた。そして戦後の学生登山は、山岳部が衰退して、ワンダーフォーゲル部が主流の時代となった。サイクリングやキャンプが主体だった部も、次第に登山が主体となっていった。

ワンダーフォーゲル部が主にレクレーション登山を通じて拡大し発展する過程において、山小屋の建設やOB会の結成がなされた。山小屋といえば山岳部専用のものとなっていた時代としては、ワンダーフォーゲル部専用の山小屋建設は画期的な出来事であった。当時の山岳部では女子学生の入部を拒否していたが、登山を愛好したい女子部員たちは進んでワンダーフォーゲル部に入部した。どこの大学にも1960〜70年あたりに大量部員時代があったようだ。そのような時代には、山岳部の関係者から、ドイツから移入された第2山岳部、亜流山岳部、などなどと誹謗中傷の言葉が流布されたこともあったそうだ。

その後、活動多様化の時代となり、ワンダーフォーゲル部や山岳部の活動に変化が見られるようになる。学校間の活動内容の差異が、年々拡大の一途をたどる。伝統的に年間計画を伝承する部と、設立後の歴史が浅いために年間活動計画が決まらない部との差異は甚だしくなっている。これは私が顧問をしている部も同様だが、無目標化や共同体意識の希薄さが課題となっている。大学の課外活動の意義や位置づけが曖昧になっているのだ。大人もそうだが、近年、個人志向と現在志向が強くなっている。著者の言葉であるが、「社会や集団というものの意義を知ろうとしなければ、人間は幼稚化に向かう」だろう。また、「未来の目標に向かって長期的な計画を立てて、着実に歩みを続けることや、将来の望ましい状況を実現させるために現在を犠牲することなどを避ける」ならば、未来の発展もないだろう。

そのような状況で、活躍が期待されているのは、OBOG会である。監督とコーチをOBOG会が選任して、現役部員の技術指導をしているところもある。現役部員は毎年入れ替わっていく。現役部員だけで問題を解決することは難しい。OBOG会の重要性はますます大きくなってくるところだが、そのOBOG会の活動に若手会員が参加してくれないことが問題となっているところも多い。それはまさに負の連鎖で、現役時代に目標をもつことや共同体意識の重要性を学んでいないと、OBOG会の活動に意義も見いだせないだろう。その負の連鎖を断ち切るためには、OBOGと現役部員の両方の意識の変化が必要かもしれない。この本はそれによい契機となるだろう。ワンダーフォーゲル部OBOGだけでなく、現役部員にもぜひ読んでもらいたい。

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現在、この書籍はAmazonでは品切れだが、他のネット書店ではまだ購入可能のようだ。出版社である古今書院の紹介ページには、それらのネット書店にリンクが貼られている。

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October 12, 2020

久しぶりのトレッキングにて紀見峠駅から岩湧山

日曜日は、久しぶりに普通のトレッキングで、紀見峠駅から岩湧山へ登ってきた。沢も考えたが、台風による前日までの大雨で沢は増水していて危険だろうということで止めておいた。

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紀見峠駅を出発したのは、ちょうど正午で、トレイルランナーのグループと一緒だった。岩湧山へは根古川林道からアプローチする。相変わらずの慢性的なアキレス腱炎のため、トレーニングとはいえ、そんなにスピードは出せない。当然ながら、トレイルランナーグループは先に行ってしまった。

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途中の林道沿いを流れる根古川は、予想通りに普段よりかなり多い水量で迫力があった。

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出発時は曇りの天気も、山頂に近づく頃には青空が見えていた。ハイカー、トレイルランナーとすれ違う人は多かった。

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紀見峠駅から2時間ほどで岩湧山の山頂に到着。山頂部のススキが秋の風情だ。

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ススキの間から大阪方面の眺め。

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今回は、新しいトレランシューズの慣らしも兼ねていた。下山は砥石谷林道から天見駅へ。相変わらず、終盤にアキレス腱が痛くなる。普通に歩く分には大丈夫だが、トレランはまだできない。

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ウェーディングシューズ(沢靴)のフェルト貼り替え

先週の土曜日は、台風通過による雨だったので、沢靴のフェルトを貼り替えた。フェルト貼り替えについては、過去に3回行っており、そのうちの2回の作業過程は、このブログにもアップしている(2016年6月2018年4月のブログ)。これまでフェルトを貼り替えたウェーディングシューズは、問題なく使えているので、この方法で特に問題はないと思われる。購入先に頼むと、貼り替えに1万円ぐらいはするらしいので、自分でやった方が安く済む。今回はこれまでより少し詳しく、作業のコツについてに解説してみたい。

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現在、3足のウェーディングシューズをもっているが、今シーズンは、左の秀山荘製ClimbZoneウェーディングシューズデラックスと、右のモンベル製サワートレッカーをローテーションで使っていた。前者は2シーズン、後者は6シーズンの使用である。真ん中の秀山荘製は旧モデルで、これも6シーズンの使用で、過去に3回ほどフェルトを交換している。この旧モデルはアッパーの破れが目立ってきていたので、今シーズンは使用はしなかった。今回、この3足の沢靴のうち、秀山荘製の2足(左、中)のフエルトを交換した。左の秀山荘製は2年の使用で、初めての張り替えである。これが来シーズンの勝負沢靴になる。真ん中の旧モデルはアッパーの破れはあるが、もう1シーズンぐらいは持ちそうな感じなので、来シーズンは釣り専用にする予定だ。右のモンベル製の沢靴は、1回フエルト交換はしているが、アッパーの破れと劣化が激しく、今シーズン限りで廃棄する予定である。

