July 15, 2025

アマゴと戯れる

福井の某谷にて、テンカラ渓流釣り。

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滝の釜で一投目で出た良型アマゴ。うっすらと朱点がある。

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淵にてのんびり泳いでいるアマゴがいたので、なんと手掴みにて捕獲できた。1回釣られた魚なのか弱っていた感じだった。

ここは日本海側の河川なので、本来はヤマメの渓である。そこにアマゴがいるのは、移入起源に違いない。アマゴの魚影は滝上どころか、結構上流部まで見られた。イワナは確認できなかった。

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沢の上部は木々の枝葉が覆っていて、テンカラ釣りには不利な渓相だった。それでも釣ってみせるのが腕の見せどころだ。

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July 14, 2025

若狹 黒河川 口無谷:左俣遡行から岩籠山を経て右俣下降

初めての若狹エリアでの沢登り。口無谷は前半にF1~F4の大きな滝をもち、左俣に入っても小滝が続いた。

【日程】2025年7月12日(日)
【山域】北陸
【渓谷名】笙の川水系 黒河川 口無谷
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【コー スタイム】口無谷出合駐車地点7:20〜F4下9:23-40〜390m二俣11:10-25〜670mコル13:09-15〜岩籠山13:32-48〜390m二俣15:33-44〜林道15:58-16:18〜口無谷出合駐車地点17:05

今回の黒河川口無谷は、初めての若狹エリアでの沢登りとなる。口無谷は、笙の川水系の黒河川の支流で、敦賀三山の1つである岩籠山(いわごもりやま)765.2mに流れを発する。今回の同行者はテレ仲間であるどうちゃん・ばるちゃん夫婦で、今シーズン初の3人での遡行である。

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黒河川林道の口無谷出合にある数台ほどの駐車スペースに車を駐める。幸いにも先行者はいないようだ。

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口無谷に入渓すると、すぐに小さな堰堤が現れる。今回は岩が結構ヌメっているという情報から、フエルトソールの沢靴をチョイスした。

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小さな堰堤を越えると、すぐに大きな滝が現れる。F1 15mである。右岸にフィックスロープがあったために右岸から巻いたが、いきなりの足下が崩れやすい泥壁の高巻きで汗が噴き出した。左岸からも巻けそうであったが、行ってみないとどちらが易しいかはわからない。記録によると、釜を泳いで取り付いて、右にあるクラックを直登することも可能らしいが、かなり難しい登攀となりそうだ。

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F1を超えて、しばらく進むと、F2の13m斜滝が現れる。

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釜を泳いで滝に取り付く。

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念のためロープを出して、流れの右を直登で越えた。特に難しくはなかったが、岩がヌメっていて滑りやすいので注意は必要だった。フエルトソールをチョイスしたのは正解だった。

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次のF3は口無谷最大の滝で23mの高さがある。

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直登した記録もあるようだが、我々は無難に左岸から巻いた。

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キノコが出ていた。

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F4 8mが現れる。口無谷は前半部分に4つの大きな滝が続くが、最後の大きな滝である。

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F4は流れの左を直登できそうだったが、年寄りは無理をせずにフィックスロープがある右岸から容易に巻いた。

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枝沢から滝が落ちる場所を2箇所ほど通過する。

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チムニー状4m滝が現れる。流れの右から越えられそうだったが、無難に容易な左岸巻きを選んだ。

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ナメもあった。

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しばらくだらだとした沢歩きが続いた後に、標高390mの二俣に到着した。

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左俣へ進むと、小滝が続く。だらだらとした沢歩きに飽きてきたところなので、ちょうど良い刺激だった。

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水量が減ってくる。

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まだ小滝が現れる。

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標高580mの二俣を左俣へ進んで、稜線上の670mコルを目指す。

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水流がなくなり、コルへの最後の詰めとなる。

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藪漕ぎもなく、コルに出ることができた。

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コルから岩籠山までは標高差100mほどの登りで、20分ほどで到着した。雲が多く、展望はイマイチであった。

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山頂に飛んできたキアゲハ。

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山頂の東側にはインディアン平原とよばれるクマザサに覆われた平原がある。平原には花崗岩の巨石が点在し、独特な風景となっている。口無谷の右俣へはこのインディアン平原の手前の谷地形を下降する。

