December 06, 2023

アシ谷林道から岩湧山

本格的な冬山に入る前に体力をつけなければということで、マイナールートであるアシ谷林道から岩湧山へ登ってみた。寒い日だったこともあり、ハイカーも少なく、静かな山歩きが楽しめた。

【日程】2023年12月2日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【山名】岩湧山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ時々曇り
【コー スタイム】天見駅10:44〜砥石谷林道入口分岐11:01〜根古峰12:27〜五ツ辻12:58〜岩湧山13:25-29〜五ツ辻13:55〜岩湧山三合目14:30〜ダイトレ砥石谷道分岐14:48〜砥石谷林道入口分岐15:40〜天見駅16:01

先月は3年ぶりに立山初滑りができたが、課題は体力であった。本格的な冬山が始まる前に体力を上げておかなければということで、岩湧山にトレーニングに行くことにした。ルートは渋くマイナーなアシ谷林道からとした。

F75c1caba1964934a977526e0495a9f013960000

南海高野線の天見駅からスタートする。この日は冬型で気温の低い日で、出発してから、手袋もなく少々薄着だったことを後悔したが、冬山に向けての耐寒訓練と思うことにした。

72bda1fbfb9d4c93b9801647ee6b37e113960000

流谷の集落からアシ谷林道に入る。

4c236ac95cd74c4ca31ef1a55a58d97d13960000

林道を30分ほど歩くと、倒木があるが、下を潜って進める。

82e48527473146e2978c9989aa02a78b13960000

さらに5分ほど歩くと、林道終点となる。

12cc0214b77e475d94f41521b4460cf213960000

少しばかり谷の左岸側を登ると、急斜面の九十九折りとなる。

E95212bc0617413bb5da499e316162d013960000

尾根に上がる。登山道というよりかは踏み跡に近い。

32c6b0024df74d60a4c249a289a0bc1f13960000

しばらく進むと、再び急斜面の九十九折りの登りになる。

2734d868966d4d8daf04477a19c0474c13960000

登り切ると、根古峰のプレートのある場所に出る。そのまま進むとダイトレに出る。林道入口からダイトレに出るまでは誰とも会わなかった。

Da7358475a494353bcac705810b4d6d913960000

あとはダイトレを進む。寒い日ということもあり、ダイトレを歩くハイカーは少なめだった。

57a24846c5b84d148d8e40cc9ee7b6d613960000

岩湧山に到着。山頂からは台高や大峰の山々が見える。

Img_6029

山頂北東側の眺め。金剛山、葛城山に加えて、遠くに台高の高見山や伊吹山も見える。

Img_6028

山頂東側の眺め。台高の高見山から山上ヶ岳など大峰の山々が見える。

Img_6030

山頂南東の眺め。ハ経ヶ岳など大峰の山々の他に伯母子岳も見える。

E4b461d09ac941cb98053cae34ac7bf913960000

下山はダイトレを戻る。紅葉は終わりかけである。

Fda2e030e6c24d2faa4aa49eab30a3d213960000

砥石谷林道へ進み、途中で少々、写真撮影などして天見駅へ戻った。

A7c11862b5f94949ba339cd63ba6914113960000

流谷の集落からの眺め。

寒い日だったこともあり、ハイカーも少なく、静かな山歩きが楽しめた。総距離14.7 km、経過時間5時間17分、累積標高差951mと、そこそこの負荷もかかり、多少は体力向上に役立っただろう。

| | Comments (0)

November 26, 2023

立山下山後はワンゲル部山小屋へ

3年ぶりの11月立山初滑りから下山したら、奥美濃にあるワンゲル部山小屋へ移動した。

Img_5978

立山駅から150kmほどを下道で移動してきたので、入舎したのは20時だった。早速、スーパーで購入したアンガス牛ステーキ肉を焼いて、下山後の後夜祭を行った。

Img_5984

晴天が続いていたが、山小屋の周囲にはうっすらと積雪が残っていた。

Img_5985

山小屋への林道にも積雪があったが、四駆スタッドレスタイヤならば問題はなかった。

Img_5990

問題は小屋の水の出が悪いことだった。水源から引いているのだが、水道管内に空気が入ったためか、ちょろちょろとしか出ない。翌週末に冬仕様への維持作業が予定されているが、その際に空気抜きを行う。そこで水量が回復すれば、安心して本格的な冬を迎えられる。

Img_5991

山小屋の近くで、3年ぶりにナメコを見つけた。この木ならば来年も発生しそうだ。しばらく雨が少なかったためか、ナメコは乾燥気味でヌメリがなくなっていた。

Img_5993

乾燥ナメコは水に浸けるとヌメリは戻り、上等なナメコになった。むしろ乾燥していたことで、質が維持されていた感じがする。

| | Comments (0)