用意するものは、交換用のフェルト。上の双進フェルト角切りブラックをAMAZONで購入した。26-27cmサイズの靴ならば、2足分を取ることができ、お得である。

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他には、大型のカッターナイフ、ペンチ、ボンド、ペイントマーカーホワイト、ビニールテープ、新聞紙が必要だ。ボンドは、ホームセンターで購入できるコニシのボンドG17(170ml)を使用する。2足分でちょうど170mlを使い切ったが、状況によっては、予備として50mlサイズも用意しておいた方がよいだろう。フェルト専用のボンドもあるようだが、G17で問題なく接着はできている。値段的にもこちらの方が安い。

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まずは古いフェルトを剥がす作業である。上は剥がす前の状態である。フェルト貼り替えの目安になるが、2シーズンの使用でだいぶつま先部分のフェルトが減っていて、クッション部分とフェルトの差がなくなっている。

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この作業がすべての行程の大部分を占めるといってよい。かなり力が必要で、時間もかかる作業。古いフエルトの接着面にカッターで切り込みを入れ、ペンチでフエルトを掴みながら、ゆっくり少しずつ剥がしていく。秀山荘製の場合は靴のつま先側からの方が剥がしやすかったが、踵側からの方が剥がしやすいこともある。最初はなかなか進まないが、ある程度剥がせると、その後は比較的楽に剥がすことができる。

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剥がし終わった古いフェルトと靴裏。この靴は初めての貼り替えなので、かなりうまく剥がせた。靴裏のクッションがまだきれいだ。秀山荘製は他のメーカーの沢靴よりもフェルトが比較的剥がしやすいようだ。モンベル製の場合はかなり剥がすのに苦労し、クッション部分もいっしょに剥がれたりした。

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過去に3回のフェルト交換をした旧モデルは、靴裏に過去のボンドが残っていた。

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沢靴のクッションに残ったボンド等をサンドペーパーで削って平らにする。上の写真のようにきれいに剥がせた場合は簡単にでよい。過去のボンドが残った旧モデルの方は、しっかりサンドペーパーをかけた。サンドペーパーの目は荒目を使う。

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次に、フェルトを剥がした靴を交換に使うフェルト板の上に置いて、ペイントマーカーホワイトで縁取りをする。この作業はフェルトを剥がす前にやってもよい。ここで重要なのは、靴裏よりやや大きめに縁取りをすること。特に減りの速いつま先部分は、余裕をもって大きめに縁取りすることがポイントである。靴裏よりフェルトの方が大きい場合には、後でカッターではみ出した部分を削って何とでもなるが、靴裏よりフェルトの方が小さいと修正は不可能となる。

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縁取りに合わせてカッターナイフで切り出す。下にダンボールなどを置いた方がよいだろう。1回ではフエルトの底までカッターの刃が抜けないが、何度かカッターを入れてなぞっていけば、うまく切り取れる。

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切り出したフェルトにボンドの前塗りを行う。ボンドが生乾きの状態で金槌で表面を叩いて、フェルトの起毛を抑える。この作業を行うことで、フェルトの接着面が平らになり、接着が確実なものとなる。

前塗りが乾いたら、ボンドを交換用フェルトと靴裏のクッション部分に塗る。塗る順番は、フェルトが先である。

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ボンドがべたつかなくなるまで15〜20分ほど乾かしたら、沢靴とフェルトを貼り合わせる。かかと部分から慎重に合わせていくのがよいだろう。つま先部分はフェルトの減りが速いので、フェルトが靴のつま先よりもはみ出している方がよい。この時に、沢靴とフエルトの間にレジ袋を挟んだまま位置を決めるという方法もある。フエルトが動かないように端からレジ袋を抜くとうまく貼り合わせられる。合成ゴム系の接着剤がプラスティックと接着しないことの応用である。

あとは履いたり、金槌で叩いたりして、フエルトソールに圧力を加える。ビニールテープなどでグルグル巻きにして、1日放置する。

最後の仕上げとして、余分にはみだしたフエルト部分をカッターナイフでカットする。そんなに綺麗に仕上げる必要はない。履いているうちに、フエルトの形が沢靴に合うように変わってくるので。

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これでフェルト貼り替えは一段落だが、ついでにナイフのメンテナンスも行った。砥石で研いで切れ味を増す。

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家庭用の包丁もついでに研ぐ。

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この作業で午後を丸々使った。作業終了後は早速、一杯! 石徹白で買った激辛味噌は冷や奴にもよしで、お酒が進む。

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October 06, 2020

和泉葛城山 コースケ滝谷:圧巻の100mナメ滝と倒木地獄

9月一杯で今シーズンの沢は終了したつもりでいたが、10月に入っても、関西ではいまだ気温が高く、充分に沢に行ける気候である。そんな時に、たっさんから、「週末の予定が空いているのでどこか行かない?」いうお誘いがあった。どこに行くべきか迷ったが、近場の和泉葛城山に100mのナメ滝があるらしいという情報を得たので、早速、その滝を見に行くことにした。たっさんにとっては、5年ぶりの沢歩きとなるらしい。目的の100mのナメ滝があるコース滝谷は、そこそこ滝もナメもあって迫力も美しさもあった。近場にこんなよい沢があったとは驚きであった。噂の100mのナメ滝であるコースケ滝は特に圧巻だった。一方で、一昨年の台風被害による倒木が美しいナメを覆ってしまっていたのは残念であった。これらの倒木さえなければ、和泉の沢としてはダントツのよい沢と言えるだろう。

