October 19, 2020

書籍の紹介「ワンダーフォーゲル活動のあゆみ−学生登山の主役たち」

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城島紀夫 著「ワンダーフォーゲル活動のあゆみ−学生登山の主役たち
2015年8月8日発行
古今書院 ISBN: 978-4-7722-9011-1

こんな本が出版されていたとは、最近まで知らなかった。私は1997年からある大学のワンダーフォーゲル部の顧問をしているが、この本は1995年に出版されているので、顧問就任時に読んでおきたかった。読んでいたならば、部員の指導に役立てられたことも多かったにちがいない。

この本は、我が国で初めての日本のワンダーフォーゲルの歴史をまとめたものである。日本全国の大学ワンダーフォーゲル部の部誌、部報、周年記念誌、OB会報、今はなくなった連盟機関誌などの資料の収集は決して簡単ではなかっただろう。必要であれば、各大学のワンダーフォーゲル部OBOGにも面会して資料を集めたようだ。巻末にある表2は大学ワンダーフォーゲル部の創部状況を調べたものだが、この資料の歴史的価値は高く、著者も「この書のいのち」と強調している。

この本のタイトルが「ワンダーフォーゲル部」でなく、「ワンダーフォーゲル」なのは、大学ワンダーフォーゲル部だけでなく、社会人のワンダーフォーゲル活動についても触れているからだ。そもそも日本で「ワンダーフォーゲル」という言葉が流行したのは、戦前に活動していた社会人中心の多数の歩行運動団体のうちの1つがドイツ語を真似して名乗ったものが人気を呼んだのである。それが奨健会ワンダーフォーゲル部であった。「ワンダーフォーゲル」はドイツ語で「渡り鳥」の意味で,ドイツで始まった青年運動に起源すると一般に信じられているが、活動内容の移入や模倣ではなく、団体の名前にドイツ語を借りただけの「借名」であったようだ。当時のドイツでは、ワンダーフォーゲルと名乗っていた青年運動はすべて解散させられていたからだ。当時の日本は軍国主義国家として、国民の体力増強を目的に、歩行運動を推奨していたのだ。おそらくこの事実を現在の現役の部員達は知る由もないだろう。この奨健会ワンダーフォーゲル部が大学のワンダーフォーゲル部の創部に関わっているのである。

大学ワンダーフォーゲル部の最初の発足は戦前ではあるが、全国の大学にワンダーフォーゲル部の創設が広まったのは戦後のことであった。戦後最初の約10年間に関東の大学で創部が広がったが、それは主に登山と旅の同行者が起こしたものである。遅れて創部した関西などの大学ではサイクリングやキャンプの同行者が始めた。そして戦後の学生登山は、山岳部が衰退して、ワンダーフォーゲル部が主流の時代となった。サイクリングやキャンプが主体だった部も、次第に登山が主体となっていった。

ワンダーフォーゲル部が主にレクレーション登山を通じて拡大し発展する過程において、山小屋の建設やOB会の結成がなされた。山小屋といえば山岳部専用のものとなっていた時代としては、ワンダーフォーゲル部専用の山小屋建設は画期的な出来事であった。当時の山岳部では女子学生の入部を拒否していたが、登山を愛好したい女子部員たちは進んでワンダーフォーゲル部に入部した。どこの大学にも1960〜70年あたりに大量部員時代があったようだ。そのような時代には、山岳部の関係者から、ドイツから移入された第2山岳部、亜流山岳部、などなどと誹謗中傷の言葉が流布されたこともあったそうだ。

その後、活動多様化の時代となり、ワンダーフォーゲル部や山岳部の活動に変化が見られるようになる。学校間の活動内容の差異が、年々拡大の一途をたどる。伝統的に年間計画を伝承する部と、設立後の歴史が浅いために年間活動計画が決まらない部との差異は甚だしくなっている。これは私が顧問をしている部も同様だが、無目標化や共同体意識の希薄さが課題となっている。大学の課外活動の意義や位置づけが曖昧になっているのだ。大人もそうだが、近年、個人志向と現在志向が強くなっている。著者の言葉であるが、「社会や集団というものの意義を知ろうとしなければ、人間は幼稚化に向かう」だろう。また、「未来の目標に向かって長期的な計画を立てて、着実に歩みを続けることや、将来の望ましい状況を実現させるために現在を犠牲することなどを避ける」ならば、未来の発展もないだろう。

そのような状況で、活躍が期待されているのは、OBOG会である。監督とコーチをOBOG会が選任して、現役部員の技術指導をしているところもある。現役部員は毎年入れ替わっていく。現役部員だけで問題を解決することは難しい。OBOG会の重要性はますます大きくなってくるところだが、そのOBOG会の活動に若手会員が参加してくれないことが問題となっているところも多い。それはまさに負の連鎖で、現役時代に目標をもつことや共同体意識の重要性を学んでいないと、OBOG会の活動に意義も見いだせないだろう。その負の連鎖を断ち切るためには、OBOGと現役部員の両方の意識の変化が必要かもしれない。この本はそれによい契機となるだろう。ワンダーフォーゲル部OBOGだけでなく、現役部員にもぜひ読んでもらいたい。