3年ぶりの11月の立山初滑り

以前は毎年の恒例行事だった11月の立山初滑りであったが、ここ数年は雪不足とタイミングが合わずで、行けないことが多かった。今シーズンも暖冬予想でほぼ諦め状態ではあったが、良い具合に雪が降ってくれた。これは行くしかないと、大学の授業調整日の休講日を利用してワンゲル部主将と一緒に滑りに行くことにした。3年ぶりの11月の立山は、パック気味でパウダーとは言い難かったが、板が走る比較的滑りやすい雪で、今シーズンの幸先よいスタートを切ることができた。

【日程】2023年11月21日(火)〜22日(水)
【山域】北ア立山
【場所】立山
【メンバー】ワンゲル部主将、マメゾウムシ
【天候】快晴
【装備】テレマーク1、スプリットボード1
【コースタイム】
11/21 室堂10:18〜みくりが池温泉10:43-11:00〜雷鳥荘11:13-26〜滑走〜浄土橋11:39-11:59〜雷鳥沢右岸尾根2490m付近13:08-34〜滑走〜浄土橋13:43-57〜雷鳥荘14:34〜みくりが池温泉15:00
11/22 みくりが池温泉8:02〜浄土山10:15-40〜滑走〜浄土沢2390m付近10:55-12:09(周辺滑走)〜室堂12:43

以前は毎年の恒例行事だった11月の立山初滑りであったが、ここ数年は雪不足とタイミングが合わずで行けずにいた。今シーズンも暖冬予想でほぼ諦め状態ではあったが、良い具合に雪が降ってくれたこともあり、急遽、これは行くしかないと判断した。ちょうど大学の授業調整日として休講日だったこともあり、ワンゲル部主将もご一緒したいという。ちょうどよい機会なので、平日の休講日2日間を利用して、私としては3年ぶりとなる11月の立山へ、ワンゲル部主将と一緒に滑りに行くことにした。

Img_5968

前夜に立山駅に到着し、そのまま車中泊で朝を迎える。天気は予報通りに良さそうだ。

Pb210001

始発のケーブルカーは8時40分発だが、始発の20分前に切符売場が開く。この時期は立山駅発は当日券のみしかないため、切符を買うために並ばねばならない。平日だったこともあり、それほど待たずに切符を買うことができた。

Img_5969

改札前に富山のテレマーカーのYさんと会う。2月24日にテレマークスキーのイベントをスキージャム勝山で開催する予定だが、その主催にYさんとも関係していることもあり、軽くその件について話ができた。Yさんは今日は日帰りとのことで、すぐに雪山に行ける環境は羨ましい。

Img_5970

室堂に到着する。雲1つない快晴で、気温も高めで、いきなり暑さを感じたので、アウターを脱ぐ。意外と雪は締まっている。

Pb210002

今宵の宿であるみくりが池温泉に立ち寄って、余計な荷物をデポする。

Pb210003_20231126115301

雷鳥沢へ向かうことにする。

Pb210004

今シーズン最初の滑りは、雷鳥荘下の斜面、通称ゲレンデであった。パウダーではなかったが、比較的滑りやすい雪だった。

Pb210005_20231126115601

浄土橋を渡る。この時期は簡易な板と補助ロープだけで、水量もそこそこあり、結構スリルがある。

Pb210006_20231126115901

剱御前岳方面に向けて登る。初日は寝不足、そして高所ということもあり、調子はいつもながらに悪い。おまけに暑いぐらいで、アウターだけでなく、その下のウェアも脱ぐ。雪崩リスクがあるので、谷地形の急斜面は避けたいが、すでに雷鳥沢の中には源頭部からシュプールがついていた。

Pb210007_20231126120201

スピードは上がらないが、マイペースでゆっくり登る。若い主将には離されていく。

Pb210008

標高2490m付近で主将が休んでいたので、本日はここまでとする。

Img_6002

正面に白山が眺められた。

Img_5971 Pb210009_20231126121601

パック気味だが、板が走る比較的滑りやすい雪だった。問題は体力で、休みながら出ないと滑れない。滑り終わったら、すでにヘロヘロであった。

Pb210011

滑った斜面を振り返る。浄土橋を渡ると、この時期にいつも一緒になるRSSAのYさんにお会いする。浄土橋からはシールをつけて、みくりが池温泉までキツい登り返しだった。

T_6b5902d7078176f01594436305cbea4b

みくりが池温泉からの日の入り。

Img_5972

宿に戻ったら、早速、入浴して、一杯始める。

Img_5973

みくりが池温泉は夕食が豪華だが、以前と比べると、品数が少なくなったような。夕食後はRSSAのYさんも交えて、二次会となった。夕食後はお酒の販売はないとのことで、持参したお酒が無くなったところで宴は終了となった。比較的健全な宴ではあった。