【日程】2020年10月3日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】紀ノ川水系 西谷川 コース滝谷
【メンバー】たっさん、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】和泉葛城山展望台駐車場8:33~三股9:42-10:09~コースケ滝下10:59-11:14~630m二俣12:15~和泉葛城山展望台駐車場13:23

コースケ滝谷は、和泉葛城山の南面(和歌山側)に流れを発する。和泉葛城山は、紀泉高原スカイラインが山頂部を通っているので、車で山頂部にアプローチできる。大阪側からコースケ滝谷にアプローチするならば、和歌山側からよりも、山頂部に車でアクセスした方が距離的にも近い。よって、山頂部の展望台駐車場に駐車して、南にのびる尾根をコースケ滝谷出合に下降してから遡行することにした。

前夜に和泉葛城山に向かったが、なんと牛滝温泉からの林道(林道牛滝線)が土砂崩れのため通行止めであった。おかげで、犬鳴山温泉まで大きく迂回することになってしまい、予定の倍近い距離と時間がかかってしまった。後でわかったことだが、林道による迂回路があったらしい。事前にもう少し調べておくべきだった。

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この夜は満月ということで、駐車場で月を見ながらビールと日本酒を楽しんだ。金曜の夜ということもあり、結構、車の出入りが多かった。酔いが適度に回ってきたところで眠りについた。

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翌朝は遅めの起床で、準備を始めた。

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展望台にある東屋の右側から、コースケ滝谷出合である三股へ下降する尾根に取り付いた。

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この尾根は、地形図には道がついているものの、上部は笹藪に覆われたりして、道がかなり消えかけていた。

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所々に倒木もあって歩きにくい。一方で、下部は道がしっかりしていて、目印もつけられていた。三股まではほぼ尾根に忠実な下降だった。

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コースケ滝谷の堰堤下に出た。出合よりも少し上流である。ここで沢装備を装着する。この堰堤は左から越える。

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スタートは、和泉の沢らしいじじむさい渓相だ。

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大きな堰堤が現れ、左から越える。

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すぐに最初の滝である7m滝が現れた。

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初老2名は無理せずに、少し戻った所から左岸を巻いた。

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つづく2m滝は難なく越える。

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10m滝が現れる。

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右のクラック沿いを登る。

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2mナメ滝。その後は小滝とナメがつづく。

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2m滝。

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2段というか、手前がナメの2m斜滝で奥が2m。

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2mのナメ斜滝。

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ナメ。

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2条2m滝。

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倒木が流れを覆うようになる。倒木の下には2mほどのナメ斜滝があった。

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美しいナメが倒木に覆われているのは残念だ。この倒木はおそらく2年前の台風21号によるものだろう。

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ナメ。

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ナメと小滝。

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ナメがつづく。じじむさい沢が多い和泉の沢としては、なかなかの美しい渓相である。

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突然、大きな岩が目立つようになる。

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2mのナメ滝だが、岩盤はさらに奥まで続いている。

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その奥が100mのナメ滝であるコースケ滝だった。上部まで続くなかなか迫力のある滝である。和泉の沢にはこのような滝はほとんどない。直登は、手がかりがなさそうで、フリクション的にもきつそうだったので、左側の樹林沿いを登ることにした。

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コースケ谷の中間部。

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掴む木はたくさんあるので、ロープは使わなかった。

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コースケ滝上部。

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コースケ滝を見下ろす。落口に出るところで、念のためロープを出したが、すぐに落口だった。

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その上もナメはつづく。

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3m斜滝。

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コースケ滝で大きな滝は終わりかと思ったら、10mのナメ滝が現れた。

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右岸から巻くが、泥壁部分は滑りやすかった。

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まだナメが現れる。

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だんだん倒木がひどくなる。倒木が美しいナメを覆ってしまっているのは実にもったいない。

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完全に流れが倒木に覆われてしまった。倒木の下を潜ったり、上をまたいだりして、実に難儀しながらの通過となった。

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斜面に倒木が目立つ。倒木の原因は、2年前に関西に大きな被害をもたらした台風21号と思われる。それよりも過去であれば、美しい谷の中を快適に遡行できたのかもしれない。

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ナメの上を2条に水が流れているところが二俣だった。ここは左俣を進む。

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大きな岩と倒木が目立つ。斜面から崩れてきたのだろう。

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さらに倒木がひどくなるとともに、トゲのある草木の藪漕ぎとなり、遡行が困難を極めるようになる。やがて稜線から落ちてきたであろうタンクなど人工物が目立つようになる。

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沢に忠実な直進は二進も三進も行かなくなり、左の樹林に逃げることにする。

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樹林内に逃げると、ササはあるが、藪漕ぎとしてはかなり楽になる。

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アケビがあったので、甘い果肉を口に入れる。元気が出たところで、最後の一踏ん張り。

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まもなく建物の裏に出て、建物を回り込むようにして展望台に出た。運よく観光客を驚かすことはなかった。下降が先だったので、下山がないのは何とも言えない気分だ。

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沢装備を解除してから、サンダルで石段を登って、和泉葛城山のピークも踏んでおいた。

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和泉葛城山のブナ林は、ブナの日本の分布南限にあたる貴重な林であるが、衰退が進んでいるようだ。

