November 30, 2022

河内長野 横谷の岩場 奥立岩:ワンゲル部主将とクライミング

立山初滑りの便りが気になるこの頃だが、雪が少ないこともあり、わざわざ遠出してまでも滑りに行くことはないだろうということで、今週末は立山行きはやめることにした。代わりに、難しい岩場を登ってみたいというリクエストがちょうどワンゲル部主将からあったので、主将の練習に付き合うことにした。私が顧問をしているワンゲル部ではクライミング練習を時々行っているが、本格的なクライミングというよりかは、縦走時に出遭う岩場を安全に通過するための基本的な岩場技術を身につけることが主な目的であった。よって行く岩場は、初心者向きの易しい岩場ばかりであった。今回、もっと難しい岩場を登ってみたいというので、ワンゲル部顧問と主将との師弟コンビにて、河内長野の横谷の岩場にある奥立岩に行ってみることにした。私は最近の体重増加で難しいルートは登れないので、主にビレイヤー担当である。

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まずは下部にある初心者向きの岩場であるゲートロックでウォーミングアップ。こちらは過去に何度か登っていることもあり、問題なくリードで登る主将であった。

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次は上部にある今回の目的である奥立岩へ行くと、結構多くのクライマーが岩に取り付いていた。奥立岩の右側の5.7〜5.8ぐらいのルートを何本か登る。それからさらに右奥のルートへ。ここは登れたが、見た目より難しかった。

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その上のルートは難しく、途中敗退。彼女は5.7や5.8レベルのルートは登れたが、それ以上のグレードになるとなかなか厳しい。見た目は登れそうでも、登ってみると結構難しかったり、途中敗退もあったりで、フリークライミングはそんなに甘くはないことはわかったようだ。それでも、ムーブを覚えるなど自分の課題がわかったことは進歩である。これからの成長に期待したい。

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松の木テラスまで登って休憩する。

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松の木テラスからの権現山。

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ゴジラテラスまでトラバースしてから、ゴジラの背びれ尾根を下山した。

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林道に出た時には、周囲は暗くなっていた。

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下山後の打ち上げ。

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ビールに餃子はよく合った。今シーズンの初滑りはいつになることだろうか。

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November 22, 2022

菊水山 菊水ルンゼ・妙号岩:ワンゲル部の岩場練習

先週末はワンゲル部の技術指導にて、六甲の菊水山にあるバリエーションルートの菊水ルンゼを登り、その下山後に妙号岩でクライミング練習を行った。目的は本格的なクライミングというよりも、岩場とロープワークに慣れることである。昨年も同じ場所で同じ講習会を行ったが(2021年12月25日の記録)、昨年は私が行っていた菊水ルンゼのルートファインディングも、妙号岩でのリードも、今回は現役部員が行い、彼らの成長を感じた。

【日程】2022年11月19日(土)
【山域】六甲
【山名・コース】菊水山 菊水ルンゼ・妙号岩
【メンバー】ワンゲル部員6名、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コースタイム】鈴蘭台駅10:16〜烏原大橋10:42-47〜菊水ルンゼ取付11:09〜西尾根400m地点12:02〜菊水山12:10-48〜菊水ルンゼ取付13:15〜妙号岩13:48-17:28〜鈴蘭台駅18:12

昨年に引き続き、ワンゲル部員の技術向上のために、六甲の菊水山にあるバリエーションルートの菊水ルンゼを登り、その下山後に妙号岩でクライミング練習を行った。目的は本格的なクライミングというよりも、岩場とロープワークに慣れることである。すでに沢登りや岩登りを経験していて、2週間前には弥山川双門コースを歩いている彼らである。今回の菊水ルンゼは簡単に登ってしまうにちがいない。一方で初めてのクライミングに挑む1回生が1名いるので、そのサポートに加えて、彼らのさらなる岩場とロープワークへの慣れを目指すことにした。

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最寄り駅は神戸電鉄の鈴蘭台駅である。菊水山登山口を目指して、線路に沿って南に進む。

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菊水山登山口からは、石井ダムへと続くアスファルト道を進む。烏原大橋を渡る手前左側が菊水ルンゼのエントリー地点である。正面に場妙号岩が見える。

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菊水ルンゼのエントリー地点。

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踏み跡をしばらくトラバース気味に進む。

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大きな岩が崩れて転がっている所に出る。

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この岩場を横切って、もう少し進むと、谷筋に出る。ここが菊水ルンゼの遡行起点である。昨年は私がルートファインディングを行ったが、今年は現役部員に行ってもらった。

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菊水ルンゼの遡行が始まる。沢登りに近いが、水流はわずかに流れているだけである。登山靴でも問題は無いが、苔が生えている所は滑りやすい。滑らないためには、足の置き方も重要である。

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基本的に谷筋を進めばよい。沢や岩の経験があれば、技術的に問題はない。

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途中に分岐はあるが、左への分岐は取らずに、忠実にルンゼを詰める。このあたりは沢ヤの性か? 分岐で左にルートを取ると、展望岩に出ることができる。

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最後は西尾根に詰めて、そのまま登っていくと菊水山の山頂である。山頂は多くのハイカーで賑わっていた。のんびりとランチとする。

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下山は妙号岩に近いところに出る西尾根を使う。急ではあるが、今のワンゲル部員には問題はない。

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西尾根の途中から見た菊水ルンゼ。

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石井ダムに出たら、次の目的地である妙号岩へ向かう。

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妙号岩へのエントリー地点。

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妙号岩に刻まれた南無阿弥陀佛の文字。妙号岩は、「前の壁」「中の壁」「奥の壁」の3つのフェースで構成されている。高さは20〜50mほどある。「南無阿弥陀仏」と刻まれているのは「前の壁」で、我々は比較的壁が立っていない「中の壁」でクライミング練習をすることにした。「前の壁」には年配のパーティーが取り付いていた。我々は昨年と同じ「中の壁」でクライミング練習をすることにした。