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背丈の低いササ藪を下りていく。

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途中から登山道のような踏み跡となる。水流が出てくるまでは、このような状態が続いた。

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タマゴタケが1つだけポツンと出ていた。

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下るにつれて水量が増えていく。左俣は滝がないので、比較的楽に下れるが、それでも疲れた体にはキツい。泥の斜面では時々フエルトが滑るのにも難儀した。

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途中、ランの仲間であるツチアケビが花を咲かしていた。この植物は光合成をせずに菌類から栄養を取る腐生植物である。葉緑体がないので、こんな色をしている。

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山頂から1時間45分ほどで、見覚えのある390m二俣に戻る。

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二俣から15分ほど下ると、左岸に林道が現れる。ここで沢装備を解除した。体にヒルはついておらず、一安心であった。

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あとは林道を下るだけである。黒河川林道に出て、駐車地点へ戻った。黒河川林道は工事箇所があり、ゲートが閉じられていてマキノには抜けられないようだ。

口無谷はそれほど難易度は高くはなかったが、そこそこの長時間行動となった。その前の沢行の疲れも残っていたため、翌朝は体がバキバキだったが、気持ちの良い疲労感ではあった。

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July 11, 2025

2週連続でのワンゲル部山小屋をベースにテンカラ釣り

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飛騨川橋谷の下山後は、月火と早めの夏休みを取得していたので、奥美濃にあるワンゲル部山小屋へ移動し、山小屋をベースに2週連続でのテンカラ釣行となった。

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山小屋の周辺では、ササユリやヤマオダマキなどの花が咲いていた。

先週は石徹白川の本支流を回ったが、今回は週末明けということもあり、週末に入った釣り人の影響が残っていそうだ。そうなると週末明けの月曜日は秘密のプライベート釣り場しかない。今シーズン初の巡視へ行ってみることにする。

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プライベート釣り場はアプローチが容易でないことから、一般の釣り人と競合することはまずもってない。藪沢ではあるが、テンカラ竿を振れる場所はそこそこある。

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今シーズン初ということで、イワナがまだスレていないのか、まずますの釣果だった。ただし、上流部は渇水気味で急激に毛鉤への反応が悪くなった。全体的に平水よりやや水量は少ない。増水するほどの雨が降っていないのか、岩が結構ヌメっていて、ラバーソールの沢靴だと結構滑る。先シーズンの大雪で倒木も結構多く、障害物を乗り越える場面が多かった。のんびり1日かけての釣りとなった。

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日中の気温が高かったこともあり、夕方にはにわか雨が降った。太陽が出ていての夕立だったので、狐の嫁入りの様相であった。

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夕立で涼しくなったので、早速、飲み始めることに。焼肉で独り夏休み宴会の予定だったが、年齢のせいか、前夜の寝不足のせいか、すぐに満腹となり眠気が襲ってきた。早々の就寝となったが、深夜に目が覚めてしまった。夜にまた降り出した雨は結構な降水量で、朝方まで続いた。

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翌日は、午後からは雨予報だったので、午前中だけの釣りとし、早めに帰路につくことにした。平日ということもあり、C & R 区間に入ろうと最下流部に向かうが、すでに車が1台駐まっていた。少々遅めの出発だったので先を越されたようだ。先行者は本流に向かっているかもしれないが、まだ入ったことのないC & R 区間の中流部で釣ってみることにする。前夜の大雨による増水が心配されたが、ほぼ平水であった。岩のヌメリも酷く、これまで増水するほどの雨は降っていないのかもしれない。

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この日はおニューのテンカラ竿も試してみた。柔らかめの竿だが、まあまあいい感じで振れる。

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あいかわらず厳しいC & R 区間だった。良型のヤマメを1匹釣りあげたところで終了とした。

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飛騨川 飛水挟 橋谷:夏にふさわしい水に浸かる沢

初めての飛騨川飛水挟の橋谷は、入渓から終了地点まで大きな釜をもった滝が連続し、ほとんどの滝が直登できた。夏の暑い日に、ヘツリに泳ぎに滝の直登と水と戯れた1日だった。