コースケ滝谷は、滝もナメもそこそこあって、迫力も美しさもあった。近場にこんなよい沢があったとは驚きであった。噂の100mのナメ滝であるコースケ滝は特に圧巻だった。一方で、一昨年の台風被害による倒木が美しいナメを覆ってしまっていたのは残念であった。これらの倒木さえなければ、和泉の沢としてはダントツのよい沢と言えるだろう。

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コースケ滝谷の遡行図です。

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October 01, 2020

禁漁前最後のテンカラ釣りは通い慣れた奥美濃にて

禁漁前最後のテンカラ釣りは、9月最後の週末を利用して通い慣れた奥美濃方面の予定だった。奥美濃にあるワンゲル部山小屋をベースにしてである。しかしながら、直前の天気予報はよくなかった。特に土曜日の天気が悪いとのこと。そこで月曜日に休暇取得をして、日月で行くことにした。この日程変更で、残念ながら若者1名の参加が見送りになってしまった。一方で、ワンゲル部OBのHくんはすでに月曜日は休暇を取得しているとのことで、Hくんと2人で行くことにした。

土曜日の午後に奥美濃へ移動したが、奥美濃は予報通り雨であった。日曜日の天気はあまり期待していなかったのだが、山小屋周辺はとりあえず天気がもちそうだったので、以前から気になっていた谷を調べることにした。案の定、朝の野伏ヶ岳方面は厚い雲に覆われていた。

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谷に入ると魚影はあるものの、まったく毛鉤に反応がない。途中、滝、堰堤とあり、それらを越える。ナメもあって、思ったよりきれいな渓相だ。谷の周囲も自然林でいい感じだ。

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しばらく忍耐の時間があったが、ようやく1匹目が釣れた。チビイワナだった。

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それで終わってしまうのかという状況がしばらく続いたが、ある所から急に釣れ出すようになった。

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ポイントに毛鉤を落とせば、まず釣れるという状態になる。

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先日の沢行でようやくテンカラでの初イワナをゲットしたHくんも釣り上げた。

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33cmほどの尺イワナも釣れた。ダメ元で入ったのだが、予想を裏切る満足な釣果で、なかなかの新規開拓であった。禁漁前最後となる翌日も期待したい。

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適当な所で切り上げて、山小屋に戻り、早速、一杯始めた。

禁漁前最後となる翌日は、これまで実績のある某谷へ。ところが、思ったほどポンポンとは釣れなかった。昨シーズンもそうだったが、禁漁前の駆け込みで、最後の週末に谷の奥まで入ってきた釣り人がいた感じがする。

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それでも釣れないわけではない。

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Hくんも2日続けてしっかり釣り上げ、何かを掴んだようだ。

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最終的な釣果としては悪いわけではなかったので、禁漁前最後としてはワガママは言わない。

最終日のアタリシーンを動画に編集してみました。

今シーズンは、新型コロナウイルス流行による自粛と梅雨の長雨でシーズンインが遅かった沢とテンカラ釣りだが、終わりヨシで悔いなく終わることができた。次はいよいよスキーシーズンの到来だが、その前にキノコと紅葉の季節がある。少々のクライミングとアキレス腱炎が悪化しない程度のランニングもしておきたいところだ。

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September 25, 2020

奥美濃 ブナゴヤ谷から別山谷往復(庄川水系尾上郷川)

シルバーウィークの前半はワンゲル部山小屋をベースに過ごしたが、後半は石徹白から山越えにて、1泊2日で庄川水系尾上郷川上流部の別山谷をブナゴヤ谷から往復してきた。今シーズンは新型コロナウイルス流行による自粛や天候不順もあり、沢泊をまだしていなかった。シルバーウィーク後半は天気が良さそうなので、沢泊にはよい機会だ。そんな訳で、今シーズン最初で最後?の沢泊山行となった。当初の予定では、別山谷から一ノ峰と二ノ峰の間に詰め上がるカラスノウシロ谷を遡行して稜線に戻る予定だった。別山谷への単なる往復となったのは、今回は偵察程度でいいやという私の気まぐれからであったが、来シーズンへの楽しみを取っておくためでもあった。

【日程】2020年9月21日(月)〜22日(火)
【山域】奥美濃
【渓谷名】庄川水系 尾上郷川 ブナゴヤ谷・別山谷
【メンバー】Hくん、マメゾウムシ
【天候】9/21 晴れ、9/22 晴れのち曇り
【コー スタイム】
9/21 石徹白登山口7:37~神鳩避難小屋9:13-40~20m大滝上11:23~ブナゴヤ谷1260m12:40~ブナゴヤ東の谷1240m13:05-21~別山谷14:08~幕営地15:43
9/22 幕営地7:06~ブナゴヤ東の谷出合7:40~ブナゴヤ東の谷1240m8:22~ブナゴヤ谷1260m8:45~20m大滝下高巻き開始10:46~神鳩避難小屋12:55-13:20~石徹白登山口14:28

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前夜は年輩のワンゲル部OBたちも山小屋に来られ、そこそこ飲んだ。そんな状況では翌朝はそんなに早立ちはできるわけもなく、石徹白登山口に着いたのは7時と遅めであった。登山口の駐車場は上段はすでに満車であったが、下段になんとか駐めることができた。石徹白登山口は白山の登山口の中では本峰から遠いためマイナーな方であり、新型コロナウイルス流行のこともあり、そんなに登山者はいないだろうとつい油断していた。さすがはシルバーウィークだけある。これまでの外出自粛の鬱憤を晴らすかのように、多くの人が山に向かったのだろう。

