蓮華温泉への入山前日は、寄り道をしながらのんびりと白馬へ移動した。
咋今はガソリン代が高く、高速代も高い。円安に加えて、イランとアメリカ・イスラエルとの戦争まで始まり、ガソリン代の高騰が止まらない。公共交通機関を利用するという手もあるが、遠方の山に行くには時間的に効率が悪く、スキーなどの重荷を運びにくい。できる限り交通費は安くしたいところだが、手段は高速代をケチるしかない。しかしながら全て下道利用だと、大都市の移動は渋滞が多く効率が悪い。そのため渋滞しやすい区間のみうまく高速道路利用で、できる限り効率よく安く行けないかを模索している。今のところ、大阪の堺から信州方面へは2つの行き方を見つけている。1つは北回りで、近畿道から名神の京都東ICまでは高速利用で、湖西道路で敦賀に出て、あとはひたすら糸魚川まで国道8号を移動し、糸魚川からは国道148号を南下する。もう1つは南回りで、西名阪から無料の名阪国道利用を経由し、東名阪・名二環を通り、勝川ICまで高速利用で、あとはひたすら松本まで旧中山道である国道19号を移動し、松本からは国道147号・148号を北上する。高速料金は休日割や深夜割があると多少料金は変わるが、前者が2,000円ちょっと、後者が3,000円ちょっととなる。
今回は初日に余力があれば乗鞍岳へBCスキーに行く予定にしていたため、乗鞍高原に距離的に近い南回りとした。しかしながら前夜遅くに木曽福島の道の駅まで移動し車中泊したまではよかったが、朝に起きられず、初日はのんびり移動だけになったという顛末であった。徹夜移動で寝不足でも山を登った若い時の気力は今は維持されていない。

道の駅木曽福島からの木曽御嶽山の眺め。十分に滑れそうだが、御嶽スキー場がこの週末でクローズしたため、アクセスが不便である。おんたけロープウェイがゴールデンウィークから営業を開始するが、その時まで雪が残っているかである。あとは中ノ湯までの林道がいつ通れるようになるかである。

道の駅日義木曽駒高原からの中央アルプスの眺め。木曽駒ヶ岳の千畳敷周辺ならばゴールデンウィークまでは滑れるだろう。

池田町までやってきた。長野県では人気のスーパーマーケットTSURUYAで入山前の買い出しを行った。

久しぶりに市立大町山岳博物館を見学することにした。前回は娘がまだ小学生だったので、おそらく15年ぶりぐらいになるだろうか。観覧料金は大人450円だが、モンベル会員は50円引きとなる。

観覧はまずエレベーターで3階に上って、上の階から下の階へという順序になる。3階では「大町のプロフィール」が紹介されている。

3階の大きな窓から北アルプス後立山連峰の展望が楽しめる。大町市内に位置する標高2,400m以上の山岳38座のうち30座の山岳の概要、残雪模様の雪形や大町市周辺に伝わる民話についても紹介されていた。

2階に下りると、「水の惑星 地球46億年の生い立ち」について紹介されている。自分の専門にも近く、授業の教材にもなりそうである。

シアノバクテリアの化石であるストロマトライトが展示されていた。シアノバクテリアは最初の光合成生物である。地球の大気には最初は酸素はなかったが、シアノバクテリアの出現により、大気中に酸素が蓄積したことで、その後の酸素呼吸生物の進化につながる。酸素呼吸で大量のエネルギーを使えるようになった生物は、その後、活動性と大型化を進化させることになる。

「日本列島の生い立ち」についても紹介されている。大町が糸魚川−静岡構造線上に位置することから、フォッサマグナ(大地溝帯)について解説されている。今更ながら恥ずかしいことではあるが、フォッサマグナと構造線は異なる意味であることを知った。フォッサマグナは日本列島が大陸から分離した時にできた台地の裂け目(地溝)のことであり、糸魚川糸魚川−静岡構造線と柏崎−千葉構造線に挟まれた範囲と広がりを持つのに対して、構造線は地層群同士または地塊同士の境界、つまり地体構造の境界を成す線である。フォッサマグナには、新生代新第三紀以降に広がった海に堆積した地層や、激しい海底火山活動による火山岩や深成岩などが広く分布し、地殻変動のために犬規模な褶構造が見られるなど他の地域とは異なる特徴がある。

場所柄、日本の氷河についても紹介されていた。

大町市の市街地から高山に至るまでの多様な環境にすむ生物についても紹介されている。

山岳博物館でのカモシカの飼育は「岳子」から始まったとのことで、剥製が展示されていた。

場所柄もあり、この博物館のウリはライチョウの展示である。

1階では「北アルプスと人とのかかわり」について紹介されている。私も愛好しているイワナ釣りについても触れられていて、当時の毛鉤などテンカラ釣りの道具が展示されていた。

博物館の屋外には付属園があり、周辺や山岳地帯でみられる動物や植物が飼育・栽培されている。

日本のライチョウに最も近縁なスバールバルライチョウ。ツンドラ気候の北極圏に生息している。

国産のライチョウも保護・研究を目的に飼育されている。

トビを飼育しているのは珍しい。怪我などで保護されたらしい。

国産のフクロウ。1996年に巣から落ちたところを保護され、今年で30歳になるおじいちゃんフクロウ。老化による白内障が進行しているとのこと。

自分の尻尾を追いかけ回すタヌキ。

周辺ではフキノトウが咲いていた。

気温が高い日だったこともあり、キチョウが舞っていた。キチョウは成虫越冬である。

近くには鷹狩山があり、ハイキングコースが整備されているらしい。車でも行けるらしいが、機会があれば登ってみたい。久しぶりの山岳博物館の見学は充実した時間であった。

白馬に着くと、タカのペアとカラスがバトルしていた。カラスより大きいのでクマタカだろうか。写真ではわからないが、トビではなさそうだった。

夕食は虹屋丼丸白馬店で海鮮丼を購入しようと行ってみると、店のドアには冬季は別の場所で営業しているとの案内があった。すぐに車で移転先に移動して無事購入。4月からはまた元の店舗にて営業するとのこと。やはり海鮮には日本酒が合う。前夜は睡眠時間が短かったこともあり、翌日の蓮華温泉へのBCスキーに備えて早めの就寝となった。
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