【日程】2025年7月6日(日)
【山域】東海
【渓谷名】木曽川水系 飛騨川 飛水挟 橋谷
【メンバー】ktn92さん、ランドレさん、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】駐車地点7:00〜入渓7:09〜黒い10m滝下10:19〜遡行終了11:35-54〜左岸林道12:02〜駐車地点13:25

今回遡行する橋谷は、岐阜の山スキー仲間のヤマさんに勧められた沢である。前夜は岐阜の美濃太田にて山スキーヤー忘シーズン会だったため、道の駅みのかもで車中泊となったが、標高が低い場所だったこともあり、暑くてほとんど眠れなかった。今回の沢の同行者は、忘シーズン会にも参加していたランドレさんとktn92さんであり、彼らも同じく道の駅で車中泊で、暑くてよく眠れなかったようだ。ランドレさんは今回が初めての本格的な沢登りだそうだ。初めてと言っても、登山や渓流釣りの経験は豊富なので問題はなさそうだ。私も今シーズンはまだ金剛山の高天谷でウォーミングアップ程度の沢登りしかしておらず、ほぼ同レベルかもしれない。ktn92さんは、昨年の貝月谷以来の同行であり、すでに今シーズンは4つの沢を遡行済みで、今回の沢行を頼もしくリードしてくれそうだ。

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道の駅みのかもから入渓地点までは車で30分ほどだった。飛騨川の沢は初めてであり、どんな沢か楽しみである。飛騨川を渡るアーチ橋の手前の駐車スペースに車を駐め、ちょうど7時に出発した。今回の沢はヌメリ多めということで、久しぶりにフエルトソールの沢靴をチョイスした。久しぶりに履いた沢靴はきつめで、いつものラバーソールの沢靴とは勝手が違っていた。

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入渓地点までの移動は、驚いたことに高山本線の線路脇を通る。これは不法侵入ではなく、人が歩けるように通路があり、遮断機のない踏切もある。まるで映画のスタンドバイミーでのシーンのようだ。我々が通った時はたまたま列車のダイヤを外していたが、列車が通ったらさぞかし迫力があったに違いない。

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線路から踏み跡をたどって橋谷に入渓すると、いきなり3m滝とその上に堰堤が現れる。右岸にある巡視道からまとめて巻いた。

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沢に戻ると、いきなりのゴルジュとなる。途中、フエルトソールが落ちていたが、誰か遡行した人の沢靴のソールが剥がれたのだろうか? 後でランドレさんの沢靴のソールだったことが判明することになる。

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階段付きの堰堤を越える。

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深い釜をもった2段5m滝が現れる。早速泳ぐktn92さん。泳がなくても左から越えられたが...

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2m大岩滝。

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3段6m。

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小滝が続くが、どの滝も釜が深い。やけに岩が滑ると言っていたランドレさんの沢靴のフエルトが剥がれていることが判明。入渓して比較的早めに落ちていたフエルトソールはなんとランドレさんのものだった。ランドレさんはその後は下山用の地下足袋で行動する。

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ヘツリで越えたり。

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トイ状3mはステミングで越える。左から巻くこともできる。

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CS2条3m滝は右をヘツっていって越える。

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CS3m。

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3m。小ぶりな滝が多く、どの滝も水に浸かりながら直登できる。

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2段4m。

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赤ナメ2段4m。

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3m。

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2段小滝を深い釜を泳いで取り付く。水温は低くないので、体はさほど冷えない。暑い日なので、水に浸かるのはちょうど良いぐらいだった。

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2条5m。

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長いナメもあった。

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高さが10mはある大きな黒い滝が現れた。ラスボスか? ktn92さんが右からフリーで越える。後続は念のためロープで確保してもらったが、見かけほど難しくはなかった。ここで3名の他パーティが追いついたが、遡行終了地点まで追い抜かれることはなかった。

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渓相が落ち着いて、もう終わりかと思ってしまったが...