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重荷を担ぐのは6月の立山スキー以来だ。ターブ泊でだいぶ軽量化はしたはずだが、酒類は軽量化していないので、そこそこは重い。石徹白大杉までは階段では早速息が上がる。

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急登を登り切ると、銚子ヶ峰が姿を現す。

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登山口から1時間半ほどで神鳩ノ宮避難小屋に到着。ここで沢装備を身につける。

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神鳩避難小屋上の小ピークを越えたコルより下降を開始する。最初だけ藪漕ぎだが、すぐに沢地形となる。

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倒木や浮き石などで歩きにくいが、やがて水が出てくる。

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さらに下降していくと、ナメ床も現れる。標高1500mのこのあたりで、すでにチビイワナが走るから驚きだ。

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水量も増えてきたところで、滝も出てきた。この5m滝は左岸から巻き下った。

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さらに大きな滝が我々の進路を塞いだ。2段20mの大滝だ。

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30mロープを2本結んで、懸垂下降で下りる。

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また滝だ!

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左岸から木を掴みながら巻き下ったが、美しい10m滝だった。

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さらに滝が続く。

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この滝も左岸から巻いたが、5mほどの斜滝だった。

1260ぐらいになると右岸側の尾根が低くなるので、下部のゴルジュを避けるためにその尾根を乗っ越して1つ東の沢に移る。獣道と水路みたいなところを歩けたので、藪漕ぎはさほどキツくなかった。

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1つ東の沢に出た。

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こちらの沢にも滝はあったが、巻いて下れる。この4mほどの滝は左岸から巻いた。

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次の5m滝は念のため懸垂で下ったが、右岸から下りられそうだった。

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ようやく本流の別山谷に出た。ここまで登山口から6時間半ほどかかった。あとは快適な幕営地を見つけるだけだ。

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右岸に草地の台地があったので、そこを幕営地とした。写真は暗くなってから撮ったものだが、明るいうちにターブ設営と焚き火用の薪集めを行った。

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薪にはすぐに火がつき、焚き火を見つめながら酒を飲んだ。2人でもってきた酒類はすべて飲み干した。夜は満天の星空だったが、疲れと酔いですぐに眠りについてしまった。ターブ泊にもかかわらず、朝まで寒さは感じなかった。

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翌日は一ノ峰と二ノ峰の間に詰め上がるカラスノウシロ谷を遡行する予定だったが、すでに内容的にお腹は一杯で、これまでの3日間の疲れが溜まっていたこともあり、無難にルートの詳細がわかっている往路を戻ることにした。そこは私の気まぐれというか、歳を取って体力と気力が落ちたこともある。同行のHくんには悪かったと思う。

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ブナゴヤ谷の出合。この出合からブナゴヤ谷を遡行しようとも思ったが、下流部のゴルジュを避けて、往路に使った1本東の谷から巻くことにした。

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すぐにブナゴヤ谷から1本東の谷の出合。

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前日は懸垂下降した5m滝は左を登ることができた。

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次の4m滝は左岸から巻いた。

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標高1240m付近より、ルンゼ状の地形から左岸の尾根に取り付く。登り切ったら、水路のようなところを通って尾根の反対側に下りる。

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しばらく平凡な河原歩きが続いた後に、10m滝が現れる。

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前日の下降時と同じく左岸から巻くが、泥壁とササで意外と手こずった。

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次はいよいよ2段20mの大滝だが、だいぶ手前から左岸を高巻く。

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出だしは木登りで、その後は藪漕ぎとなる。ある程度登ったら下降に入り、しばらく下りると枝沢に出た。その枝沢を横切ったらすぐに本流に出ることができた。我ながら上手いル−ファイで行けたと思う。

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最後の5m滝が現れる。

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滝の右側をシャワーを浴びながら直登した。

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その上は源頭の雰囲気となる。標高1500mあたりまで魚影が見られた。

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源頭部のナメ。

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やがて水流がなくなり、最後の詰めとなる。

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最後は藪を少し漕いで、稜線に出る。幸いなことに登山者を驚かすことはなかった。

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神鳩ノ宮避難小屋にて沢装備を解除する。あとは通い慣れたと登山道を下るだけ。

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登山道上に咲いていたリンドウ。もう秋ですね。

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アサギマダラは南への旅の途中か?

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下山後は満天の湯で汗を流して、腹も満たした。

下山後はシルバーウィーク4日間の疲れがどっと出たが、沢では人と会うこともなく静かに過ごせ、最後は沢泊もでき、満足な4日間であった。今回は偵察程度でいいやという私の気まぐれからに別山谷往復となってしまったが、来シーズンへの楽しみは取っておいた。来シーズンこそは別山谷からカラスノ谷やカラスノウシロ谷を詰めてみたい。

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奥美濃 石徹白川 イワナ谷遡行・推高谷右俣下降:イワナのいないイワナ谷!