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現在、この書籍はAmazonでは品切れだが、他のネット書店ではまだ購入可能のようだ。出版社である古今書院の紹介ページには、それらのネット書店にリンクが貼られている。

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October 01, 2020

禁漁前最後のテンカラ釣りは通い慣れた奥美濃にて

禁漁前最後のテンカラ釣りは、9月最後の週末を利用して通い慣れた奥美濃方面の予定だった。奥美濃にあるワンゲル部山小屋をベースにしてである。しかしながら、直前の天気予報はよくなかった。特に土曜日の天気が悪いとのこと。そこで月曜日に休暇取得をして、日月で行くことにした。この日程変更で、残念ながら若者1名の参加が見送りになってしまった。一方で、ワンゲル部OBのHくんはすでに月曜日は休暇を取得しているとのことで、Hくんと2人で行くことにした。

土曜日の午後に奥美濃へ移動したが、奥美濃は予報通り雨であった。日曜日の天気はあまり期待していなかったのだが、山小屋周辺はとりあえず天気がもちそうだったので、以前から気になっていた谷を調べることにした。案の定、朝の野伏ヶ岳方面は厚い雲に覆われていた。

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谷に入ると魚影はあるものの、まったく毛鉤に反応がない。途中、滝、堰堤とあり、それらを越える。ナメもあって、思ったよりきれいな渓相だ。谷の周囲も自然林でいい感じだ。

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しばらく忍耐の時間があったが、ようやく1匹目が釣れた。チビイワナだった。

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それで終わってしまうのかという状況がしばらく続いたが、ある所から急に釣れ出すようになった。

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ポイントに毛鉤を落とせば、まず釣れるという状態になる。

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先日の沢行でようやくテンカラでの初イワナをゲットしたHくんも釣り上げた。

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33cmほどの尺イワナも釣れた。ダメ元で入ったのだが、予想を裏切る満足な釣果で、なかなかの新規開拓であった。禁漁前最後となる翌日も期待したい。

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適当な所で切り上げて、山小屋に戻り、早速、一杯始めた。

禁漁前最後となる翌日は、これまで実績のある某谷へ。ところが、思ったほどポンポンとは釣れなかった。昨シーズンもそうだったが、禁漁前の駆け込みで、最後の週末に谷の奥まで入ってきた釣り人がいた感じがする。

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それでも釣れないわけではない。

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Hくんも2日続けてしっかり釣り上げ、何かを掴んだようだ。

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最終的な釣果としては悪いわけではなかったので、禁漁前最後としてはワガママは言わない。

最終日のアタリシーンを動画に編集してみました。

今シーズンは、新型コロナウイルス流行による自粛と梅雨の長雨でシーズンインが遅かった沢とテンカラ釣りだが、終わりヨシで悔いなく終わることができた。次はいよいよスキーシーズンの到来だが、その前にキノコと紅葉の季節がある。少々のクライミングとアキレス腱炎が悪化しない程度のランニングもしておきたいところだ。

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September 25, 2020

奥美濃 ブナゴヤ谷から別山谷往復(庄川水系尾上郷川)

シルバーウィークの前半はワンゲル部山小屋をベースに過ごしたが、後半は石徹白から山越えにて、1泊2日で庄川水系尾上郷川上流部の別山谷をブナゴヤ谷から往復してきた。今シーズンは新型コロナウイルス流行による自粛や天候不順もあり、沢泊をまだしていなかった。シルバーウィーク後半は天気が良さそうなので、沢泊にはよい機会だ。そんな訳で、今シーズン最初で最後?の沢泊山行となった。当初の予定では、別山谷から一ノ峰と二ノ峰の間に詰め上がるカラスノウシロ谷を遡行して稜線に戻る予定だった。別山谷への単なる往復となったのは、今回は偵察程度でいいやという私の気まぐれからであったが、来シーズンへの楽しみを取っておくためでもあった。

【日程】2020年9月21日(月)〜22日(火)
【山域】奥美濃
【渓谷名】庄川水系 尾上郷川 ブナゴヤ谷・別山谷
【メンバー】Hくん、マメゾウムシ
【天候】9/21 晴れ、9/22 晴れのち曇り
【コー スタイム】
9/21 石徹白登山口7:37~神鳩避難小屋9:13-40~20m大滝上11:23~ブナゴヤ谷1260m12:40~ブナゴヤ東の谷1240m13:05-21~別山谷14:08~幕営地15:43
9/22 幕営地7:06~ブナゴヤ東の谷出合7:40~ブナゴヤ東の谷1240m8:22~ブナゴヤ谷1260m8:45~20m大滝下高巻き開始10:46~神鳩避難小屋12:55-13:20~石徹白登山口14:28

