ワンゲル部が奥美濃に所有する山小屋をベースにして、ワンゲル部員に沢訓練を行った。昨年も遡行したカンバタ谷を遡行したが、想定外の倒木だらけで、まさに障害物競走だった。初心者向けの沢のはずだったのだが、難易度は上がっていた。
【日程】2025年9月22日(月)
【山域】奥美濃・白山
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 倉谷川カンバタ谷
【メンバー】ワンゲル部員M、マメゾウムシ
【天候】曇り時々晴れ
【コー スタイム】倉谷川出合駐車スペース6:36~入渓7:03~堰堤下8:08-16~5m滝下8:48-9:00〜カンバタ谷出合11:45-12:08~大滝高巻き終了12:39~水場分岐14:42~神鳩避難小屋14:56-15:10~いとしろ大杉16:14~石徹白登山口16:21-16:05〜倉谷川出合駐車スペース16:44
本合宿を終えて一段落しているワンゲル部だが、次期リーダーを育てなければならない。9月21日〜23日の日程で、ワンゲル部が奥美濃に所有する山小屋をベースにしてワンゲル部の次期リーダー候補に沢訓練を行った。その2日目に実戦訓練として行ったのが、昨年(2024年8月7日の記録)も遡行したカンバタ谷だった。

寒気が入り、朝はかなり冷え込んだ。山小屋で10℃まで下がった。山小屋からは車で移動し、倉谷川の出合にある駐車スペースに車を駐める。ここから入渓地までは倉谷川の右岸にある林道を利用する。

林道と言っても自然に帰りつつあり、毎年藪が酷くなっている。

途中に2箇所ほど沢状の崩壊地の通過があり、落石に注意する必要がある。他にもぬかるみや踏み抜きに注意が必要である。

30分ほどで林道の終点に到着し、堰堤の上から入渓する。

水はかなり冷たい。盛夏の低山の沢ではウェアとしてファイントラックのラピッドラッシュを愛用しているが、結構寒く感じる。おまけにソックスは化繊であるので、水の冷たさがよく伝わる。ウェアはラピッドラッシュよりも厚手のフラッドラッシュにして、ソックスはネオプレーンにすべきだったと後悔する。陽が出るまでは寒さに耐えざるを得ない。

倉谷川最後の堰堤が現れる。左から越える。

大きな釜をもった5m滝が現れる。左から登れそうではあるが、ボトンはしたくないので、右岸から高巻く。

高巻きを終えると、右岸から滝がかかる。

2m滝が現れる。

2m滝を右から越えると、滝上はミニゴルジュの様相となり、トイ状の流れとなる。

2mほどの小滝でも釜が大きい。

両岸が狭まり、またも大きな釜をもち、右の岩に穴が2つある2m滝が現れる。これまで2m滝を超えるには3つのやり方を試している。1つは右の穴のある岩をササを掴みながら登って越える。もう2つは釜を泳ぐ。泳いで穴のある岩に取り付いて登るか、滝の正面を泳いで突破する。滝下には白泡はたっているが、意外と浅い。この日は気温が低く水温も低いので、泳ぎは却下である。そうなると右の岩を登ることになるが、ササが少ないではないか。手がかりのないツルツルの岩なので、ササがないと登れない。そうなるとこれまで試したことのない左の岩から巻く方法を取らざるを得ない。

左の岩からは泥壁登りから始まるが、岩盤の上に薄い泥が乗っているので滑りやすい。木を掴んで登り、バンド状に乗って登る。岩の反対側ではクラック状をクライムダウンで下りることができた。

カンバタ谷出合に到着する。本流の倉谷川に比べると、カンバタ谷はだいぶ水量が少ないので、うっかりしていると通過してしまう。正午にもなると気温も上がり、もう寒さは感じない。

カンバタ谷に入ると、すぐに連瀑となる。

ナメ滝ばかりが続く。

ツルツルで滑りやすいので、木を掴みながら越える。

連瀑の奥に大滝が立ち塞がる。沢上谷にあるようなナメ滝だ。大滝の下まで登れるが、右岸から高巻く場合は、下段から左の泥壁を登る。

大滝は右岸からは大きく高巻くが、比較的安全に巻くことはできる。一方で、左岸からは小さく巻くことができるが、転落のリスクがある所を木を掴みながら登る。よって初心者がいる場合は右岸巻きがベターである。今回も右岸から高巻くことにする。

高巻き途中で、先ほどの大滝のさらに上にある10m滝を右に見る。

尾根状を乗っ超して、木を掴みながら枝沢に下りる。

さらに小さな尾根を越えて、カンバタ谷に復帰する。

倒木が多くなる。

赤いナメ滝。

ナメ。

ワイヤーがあったりする。昔の林業作業の跡だろうか。

さらに倒木が目立つようになり、どうやって越えるべきか試行錯誤する。

木の下を潜れるのはまだマシな方である。

小滝。

倒木が完全に沢を覆ってしまうと、空中戦しかない。跨いだり、潜ったり、空中戦と、障害物競争の様相になる。8月に行ったブナゴヤ谷やカラスノウシロ谷も倒木が多かったが、先冬の大雪で雪崩が多発したのだろうか。奥美濃の沢はどこも倒木だらけなのかもしれないが、カンバタ谷はその中でも特に酷い。今後もこの状態が維持されるならば、もうカンバタ谷は行きたくないレベルだ。

シイタケだろうか。あえて採りにはいかないが、これだけ倒木が多いと、秋にはキノコがたくさん発生するかもしれない。

5mほどの斜滝。

ドラム缶のような深いポットホールをもつ小滝。

まだ小滝が現れる。

標高1500m付近で右岸にある涸れ滝が、神鳩避難小屋に出る分岐である。

神鳩避難小屋の水場に出る。

神鳩避難小屋に出て、遡行終了である。ここからは登山道を下山する。

登山道脇にはリンドウが咲き始めていた。秋を感じる。

今年2回目の石徹白大杉。

石徹白登山口に下山。ここから車道を40分ほど歩いて、倉谷川出合に駐車スペースに戻った。
カンバタ谷は初心者向けの沢なのだが、倒木によって難易度は上がっていた。多少の困難があった方が、むしろ若いワンゲル部員にはよい経験になっただろう。今シーズンはもう沢に行ける機会はそう多くはないだろうが、来シーズン以降の活躍を期待したい。これまでワンゲル部員の沢訓練に使っていたカンバタ谷だが、倒木が鉄砲水などで流されない限りは、この倒木の多い状態はしばらくは続きそうと思われる。
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