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昨年は五十肩の私がリードして、トップロープをかけた。今年は主将にその役を行ってもらうことにする。このルート以外にも2ルートをリードしてもらった。主将のリードをすっかり安心して観ていられるのは、彼女の成長の証である。

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1回生女子は初めてのクライミングである。最初はぎこちなかった、しっかり登り切った。

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次期主将は登山靴で頑張る。

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妙号岩から見た石井ダムと神戸港。

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日没までしっかり練習を行った。

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下山後は、大人だけで三ノ宮にて打ち上げを行った。

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魚 駅前 サンキタ総本店という魚の美味しいお店であった。

昨年も同じ場所で同じ講習会を行ったが(2021年12月25日の記録)、昨年は私が行った菊水ルンゼのルートファインディングも、妙号岩でのリードも、今回は現役部員が行い、彼らの成長を感じた1日であった。特に主将のリードは安心して観ていられるようになった。これからは現役部員だけでもいろいろと行くことができそうだ。

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October 18, 2022

ワンゲル部クライミング講習会

先日は、顧問をしているワンダーフォーゲル部でクライミング講習会があり、そのサポートをしてきた。

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場所は河内長野市にある横谷の岩場で行った。昨年も同様な講習会を行った所である。河内長野駅から滝畑ダム行きのバスに乗り、滝尻で下車する。この講習会の目的は、本格的なクライミングのためというよりも、一般登山にて遭遇する岩場などの危険箇所を安全に通過するための基本的な岩登り技術を身につけるためでる。

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初心者向きのゲートロックにて、トップロープ確保で登り下りしてもらった。

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初めてクライミングを経験する部員もいたが、しっかり登っていた。

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その後、リーダークラスのメンバーとゴジラの背びれ岩に移動して、マルチピッチクライミングの練習も行った。

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あと少し経験を積んでもらえば、上級生に下級生の指導を任せられそうだ。

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ゴジラテラスからの岩湧山の眺め。

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December 27, 2021

ワンゲル部の六甲岩場トレ2:菊水ルンゼと妙号岩

ワンゲル部員の技術力向上のために、OBOGたちのサポートのもとで、岩場などのバリエーション講習を行ってきた。その最後のシメということで、菊水山のバリエーションルートである菊水ルンゼを登り、最後は妙号岩でのクライミング練習で締めた。最初は岩場でぎこちなかった部員たちだったが、安定した歩きができるようになっていた。

【日程】2021年12月25日(土)
【山域】六甲
【山名】菊水山
【メンバー】ワンゲル部員4名、ワンゲル部OB2名、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】鈴蘭台駅10:13〜菊水ルンゼ取り付き10:50-11:00〜菊水山西の小ピーク11:48-12:02〜菊水山12:12-27〜石井ダム下12:59〜妙号岩(クライミング練習)13:21-15:47〜鈴蘭台駅16:21

コロナ禍で活動の制約が続いた結果として先輩後輩の技術差が無い状態が生じてしまったワンダーフォーゲル部。その改善と部員の技術力向上のために、OBOGたちのサポートのもとで、岩場などのバリエーション講習を行ってきた。今回はその最後のシメということで、菊水山のバリエーションルートである菊水ルンゼを登ることにした。それだけだと短時間で終わってしまうので、菊水山の山麓にある妙号岩でクライミング練習も行うことにした。

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神戸電鉄の鈴蘭台駅に集合。別な改札口に行ってしまった部員がいたり、新開地駅の乗り換えに間に合わなかった部員がいたりなどトラブルはあったが、全員が揃った。テレ仲間のW夫妻に会うという偶然もあった。

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石井ダムへの道を進む。ゲートがあり、一般車が進入できないようになっている。人や自転車はゲートの横を通ることができる。

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さらにもう1つゲートがあるので、横を通って進む。

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ダム湖を渡る烏原大橋の所まで来る。正面には妙号岩が見える。

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菊水ルンゼに行くには、橋を渡らずに、橋の手前の左側にある踏み跡をたどる。

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踏み跡は斜面をトラバースするようにつけられている。所々にテープで目印はつけられている。

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烏原大橋手前の入口から5分ほどで、菊水ルンゼの取り付きに到着する。谷になっているので、地形的にはわかりやすい。うっすらと水も流れている。念のため、ここでヘルメットやハーネスを装着する。

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水量は少ないが、沢登りのような感じで、急な岩場を登っていく。

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水が流れている所は滑りやすそうだが、ホールドとスタンスはしっかりしているので、基本的に3点確保をしっかり行って登れば問題はない。

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すでに六甲の地獄谷や横谷の岩場を経験している部員たちには問題はなく、ロープを出す必要もなかった。

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途中から菊水山の尾根に逃げるルートは取れたが、せっかくなので、谷に忠実に進み、菊水山の西にある小ピークを目指すことにする。

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岩場が終わり、少々藪がうるさい所を小ピークを目指して進む。

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菊水山の西にある小ピークに到着。ここでランチとする。この日は冬型の気圧配置で、気温が低かった。谷の中では風の影響はなかったが、さすがにピークでは多少の風があり、寒さを感じた。

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六甲全縦で通る菊水山のピークは小ピークから10分ほどであった。

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生憎の曇り空であったが、淡路島まで眺めることができた。

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六甲全縦路を鵯越駅の方向に下りる。

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石井ダムの下に出る。なかなか迫力があるダムの風景である。時間はあるので、妙号岩でクライミングをすることにする。しかし、それにはこのダムの上に上がる必要があった。

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この日の行程で一番息が上がったのは、高さ66mで約300段のこのダムの階段登りであった。