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前夜は年輩のワンゲル部OBたちも山小屋に来られ、そこそこ飲んだ。そんな状況では翌朝はそんなに早立ちはできるわけもなく、石徹白登山口に着いたのは7時と遅めであった。登山口の駐車場は上段はすでに満車であったが、下段になんとか駐めることができた。石徹白登山口は白山の登山口の中では本峰から遠いためマイナーな方であり、新型コロナウイルス流行のこともあり、そんなに登山者はいないだろうとつい油断していた。さすがはシルバーウィークだけある。これまでの外出自粛の鬱憤を晴らすかのように、多くの人が山に向かったのだろう。

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重荷を担ぐのは6月の立山スキー以来だ。ターブ泊でだいぶ軽量化はしたはずだが、酒類は軽量化していないので、そこそこは重い。石徹白大杉までは階段では早速息が上がる。

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急登を登り切ると、銚子ヶ峰が姿を現す。

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登山口から1時間半ほどで神鳩ノ宮避難小屋に到着。ここで沢装備を身につける。

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神鳩避難小屋上の小ピークを越えたコルより下降を開始する。最初だけ藪漕ぎだが、すぐに沢地形となる。

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倒木や浮き石などで歩きにくいが、やがて水が出てくる。

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さらに下降していくと、ナメ床も現れる。標高1500mのこのあたりで、すでにチビイワナが走るから驚きだ。

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水量も増えてきたところで、滝も出てきた。この5m滝は左岸から巻き下った。

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さらに大きな滝が我々の進路を塞いだ。2段20mの大滝だ。

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30mロープを2本結んで、懸垂下降で下りる。

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また滝だ!

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左岸から木を掴みながら巻き下ったが、美しい10m滝だった。

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さらに滝が続く。

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この滝も左岸から巻いたが、5mほどの斜滝だった。

1260ぐらいになると右岸側の尾根が低くなるので、下部のゴルジュを避けるためにその尾根を乗っ越して1つ東の沢に移る。獣道と水路みたいなところを歩けたので、藪漕ぎはさほどキツくなかった。

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1つ東の沢に出た。

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こちらの沢にも滝はあったが、巻いて下れる。この4mほどの滝は左岸から巻いた。

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次の5m滝は念のため懸垂で下ったが、右岸から下りられそうだった。

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ようやく本流の別山谷に出た。ここまで登山口から6時間半ほどかかった。あとは快適な幕営地を見つけるだけだ。

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右岸に草地の台地があったので、そこを幕営地とした。写真は暗くなってから撮ったものだが、明るいうちにターブ設営と焚き火用の薪集めを行った。

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薪にはすぐに火がつき、焚き火を見つめながら酒を飲んだ。2人でもってきた酒類はすべて飲み干した。夜は満天の星空だったが、疲れと酔いですぐに眠りについてしまった。ターブ泊にもかかわらず、朝まで寒さは感じなかった。

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翌日は一ノ峰と二ノ峰の間に詰め上がるカラスノウシロ谷を遡行する予定だったが、すでに内容的にお腹は一杯で、これまでの3日間の疲れが溜まっていたこともあり、無難にルートの詳細がわかっている往路を戻ることにした。そこは私の気まぐれというか、歳を取って体力と気力が落ちたこともある。同行のHくんには悪かったと思う。

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ブナゴヤ谷の出合。この出合からブナゴヤ谷を遡行しようとも思ったが、下流部のゴルジュを避けて、往路に使った1本東の谷から巻くことにした。

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すぐにブナゴヤ谷から1本東の谷の出合。

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前日は懸垂下降した5m滝は左を登ることができた。

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次の4m滝は左岸から巻いた。

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標高1240m付近より、ルンゼ状の地形から左岸の尾根に取り付く。登り切ったら、水路のようなところを通って尾根の反対側に下りる。

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しばらく平凡な河原歩きが続いた後に、10m滝が現れる。

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前日の下降時と同じく左岸から巻くが、泥壁とササで意外と手こずった。

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次はいよいよ2段20mの大滝だが、だいぶ手前から左岸を高巻く。

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出だしは木登りで、その後は藪漕ぎとなる。ある程度登ったら下降に入り、しばらく下りると枝沢に出た。その枝沢を横切ったらすぐに本流に出ることができた。我ながら上手いル−ファイで行けたと思う。

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最後の5m滝が現れる。

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滝の右側をシャワーを浴びながら直登した。

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その上は源頭の雰囲気となる。標高1500mあたりまで魚影が見られた。

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源頭部のナメ。

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やがて水流がなくなり、最後の詰めとなる。

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最後は藪を少し漕いで、稜線に出る。幸いなことに登山者を驚かすことはなかった。

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神鳩ノ宮避難小屋にて沢装備を解除する。あとは通い慣れたと登山道を下るだけ。

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登山道上に咲いていたリンドウ。もう秋ですね。

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アサギマダラは南への旅の途中か?