奥美濃にワンダーフォーゲル部の山小屋があり、山小屋をベースに活動するとなると、石徹白が直近のエリアとなる。このような環境にあるため、石徹白川流域の沢を調べるということを時々行っている。シルバーウィーク2日目は、石徹白方面の沢に詳しいがおろさんのブログで気になっていたイワナ谷を遡行することにした。がおろさんの調査では、イワナ谷という谷名にもかかわらずイワナが確認されなかったようだが、にわかには信じられなかった。一方で、このイワナ谷には「幻の白いイワナ」が生息しているらしいという情報もある。この情報は、同じく石徹白に詳しい石徹白川専用すず竹竿さんのブログに書かれている。現在、石徹白川水系で最もよく見られるイワナのタイプはニッコウイワナ系であるが、これはニッコウイワナの放流によるもので、元々の在来イワナは、紀伊半島に生息するヤマトイワナ系のキリクチのように白点が少なく小さいことと赤みや黄色みが強いのが特徴らしい。そうなると、この「白いイワナ」は在来のイワナとも違うことになる。タイプ的には白点だけで朱点がないエゾイワナ(アメマス)みたいな感じだ。石徹白にもともと異なるタイプのイワナが分布しているのであれば、それは生態学的にも大変興味深いことである。生物学者としてはぜひ確かめてみたい。それが今回のイワナ谷遡行の理由だった。

【日程】2020年9月20日(日)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 イワナ谷・推高谷
【メンバー】Hくん、マメゾウムシ
【天候】曇り時々晴れ
【コー スタイム】倉谷川出合(駐車地点)7:08~イワナ谷出合7:21~イワナ谷1010m二俣8:28~1341と1321の間のコル9:54-10:11~推高谷1040m二俣12:12~推高谷出合14:24-37~倉谷川出合(駐車地点)14:52

パートナーは前日の釣りに引き続き、ワンゲル部の若きOBのHくん。

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倉谷川出合の広場に車を駐めて、10分ほど大杉登山口方面へ林道を歩いたところがイワナ谷出合である。適当な所から林道を下りて入渓した。出合は上を木の枝が張っていて、それを掻き分けながら進む。川幅は狭く、流れは少々速い感じがした。

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早速、最初の堰堤が現れる。左から越える。

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すぐに2つめの堰堤で2段。右から越えるが、

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藪が濃い!

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最初の滝が現れた。5m滝で、左から巻いた。

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今度はまた堰堤で、左から越える。

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石積みの古い堰堤が現れる。これも左から越える。

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ゴーロとなるが、

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まだ堰堤があった。左から越えたが、いったいいくつあるねん! 結局、これが最後の堰堤だった。

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標高1010mで二俣となり、水量は1:1。ここは左俣を進む。ここまで魚影はまったくなし。上部を木の枝が覆っているのでテンカラ竿を降りにくいが、魚がいれば魚影があるはずだ。こう下流部に堰堤が多いと、場所的に釣人も入ってこなそうなので、魚はスレていないはずだ。竿を出すまでもなく、確かにイワナがいないと感じる。イワナがいてもおかしくない環境なのに、イワナがいないというのはまったく不思議だ。イワナ谷はちょっと川幅が狭く流れが急なのがイワナに不向きなのかもしれないが、そのような渓でもイワナはいたりするものだ。

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前方に特徴的な形をしたピナクルが現れる。

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上流から見るとゴリラの顔にも見える。ゴリラ岩だ!

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1〜2mぐらの小滝の連瀑となる。

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2m滝。

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いい感じだ!

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ナメ床もあり!

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美しい!

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2mぐらいのナメ滝。

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5m滝が現れるが、左をシャワーを浴びながら直登した。これがラスボスだった。

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イワナ谷を最後まで詰めると薙刀山に上がれるが、詰めのササ藪の通過が困難を極める。薙刀山には登山道はないため、下山も沢の下降しかない。今回の情報元のがおろさんと同じく、我々も標高1260mから沢を離れ、右岸の踏み跡(獣道?)らしきところを登って、1340と1321の間のコルを目指すことにした。コルにはブナ林の中を登り、藪漕ぎもなく、すぐに上がることができた。ここで休憩とする。

結局、イワナ谷ではイワナを見つけることができなかった。1260mより上流は水量も少なく、5m滝が魚止めになっていれば、イワナの生息する可能性は低いと思われる。

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コルからは反対側の推高谷右俣への下降だが、緩斜面をコンパスにて南西方向に進む。こちらはササと積雪によって横向きに伸びた木によって藪漕ぎとなったが、それほどキツくはなかった。

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枝沢に出て、そのまま下りていくと、推高谷右俣に出た。

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ナメとなる。

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3mのナメ滝。推高谷右俣の上部はナメが多くを占めた。

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淵もあり。

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またナメ!

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1040m二俣に出た。左俣は8月末に遡行しているので、ここから先は状況がわかる(推高谷左俣の記録)。

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沢が開ける。イワナ谷に比べると推高谷は川幅もあり明るい沢である。

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このあたりはいい自然林が残っている。クマも多そうだが...

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多条2段5m滝を左岸から巻き下りる。前回は左を直登したが、今回は水量が多く、シャワーを浴びるは必至だろう。

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4m滝の落口に出る。

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左岸から巻き下りた。巻き方はわかっている。

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10m滝の落口に出る。

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左岸から巻き下りる。巻き道には釣人がつけたであろうフイックスロープがある。

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途中にあった蔓のブランコで遊ぶHくん。

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最後は堰堤で、右岸から越える。

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石徹白川本流に出て、下降終了!