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トイ状10m滝が現れた。斜度が緩いので直登で超える。

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さらに8m。この滝も直登で超える。

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最後に10m凹状滝であった。ktn92さんは直登で超えたが、少々イヤらしそう。私とランドレさんは左岸から巻いた。最後に大きな滝が3つも現れて驚きだったが、どの滝も直登可能なのはよい。

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滝上は源頭の雰囲気となって、ようやく終了となった。不思議なことに入渓地点から源頭までハヤが生息していたが、イワナやアマゴの魚影は見なかった。

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遡行終了地点からの下山法王は2通りある。左岸にある林道を使うか、右岸にある林道に出て、途中から巡視道を下りるかである。我々は楽そうな前者をチョイスした。左岸にある踏み跡を林道まで上がる。

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林道に出た。

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あとは林道を下るだけである。林道ならばヒルに襲われることもないが、下るにつれて暑くなっていった。途中、廃集落があった。

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遡行終了地点から1時間半ほどで駐車地点へ下山できた。

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橋の上から飛水挟を眺めると、濁ったエメラルドブルーの水をたたえていた。

初めての飛騨川飛水挟の橋谷は、入渓から終了地点まで大きな釜をもった滝が連続し、遡行に飽きることはなく、ほとんどの滝が直登できた。どの滝も深い釜をもち、ヘツリや泳ぎで突破する。夏の暑い日に、ヘツリに泳ぎに滝の直登と水と戯れた1日だった。注意点としては、岩はヌメり気味であることだ。そのため沢靴はラバーソールよりフエルトの方がベターと思われる。レベル的には初心者向きなので、ワンゲル部員の沢訓練に使うのも良さそうだ。下山後は道の駅みのかもにある里山の湯で汗を流してから、奥美濃にあるワンゲル部山小屋に向かった。

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July 09, 2025

山スキーヤー忘シーズン会2025 in 岐阜(太田飯店)

先週末は、昨年に引き続き中京地区の山スキーヤーの忘シーズン会に参加してきた。会場は、昨年同様に主催者のランドレさんの親族が経営する美濃太田駅前にある太田飯店である。

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美味しい料理でお酒が進む。

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今年は昨年より参加者が少なかったのは残念だったが、昨シーズンの話で盛り上がった。

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1年に1回の安否確認の場でもある。また来年も無事で会えますように。

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July 02, 2025

石徹白釣行記:ワンゲル部山小屋をベースにテンカラ釣り

今年はホームの高天谷にて沢シーズンをスタートしたが(2025年6月8日の記録)、雨天や仕事が入ったりで、その後は行けていない。6月の最後の週は天気も良さそうなので、休日出勤の代休を利用して金曜日からの3日間で、本格的には今シーズン初となる渓流釣りに行くことにした。行き先はワンゲル部山小屋がある奥美濃で、山小屋をベースに周辺の渓でテンカラ毛鉤を振る。なお、今シーズン最初のイワナは、ゴールデンウィーク明けに山小屋の衣替えに同行した際に、近所で山菜採りのついでに残雪の残る渓で釣り上げている。

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奥美濃にあるワンゲル部山小屋はちょうど分水嶺に建っており、日本海に流れる九頭竜川水系と太平洋に流れる長良川水系の両方の渓に気軽に行ける立地である。なお、山小屋の水源は長良川水系である。今回は九頭竜川水系である石徹白川の本支流を回ることにした。石徹白川の本支流で釣りをするならば、石徹白漁協で遊漁証を購入する必要がある。

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初日は平日の金曜日ということで、アプローチが容易な石徹白川支流のキャッチ&リリース区間に入ることにした。週末には競争の激しい渓ではあるが、平日であれば一番で入れる可能性は高い。周辺には田んぼがあり、田植え後の稲が若々しい緑色で美しい。

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午前中は下流部を探る。水に入ると、まだ結構冷たい。梅雨時ということもあり、やや水量も多い感じはする。

しばらく毛鉤を振り続けていくが、水温が低いのかなかなか反応がない。そのうちにアマゴらしいアタリは出るようになる。アマゴはすぐに毛鉤を放すようで、なかなかフッキングできない状況が続く。そんなときにアタリにアワセるとズシリと重い引きがあり、まったくラインが動かない。かなりの大物のようであり、持久戦を覚悟したが、突然毛鉤が外れてバレてしまった。たいへん残念だったが、逃した獲物は大きかったようだ。この辺りでは昨年の夏に尺ヤマメを釣ったことがあり、その時の光景が頭の中に蘇った。