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下山後は満天の湯で汗を流して、腹も満たした。

下山後はシルバーウィーク4日間の疲れがどっと出たが、沢では人と会うこともなく静かに過ごせ、最後は沢泊もでき、満足な4日間であった。今回は偵察程度でいいやという私の気まぐれからに別山谷往復となってしまったが、来シーズンへの楽しみは取っておいた。来シーズンこそは別山谷からカラスノ谷やカラスノウシロ谷を詰めてみたい。

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奥美濃 石徹白川 イワナ谷遡行・推高谷右俣下降:イワナのいないイワナ谷!

奥美濃にワンダーフォーゲル部の山小屋があり、山小屋をベースに活動するとなると、石徹白が直近のエリアとなる。このような環境にあるため、石徹白川流域の沢を調べるということを時々行っている。シルバーウィーク2日目は、石徹白方面の沢に詳しいがおろさんのブログで気になっていたイワナ谷を遡行することにした。がおろさんの調査では、イワナ谷という谷名にもかかわらずイワナが確認されなかったようだが、にわかには信じられなかった。一方で、このイワナ谷には「幻の白いイワナ」が生息しているらしいという情報もある。この情報は、同じく石徹白に詳しい石徹白川専用すず竹竿さんのブログに書かれている。現在、石徹白川水系で最もよく見られるイワナのタイプはニッコウイワナ系であるが、これはニッコウイワナの放流によるもので、元々の在来イワナは、紀伊半島に生息するヤマトイワナ系のキリクチのように白点が少なく小さいことと赤みや黄色みが強いのが特徴らしい。そうなると、この「白いイワナ」は在来のイワナとも違うことになる。タイプ的には白点だけで朱点がないエゾイワナ(アメマス)みたいな感じだ。石徹白にもともと異なるタイプのイワナが分布しているのであれば、それは生態学的にも大変興味深いことである。生物学者としてはぜひ確かめてみたい。それが今回のイワナ谷遡行の理由だった。

【日程】2020年9月20日(日)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 イワナ谷・推高谷
【メンバー】Hくん、マメゾウムシ
【天候】曇り時々晴れ
【コー スタイム】倉谷川出合(駐車地点)7:08~イワナ谷出合7:21~イワナ谷1010m二俣8:28~1341と1321の間のコル9:54-10:11~推高谷1040m二俣12:12~推高谷出合14:24-37~倉谷川出合(駐車地点)14:52

パートナーは前日の釣りに引き続き、ワンゲル部の若きOBのHくん。

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倉谷川出合の広場に車を駐めて、10分ほど大杉登山口方面へ林道を歩いたところがイワナ谷出合である。適当な所から林道を下りて入渓した。出合は上を木の枝が張っていて、それを掻き分けながら進む。川幅は狭く、流れは少々速い感じがした。

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早速、最初の堰堤が現れる。左から越える。

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すぐに2つめの堰堤で2段。右から越えるが、

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藪が濃い!

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最初の滝が現れた。5m滝で、左から巻いた。

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今度はまた堰堤で、左から越える。

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石積みの古い堰堤が現れる。これも左から越える。

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ゴーロとなるが、

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まだ堰堤があった。左から越えたが、いったいいくつあるねん! 結局、これが最後の堰堤だった。

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標高1010mで二俣となり、水量は1:1。ここは左俣を進む。ここまで魚影はまったくなし。上部を木の枝が覆っているのでテンカラ竿を降りにくいが、魚がいれば魚影があるはずだ。こう下流部に堰堤が多いと、場所的に釣人も入ってこなそうなので、魚はスレていないはずだ。竿を出すまでもなく、確かにイワナがいないと感じる。イワナがいてもおかしくない環境なのに、イワナがいないというのはまったく不思議だ。イワナ谷はちょっと川幅が狭く流れが急なのがイワナに不向きなのかもしれないが、そのような渓でもイワナはいたりするものだ。

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前方に特徴的な形をしたピナクルが現れる。

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上流から見るとゴリラの顔にも見える。ゴリラ岩だ!

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1〜2mぐらの小滝の連瀑となる。

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2m滝。

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いい感じだ!

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ナメ床もあり!

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美しい!

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2mぐらいのナメ滝。

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5m滝が現れるが、左をシャワーを浴びながら直登した。これがラスボスだった。

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イワナ谷を最後まで詰めると薙刀山に上がれるが、詰めのササ藪の通過が困難を極める。薙刀山には登山道はないため、下山も沢の下降しかない。今回の情報元のがおろさんと同じく、我々も標高1260mから沢を離れ、右岸の踏み跡(獣道?)らしきところを登って、1340と1321の間のコルを目指すことにした。コルにはブナ林の中を登り、藪漕ぎもなく、すぐに上がることができた。ここで休憩とする。

結局、イワナ谷ではイワナを見つけることができなかった。1260mより上流は水量も少なく、5m滝が魚止めになっていれば、イワナの生息する可能性は低いと思われる。

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コルからは反対側の推高谷右俣への下降だが、緩斜面をコンパスにて南西方向に進む。こちらはササと積雪によって横向きに伸びた木によって藪漕ぎとなったが、それほどキツくはなかった。

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枝沢に出て、そのまま下りていくと、推高谷右俣に出た。

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ナメとなる。

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3mのナメ滝。推高谷右俣の上部はナメが多くを占めた。

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淵もあり。

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またナメ!