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沢装備を解除して、林道を歩いて駐車地点に戻る。15分ほどで駐車地点に着いた。

結局、イワナ谷で白いイワナを確認することができなかった。ニッコウイワナではない石徹白在来イワナさえ私は確認したことがないのに、本当に「幻の白いイワナ」はいるのだろうか? イワナ谷という名前がつくぐらいだから、過去にはいたのかもしれない。下流部に石積みの堰堤を含めて5つも堰堤が作られたのが問題な気がする。堰堤によってイワナ個体群が分断し、小集団で長く隔離されると、近親交配などによる遺伝的劣化が生じやすく、絶滅リスクは高くなると考えられる。あるいは過去に川に毒を流すなどの違法な漁がされたのかもしれない。「幻の白いイワナ」は石徹白のどこかの谷にまだいると信じたい。

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September 24, 2020

シルバーウィークは奥美濃方面へ

観光地の混雑が予想されるシルバーウィーク。山もメジャーなエリアは混雑は避けられない。マイナーなエリアと言えば、通い慣れたワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面だ。白山方面は秋雨前線の影響が少なそうだという天気予報もそれを後押しした。奥美濃の石徹白周辺にはそこそこよい沢はあるのだが、基本的に一部の山を除いて登山道がないので、沢登りに来る人はそう多くはない。釣人も車で横付けできる林道がある本流や支流には多いが、源流部まで入る人は少ない。そんな訳で、シルバーウィーク4日間はワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面で遊ぶことにした。パートナーはワンゲル部OBの若きHくん。その判断はまさに正解で、沢の中では誰にも会わず、釣果もそこそこあり、楽しく静かに過ごすことができた4日間であった。

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山に行く時は、大抵いつも前夜に出て、現地到着後に車中で仮眠してから行動開始となる。そのため1日目はいつも寝不足の状態で、パフォーマンスが大抵悪い。特に50歳を過ぎてからは、そのパフォーマンス低下が著しい。今回は山小屋利用なので、山小屋で仮眠できるのは少し楽だが、翌朝が寝不足であるのは変わらない。おまけに晩酌もしてしまった。そんな訳で、シルバーウィーク1日目はウォーミングアップ程度ということで、山小屋から歩いて行ける近場のプライベート釣り場に久しぶりに行くことにした。

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10時という渓流釣りとしてはだいぶ遅い時間に山小屋を出発した。他の沢であれば、すでに先行者がいる時間だ。この沢はアプローチがわかりにくいため、滅多に人も入ってこない。だからこんな遅い時間に出発しても大丈夫なのだ。沢に入ると、前日までの雨で水量はやや多めという感じだった。

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基本的に藪沢なので、テンカラ釣りでは毛鉤が木によく引っかかってしまう。それでも小さな沢の割に魚影は濃いため、イワナはそこそこは釣れる。しかしながら、以前に比べるとイワナがスレてきている。時々人の入った形跡もあるので、最近は釣人もたまには入っているのかもしれない。小さい沢なので、できれば魚は持ち帰らないでほしいものである。

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終了地点まで釣り上がったらすでによい時間で、山小屋に戻ってきたら15時を過ぎていた。ちょっと早めだが、翌朝の早起きのため、早速、ソーセージを焼いて、ビールを開ける。

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肉も焼き、魚も焼く。これはイワナではなく、赤魚の一夜干しである。

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伏見の酒も開ける。原酒なので19度とアルコール濃度も高め。

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最後はガーリックチャーハンでしめた。初日から飛ばしてしまったが、早めに切り上げることはできた。

イワナ谷遡行・推高谷右俣下降につづく

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September 14, 2020

南葛城山:クレン谷遡行・醤油谷下降

今週末も先週末に引き続いて大気は不安定で、天気が判断しにくいため、予定していたワンゲル部山小屋入りは中止した。ところが土曜日の大阪の天気は晴れという予報で、急遽、近場の滝畑の沢へ行くことにした。公共交通機関利用にて滝畑ダムバス停で下車し、クレン谷を遡行し、南葛城山のピークを踏み、醤油谷を下降した。

【日程】2020年9月12日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 石川 クレン谷・醤油谷
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ時々曇り
【コー スタイム】滝畑ダムバス停9:52~クレン谷出合10:23-46~500m二股11:25~登山道12:51~南葛城山13:20-31~醤油谷下降地点(868西のコル)13:46~600m二股14:44~醤油谷出合15:32-50~滝畑ダムバス停16:47

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公共交通機関利用にて、滝畑ダムバス停にて下車。ここまで河内長野駅から45分ほどかかる。始発は河内長野駅9:04発で、その後は11:02まで便がないので、この便に乗らないといけない。

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岩湧山の登山口が付け替えられていた。これまではトイレの左から登ったいたが、トイレの右にある階段からスタートとなっている。岩湧山に登る大部分の登山者と別れ、千石谷林道を進む。

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滝畑ダムバス停から40分ほどでクレン谷出合に到着。最初は千石谷の右岸にある林道が左岸に渡る橋の所が、クレン谷出合である。先週の高天谷は水量が多めだったが、今日のクレン谷の水量は普段より少ない感じだ。

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しばらくじじむさい流れを進むと、小滝が出てくる。

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4mぐらいの滝も出てくるが、直登で越える。

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次々と滝が出てくるが、どの滝も直登できる。

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滝が一段落すると、藪が濃い所を通過する。

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谷の傾斜が増して、また連爆となる。上に滝が段々と見える。

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ほとんどの滝は直登したが、上部の滝にはイヤらしいところがあり、ソロでは無理せず、右岸から巻いた。