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階段を登り切って、ダムの上から下を覗く。

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烏原大橋まで戻ると、対岸には先ほど登った菊水ルンゼが眺められる。

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後ろを振り向くと、妙号岩である。岩には「南無阿弥陀仏」の文字が彫られている。この文字を掘ったのは、極楽寺の修誉締善和尚で、文久年間に、1文字の1辺を1m以上もの大きさで、自ら祈りを込められて彫られたらしい。

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妙号岩の入口は、烏原大橋の手前左側にある。注意書きがあり、「南無阿弥陀仏」の文字の所は登らないようにと書かれている。このルートは「罰当たりルート」と呼ばれていて、過去には登られていたようだ。

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「南無阿弥陀仏」の文字の真下から見上げる。妙号岩は、「前の壁」「中の壁」「奥の壁」の3つのフェースで構成されている。高さは20〜50mほどある。「南無阿弥陀仏」と刻まれているのは「前の壁」で、我々は比較的壁が立っていない「中の壁」でクライミング練習をすることにした。「奥の壁」では、1パーティーがアッセンダーでのロープ登行の練習をしていた。

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まずは私がリードで登ってトップロープをかける。五十肩で左腕に力が入らない状態でありながらも、なんとか登って、ロープを支点にかけることができた。あとはトップロープ確保で部員たちに登ってもらう。

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部員たちはこれまで何度かクライミング練習をしてきたので、だいぶ岩慣れした感があった。

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リードのビレイを任せるのはまだ不安ですが、トップロープ確保であれば、しっかりこなせる。

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パワーで登るタイプとバランスで登るタイプがいて、見ていてなかなか面白い。本格的にクライミングをしていくならば、パワーだけでは限界があるので、ムーブも覚えていかなければならない。

全員が1回ずつ登ったところで、適当な時間になったので終了とし、鈴蘭台駅に戻ることにした。当初は岩場で歩きがぎこちなかった彼らだったが、今では安定した歩きができるようになっていた。ロープワークにも慣れてきた感じだ。次は雪山やスキー技術の向上を目指すことになるだろう。

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December 15, 2021

ワンゲル部の六甲岩場トレ:地獄谷からキャッスルウォール・ブラックフェースを登る

ワンゲル部員への岩場技術の指導のため、11月末に下見した六甲の地獄谷と荒地山周辺の岩場を再訪した。岩場とロープワークに慣れていないメンバーが5名もいると、さすがに時間がかかり、ヘッデン下山となった。

【日程】2021年12月11日(土)
【山域】六甲
【山名】荒地山
【メンバー】ワンゲル部員5名、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】芦屋川駅9:40〜高座の滝10:03〜小便滝10:29〜A懸垂岩基部10:43〜A懸垂トップ10:49〜B懸垂岩跡11:15〜ピラーロック11:46-12:13〜キャッスルウォール基部12:32〜ブラックフェース基部14:52〜ブラックフェーストップ15:15-16:14〜荒地山16:31-38〜七右衛門嵒16:57〜高座谷への分岐17:33〜高座の滝17:47〜芦屋川駅18:13

顧問をしているワンダーフォーゲル部は、コロナ禍にあって、この2年ほどはまともな活動ができていなかった。そのため、先輩後輩の技術差がなく、全員の経験値が低い状態である。登山の技術は、ある程度は独学で身につけることができるが、ハイキングを超えるレベルになると、やはり経験者から指導を受けることが安全で効率的であり、技術習得の近道になる。そんな訳で、経験のあるOBOGや、顧問自らが技術指導を行う場が増えている。今回は学生からの要望もあり、岩場練習に付き合うことにした。場所は六甲の地獄谷と荒地山周辺の岩場である。11月末に下見も行っている。比較的難しくない岩場は、ロープを出して直登させようと考えていた。

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遅刻者・欠席者もなく、全員が阪急芦屋川駅に9時半に集合した。

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まずは高座滝まで舗装路を歩く。

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地獄谷に入る。週末だけあり、登山者は多い。我々のように訓練目的らしいパーティーもいる。

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早速、滝が出てくる。

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特に問題なく、直登で超えていく。

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目の前に堰堤が現れ、左岸から入る支谷に小便滝を発見する。下見に来た時には気づかなかった滝だが、名称の由来はよくわかる。

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下見の時は堰堤の上から直接にA懸垂岩に取り付いたが、今回は支谷からA懸垂岩の基部に向かう。

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A懸垂岩の基部に到着する。1組が岩に取り付いていた。ここを直登することも考えていたが、巻いてA懸垂岩のトップに向かうことにする。

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A懸垂岩のトップから、これから向かうB懸尾根とピラーロックまでの展望を見る。

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反対側は神戸港の眺め。

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B懸尾根のアップダウンを進む。

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こんな狭く深い通路も通る。

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急な岩場はステップが刻まれているので、登るのは難しくない。岩質は花崗岩で脆い。

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いったん谷に下りて、登り返すとピラーロック(万物相)である。下見の時は谷に下りずに、そのまま尾根を進んだので、ピラーロックは省略していた。

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日本離れした風景のピラーロックにてランチとする。

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高座谷に下降して、キャッスルウォールに向かう。

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キャッスルウォールではすでに1組がクライミングの練習をしていた。

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下見の時にもいた同じネコが我々を出迎えてくれた。前回の時は、ネコは近づいては来るが、体は触らせてはくれなかった。しかし今日は、体を触らせてくれるだけでなく、スリスリもしてくれた。

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キャッスルウォールは、前回はノーロープにて左端の階段状を登った。さすがに岩慣れしていない部員にそうさせるわけにはいかない。まずは私がトップで登って、ロープをフィックスする。そのロープにフリクションノットで確保を取って登ってもらった。2ピッチに切ったので、全員が登り終えるのに1時間以上もかかってしまった。そのまま登っていって、いったん荒地山への登山道に出る。