Img_5974

2日目もよい天気であった。気温も高めであるが、前日ほどではない。

Pb220013

凍ったみくりが池が朝日で輝く。本日は浄土山へ登って滑ることにする。

Pb220017

前日に雄山の西面でサイズ2の雪崩があり、そのデブリが浄土沢まで流れ込んでいた。

Pb220019_20231126123401

浄土山のボウルに入ったところで、RSSAのYさんと一緒になる。

Pb220020

浄土山への最後の急斜面を登る。1晩過ごして、体が高所に順応したようで、前日ほどの体のキツさはないが、体力不足ではあることは間違いない。

Pb220022_20231126123501

浄土山の山頂部からは剱岳が拝めた。

Pb220023_20231126123601

浄土山からの滑りは、Yさんとのセッションになった。いつも滑るボウルの中は硬そうだったので、比較的雪がよかった登ってきた斜面を滑った。

Pb220024_20231126123801

そのまま浄土沢へ滑り込む。浄土沢もよい雪であった。

Pb220025_20231126123901

標高2390mのブル道が通っているところまで滑った。主将はもう1本登り返す。主将が滑って戻ってきたところで、今回の滑りは終了とし、室堂へ登り返すことにした。

Img_5976

ちょっと早いが、13:30発の高原バスでの下山となった。次は春にまた立山へ来るだろう。

3年ぶりの11月の立山は、パック気味でパウダーとは言い難かったが、板が走る比較的滑りやすい雪で、幸先のよい今シーズンのスタートを切ることができた。これからの本格的なシーズンインに向けて、体力も上げていきたい。

YouTubeにアップした今回の記録動画です。滑走シーンはこちらをご覧ください。

| | Comments (2)

November 07, 2023

ワンゲル部山小屋をベースにして秋の散策と宴

Img_5933

11月はじめの三連休は、奥美濃にあるワンゲル部の山小屋に滞在していた。例年は、10月末か11月のあたまに山小屋に滞在して、周辺でキノコ狩りを行っていた。以前はナメコがよく採れたのだが、ナラ枯れの終息と共に2020年を最後に全く採れなくなった。ムキタケやクリタケなどのナメコ以外のキノコも以前ほどは採れない。昨年はキノコの発生時期に山小屋に入舎しなかったのだが、現在、山小屋周辺ではキノコはどのような発生状況にあるか、ナチュラリストとしては興味がある。そこでキノコの採れる場所の新規開拓を目的に、2年ぶりに山小屋周辺にてキノコの発生状況を調べることにした。

Mouse

山小屋に入舎すると、お出迎えがいた。玄関前にヒメネズミの死体が横たわっていた。しばらく人が入らなかったので、食べるものがなくて餓死したのだろうか。死体は屋外に埋葬となった。

Img_5932

お出迎えはまだいた。大量のカメムシが窓にたかっていた。越冬のために山小屋内に侵入したようだが、例年に比べると、圧倒的に個体数が多い。カメムシが大量発生すると大雪になるという言い伝えがあるようだが、科学的根拠はない。それでもスキーヤーとしては、そうなることを願いたい。夜になるとカメムシが灯りに向かって飛んでくるので、夕食中はカメムシが体にたかるし、食器に飛び込んだりで実にたいへんであった。うっかり手で掴んでしまうと、臭い匂いが手についてしまう。殺虫剤で殺しても、次々に新手が飛び出してくるのでキリがない。厳冬期もストーブを焚くと、カメムシが飛び回りそうである。

Img_5940

そんなお出迎えがあったが、まずはキノコ狩りに行くことにした。山小屋から近い場所ではキノコの収穫は期待できないので、探索範囲をいつもより広くすることにした。山小屋周辺の紅葉はピークを過ぎた感じである。

Titiawa

まず見つかったのはイグチ系のキノコ。名前がわからなかったので、これは採らなかった。あとで写真から同定したところ、チチアワタケのようだ。チチアワタケならば毒キノコなので、採らなくて正解だった。

Img_5936

沢沿いに探してみたところ、まずは枯木にムキタケが見つかった。

Img_5937

倒木にヒラタケも見つける。山小屋周辺でヒラタケを採ったのは初めてである。とりあえずは新規開拓は成功と言えよう。

Char

溪では、繁殖期を向かえたイワナがペアリング中であった。

Char1_20231107161701

山小屋のすぐ下にある小渓でも、イワナがペアリングしていた。

Img_5942

本日の収穫である。人数的には充分な量である。

Img_5944

きのこ鍋にして美味しくいただいた。

Img_5943

越前大野の地酒が進んだ。

Img_5950

翌朝は、残った鍋にうどんを入れて朝食とした。

Pb040007_20231107161901

翌日は、山小屋から少し離れたところにもキノコを探しに行ってみた。

Bear_20231107162001

山小屋へアクセスするための林道上にクマの新しい糞があった。前日には確認していないため、おそらく前日の夕から今朝にかけて排泄されたものと思われる。この林道を夜間に走行中に、実際にクマを目撃したこともある。山小屋周辺に生息するクマは、どうも夜間に活動している感じがする。暗くなってからの行動は注意が必要だ。