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核心部は越えた。

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水流がなくなり、ガレとなり、最後の詰めに入る。

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最後は急な植林の中を木を掴みながら登り、登山道に出た。

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せっかくなので、南葛城山のピークを踏む。近くの岩湧山に比べるとマイナーなピークだが、登山者1名と会う。

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ササの葉の上にカナヘビがいた。

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一本杉を過ぎて、

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868小ピーク手前(西)のコルが醤油谷の下降点だ。

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藪の中の踏み跡を下りていくと、左から水流が出てくる。

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小滝も出てくるが、クライムダウンで下りられる。

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600m二俣の下の4m滝のみ左岸から懸垂下降した。

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その4m滝。

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堰堤は右岸から巻き下る。

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堰堤下の小滝。

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千石谷に出て、下降終了。沢装備を解除して林道に上がる。

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林道上から見た醤油谷出合。醤油谷は滝が少なく、下降に向いた沢だ。

醤油谷出合から滝畑ダムバス停までは1時間ほどかかった。17:13発のバスに乗って帰路についた。このバスを逃すと最終の19:08まで便がないので要注意だ。天候不安定で2週連続の近場の沢となったが、シルバーウィークは渓魚が釣れる谷に行きたい。

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September 06, 2020

今季3度目の高天谷は午後からソロでサクッと遡行!

台風10号が近づきつつあり、天気が不安定な週末の予報。この週末は遠征せずに、天気が良さそうな土曜日に、午後からホームの金剛山高天谷をソロでサクッと遡行してきた。

【日程】2020年9月5日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 高天谷右俣
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】高天彦神社駐車場12:06~高天滝下12:16~10m大滝下12:28~二俣13:14~郵便道(920m地点)13:39-13:55~高天彦神社駐車場14:41

9月に入っても盛夏のような暑さが続く。このところ毎日のように午後には夕立があり、天気は不安定である。おまけにこの週末は台風10号も近づきつつあり、天気が読みにくい。そんな週末は遠出せずに、天気が良さそうな土曜日に、午後からホームの金剛山高天谷をソロでサクッと遡行してきた。高天谷は今季は4月6月に遡行しており、今季3度目の遡行となる。

高天彦神社の駐車場に着くと、ほぼ満車に近い状態。一般観光客の車もあるが、登山者も結構いる模様。この暑さでの一般ルートは結構キツいと思うが、よく行くなと思ってしまう。支度を始めると、カメラ、GPS、ココヘリ、沢用手袋などいろいろと忘れ物をしているのに気づく。当日に急な思いつきで慌てて準備をしたこともある。そういう時はやはり忘れ物が多くなる。過去には沢靴や登山靴を忘れたことがあり、急遽、現地調達したこともある。とりあえず、沢装備とスマホはあるので、予定通りに行くことにする。

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入渓地点の高天滝6m。このところ毎日のようにある夕立のせいか、水量はいつもより多い感じ。ソロなので無理せず、左岸に取り付けられているハシゴを使って巻く。

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すぐに3m滝とその背後の堰堤が現れる。いつも通りに右岸からまとめて巻く。

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沢が開けて、かっての10m大滝が現れる。沢床が土砂で埋まってしまい、今は8mぐらいの高さである。ここもいつも通りに左岸から高巻く。高巻き道には結構新しい踏み跡がしっかりついていたので、ある程度の人数が直前に入った感じがする。滝上でソロの若者男性に追いつく。午後に入渓して、遡行者に会うのは初めてである。先に行かせてもらう。このソロの男性以外にも入渓者はいただろう。

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崩壊地の通過になるが、フサフジウツギが咲いていた。

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崩壊地を抜けると、樹林内に入るが、ここが連瀑帯の入口になる。ここからの滝はほぼすべてが直登できる。

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小滝をいくつか超えて、まずは倒木がかかっている5m滝。ちょっとバランスが要だが、倒木はしっかり引っかかっているので掴んで登れる。

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ゴルジュチックな風景もあり。

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トイ状5m滝はシャワーを浴びながら登る。

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落口から下を覗く。

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土砂で荒れた区間となり、壊れた堰堤を過ぎる。昔はもう1つ古い堰堤があった。

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一応、ナメもあるが、土砂で埋まってきている。

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二俣は倒木で埋まっていた。

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右俣側は上流側が見えないぐらいにひどい。6月に来た時も多少は倒木があったが、ここまでひどくなかった。この2ヶ月の間にここまでの倒木の堆積が起こったらしい。

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本流は右俣だが、詰めが楽な左俣を進む。左俣はすぐに大滝だ。かっては4段40mだったらしいが、現在は2段で20mぐらいの高さである。かなりの部分が土砂で埋まってしまったのかもしれない。1段目の終了地点の木に、支点に使ったと思われるスリングとカラビナがかかっていたので、回収しておいた。汚れていなかったので、直前に入渓したパーティーのものだろう。

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回収したスリングとカラビナ。持ち主は連絡ください。

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2段6mぐらいの滝。1段目は3m。2段目は斜滝といった感じで、2段目を滝に含めないという見方もできる。

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最後の3m滝を越える。

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植林の中の緩い流れとなる。このまま詰めていくと、右岸側に郵便道が現れる。

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郵便道に出て沢装備を解除。1時間半ほどでサクッと登ってしまった。下山しようとした時に、途中で追い抜かせてもらったソロの男性がちょうど登って来た。

この日も夕方に激しい雷雨となったが、その前に下山できた。高天谷は気が向いた時にサクッと行けるお手軽なホームの沢である。

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