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岩梯子の手前で、ブラックフェースに向かう踏み跡に入る。ブラックフェースの基部に到着すると、誰も取り付いていなかった。これはぜひとも中央を登りたい。

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キャッスルウォールの時と同様に私がトップで登り、ロープをフィックスする。トップまではちょうど50mロープいっぱいの距離だった。登攀レベルとしては易しかったが、ビレイヤーが慣れておらず、ロープをうまく出してくれないこともあり、ロープを引っ張り上げながらの登攀となった。

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部員たちにはフリクションノットで確保を取って登ってもらったが、やはり5名全員が登り終えるまで1時間ほどかかってしまった。ほぼヘッデン下山は確実となったが、それは最初から想定内のことであった。荒地山の山頂まではさほど時間はかからないので、とりあえずは山頂を踏むことにする。

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トカゲ広場に出ると、前回もいた同じ毛並みのネコ3匹が出迎えてくれた。

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16時半に荒地山の山頂に到着。この時間でも1名の登山者が山頂にやって来た。

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下山途中で日の入りとなった。ヘッデン下山とはなるが、安全のために、暗くなる前に岩梯子は通過したい。

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テーブルロックを通過する。

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登りではわかりやすい七右衛門嵒は、下りではわかりにくかった。先行した部員たちがルートを見失っていたが、1度通ったことのある私が見つけるのは易しかった。

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だいぶ暗くなってきたが、岩梯子を無事に通過する。あとは普通の登山道であるので、暗くても問題はない。部員たちのもっているヘッドライトの明るさが暗いのが気になった。

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途中から見えた神戸の夜景はきれいだった。

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時間短縮のため、途中の分岐から高座滝に下りて、芦屋川駅に下山した。

今回は、山頂を目指す中で、途中にある岩場を直登していくというアルパインクライミング的な山行を行った。岩場とロープワークに慣れていないメンバーが5名もいると、さすがに時間がかかり、ヘッデン下山となったが、内容的に濃い充実した山行ではあっただろう。ワンゲル部員たちにとって良い経験となったにちがいない。彼らの課題は、まずはクライミングとロープワークの技術の向上だろう。それには経験を積むしかない。1年後には、易しい岩場ならばリードできるようになってもらいたい。地図による位置確認の習慣化も重要である。私個人としてもリードができたので、そこそこ楽しめた1日であった。

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解散後は、飲仲間のKさんと合流して、炭火串焼と旬鮮料理の店「炭旬」 芦屋店にて一杯! 地酒が選べる日本酒飲み放題が2時間で1800円は実にリーズナブルであった。もちろん飲み過ぎたが。。。

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December 03, 2021

六甲岩場巡り:地獄谷からキャッスルウォールを経て荒地山

ワンゲル部の岩場練習場所候補の下見も兼ねて、平日にのんびりと、六甲の地獄谷・荒地山周辺の岩場巡りに行ってきた。

【日程】2021年11月29日(月)
【山域】六甲
【山名】荒地山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】芦屋川駅9:50〜高座の滝10:18〜地獄谷堰堤10:47〜A懸垂岩11:08〜B懸垂岩跡11:23-31〜風吹岩11:56〜奥高座の滝12:18〜キャッスルウォール基部12:26〜七右衛門嵒13:04〜荒地山13:18-42〜荒地山への分岐14:01〜横池(雌池)14:15〜打越峠14:33〜八幡滝15:07〜阪急岡本駅15:31

11月末は立山に初滑りの計画があったのだが、あまりに大量の積雪があったため、雪崩リスクもが高く、アルペンルートの富山側が11月末日まで運休となったこともあり、中止とした。そのためにすでに休暇を取得していたのだが、取り消すのも何なので、ワンゲル部の岩場練習場所候補の下見も兼ねて、六甲の地獄谷・荒地山周辺の岩場巡りに行くことにした。人の少ない平日に、のんびりと岩場を歩くのは悪くはない。六甲に行くのも実に久しぶりで、おそらく2017年4月以来のことである。

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堺の自宅を8時過ぎに出たので、阪急芦屋川駅をスタートしたのは10時近くであった。実にのんびりスタートであるが、地獄谷・荒地山周辺だけで遊ぶのであれば、時間的に問題はない。

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最初に高級そうな住宅地の中を歩くのは、六甲ならではのこと。

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高座滝の茶店に到着。平日ということもあり、店は閉まっていたが、ハイカーはそれなりにいた。

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高座の滝。

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高座の滝前を横切り、階段を登る。

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登り切ったところから、一般ルートを離れ、地獄谷に下りる。

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堰堤上の河原に下りたところ。

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針金が張られている。この針金を2回越えるが、土石流のセンサーらしい。

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すぐに滝が出てくる。足下は沢装備ではなくトレランシューズだったので、巻き道があるかと思って探してみたが、見つからず。直登で問題なく行けた。

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小滝が続くが、どれも問題なく直登できる。

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一応、ゴルジュである。

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渇水気味でもあり、トレランシューズでも問題なく行けた。増水時は結構濡れそうだ。

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正面に堰堤が現れる。

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事前にルートの下調べをあまりしていなかったこともあり、堰堤の上に上がってみた。堰堤を越えて、そのまま谷筋に踏み跡は続いていたが、目的としていた岩場は通らなそうなので、いったん堰堤に戻る。

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堰堤手前の左岸から支谷が入っていたが、そちらの方向から回り込んで岩場を登ってみた。どうやらこれがA懸垂岩で、支谷から入るのが正規のルートらしい。平日にもかかわらず、岩に取り付いているクライマーがいた。

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展望が広がると、神戸の町並みが見えた。

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A懸垂岩のトップから、これから向かう万物相までの景色。

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こんな花崗岩の岩場の中のアップダウンを進む。踏み跡が多数あって、迷いやすいが、方角が合っていれば、基本的に大丈夫である。