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気を取り直して、毛鉤を降り続けると、アタリがあり、アワセると先ほどではないが、再び強い引きで結構魚が走る。取り寄せると、なんと尺サイズのニジマスだった。石徹白でニジマスを釣ったのは初めてだったので、昨年の尺ヤマメ以来となる驚きだった。あとで地元のテンカラ釣り師に話を聞く機会があり、大物のニジマスもいるようで、先ほどバラした大物もニジマスだったのかもしれない。

しかし、釣り人が喜ぶとはいえ、本来はこの河川にいない魚を放すのはどうかと思う。過去にダムができたことでヤマメが絶滅し、その後に長良川産のアマゴを放流し、それが定着した。最近は、元々生息していた九頭竜川産のヤマメを放流しているようだが、生物多様性の保全という点では問題がある。なぜならばアマゴとヤマメは容易に交雑してしまい、遺伝的におかしな系統が誕生してしまう。なぜヤマメが絶滅したのかという原因を考えてほしい。いろいろな魚種を放すのは種間競争という問題もある。この場所ではイワナが減った気がするのだが、どうだろうか。釣れる魚種や個体数だけでなく、生物多様性の保全という観点も漁協には考えてほしいと思う。

午後は上流部でも竿を出したが、アタリはあるものの、フッキングはできず、小さなアマゴが1匹釣れただけであった。

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早めに山小屋に戻ると、ワンゲル部OBのTさんたちが屋外ですでに飲んでいた、屋外の薪置き場にはアオダイショウが日向ぼっこをしていた。アオダイショウは山小屋内のネズミを食べてくれるので、山小屋の主としてOBOGたちから大切に扱われている。

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山小屋周辺に生えているウドはすっかり成長していたが、新芽を採ることはできた。

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夕食はTさんたちに飛騨牛のすき焼きをご馳走になった。ウドの新芽をすき焼きに入れてみたが、まるで春菊のような味になり、意外とすき焼きに合って美味しかった。

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2日目は、現役部員のスキー指導をしてくれているスキーヤーであり、私の教え子でもあり、フライマンでもあるSくんが合流し、石徹白川支流の山岳渓流に入ることにした。溪までのアプローチは長いが、その分、他の釣り人との競争は回避できる。

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山岳渓流ということもあり、テンカラの方がフライよりも分があり、イワナ祭りとなった。堰堤の巻きもあったりで、沢登り並みの運動量となった。

帰る時に本流でも竿を出したが、すぐに水量の多さで行き詰まり、それで終了とした。

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夕食は焼肉であったが、お互いに肉を買いすぎており、食べきれない量であった。

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最終日は、午前中だけということで、石徹白川本流に入った。本流の下流部は里川的で、川幅もあり、流れも緩いところが多く、遠投のできるフライの方が圧倒的にテンカラよりも有利であった。私もフライフィッシングの経験はあるのだが、こういう状況ではフライをチョイスしてもよいのかもしれない。

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私の釣果は、最初にテンカラ向きのポイントで出た良型のイワナだけだった。

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Sくんは4〜5匹ほどの釣果だった。源流部ではテンカラが有利だが、本流や広く緩い流れの支流ではフライが有利性を発揮できる。フライの方がテンカラよりも技術的には難しいが、河川の状況に応じて二刀流もありかもしれない。

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山小屋の網戸にとまっていたミドリヒョウモンのオス。

3日間ともボウズなしで、まずまずの渓流釣りのスタートが切れたように思う。今シーズンは沢登りと渓流釣りを同時並行で楽しんでいきたい。

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June 23, 2025

今年も滝畑で大学院生と自然観察会

先日の土曜日は、毎年恒例である大学院生を対象にした自然観察会を河内長野市の滝畑にて行った。

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この自然観察会は私が担当する大学院の授業の一部を野外にて実習形式で行うというもので、目的は、興味深い生態、行動、形態をした動植物を見つけて適応的意義について考えてもらうことにある。昨年は雨の中での実習であったが、今年は、当初の日程は雨予報で1週間延期となったが、うまく天気に恵まれた日に当たった。暑さが危惧されたが、千石谷沿いは比較的涼しく、快適に観察会を行うことができた。残念ながら、時期的に植物の開花のピークは過ぎていて、林道の草刈りがされた後だったが、それでもいろいろと動植物を観察できた。