Pb040002_20231107162701

ナラタケが見つかったが、この時は同定に自信がなかったので採らなかった。

Kuritake_20231107162801

クリタケを見つける。他にはムキタケが採れた。

Pb040006_20231107163001

幹が屈曲した木に腰掛けるうワンゲル部員。

Pb040005_20231107163101

裏山である毘沙門岳のピークにも登ってみた。マイナーな山だけあり、連休にもかかわらず、登山者に会ったのは一組だけだった。おかげで静かな山歩きが楽しめた。結局、最も採りたかったナメコは最後まで見つからなかったのだが。

| | Comments (0)

October 26, 2023

岩湧山で地図読みと自然観察についての実習

昨年度も行った地図読みと自然観察についての実習を、今年も岩湧山にて行った。

Ee0bd148175741ada61cb73f891383bc10436000

地図読みの実習内容については、昨年度の記録を見てほしい。

C481a5c9e2b042cfa76838e3f1ee77d910436000

生物の観察には少々遅かったが、秋の花やキノコなどを観察することができた。

1cb44dcfd3014fc383bf1f918223e0d110436000

種名がわからない白いキノコ。

22ee8c7da3974d96bdcc292f512a79b110436000

ヌメリイグチ

0950795f63b943ad9711bf2e5330a65310436000

コウヤボウキ

0efdd1cbfee84044ac75c8fc2056322910436000

ヨシノアザミ

17e54753f645435d84cac96c58aa657a10436000

ハバヤマボクチ

1ec7f8979f98413b8952b35276dd3cf410436000

リンドウ

9445ff9c72854232820be9b2a775e7d910436000

シラヤマギク

Af2ee1813c4b446cb2e9db34d6486ff610436000

アキノキリンソウ

| | Comments (0)

October 24, 2023

横谷の岩場:ワンゲル部のクライミング講習

毎年、秋に行っているワンゲル部のクライミング講習を、今年も河内長野市の横谷の岩場にて行った。横谷の岩場へのアクセスは、河内長野駅から滝畑ダム行きのバスに乗り、滝尻で下車する。バス停から横谷の岩場の取付点までは、歩いて15分ほどである。

Img_5870

講習内容は昨年と同じで、最初に初心者向きのゲートロックにて、岩登りの基本技術を練習する。この講習会の目的は、本格的なクライミングのためというよりも、経験の少ない1回生に、一般登山にて遭遇する岩場などの危険箇所を安全に通過するための基本的な岩登り技術を身につけさせることにある。上級生がリードで登り、トップロープ確保のための支点をセットする。

 Img_5872

1回生はクライミングを初めて経験するので、岩への足の置き方ができていない。つま先だけで岩角に立つように指導し、三点確保での登下降を練習してもらった。

Img_5871

最初のうちは、岩にしがみつく感じで、足の置き方も悪く、危なげな登り方であった。何度か練習しているうちに、岩から体を離せるようになっていき、クライミングらしくなっていった。

Img_5874

慣れてきたところで、次は少々グレードをアップしたルートに挑戦してもらう。

Img_5875

凹角箇所の乗っ越しが、下からはハング気味で少々難しい。

Img_5876

試行錯誤しながらも、なんとか突破した。

Img_5877

14時を過ぎたところで、ゲートロックでの練習を終了し、近くにあるゴジラの背びれ岩に移動した。朽ちた倒木にナラタケモドキが発生していた。

Img_5878_20231024174101

ゴジラの背びれ岩は簡単な岩尾根である。上級生は、ゴジラの背びれ岩にて、マルチピッチクライミングの練習も行った。課題はロープワークのスムーズさであった。少々作業が遅い。ロープワークについて、普段から練習しておくことが必要だろう。

下級生は別行動にて、ゴジラの背びれ岩の一般ルートから、奥立岩の上にあるピークの奥立山へ登ってもらった。一般ルートと言っても、急登や岩場があるので、慣れない1回生にはよい練習になる。急な箇所や危険箇所にはロープがフィックスされている。奥立山からは、踏み跡を一徳坊山からの登山道と合流する地点まで辿ってもらう。この箇所は地形図に道が示されていないので、地図読み練習にはよい。下級生はさらに南海高野線の三日市長駅まで歩いて帰ってもらった。なかなかよい歩行練習になったに違いない。

上級生たちは、ゴジラの背びれ岩でのクライミングを終えたら、往路を滝尻バス停に戻った。バス停に着いのは、17時20分だったが、すでに辺りは暗くなりかけていた。日照時間がどんどん短くなっていくこの時期は、下山時間に注意する必要がある。ワンゲル部員たちにとって、暗くなるまで練習した1日であった。

Img_5881

打ち上げは、回転寿司にて。お酒が進んだ。

| | Comments (0)