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A懸垂岩を振り返ると、クライミング中のパーティーがいた。

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B懸垂岩跡への登り。ステップがついているので、そこに足を置いていけば問題ない。

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B懸尾根のアップダウンを進む。踏み跡は多数あるが、尾根上を進めばよい。

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途中、大きな段差を木につかまりながら下りる所があり、それを通過すると万物相への分岐があった。下調べ不足のため、そのまま尾根を進んでしまい、万物相を省略してしまった。万物相は次に来るときの宿題だ。

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高座滝からの一般ルートと合流し、風吹岩に到着する。

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風吹岩の正面には鉄塔があり、そこからの神戸港の景色。

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登山道を少し戻って、高座谷への下降路に入る。

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高座谷に出る。

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堰堤上で休んでいたら、ネコがどこからかやって来た。

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奥高座の滝へ行ってみることにする。ここまでネコが一緒についてきた。

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奥高座の滝まではすぐであった。渇水のため迫力はない。

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奥高座の滝の右側。ここを登って行くと、どうやらブラックフェースに行けるらしい。

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戻って、キャッスルウォールへ。クライミングのルートが整備されている。

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また同じネコが現れた。こんな感じでハイカーやクライマーに餌をねだっているのか。

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キャッスルウォールの右奥にも行ってみた。ここもクライミングのルートになっている。

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キャッスルウォールの左端の階段状のところを直登した。技術的に問題はなかったが、高度があり、ノーロープだと緊張した。

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そのまま踏み跡をたどっていくと、登山道に出た。登山道を荒地山に向けて登る。

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岩梯子を登る。階段状なので問題ない。一応、右に迂回路はある。

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目の前に七右衛門嵒が現れる。ザックを下ろして七右衛門嵒の穴を通過した。

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大きな岩を越える。鎖があるので、それを頼ることもできる。

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次は、今にも壊れそうな木のハシゴが出てきた。なくても登れるとは思うが。

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急な岩場が終わると、トカゲ広場に出る。キャッスルウォールにいたのと同じ毛並みのネコが3匹いて、仲良くハイカーがあげたであろう餌を食べていた。ここら辺に居着いているネコは血縁関係があるみたいだ。

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トカゲ広場から10分ほどで,荒地山に到着する。本日の最高地点である。特に下りのルートを決めていなかったが、打越峠を経て、八幡谷を下りることにした。

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横池の雌池。

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紅葉は低い所へ移っている。

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八幡滝前には廃墟となった神社がある。

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渇水の八幡滝。水量が多ければ3条の滝となるようだ。

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八幡滝の下流部はゴルジュとなっている。

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沢沿いの道を下りていくと、住宅地に出た。あとは舗装路を阪急岡本駅まで歩くだけ。

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下山後は飲仲間のKさんと合流して、六甲道駅周辺にて一杯となった。今回は全体的に変化があり、面白いルートであった。六甲も捨てたものではない。

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November 28, 2021

横谷の岩場にてクライミングの基礎講習

この週末は、顧問をしているワンダーフォーゲル部にクライミングの基礎講習を行った。場所は2週間前に下見を行った河内長野市の横谷の岩場である。目的は、本格的なクライミングを目指すためではなく、縦走登山などで遭遇する岩場を安全に登下降するための技術向上のためである。

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ほとんどの部員がクライミングの未経験者ということもあり、前日に学内で基本的なロープの結び方について講習を行った。

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当日は、初心者向けの易しい岩場であるゲートロックにて主な講習を行った。トップロープ確保の支点を作るためにリードしたが、五十肩の痛みを堪えながらのクライミングとなった。

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ワンゲル部員には、三点確保と、細かなスタンスでの立ち方を意識してもらった。クライムダウンについても練習を行った。

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うまく登る部員もいるし、そうでない部員もいて、レベルは多様だった。樹林の斜面を使って懸垂下降の練習も行った。

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全員が一通りの練習を終えたら、実践編としてゴジラの背に移動。まずは徒渉あり。

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ゴジラの背の一般ルートを登る。2週間前はゴジラの背でマルチピッチのクライミングをしたが、一般ルートはロープがフィックスされていて、ノーロープで登れる。

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ゴジラテラスから岩湧山を眺める。

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最高地点である奥立山に到着。実は、翌日から立山での初滑りを計画していたのだが、あまりに大量の積雪があったため、雪崩リスクもが高く、アルペンルートの富山側が11月末日まで運休となったこともあり、中止とした。長野側からテントを担ぎ上げようとも思ったが、体は故障だらけで、1泊のためにそれを行うほどの意欲はわかなかった。10年前の自分だったら、行っていたとは思うが。とりあえず、大阪の立山に登ったことで、これで立山に行ったことに...今シーズンの初滑りはいつになるだろうか。

奥立山からは、そのまま一徳坊山への登山道まで踏み跡をたどり、日野に下山した。今回の講習で、ワンゲル部員たちは少しは岩場に慣れてくれただろうか。

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November 19, 2021

久しぶりにクライミング練習:横谷の岩場

先週末は立山に初滑りに行くには良いチャンスだったのですが、残念ながら所用ありでした。土曜日は、ワンゲル部OBのHくんと、現役部員の岩登り練習場所候補の下見に行ってきた。場所は河内長野市の滝畑ダムの近くにある横谷の岩場である。5月に下見に行ったところである。河内長野駅から滝畑ダム行きのコミュニティバスに乗り、滝尻バス停で下車する。

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まずはゲートロックという岩に行ってみた。取り付きがわかりにくく、1回通り過ぎてしまった。ヨコタニ27番鉄柱が目印である。