まずは観察できた植物について紹介する。

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ヒメコウゾ
クワの仲間で、実も似ている。近くにヤマグワも観察でき、実の形の違いを観察できた。

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ネズミモチ、もしくはその仲間

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イワタバコ
岩に貼り付くように生える。

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ホタルブクロ

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ユキノシタ

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ハナイカダ
葉の上に花が咲くのが特徴で、これは実になった状態である。

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マタタビの雄花
雌雄異株であり、これは雄株である。

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マタタビの両性花
両性花をつける株もあり、多様な性表現が興味深い。

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結実したマタタビの実

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クサイチゴの実

次に観察できた動物の紹介。

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タゴガエル

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アカハライモリ

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ミヤマカワトンボのメス

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オオヤマカワゲラ

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ザトウムシ

他にもアオダイショウやニホントカゲ、チョウ類、鳥など写真に撮れなかった動植物は多数いた。

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千石谷大滝

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バスの待ち時間が1時間以上あったので、滝畑湖畔観光農林組合の食堂にて軽食と早めの一杯となった。

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June 11, 2025

金剛山 高天谷左俣:3年連続となるワンゲル部員とのシーズン沢始め!

今シーズンの沢始めは、ホームの金剛山の高天谷にて、3年連続となるワンゲル部員との遡行であった。

【日程】2025年6月8日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 高天谷 左俣
【メンバー】ワンゲル部員3名、マメゾウムシ
【天候】曇りのち雨
【コー スタイム】高天彦神社駐車場12:50〜高天滝下12:59〜10m大滝下13:17~二俣14:39~郵便道(920m地点)15:41-59~高天彦神社駐車場16:43

週末に所要が入ったり、天気がパッとしないこともあり、立山か乗鞍での板納めを諦めて、今シーズンの沢のスタートを切ることにした。行き先は、沢シーズンスタートの定番となっているホームの金剛山の高天谷である。当初は単独での遡行を予定していたが、急遽、予定が空いた主将が同行することになり、3年連続となるワンゲル部員との沢始めとなった(2024年5月25日の記録)。なお、高天谷は昨年の9月5日以来の9ヶ月ぶりの遡行となる。

前日にワンゲル部OBOG会の総会があり、懇親会があったことから、スタートは遅めの正午過ぎとした。当日に、雨で急遽、大峰の前鬼川から転進してきたワンゲル部員2名が合流したこともあり、合計4名での遡行となった。

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高天彦神社の駐車場を12時50分にスタートし、高天谷7mから入渓した。

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高天谷は左岸にあるハシゴを使って高巻く。

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高天谷の上はゴルジュ状となり、奥に3m滝と背後の堰堤が現れる。

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3m滝と堰堤をまとめて右岸から巻く。

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沢が開けて、奥に大滝が現れる。かっては10m高さだったが、川床が土砂で埋まって、現在は8mぐらいの高さである。

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大滝は左岸から高巻く。

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大滝の上は崩壊地の通過となる。崩壊地を抜けると、沢は樹林の中に入り連瀑となる。この先の滝は全て直登可能である。

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倒木のかかる5m滝を直登する。2年生が登るときだけ、お助けロープを出した。

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ゴルジュ状の連瀑を直登で登っていく。

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途中に2mぐらいの小滝があり、少々イヤらしい。

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越えるのにムーブバランスが要求される。

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3度目のゴルジュ状となる。

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奥にトイ状5m滝が現れる。

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シャワーを浴びながら越える。流れに中のクラックに足や手を突っ込むジャミングが必要である。

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倒木で埋まった二俣に到着する。

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左俣へ進むと、すぐにラスボスの3段30m大滝が現れる。誰かが取り付けたのか、左側にロープが取り付けられていた。

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大滝は直登可能だが、1段目のホールドとスタンスが細かく、ヌメリもあって意外とイヤらしい。誰かが取り付けたロープを使ってもよかったが、ここはロープワークの練習も兼ねて、自前でロープを出した。