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1040m二俣に出た。左俣は8月末に遡行しているので、ここから先は状況がわかる(推高谷左俣の記録)。

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沢が開ける。イワナ谷に比べると推高谷は川幅もあり明るい沢である。

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このあたりはいい自然林が残っている。クマも多そうだが...

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多条2段5m滝を左岸から巻き下りる。前回は左を直登したが、今回は水量が多く、シャワーを浴びるは必至だろう。

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4m滝の落口に出る。

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左岸から巻き下りた。巻き方はわかっている。

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10m滝の落口に出る。

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左岸から巻き下りる。巻き道には釣人がつけたであろうフイックスロープがある。

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途中にあった蔓のブランコで遊ぶHくん。

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最後は堰堤で、右岸から越える。

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石徹白川本流に出て、下降終了!

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沢装備を解除して、林道を歩いて駐車地点に戻る。15分ほどで駐車地点に着いた。

結局、イワナ谷で白いイワナを確認することができなかった。ニッコウイワナではない石徹白在来イワナさえ私は確認したことがないのに、本当に「幻の白いイワナ」はいるのだろうか? イワナ谷という名前がつくぐらいだから、過去にはいたのかもしれない。下流部に石積みの堰堤を含めて5つも堰堤が作られたのが問題な気がする。堰堤によってイワナ個体群が分断し、小集団で長く隔離されると、近親交配などによる遺伝的劣化が生じやすく、絶滅リスクは高くなると考えられる。あるいは過去に川に毒を流すなどの違法な漁がされたのかもしれない。「幻の白いイワナ」は石徹白のどこかの谷にまだいると信じたい。

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September 24, 2020

シルバーウィークは奥美濃方面へ

観光地の混雑が予想されるシルバーウィーク。山もメジャーなエリアは混雑は避けられない。マイナーなエリアと言えば、通い慣れたワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面だ。白山方面は秋雨前線の影響が少なそうだという天気予報もそれを後押しした。奥美濃の石徹白周辺にはそこそこよい沢はあるのだが、基本的に一部の山を除いて登山道がないので、沢登りに来る人はそう多くはない。釣人も車で横付けできる林道がある本流や支流には多いが、源流部まで入る人は少ない。そんな訳で、シルバーウィーク4日間はワンゲル部の山小屋がある奥美濃方面で遊ぶことにした。パートナーはワンゲル部OBの若きHくん。その判断はまさに正解で、沢の中では誰にも会わず、釣果もそこそこあり、楽しく静かに過ごすことができた4日間であった。

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山に行く時は、大抵いつも前夜に出て、現地到着後に車中で仮眠してから行動開始となる。そのため1日目はいつも寝不足の状態で、パフォーマンスが大抵悪い。特に50歳を過ぎてからは、そのパフォーマンス低下が著しい。今回は山小屋利用なので、山小屋で仮眠できるのは少し楽だが、翌朝が寝不足であるのは変わらない。おまけに晩酌もしてしまった。そんな訳で、シルバーウィーク1日目はウォーミングアップ程度ということで、山小屋から歩いて行ける近場のプライベート釣り場に久しぶりに行くことにした。

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10時という渓流釣りとしてはだいぶ遅い時間に山小屋を出発した。他の沢であれば、すでに先行者がいる時間だ。この沢はアプローチがわかりにくいため、滅多に人も入ってこない。だからこんな遅い時間に出発しても大丈夫なのだ。沢に入ると、前日までの雨で水量はやや多めという感じだった。

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基本的に藪沢なので、テンカラ釣りでは毛鉤が木によく引っかかってしまう。それでも小さな沢の割に魚影は濃いため、イワナはそこそこは釣れる。しかしながら、以前に比べるとイワナがスレてきている。時々人の入った形跡もあるので、最近は釣人もたまには入っているのかもしれない。小さい沢なので、できれば魚は持ち帰らないでほしいものである。

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終了地点まで釣り上がったらすでによい時間で、山小屋に戻ってきたら15時を過ぎていた。ちょっと早めだが、翌朝の早起きのため、早速、ソーセージを焼いて、ビールを開ける。

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肉も焼き、魚も焼く。これはイワナではなく、赤魚の一夜干しである。

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伏見の酒も開ける。原酒なので19度とアルコール濃度も高め。

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最後はガーリックチャーハンでしめた。初日から飛ばしてしまったが、早めに切り上げることはできた。

イワナ谷遡行・推高谷右俣下降につづく

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September 01, 2020

奥美濃 石徹白川 推高谷:和田山牧場跡への林道を探して藪漕ぎ!