October 17, 2023

金剛山:カトラ谷からダイトレ縦走で十時峠へ

長い夏が終わり、ようやく低山ハイクができる気温になった。雨上がりの週末の日曜日に、4月の山菜採り以来となるハイクへ行くことにした。

【日程】2023年10月15日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【山名】金剛山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【コー スタイム】金剛登山口バス停10:36〜カトラ谷分岐11:04〜水場11:38〜六地蔵12:14〜金剛山12:25〜ちはや園地ピクニック広場12:44-50〜久留野峠13:15〜千早峠13:54-14:01〜行者杉14:30〜杉尾峠14:48〜林道地獄谷線分岐15:22〜十字峠15:44〜天見駅16:36

長い夏が終わり、ようやく低山ハイクができる気温になった。沢登り・渓流釣りシーズンが終わったところで、冬に向けての体力作りも必要である。雨上がりの週末の日曜日に、4月の山菜採り以来となるハイクへ行くことにした。とりあえずは金剛山をカトラ谷から登り、ダイトレを紀見峠方面へ縦走でもしてみることにした。夏の間は高天谷イワゴノ谷など沢にはよく行っていたが、金剛山のピークを踏むのは、昨年の12月以来となる。

E42a21b0100f4108b5ac0c67fc69d8ea18750000

金剛登山口バス停より入山する。

96224f09c79f49878554af670b869c0618750000

カトラ谷に入る。このルートも昨年の12月以来である。

6379c8379f0c4ed89cb7b74d4e170e4518750000

すぐに5m滝が現れる。左から越える。

6ecac29a5da141d893b1d7a76466022e18750000

その上に5m滝。直登はせずに、左岸の踏み跡を登る。

1357bd709b4641d391b1bc39bfdf49e618750000

ミカエリソウが咲いていた。

22c26eacf18b4fb385a1742738b04c0a18750000

いったん沢に下りた後に、また左岸にある踏み跡を進む。沢からの高さがあるので、安全のためにロープがフィックスされている。

C3a6c4e22db74800b65c49be7146184718750000

ハシゴもあり。

7e341cc518094384b8532905199da49918750000

カトラ谷は倒木で荒れ気味だった。

E833b7bc26d144488694958bf6a5edc718750000

二俣が現れ、左俣へ進む。

A2ac40878d844ad7a37cc13c7c509fd218750000

シラネセンキュウが咲いていた。カトラ谷に多く見られる植物である。

526fb6b886a042cf809250cc5e89541918750000

水場を越える。

926d9d5d64ba48b9b732ce7c5f3aa9dd18750000

ネット状堰堤が現れる。左から越える。

Bde08c97033e4e4e9eeec868b72820bb18750000

堰堤の上は二俣になっており、今回は樹林内の右俣へ進む。左にある尾根を進むこともできる(2022年12月11日の記録)。

5461ea5608734993b6c5fb5234a1d88a18750000

ヤマザクラの枯木にヌメリツバタケと思われるキノコが発生していた。

8f214c23c1ec49b39f363a2ea99878c418750000

踏み跡は不明瞭だが、谷状を詰めていく。

Aca79cc7e1524ebfad5a8684e51f155518750000

フィックスロープを見つける。このロープを頼りに滑りやすい泥壁の急斜面を登る。

C22c925771514f209b1389f5a45812ea18750000

樹林の中の急斜面にある九十九折りの踏み跡を登って、六地蔵近くの登山道に出る。ここから山頂広場はすぐである。山頂広場に出ると、周囲は人だらけ。そそくさと通過する。

0a93a83140a24c5e97cf278ef547ab6718750000

金剛山の山頂である葛木神社に到着する。ここからはダイトレの縦走となる。

578ff54b2c904feeb0c79644450f9ff518750000

山頂から1時間半近くかかって、千早峠に到着する。ダイトレに入ると、トレランチックな人たちがやけに多かった。理由は大阪労山のダイトレ縦走大会がちょうど行われていたためだった。

Cd92e8eb8a92419eba499e6567bb0c6c18750000

行者杉には縦走大会のチェックポイントがあり、選手と間違われて、ぜんざいをもらいかける。

3eba4b21c4f04753b72d22cf0d560ac318750000

杉尾峠までは選手たちと一緒に進み、

De1e8e1f7a6343b7a53b6496219fd0f018750000

杉尾峠からは石津川方向に下ることにする。まだ歩いたことのない道である。

997030e7870f4989b9bf4b4e6150dcce18750000

集落に出たところは、林道地獄谷線分岐で、十時峠方向に向かう林道に入る。

0ddd8c0d1c0f4d6fb97e28089e1bf99818750000

十字峠方面へ進む。

E9b10edbb2634521b0dc1d8f8939ef0318750000

十時峠からは天見駅方向に進む。杉尾峠からはマイナーなルートだけあり、静かに山歩きを楽しめた。

05eaa0d0c3e1456081cc821002e6ece118750000

ナナフシがササの切り株にとまっていた。

B7e958a4b5fc425b8b70197dd61b9e9b18750000

沢沿いの林道に出ると、サワガニが歩いていた。

F31e609acf754790b8bbca169d99cb0318750000

無事、天見駅に下山する。

走行距離17.9km、登り累積標高1115m、所用6時間のやや長めのハイクだった。2週間前の上山谷以来の山歩きということもあり、下山中に古傷の左膝が痛くなってしまった。膝痛は数日で回復したのは幸いだった。

| | Comments (0)