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ゲートロックは取り付きからすぐの所にある。初心者向けの易しい岩場であるので、ワンゲル部の岩場練習に使えないかと考えている。ただし、待機場所のスペースが狭いので、大人数には向いていない。ゲートロックは樹林帯の中にあって、日当たりが悪いので、冬は寒そうだ。

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試登してみたが、手頃なレベルで使えそうだ。ゲートロックの左側は容易に登れたが、右側は少々難しかった。学生と来るときは、トップロープをかけて確保したらよいだろう。

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懸垂下降で下りてくるHくん。Hくんのリード練習も行った。

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ゲートロックの試登を一通り終えたところで、ゴジラの背に行ってみた。

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前回は背びれ岩沿いにあるハイカー向けの整備されたルートを登ったが、今回はクライミングで登るルートを試登してみた。マルチピッチルートだが、手頃なレベルで、なかなか展望の良いルートだった。

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終了点にあるゴジラテラスで休憩。

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岩湧山の眺めがよい。

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クライミング装備を解除して、そのまま稜線に登っていくと、奥立山というピークに出る。初滑りではないが、これで立山に行ったことに。

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紅葉がよい感じ。そのまま山越えして、三日市町駅まで徒歩で歩いた。

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下山後はもちろん。ようやく時間を気にせずに飲めるようになったが、この状況が続いてほしいものである。

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日曜日は、ワンダーフォーゲル部OBOG会の総会があった。私はワンゲル部顧問なので、オブザーバーとして現役部員と一緒に参加してきた。来年4月に公立2大学の統合があるのだが、両方の大学にワンゲル部があるため、統合後に2つのワンゲル部がどういう方向に進むかが、OBOGたちの大きな関心事である。しばらくは別団体として、活動は一緒にという方向で統合に向けて進んでいくことになると思われる。

初滑りの方は、アルペンルートの11月末日の営業終了までに、もう1回降雪の機会があるかである。天気予報では来週の前半に雪が降るらしい。とりあえず、いつでも滑りに行ける準備はしておいて、チャンスを窺うことにしたい。

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June 03, 2021

横谷の岩場

大阪府河内長野市の滝畑にある横谷の岩場には、初級から上級までの多様なクライミングルートがある。1週間前に岩湧山から権現尾根を下った際に、権現山から奥立岩の全貌を眺めたが、今回は、さらに岩場の取り付きまで行ってみた。

【日程】2021年5月30日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】滝尻バス停9:43〜権現滝9:56-59〜ゲート・ロック入口10:25〜フナサコルート分岐11:21-26〜フナサコ林道合流12:08〜ゴジラの背びれ岩分岐12:16〜奥立山13:16〜一徳坊山分岐13:41〜日野(登山口)14:33〜三日市町駅15:26

滝畑へは、河内長野駅から日野・滝畑コミュニティバスにてアクセスできる。緊急事態宣言下でキャンプ場も閉鎖中なので、そんなに乗客はいないだろうと思っていたが、9:04発の始発便は、中高年のハイキンググループや若い外国人グループで、まさかの密状態の満車であった。次の便が11:02発ということもあるが、みんなもう我慢の限界なのかもしれない。とりあえず感染していないことを祈る。そんな混雑したバスから滝尻バス停で下車したのは私1人であった。

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横谷林道に入る。前回は気がつかなかったが、林道に入ってすぐのところに、白骨化したアマゴの像がある。かっては横谷にアマゴを放流していたようだが、前回も今回もアブラハヤとカワムツしか見ていない。

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比較的すぐのところに、権現滝への下降点がある。うっかりしていると見過ごしやすい。

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下りてみると、権現滝が現れる。落差は10mで、なかなか立派な滝である。対岸に権現山への道がある。

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林道から権現滝の上へ回り込むと、ゴルジュになっていた。

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林道に戻って、上流方面に歩いて行くと、左側に南まんだら岩方面(権現滝尾根)の入口がある。今回は見過ごしたが、横谷林道の入口と権現滝の間には滝尻尾根の入口がある。

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さらに上流に歩いて行くと、左にゲート・ロックと松の木テラス方面への入口がある。

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ヨコタニ27番鉄柱がこの入口の目印である。

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登っていくと、すぐにゲート・ロックが現れる。

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ゲート・ロックは初心者向きの岩場であり、しっかり整備されている。ワンゲル部の岩場練習にはよさそうである。

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踏み跡をたどって、ゲート・ロックのトップに立ってみる。

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さらに目印を頼りに登っていく。

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奥立岩下部の取り付きに出ると、クライミングルートの案内が木につけられている。

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写真でもルートが示されていて、たいへん親切である。

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これがS字ルンゼ。クライマーがいたので、挨拶をする。

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ルートにはボルトが打ち込まれていて、しっかり整備されている。

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奥立岩を下から回り込むように登っていく。このまま進むと松の木テラスに出るようだ。

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右寄りのロープがフィックスされたルンゼを詰める。このルンゼも初心者のマルチピッチ練習に使えそうだ。

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奥立岩上部壁に出る。クライマーが登っていた。上部壁の下側をトラバースする道もある。

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稜線に出る。

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上部壁の上から覗き込む。なかなか高度感がある。

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フナサコ林道への道に入り、いったん下ることにする。

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途中にあったネズミ岩。

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岩場にはお助けロープが取り付けられている。

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ここにもロープがある。

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下りきると、沢に出る。

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目の前の沢を徒渉して、ふなさこ林道に出る。

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ふなさこ林道を滝尻方向に進むと、横谷林道と合流するが、滝尻方向に進んだところに、7台程度の駐車スペースがある。

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そのまま滝尻方向に進むと、1週間前に権現山から下山してきた地点を左側に見る。

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その地点のちょうど右の沢側に、ゴジラの背びれ岩への入口がある。次はここを登る。