先週末はソロにて、石徹白川支流の推高谷を、地形図に林道の記載がある標高1230mまで遡行した。問題は林道を探しての激しい藪漕ぎをだった。ほぼ自然に帰っている林道をどうにか見つけだし、苦労しながらも和田山牧場跡まで到達することができた。和田山牧場跡からは明瞭な林道の下山だった。

【日程】2020年8月29日(土)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 推高谷
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れのち雨
【コー スタイム】白山中居神社8:13〜初河谷出合8:54〜推高谷出合9:21〜10m滝下10:11〜960m二俣11:03〜1040m二俣11:53〜1230m遡行終了点13:25〜湿地(林道交差点)15:01〜ダイレクト尾根基部(ルートミス引き返し点)15:21〜湿地(林道交差点)15:44〜和田山牧場跡15:55〜白山中居神社17:04

今回の沢行の目的は、石徹白川流域の支沢をいろいろと調査するうえで、下降路として、推高谷と、大進橋から和田山牧場跡に通じる林道を使えないかを確認することだった。推高谷の源流部は、薙刀山や野伏ヶ岳へのバックカントリースキーでは馴染みの場所である。雪のある時期に薙刀山に行くには、推高谷を横断する必要がある。野伏ヶ岳山頂から推高谷へ滑走することもある。その際に和田山牧場跡から推高谷への林道の存在は確認はしているが、無雪期にどんな状態であるかは興味を持っていた。というのも、2年前の9月のことであるが、ワンゲル部の学生たちに藪漕ぎ練習として無雪期の野伏ヶ岳に挑戦させたことがあった。決して精鋭とは言えないメンバーであったが、ダイレクト尾根基部までしか到達できず、まだ午前中の早い時間に撤退を決めて戻ってきた。その時にもった疑問が、本当にこのあたりの夏の林道の藪漕ぎがそんなに大変なのかということだった。それを自分で確認してみたいというのが、今回の沢行のきっかけであった。直前で同行予定のパートナーが参加できなくなり、ソロという不安はあったが、藪漕ぎが厳しければ沢へ戻ればよいだろう。がおろさんによる推高谷下降の記録もある。そんな理由から今回の計画を実行するに至った。

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野伏ヶ岳へのバックカントリーの出発地点でお馴染みの白山中居神社に車を駐めて、スタートは8時13分だった。ちょっと遅めではあったが、標高差は550mぐらいなので、時間的には大丈夫だろうと思っていた。

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石徹白川左岸沿いの林道を進む。白山の大杉(石徹白)登山口に向かう林道である。

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初河谷出合を過ぎ、石徹白川が西から北へ大きく向きを変えるところから入渓した。そこから推高谷出合はすぐだった。

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すぐに最初の堰堤が現れる。左から越える。

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すぐに2つめの堰堤で、これも左から越えた。

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1m滝と大きな淵。木にテンカラ毛鉤が引っかかっていた。どうやら釣人も入っているらしい。

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滝の音がしてきて現れたのが10m滝だった。

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10m滝は右から巻いたが、フイックスロープがあった。釣人が取り付けたものだろうか?

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10m滝の落口を覗き込む。

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小滝と淵。

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次に現れたのが4m滝だった。4m滝は右から容易に巻けた。

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ワイヤーがあった。同じ石徹白川の支沢であるカンバタ谷にも似たようなワイヤーがあったが、過去の伐採作業などの名残か?

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多条の滝2段5m。1段目は3m。

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2段目は2m。

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多条の滝の落口から覗き込む。

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出合から1時間半ほどで、960m二俣。左俣は和田山牧場跡の湿地に出るようだが、水量の多い右俣を進む。水量は1:3。

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途中、右岸に崩壊地あり。

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ケルンが作ってあった。

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右岸からの滝とその流れ。

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1040m二俣の水量は1:1。タカノス谷やイワナ谷を遡行した場合は右俣を下降することになるが、今回は下山に林道を使うので、左俣を進む。

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ナメが現れる。

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ナメ滝4m。この滝が魚止のようだ。

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2mぐらいのナメ滝が3つ続く。

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2つめのナメ滝。

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3つめのナメ滝。

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左岸からナメ滝が入る。

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標高1230mあたりに来たので、そろそろ地形図にある右岸から入ってくる林道を探すことにする。推高谷は平凡な沢歩きと思っていたが、滝やナメもあって、そこそこ楽しめた沢だった

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斜面にトラバース気味に踏み跡らしきところを辿るが、ササとヤマブドウの蔓に進路を妨げられ、猛烈な藪漕ぎになる。