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トップで確保中の主将。

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4m滝を直登で超える。

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最後の4m滝も直登で越える。

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植林の中の緩やかな流れになる。しばらく沢を詰めると、上方に登山道が見えてくる。

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郵便道とよばれる登山道に出て、遡行終了である。下山中に雨が降り出したが、なんとか本降りになる前に駐車場に戻ることができた。

シーズン最初ということもあり、体にキレはなかったが、それでも沢は楽しかった。いい刺激を受けて、今シーズンの沢のスタートが切れたように思う。

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June 07, 2025

カトラ谷から金剛山

今年初の金剛山へカトラ谷から登ってきた。山頂からは久留野峠まで歩いて、ロープウェイ駅前に下山した。

【日程】2025年6月1日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【山名】金剛山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【コー スタイム】金剛登山口バス停11:33〜カトラ谷分岐12:01〜水場12:37〜山頂広場13:05〜金剛山13:12〜伏見峠13:40〜久留野峠14:07〜金剛山ロープウェイ前バス停14:35

立山か乗鞍で板納めのつもりだったが、天気の悪い週末が続いて実施できないでいる。このままだとGWの鳥海山が板納めになりそうだ。先日の日曜日は天気がもちそうだったので、鈍った体を鍛え直すために、今年初の金剛山へカトラ谷から登ってきた。

遅めの出発で公共交通機関利用だったこともあり、金剛登山口バス停に着いたのは11時半であった。遅め出発でも行けるのが、近郊の山の良いところである。

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カトラ谷分岐からカトラ谷へのアプローチ道には崩落箇所があった。

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最初の5m滝は左から越える。

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左岸の道から次の5m滝を眺める。

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水場に到着する。ここまでバス停から1時間ほど。

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クリンソウが咲いていた。

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ネット状堰堤を左から越える。この堰堤を越えてからは詰めに入るが、複数のルートが取れる。今回は正面の左岸側ルートを進んだ。

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ヤブウツギの花が咲いていた。

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山頂広場を経由して金剛山の山頂に到着する。山頂からは久留野峠まで歩いて、ロープウェイ前バス停に下山した。3時間ほどの歩きで程良いリハビリであった。そろそろ沢の方も本格的に始動といきたいところだが、梅雨入りも間近かもしれない。

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May 21, 2025

北海道・東北2025GWスキー遠征9:鳥海山 象潟口コースで鳥海湖往復

東北3日目に挑んだ鳥海山は、天気の回復が遅れ、新山までは到達でず、鳥海湖の往復となった。最終日は帰路につくのみとなり、鳥海山は今回の遠征における最後のスキー山行となった。

【日程】2025年5月5日(月)
【山域】出羽
【場所】鳥海山 象潟口
【メンバー】Y(ワンゲル部元主将)、マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【装備】テレマーク2
【コースタイム】鉾立7:11〜賽の河原8:56〜御浜小屋9:53-12:08〜鳥海湖ボトム12:12-20〜1700m小ピーク12:41-50〜白糸の滝落口付近13:11-23〜鳥海ブルーライン滑走終了地点13:49-55〜鉾立14:18

八甲田山でのスキー山行の翌日は、悪天予報のため予定していた秋田での山行を中止し、鳥海山への移動のみとした。鳥海山も6年前の北海道・東北遠征以来となる。その時は湯ノ台口から行者岳を往復している(2019年5月4日の記録)。今回は鉾立から新山を目指すが、こちらは実に8年ぶりのルートである(2017年5月5日の記録)。

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移動途中で立ち寄った秋田の道の駅五城目のだまこ庵にて、五城目名物のだまこ鍋を昼食で食べた。だまこ鍋とは、きりたんぽ鍋のきりたんぽの代わりにだまこが入った鍋である。きりたんぽもだまこもご飯を擦りつぶしたものであるが、きりたんぽは焼いてあるところが違う。