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ゴジラの背びれ岩へは、この沢を徒渉する。

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目印に従って登っていく。

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急な箇所にはロープがフィックスされている。

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ゴジラの背びれ岩に出る。

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対岸には、1週間前に登った権現山と、権現岩が見える。権現岩にもクライミングルートがあるが、最近は登る人はほとんどいないようだ。

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ゴジラの背の右寄りにはフィックスロープが張られており、ハイキング感覚で登れる。ゴジラの背びれ岩を直登すれば、クライミングルートとなる。

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ゴジラテラスと思われるところに出る。なかなか高度感がある。そのまま登り続けると、稜線に出て、最初に登った地点に合流する。

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さらに登ったところにあるピークが奥立山である。富山の立山へは行けなかったが、大阪の立山には登れた。

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そのまま稜線を進む。

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小ピークを越えると、急に藪が濃くなる。ヤマウルシが多いので、かぶれないか心配になる。

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一徳坊山への登山道に合流すると、普通の登山道になる。一徳坊山とは反対方向に進み、日野に下山することにする。

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日野に下山したが、これで終了ではない。さらに住宅地を三日市町駅まで1時間近く歩かねばならなかった。

近くに住んでいながら、横谷の岩場の存在を最近まで知らずにいた。せっかく近くにこのような岩場があるのだから、今後はワンゲル部のトレーニングの場としてうまく活用できればと思う。

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October 22, 2019

ジャンダルム:奥穂高岳から西穂高岳へ縦走

Oさんよりジャンダルム登山のお誘いがあり、奥穂高岳から西穂高岳への縦走で行ってきた。流石に一般ルート最難関と言われるだけあり、終始息の抜けないルートだった。特に序盤の馬の背の下りは両側が切れ落ちていることもあり、スリル抜群であった。ルート的にはホールドもスタンスも充分にあり、クライミングの基本がしっかりできていれば特に通過には問題はないだろう。要所には鎖もあったし、マーキングも結構ある。槍ヶ岳北鎌尾根のようなルートファインディングの難しさはないが、縦走路だけあり、登りと同じぐらいにクライムダウンが多かったのが、結構、精神的にも肉体的にも疲れた。おかげで、翌日は激しい筋肉痛であった。

【日程】2019年10月16日(水)〜17日(木)
【山域】北ア・南部
【場所】奥穂高岳・ジャンダルム・西穂高岳
【メンバー】Oさん、マメゾウムシ
【天候】10/16 晴れ、10/17 晴れのち曇り
【コー スタイム】
10/16 新穂高温泉無料駐車場5:56〜穂高平小屋6:58〜白出沢出合7:43-53〜重太郎橋8:55-9:14〜荷継小屋跡10:09-18〜アブナイヨ岩12:00〜穂高岳山荘13:56
10/17 穂高岳山荘5:30〜奥穂高岳6:15-29〜ジャンダルム7:57-8:14〜天狗のコル10:01-10:11〜天狗の頭10:28〜間ノ岳11:29〜P1(赤岩岳)12:53〜西穂高岳13:01-07〜西穂独標14:21〜西穂山荘15:13-25〜西穂高口16:28

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1日目(10月16日)

3000mの高山では、いつ雪が降ってもおかしくない10月中旬。この時期は降雪がなくても、高山では凍結しているリスクは高い。奥穂から西穂の縦走路は一般ルートとは言え、アルパインクライミングなみに技術的にも体力的にも高いレベルが求められる岩稜ルートである。山のキャリアはまだ浅いOさんであるが、無雪期は私が沢登りを中心に指導をしてきたこともあり、技術的にはこのルートを充分にクリアできるレベルと判断した。一方で、体力面、特にスピードに少々危惧を感じるところはあったが、時間がかかった場合は西穂山荘に宿泊すればよい。あとは私のサポートがあれば、なんとか行けるだろうと判断した。日程は平日の晴れ予報の日を休暇取得で選んだが、凍結のリスクは行ってみないとわからない。風が強い場合や凍結している場合は、奥穂高岳ピストンに変更もありいうことで、とりあえず奥穂高岳までは行ってみることにした。

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新穂高温泉よりスタート。車は登山者用無料駐車場に駐めた。平日だけあり、駐車している車は少なかった。

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右俣林道を進む。

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穂高平小屋を通過。

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白出沢出合にて休憩していると、年輩の男性が追いついてきた。そのおじさんもジャンダルムに行くとのことだが、ヘッデンの乾電池を忘れたらしい。翌朝はヘッデンを点けて日の出前に早立ちする必要があるので、ヘッデンは必需品である。おじさんは穂高岳山荘に乾電池があるか電話をした際に、ジャンダルムの状況も聞いていた。小屋の人からは、凍結しているかもしれないので、止めたほうがよいと言われたそうだ。その後、そのおじさんは登ってこなかったので、どうやら諦めて引き返したらしい。少々不安な情報を聞いてしまったので、私たちもテンションが下がるが、とりあえず奥穂高岳への登山道を進むことにする。

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後ろを振り返ると、笠ヶ岳と抜戸岳。

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先日の台風による被害があったのか、登山道上に倒木あり。

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白出沢に下りる。

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重太郎橋を対岸に渡る。

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白出沢の右岸につけられた石切道を進む。

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鉱石沢を渡り、その後は樹林帯を登る。

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荷継小屋跡で休憩。

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荷継沢を対岸に渡る。

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このあたりの紅葉の色づきはちょうどよい。

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白出沢の長い登りが始まる。

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標高差800mの単調なガレ登り。

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稜線は見えているが、なかなか近づかない。ガレ登りもルートファインディングが大事で、大きな岩のある所を登っていく方が足下が安定していて楽である。

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アブナイヨ岩を通過。ここから穂高岳山荘まで130分らしい。

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少しずつ稜線に近づいていく。

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ついに穂高岳山荘が目の前に。ここまで凍結箇所もなく、ほぼ無風で寒さは感じない。明日もこの天気ならば、ジャンダルムへは行けそうだが。