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なかなか進まず、あまりにしんどいので沢に戻ろうという思いがよぎったが、林道になんとか出られた。だいぶ歩くのは楽になるが、林道は自然に帰っている所が多く、途中に沢も入ったりしていて、何回も林道を外してしまう。そうなるとまたもや猛烈な藪漕ぎになる。

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藪に遮られ,地形もわからずで、一時はビバークも覚悟したが、なんとか和田山牧場跡への林道に合流することができた。沢からここまで1時間半ほどかかった。ここからの林道は比較的明瞭なのだが、アホなことにここで油断して、ダイレクト尾根の基部に向かってしまった。ダイレクト尾根の基部まで行ってから、方向が違うのに気づいて、すぐに林道の合流地点まで引き返す。合計45分ほどのロスタイムとなった。

そんなミスルートもあり、無雪期の野伏ヶ岳はダイレクト尾根の基部までは林道を辿れ、そこまでの藪漕ぎは比較的容易であることがわかった。問題はダイレクト尾根に乗ってからになるだろう。2年前の9月のワンゲル部員達のダイレクト尾根基部での野伏ヶ岳撤退は簡単に諦めすぎであり、リーダーのバリエーションルートへの未熟さと自信のなさに原因があると思われる。まあ、野伏ヶ岳は雪のある時期に行くべき山ではあるが、もう少し若者の根性を見せてほしかった。

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和田山牧場跡からは車も問題なく通れる林道の下山だったが、急に雨が降り出した。

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途中、林道上に新鮮なクマの糞があった。折立でのクマ騒動もあったが、今シーズンはあちこちでクマの形跡をよく見かける。急な雨でびしょ濡れになったが、和田山牧場跡から白山中居神社までは1時間ほどの下山時間であった。

今回の沢行の目的について、結論から言うと、推高谷からの和田山牧場跡への林道は下山ルートには使えそうだ。ただし、沢から和田山牧場跡までの林道に不明瞭箇所が多いのが難点である。林道を外すと、藪漕ぎに苦労することになる。それを考えると、おそらく推高谷をそのまま出合まで下った方が楽にちがいない。下部の滝の巻きも簡単であるからだ。1040m二俣からならば、2時間もあれば出合まで下れるだろう。

 以下は遡行図です。このルートは一般登山ルートではありません。地図読み技術やロープを使った登攀技術などが必要になります。

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August 09, 2020

鳩塩の滝(はつしおのたき)

山小屋滞在の最終日は、前日までの疲労抜きを兼ねて、お気楽な沢散策のつもりで、白山中居神社の前を流れる石徹白川の支流である朝日添川(わさびぞえがわ)へ。朝日添川の源流は大日ヶ岳や天狗山になる。

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保川との二俣のすぐ上流に堰堤があるが、その上から入渓した。

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しばらく進むと、大きな立派な滝が立ち塞がった。何の予備知識もなく行ったので、滝の大きさに驚いてしまった。滝の左側が登れそうだったので、フリーソロで登ってしまった。沢の横を林道が走っていて、釣人しか入らなそうな場所なので、ひょっとして初登か?

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滝の落口からの眺め。

後で調べたところ、滝には名前がついていて、鳩塩の滝(はつしおのたき)というそうだ。落差15m、幅15mでなかなかの迫力だった。近くに、鳩が傷を癒した鉱泉があるらしい。滝のすぐ下流に2つの枝沢が左右両方から入っているが、その湧き出し部だろうか? それとも滝の右側面にも流れがあるが、その上だろうか? 調査してみたくなった。

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奥美濃でテンカラ釣り

せっかく飯豊まで行ったので、しばらく周辺で沢登りや釣りでもと思ったが、天気予報的に1日は雨で停滞となりそうだった。梅雨明け直後で沢の水量も多い。車中泊は暑いし、堺ナンバーで東北をウロウロするのも何なので、思い切って南下することにした。下道400km走って、ワンゲル部の山小屋のある奥美濃へ移動。アキレス腱炎がまだ完治していないこともあり、ホームで平日ソロのテンカラ釣りをのんびり3日間楽しむことにした。

1日目は、近くの某谷の調査へ。沢の横を林道が走っているので期待はしていなかったが、時々魚影はあるものの、魚は釣れず。木の枝葉が川面を覆っている所が多く、テンカラも振りにくい。ここは早々と切り上げて、キャッチ&リリース区間へ移動した。キャッチ&リリース区間は餌釣りは禁止で、ルアー、フライ、テンカラ専用区であるが、カエシのある針の使用は禁止となっている。

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最初の1匹目はイワナだった。その後、もう1匹、イワナを釣る。キャッチ&リリース区間の魚はスレていると思われるが、そこそこは釣れる。なお、石徹白川流域での釣りには遊漁証が必要で、1日券は1000円、年券は5000円である。

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アマゴも釣れた。スタートは遅かったが、いい時間になったところで切り上げた。

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小屋に戻って、早速の一杯。赤魚の醤油漬けはなかなか美味だった。

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メインディッシュはステーキで、早めの就寝となった。

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2日目は、某谷の源流部へ。

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最初の1匹目。

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尺超えも出た。

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こちらも尺越え。いい釣果で終えることができた。

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帰りにカケスが岩の上で寝ていて、近づいても気がつかない。

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声をかけたら起きて睨まれた。去年もこの近くで人を恐れない似たようなカケスに会ったが、同じ個体か?