October 03, 2023

滝畑 上山谷:ワンゲル部の沢登り訓練

今シーズン2回目となる滝畑の上山谷を、ワンゲル部員3名と遡行してきた。水量は少なめだったので、全滝直登に挑戦した。残念ながら10mハング滝だけは登れなかったが、しっかり成長していたワンゲル部員たちであった。

【日程】2023年10月1日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 石川 上山谷
【メンバー】ワンゲル部主将、F、O、マメゾウムシ
【天候】曇り時々小雨
【コー スタイム】滝畑登山口10:13〜上山谷入渓地点(3m滝下)10:20〜2番目のゴルジュ下11:59〜最後のゴルジュ上13:54〜木材集積所14:13-31〜滝畑登山口15:12

上山谷は、河内長野市を流れる石川の滝畑ダム湖のすぐ上流にある支流である。今シーズンは、6月にワンゲル部員のYukaと遡行している(2023年6月25日の記録)。今回は、沢登りの初級から中級へグレードを上げたい主将と2回生のFのために、中級レベルの沢のエントリー沢である上山谷をチョイスした。新人のOがそこに加わることにより、上級生が下級生をしっかりサポートできるかをみることもできる。水量が少なめの予想であるので、できれば全滝の直登にも挑戦したい。そんな事情から、ワンゲル部員たちの沢登り訓練を目的として、上山谷に挑むことにした。

河内長野駅から滝畑ダム行きのコミュニテイバスに乗り込むと、天気があまり良くないにもかかわらず、中学生や高校生ぐらいの若い乗客でいっぱいだった。どうやら中学校と高校の山岳部かワンゲル部と思われる団体が2つ重なったようだ。彼らが大学へ進学しても、登山を続けてくれることを期待したい。

Pa010001

岩湧山の登山口前で沢支度を行う。昨夜から降っていた雨は止んでいたが、気温は22℃と低かった。この日から10月となり、この時期の気温としてはこんなものかもしれないが、つい最近まで日中は30℃を越えていたこともあり、少々肌寒く感じた。

Pa010003

石川にかかる車道の橋を渡ると、左に階段がある。この階段を登った狭い通路を進むと、アルミ製の足場と手すりのある通路になる。

Pa010005_20231002175101

そのまま通路を進んで行くと、橋となって上山谷を横切るので、橋を渡った所から上山谷に入渓する。

Pa010006

入渓地点には3m滝があり、早速ゴルジュの様相から始まる。

Pa010007_20231003073001

3m滝を登る。

Pa010013_20231003073001

4m滝が現れる。流心を登れるが、上部が庇状になっており、ザックが引っかかる。念のためロープで確保して登る。

Pa010019

最初のゴルジュを抜けたところにある5m滝は、いつもは流心から離れた右壁を登っていたが、今回は直登に挑戦した。残置ハーケンがある流心の左側を主将がリードする。無事に突破し、後続が登る。見かけよりは簡単に登れた。

Pa010022_20231003075401

すぐに10m洞窟滝が現れる。滝裏に入るワンゲル部員。この滝は手前の左の壁を登って、上部バンドをトラバースして滝上に抜ける。

Pa010027_20231003080001

流れが2つに分かれて、両方に滝がかかる。左の流れに進む。

Pa010028

スギヒラタケが大量に発生した古いスギの倒木があった。

Pa010030

左の流れには、2段10mの斜滝がかかる。分かれた流れは滝上で合流する。

Pa010032

3mのナメ斜滝を登る。ヌメリはなく、ラバーソールの沢靴で快適に登れる。

Pa010036

2つめのゴルジュの入口にかかる5m斜滝は、右を登る。

Pa010037_20231003080901

ゴルジュの奥には10mハング滝がかかる。主将が直登にトライするが、曇りで時々小雨がパラつく天気だったこともあり、シャワーの冷たさと水圧に絶えられなかった。真夏であれば、行けたかもしれない。無理はせず、高巻くことにする。このハング滝が今回唯一登れなかった滝であった。