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本日の宿である穂高岳山荘に到着。新穂高温泉から8時間が経っていた。

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涸沢カールを見下ろす。

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前穂北尾根。

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早速、宴会開始。平日だが、人気エリアだけあり、宿泊客はそこそこ多かった。

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穂高岳山荘の夕食。翌日に備えてご飯のお替わりを2回もしてしまった。寝不足だったこともあり、夕食後はすぐに寝入ってしまったが、深夜に目が覚めてしまった。

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2日目(10月17日)

深夜に1度目が覚めてからは、そのまま起きたり眠ったりを繰り返して、起床時間の4時半を迎えてしまった。

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外はすぐに白み始めた。

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穂高岳山荘名物のお弁当である朴葉寿司を食べてから出発。結構ボリューミーで朝からガッツリという感じ。

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まずは奥穂高岳を目指して登る。天気は今のところ良好だが、午後からはガスが出る予報だ。

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奥穂高岳へ登る途中で日の出を迎える。

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目的地であるジャンダルムが見えた。

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槍ヶ岳もくっきり。

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奥穂高岳に到着。凍結箇所もなく、風の強さも気温的に充分に耐えられる程度だ。これならば行けると確信し、ジャンダルムへ進むことを決断する。先行者も1名いた。

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念のため、ハーネスを装着して、ジャンダルムへの縦走路に入る。いよいよ馬の背の下りだ。

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両側が切れ落ちている高度感抜群の狭い尾根をクライムダウンする。

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3点確保で一歩ずつ慎重に下れば問題はない。

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馬の背を無事下り終わると、次は奥穂高岳とロバの耳との鞍部を目指す。落石が起きやすそうな岩場を下る。

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正面にジャンダルム。

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鞍部からはロバの耳とジャンダルムを見上げる。

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鞍部からはロバの耳への登り。その後、ロバの耳の鎖場のトラバースに入り、最後はジャンダルムとの鞍部に下りる。

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ジャンダルムは基部をトラバースして、西穂側から登りやすそうな所を登った。後で気がついたが、正規ルートはもっと西穂側へ回り込んでいた。このあたりからガスが出始める。

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正規ルートで縦走路へ戻ったが、最後は少々ショートカットした。

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天狗のコルへの下りに入る。

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垂直な鎖場の下り。スタンスはあるので問題ない。

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ガスの中の狭い稜線歩き。

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正面に天狗の頭。

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天狗のコルに10時に到着。ここから岳沢へエスケープは可能だが、縦走を続ける。ここまで2名とすれ違う。

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天狗の頭への急な登り。

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天狗の頭に到着。

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次は間ノ岳を目指す。

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逆層スラブの長い鎖場の下り。登山靴のソールのフリクションを使って下る。

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正面に間ノ岳。

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間ノ岳を越える。

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鎖場のトラバース。

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鎖場の垂直な登り。

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西穂高岳方面がガスの中にうっすらと見えた。

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P1に到着。西穂高岳はいよいよ次のピークだ!

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シラタマノキ。サロメチールの匂いがする。

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ついに西穂高岳に到着。

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ガスの中を下る。独標までは岩場が続くが、緊張感は多少は和らぐ。

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西穂高岳独標を通過。西穂高岳からここまで11のピークを越える。ここからロープウェイ駅まではコースタイムで2時間。ロープウェイの最終時刻は16時45分で、現在の時刻は14時21分。はたして間に合うだろうか?

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ロープウェイの西穂高口駅が見えた。

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雲の下に出て、丸山を通過。

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正面に焼岳と左に上高地。

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西穂山荘に到着。ここからロープウェイの駅まで1時間だが、まだロープウェイ最終時刻まで1時間半ほどの余裕がある。なんとか間に合いそうだ。

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Oさんはお疲れ気味だが、もう少しのガンバ!

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ロープウェイ最終時刻の15分前に西穂高口駅に到着し、無事最終便に乗ることができた。ここまで11時間行動だった。

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下山後は、新穂高温泉のひがくの湯で汗を流す。入浴料は750円だが、登山者は自己申告にて700円に割引される。うまい棒も食べ放題である。平日で時間も遅かったので、浴槽は独り占めだった。夕食もここでいただいた。

今回は10月中旬といういつ雪が降ってもおかしくない時期でありながら、稜線の気温は0℃ぐらいで、降雪も凍結箇所もなく、風もそれほど強くもなかったのは幸いだった。縦走日は午後からガスは出たものの、無事、ジャンダルムの頂に立ち、西穂まで縦走することができた。この縦走に時間がかかった場合は西穂山荘泊も考えていたが、最終のロープウェイ時刻になんとか間に合うことができ、その日のうちに新穂高温泉に下山できたのはよかった。Oさんにとっては9月の鳶谷での沢登りに引き続き、ハードな山行の連続になってしまったが、どちらもしっかり成功させたことは自信になるだろう。

奥穂高から西穂高までの縦走路は流石に一般ルート最難関と言われるだけあり、終始息の抜けないルートだった。特に序盤の馬の背の下りは両側が切れ落ちていることもあり、スリル抜群の高度感であった。一方で、ルート的にはホールドもスタンスも充分にあり、クライミングの基本がしっかりできていれば特に通過には問題はないだろう。要所には鎖もあったし、マーキングも結構ある。槍ヶ岳北鎌尾根のようなルートファインディングの難しさはないが、縦走路だけあり、登りと同じぐらいにクライムダウンが多かったのが、結構、精神的にも肉体的にも疲れた。おかげで、翌日は激しい筋肉痛であった。一般ルートとは言え、今回の縦走成功の達成感は高く、たいへん充実した山行であった。

動画も少し撮っていたので、スライドショー的に編集してみました。

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