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今宵も1人宴。

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山小屋の雨戸にホタルがとまっていた。

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山小屋で初めてホタルを確認したが、ヘイケボタルだった。標高の高い所は平地より発生時期が遅れるが、近くの沢で繁殖しているのだろうか? 来シーズンはホタル調査を行ってみよう。

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August 08, 2020

ワンダーフォーゲル部飯豊事故50回忌

私が現在顧問をしているワンダーフォーゲル部の最初の事故は、50年前に飯豊で起きました。1週間前のことになりますが、顧問として現地での50回忌に参加してきました。

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事故報告書によると、事故は昭和46年度の飯豊・朝日での夏合宿中に起こった。パーティー構成は10名で、7月26日の朝に、飯豊本山よりダイグラ尾根を下山中に、宝珠山北1km地点にて、6番目を歩いていた1回生男子が滑落した。パーティーメンバーが捜索した結果、斜面距離にして150m落ちたイリミズキ沢の源頭で滑落者を発見した。滑落者は意識はなかったが、息はあった。翌日の夕にヘリにて救助されたが、治療の甲斐なく、31日の朝に息を引き取った。頭を打ったことによる脳へのダメージが死亡原因であった。

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慰霊碑は温見平の近くにある。

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私にとっては12年ぶりの飯豊であったが、私が下山した日に、御西小屋で同宿だった九州の女性が雪渓で滑落して亡くなった事故も思い出す。

ワンダーフォーゲル部にはその後もう1件死亡事故が起こってしまうのだが、このような事故を繰り返さないためには、事故かがなぜ起きたのか、しっかり分析することは必要だ。過去の事故のことは、現役部員にはしっかり伝えていかなければと思う。

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当時のパーティーメンバーと飯豊連峰を背景に記念撮影。事故当時は私はまだ5才だったので、皆さんは私よりも一回り以上も年上である。

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帰りに小国町の「またぎの館」で食べたざる蕎麦。

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June 28, 2020

金剛山 高天谷左俣:4月のシャワー撤退のリベンジ

6月最後の週末はパッとしない天気予報だったが、土曜日の日中は雨が降らないということで、ワンゲル部OBのHくんと近場の高天谷を遡行してきた。高天谷は4月のあたまに沢始めした沢だが、その時(2020年4月の記録)は5mトイ状滝のシャワーを低温と水圧に耐えられずに撤退し巻いてしまった。今回は気温的にむしろシャワーを浴びるぐらいがちょうどよく、難なくクリアーできた。

【日程】2020年6月27日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 高天谷右俣
【メンバー】Hくん、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】高天彦神社駐車場10:19~高天滝下10:27~10m大滝下10:40~二俣11:45~郵便道(920m地点)12:54-13:09~高天彦神社駐車場13:51

高天彦神社の駐車場は、登山者に咥えて、神社への観光客も結構来ることもあり、満車に近い状態であった。沢装備を装着して、入渓地店の高天滝まで登山道を進む。

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ミミズを咥えたトノサマガエル。

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ヤマホタルブクロ。

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高天滝の前には不動明王の石像と手書きの説明。この手書きの説明は前からあったっけ?

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正面に高天滝6m。

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高天滝は何度か直登したことはあるが、左岸にハシゴが取り付けられているので、無理せずそれを利用して巻く。

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すぐに3m滝と背後の堰堤が目に入る。

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右岸から堰堤までまとめて巻く。

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沢が開けて、奥にかって10mの高さがあった大滝。今は沢床が土砂で埋まって8mぐらいの高さ。

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左岸から大きく巻く。

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ヤマアジサイ。

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以前は激しい倒木帯だったところ。両岸が崩れている。

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倒木帯を抜けて樹林の中に入ると、連瀑帯が始まる。

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小滝を超えて。

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左岸からの流れがあるのに初めて気づく。梅雨時だけに現れる流れか?

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5m滝は直登。ちょっとイヤらしい!

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前回に低温と水量の多さで撤退したシャワーを浴びる5mトイ条滝。

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シャワーを浴びながらも難なくクリア! この気温ならば、シャワーを浴びるぐらいがちょうどよい!

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二俣は詰めが楽な左俣へ進み。すぐに大滝。

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難しくはないが高さがあるので、念のためロープを2ピッチ出す。

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最後の3m滝を登ると、

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植林の中の緩い流れとなる。そのまま詰めていくと、左前方に登山道が現れて終了。

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郵便道を下山。

高天谷は滝も多く、梅雨の合間を狙ってサクッと行くのによい裏山の沢です。

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