Pa010039

ハング滝は少し戻った所から左岸を高巻いた。高さがあるので、ワンゲル部員については念のためロープで確保した。

Pa010044_20231003081501

3m滝を越える。

Pa010048

穏やかな渓相に変わる。

Pa010052

倒木が多くなり、倒木の間を掻い潜りながら進む。

Pa010053

巨岩で埋まった沢の先に、3つめのゴルジュの入口が見えてきた。

Pa010055

ゴルジュ入口は2mトイ状滝だが、深い釜をもつ。釜を腰上まで水に浸かりながら、滝に取り付く。

Pa010056

ゴルジュの奥には4m滝がかかる。ここはシャワーを浴びながら正面突破する。

Pa010062

3m滝を越えて、最後の核心部であるゴルジュを抜ける。

Ueyama3m

しばらく進むと、3m滝が現れる。ここもシャワーを浴びながら越える。

Pa010066

ミニゴルジュの様相となる。

Pa010069

ミニゴルジュが終わると平凡な流れになり、木材集積所跡が現れる。ここで遡行終了となる。

Pa010071

しっかり遡行したワンゲル部員たち。

Pa010073

あとは作業道を下山するだけである。途中、倒木や崩れた箇所はあるが、基本的に道を見失わなければ問題はない。最後はダイトレに合流して、すぐに集落に出る。

Img_5799

帰りのバスの時刻まで1時間あったので、滝畑湖畔観光にてビールを飲みながら時間を潰した。

Img_5803

堺に戻ったら、打ち上げへ。

全滝直登に挑戦したワンゲル部員たちであったが、残念ながら10mハング滝だけは登れなかった。課題のロープワークについては、スムーズにできるようになっていて、合格点だった。しっかり成長していたワンゲル部員たちであった。

YouTubeにアップした記録動画です。

| | Comments (0)

September 27, 2023

テンカラ釣りファイナル:ホームの奥美濃にて今シーズンの納竿

土曜日が秋分の日だった先週末は、奥美濃にあるワンゲル部山小屋をベースに、今シーズンの渓流釣りの納竿を行った。奥美濃方面は相変わらずの渇水で、テンカラ釣りには厳しい状況だった。

6f7ac3cd7a064fd791204ba0943dd0ac19270000

土曜日は、山小屋通い初期の頃に開拓したS谷に久しぶりに行ってみた。S谷は小さな藪沢で、A谷を開拓するまではプライベート釣場にしていた。S谷には、かろうじてテンカラ竿を振れる箇所はあるが、上から竿を振れないことが多いので、弓矢式に毛鉤をポイントに入れることの方が多い。そんなテンカラ師泣かせの谷ではあるが、魚影は濃い。

P9230001

水量がそこそこある下流部ではぼちぼち釣れた。

99148427606644cf9034650fd517312b19270000 9b3b08f148dd40a49324596be4f868a719270000 Bf574d549ef34baf9aa4b672f3ed503e19270000

S谷のイワナはオレンジ色がかった個体が多い。しかし上流部では渇水が酷く、イワナは毛鉤をじっくり見てくるので、なかなか厳しかった。それでも短い行程の中で、トータルで7匹ぐらいは釣れたのでよい方であった。

P9240005

日曜日は、フライマンのSくんと新規開拓でM谷へ行ってみた。M谷も藪沢で、渇水であるのは同じだった。

Img_5786

この谷はイワナの谷と思っていたが、渋い状況の中でようやく釣れたのは、なんとアマゴだった。

2人で2匹ずつのアマゴを釣って終了となった。石徹白方面も禁漁が近くなると競争が激しくなり、釣果は厳しくなるが、来シーズンはもう少し早い時期に入ってみたい谷である。平水であれば、もう少し釣れるだろうし、イワナも釣れるはずだ。

これで今シーズンの納竿となったが、多くのイワナやアマゴたちと遊んでもらった。魚たちには感謝である。沢登りの方もそろそろ登り納めとなる。いよいよ次はスキーシーズンの到来となるが、はたして雪は降ってくれるだろうか。

| | Comments (0)

September 26, 2023

南アルプス 信濃俣河内 3日目:稜線への詰めと長い下山(1700m幕営地〜茶臼岳〜畑薙第1ダム)

信濃俣河内の3日目の記録です。概要についてはこちらをご覧ください。

Img_5760

いよいよ最終日である。この日は稜線への詰めと長い下山が待っている。長い1日となりそうだ。最終日の朝も焚火を熾すことから始まった。結局、全ての炊事は焚火で行い、ガスを使うことはなかった。

P9170092

ちょっと出発が遅れて、7時18分に出発となった。

P9170093

幕営地を出発してすぐに5m滝から始まる小滝の連瀑となる。下流部に比べると水量が少ないため、ヌメった岩が多くなる。ラバーソールの沢靴では滑ることが多くなるが、足の置き方さえしっかりしていれば、なんとか進める。この連瀑が魚止となっているようで、連瀑の上ではイワナの魚影は見なかった。

