金剛山 イワゴノ谷:ヌメリと倒木が酷い! ダイトレまで詰めずにヒロセ道を下山!
5月最後の土曜日は、イワゴノ谷をワンゲル部主将と遡行してきた。2週連続の金剛山の沢であったが、前週に行った高天谷と同様にイワゴノ谷もヌメリが酷かった。おまけに倒木にも悩まされた。今回の遡行の成果は、核心部を終えた標高870m地点から下山できるルートを確認したことだった。
【日程】2023年5月27日(土)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 イワゴノ谷
【メンバー】ワンゲル部主将、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】高天彦神社駐車場9:16~最初の堰堤9:46-10:00~15m滝下10:40~830m二俣12:22~標高870m遡行終了地点12:30~郵便道合流13:15~高天彦神社駐車場13:47
イワゴノ谷は昨年の8月と一昨年の6月にも遡行しているが、ダイトレに出るまでの最後の詰めが急登でキツい。金剛山のバリエーションルートを調べると、イワゴノ谷の左岸側にヒロセ道というのがあるらしい。今回はダイトレに抜けずに、このヒロセ道を使って下山することにしたが、難なくヒロセ道に抜けられるかが問題であった。
高天彦神社の駐車場には9時ぐらいに到着したが、前週と同様にほぼ満車状態だった。車と車の間にかろうじて車が1台駐められる空間があったので、なんとかそこに駐めることができた。今回のパートナーは、ワンゲル部主将のMくんである。
高天彦神社からイワゴノ谷へ行くには、尾根を1つ越える必要がある。その道中、民家や畑の前を通るのだが、そのの石垣にユキノシタの花が満開だった。
尾根を越えると、水流がほとんどないイワゴノ谷に出る。谷を渡ると、伏見の集落に出る。正面に伏見道の入口を見て、右へ進むと、イワゴノ谷への林道に出る。獣柵があるので、扉を開けて中に入る。
林道をそのまま進むと、イワゴノ谷の入渓地である堰堤に出るので、ここで沢装備を整える。堰堤は右から越える。
小さな堰堤をさらに越えて進むと、最初の滝である12m滝が現れる。イワゴノ滝と言うらしい。イワゴノ滝は左岸から高巻く。
高巻きは踏み跡を辿るが、そのまま進むと巻きすぎるため、懸垂下降でイワゴノ滝の落口に下りることにした。前回は木を掴みながらロープを使わずに下りたが、やはり懸垂下降が安全である。
イワゴノ滝の上はゴルジュ状となり、小滝を超えていく。
谷が開けると、イワゴノ谷最大の15m滝が現れる。この滝はみそぎの滝と言うらしい。過去2回は右岸の泥壁を登って、落ち口ノすぐ上に出たが、今回は左岸の巻き道を辿ってみることにする。
これがなかなかスリルのある高巻きとなった。滑落したらまずは助からないだろう。巻き道は15m滝のすぐ上のCS3m滝も巻いて、その落口に出た。
古い堰堤を越えると、しばらく平凡な流れとなるが、倒木が煩い。昨年の8月に遡行した時には、ここまで倒木は多くなかった。
平凡な流れが終わると、連瀑が始まるが、ここにも倒木があり、登攀の支障となる。岩のヌメリも酷く、ラバーソールでは滑る。このような状況なので、滑りそうな滝は無理して直登はせずに巻いた。
倒木に悩まされる主将。
斜滝は問題ないが、滝はつづく。
CS3m滝からの連瀑はまとめて右岸から巻いた。
横見の滝とよばれる2条12m滝が現れる。この滝は、上部を右から回り込んで登ると容易である。シャワーがを少々浴びるが、まだ水温が低く冷たい。
倒木と土砂でわかりにくい720m二俣を越える。
以前はもうちょっとナメがあったはずが、土砂で埋まってしまったのかもしれない。
2段7m滝で核心部の滝が終わる。この滝はヌメリが酷かったので、左から巻き気味に登った。フエルトソールの主将も無理せずに巻きを選んだ。
830m二俣も倒木と土砂が酷かった。
核心部は越えたので、標高870mあたりで左岸の尾根に取り付きやすどうだったので、ここからヒロセ道に逃げることにする。
崩れやすい斜面を登る主将。
尾根に上がると踏み跡がついていた。この尾根はイワゴノ谷北尾根というらしい。上へ登ると湧出岳へ、下方向へはヒロセ道を経て郵便道へつながる。
踏み跡程度のヒロセ道は郵便道方向へのトラバースとなり、谷を3つ越える。谷を越える箇所は高度があるので、スリップに要注意である。途中、藪漕ぎもあったが、無事、郵便道に出た。
郵便道を下っていくと、前の週に遡行した高天谷の高天滝の前に出る。高天彦神社の駐車場はここからすぐである。
今回のイワゴノ谷は、倒木とヌメリが以前よりも酷く、沢が土砂で埋まっていた箇所も多かった。前の週に遡行した高天谷もヌメリが酷かったが、このヌメリはしばらく大雨が降っていないことが原因と思われる。沢靴がラバーソールだったこと、水温もまだ低かったこともあり、今回はやむを得ず、滝の登りは巻きを選択することが多かった。ちょうど核心部を終えた標高870m地点に、左岸の尾根に取りつきやすそうなところがあり、そこがヒロセ道へのルートであった。ヒロセ道は、途中、滑落に注意が必要なところと、藪漕ぎを要すところがあるが、踏み跡を見失わないように進めば郵便道に出られる。ダイトレへ詰めるよりもだいぶ楽に高天彦神社に戻れるので、イワゴノ谷の下山ルートとしてはお勧めかもしれない。
以前に作成した遡行図を修正しました。
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