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鳥海山の西側のアプローチである鳥海ブルーラインは17時〜8時は凍結の恐れのため通行止めとなる。新山を往復するならば、6時には出発したい、そのため前日のうちにゲートが閉まる17時前に鳥海ブルーラインに入り、象潟口の登山口となる鉾立に入っておく必要があった。鉾立は、強風で視界不良であった。夜には雷にあられも加わり、車中泊中の車もかなり揺れて、荒れた夜となった。

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翌朝は雨は止んでいたが、視界不良に強風のためしばらく出発を遅らせたが、日中の天気回復を見込んで、7時過ぎには鉾立を出発した。

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例年ならば鳥海ブルーラインを山形側に歩いたところから雪の斜面に取り付けるのだが、視界不良のため夏道からアプローチしたが、雪が繋がっておらず、スキーを担いで登る。

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雪が繋がったと思ってスキーを履いたら、

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また雪が途切れて、スキーを担ぐことになった。テレブーツだと実に歩きにくい。

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スタートしてから1時間ほどで、ようやく雪が繋がった。シール登行を開始するが、視界不良のためGPS頼りに進む。

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御浜小屋までなんとか来たが、同じ大阪からのテレマークの夫婦が建物の陰で風を避けて休んでいた。雪はクラストし、相変わらず強風と視界不良が治まらないので、我々もここで天気の回復待ちをすることにする。

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ツエルトを被って天気の回復を待つが、なかなか状況は変わらず、結局この状態で2時間も待機が続いた。

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気がついたら、ブルーラインの開通と共に上がってきた人たちも天気の回復待ちで御浜小屋に溜まりだした。

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様々なスキー板が並び、まるで試乗会のような状況となった。

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ようやくガスが晴れてきたが、2時間の待機で時刻はもう正午になっていた。残念ながら新山を往復するのは時間的に厳しい。

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目の前の鳥海湖に滑り込む。

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鳥海湖のボトムから見上げる。次々と待機していたスキーヤーやボーダーが滑り込んでくる。

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登り返す。もう一度、鳥海湖へ滑り込むことも考えたが、同行者のYが気乗りでないので、鉾立方向に戻ることにする。

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日本海へ向かって滑る。

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夏道寄りに入ってしまったので、白糸の滝を見下ろす断崖に出てしまった。

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少し藪を漕いで夏道に出る。

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夏道を少し下ると、雪の斜面に出た。このまま雪を繋いで鳥海ブルーラインまで滑れそうである。

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途中に藪が濃いところがあったが、スキーを履いたまま抜けられた。

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鳥海ブルーラインまで滑ることができた。

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鳥海ブルーラインを歩いて鉾立に戻る。

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20分ほどの歩きで鉾立に下山。

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下山後の山あるあるであるが、すっかり天気は回復し、鳥海山はくっきりと姿を現していた。

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遊佐にあるアポン西浜にて汗を流し、隣接するとりみ亭にて夕食を取った。私はアジフライ定食をチョイス。

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同行者のYは名物のトンタン麺をチョイスした。

翌日は悪天予報だったので、ゆっくり1日使って帰路についた。無事帰宅して、のべ12日間の旅が終わった。今回の遠征で有料道路を利用したのは、近畿道松原IC〜名神京都東ICの往復分と、一般道が事故で通れなかったために利用した北陸道親不知IC〜朝日ICだけだった。あとは一般道か自動車専用道路の無料区間だけである。大雪の中での知床から留萌への300km以上の移動はキツかった。

予定では、北海道で6座、東北で4座の計10座の山を登って滑るはずだったが、天気に恵まれず、山頂に立てたのは3座のみだった。不満が残る結果ではあるが、それでも北海道で5座、東北で2座の計7座は滑ることができたのはよかったのかもしれない。一般的な雪山登山であれば、ピークハントに重きがあるだろうが、スキーは滑ることが一番の目的である。ピークハントに失敗しても、滑走は楽しめるのがスキー登山の利点であるだろう。若い同行者にも良い経験になったはずである。

今回のツアーの一番の目的は、海別岳、羅臼岳、知西別岳など知床の山を登って滑ることだったが、滞在中の知床の天気が悪く、滞在中に知床横断道路の開通はなく、斜里岳にしか行くことができなかった。年齢と体力のこともあるので、できるだけ早く、できれば来年にリベンジできればと思う。

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