P9170096

この滝のヘツリで釜にドボンしてしまう。朝からの水泳で、一気に目が覚めた。

Deer_20230926180001

斜面では、オスジカが草を食んでいた。

P9170106

小滝はつづく。

P9170107

小滝の連瀑が終わると、正面に3段の15m滝が現れる。

P9170108

3段15m滝は左岸から巻く。

P9170110

巻きは容易であった。

P9170112

2000m二俣は左俣へ進む。

P9170114

2段10m滝が現れる。

P9170115

2段10m滝は右岸から高巻く。

P9170116

高巻きを終えると、今度は10m滝が待っていた。10m滝の高巻きは、滝の下が二俣になっているので、まずは左俣を少し登ってから、右へトラバースしていく。

P9170117

10m滝の高巻きを終えて、沢に戻ると、一気に源流部の様相となる。

P9170118

そのまま詰めていくと、

P9170120

源頭となる。

P9170121

流れがなくなったら、いよいよ最後の詰めに入る。シカ道を利用して登るが、斜度があって息が上がる。キツい登りが続く。

P9170122

最後はハイマツを少し漕いで、

P9170124

正午過ぎに、希望峰と仁田岳の間の稜線に出ることができた。残念ながら山々は雲に覆われて、展望はなかった。沢装備を解除したら、5時間以上と思われる長い下山が待っている。仁田岳を往復してきたと思われる軽装の女性登山者が、休憩中の我々の前を通って行った。

P9170126

希望峰を通過する。

Line_album__230919_3

最後の詰めで疲れ切った重い足で茶臼岳へ登る。今回の最高地点であったので、Yukaと記念撮影をする。山頂には登山者が1人休んでいた。

P9170130

茶臼岳からは下りメインとなる。茶臼小屋への分岐を過ぎる。シルバーウィークでありながらも、南アルプスの最深部ということもあり、すれ違う登山者は少なく、たいへん静かな下山であった。

P9170131

茶臼小屋を通過する。ここで1泊したいところだが、要予約らしい。テン場でくつろぐ登山者を横に見ながら、下降を続ける。

P9170132

樹林帯に入ると、急下降が続く。下りは若者には勝てない。

P9170134

横窪沢小屋を過ぎ、危うい橋で横窪沢を対岸に渡る。

P9170135

ウソッコ沢非難小屋手前で、橋を渡る。沢には滝がかかる。ウソッコ沢避難小屋に着いた時には時刻は17時を過ぎていた。覚悟はしていたが、ヘッデン下山となることは間違いない。ヤレヤレ峠への登りに入ったところで、ヘッデンを点ける。ここからヤレヤレ峠までは、沢の遡行で疲れた足にはしんどい登りとなる。この登りで、私はヘトヘトである。若いYukaは余裕があるのか、ヒルに献血のサービスまでもしていた。誰も来ないと思っていたら、後ろからヘッデンの灯りが近づいてくる。

P9170136

その灯りは、我々がヤレヤレ峠に着いたところで追いついた。1人の男性で、格好的にトレイルランナーのようだったが、どうやらTJARコースの試走をしているようだ。私もトレイルランニングの経験はあるが、アキレス腱の故障があるので、もう山は走れない。大いに頑張ってほしいものである。

P9170137

ヤレヤレ峠からは下りになり、畑薙大吊橋までは15分ほどだった。前真っ暗の中で畑薙大吊橋を渡ったが、幸いなことに、下は暗くて何も見えなかったので、高度感は感じずに済んだ。沼平駐車場に着いたのは20時であった。下山に7時間以上もかかってしまった。最終日の移動距離は16.3km、行動時間は13時間15分、累積標高差は上り1153m、下り1896mと、ハードで長い1日であった。

できればその日のうちに汗を流しかったが、温泉はすでに営業時刻を過ぎていたので入れなかった。疲労で長距離の運転も厳しい。コンビニで夕食とビールを買って、道の駅なかかわね茶茗舘で車中泊をすることにした。7年前の敗退の時も、ここで車中泊した。なかなか暑くて寝付けなかったが、疲労もあり、朝方には寝入ってしまった。

Img_5762

翌朝は、静岡県の磐田市にある朝5時から営業している磐田ななつぼしで汗を流した。朝風呂時間帯の入館料は500円で、土日祝日料金よりも150円安かったのは有り難かった。おかげでは気持ちよく帰路につけた。

信濃俣河内は、久しぶりに2泊を要するハードな沢登りであったが、無事に遡行できたことで、7年前のリベンジができたという達成感は大いにあった。信濃俣河内は南アルプスの入門沢とはいえ、やはりアルプスの沢だけあり、沢のスケールは大きかった。徒渉、登攀、ヘツリ、巻き、ルーファイなどそこそこの総合力が要求された。私はもう還暦近い歳なので、これからはハード系よりもまったりした沢泊を楽しみたいが、いずれにしても体力の維持が課題だ。同行のワンゲル部前主将のYukaにとっては、初めてのアルプスでの沢登りだったこともあり、たいへん良い経験になったのではないかと思う。一方で、信濃俣河内で釣れたイワナがすべて白斑のある個体ばかりで、純系のヤマトイワナに会えなかったのは残念であった。ほとんどの個体はヤマトイワナとニッコウイワナのハイブリッドなのだろう。大峰の弥山川ではヤマトイワナ系統であるキリクチには出会ったことはあるが、南アルプスや木曽御嶽山など東海地方で太平洋に流入する河川では、まだ純系のヤマトイワナにはお目にかかったことがない。ヤマトイワナを探し求める沢旅もぜひ行ってみたい。

| | Comments (0)

より以前の記事一覧