July 15, 2025

アマゴと戯れる

福井の某谷にて、テンカラ渓流釣り。

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滝の釜で一投目で出た良型アマゴ。うっすらと朱点がある。

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淵にてのんびり泳いでいるアマゴがいたので、なんと手掴みにて捕獲できた。1回釣られた魚なのか弱っていた感じだった。

ここは日本海側の河川なので、本来はヤマメの渓である。そこにアマゴがいるのは、移入起源に違いない。アマゴの魚影は滝上どころか、結構上流部まで見られた。イワナは確認できなかった。

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沢の上部は木々の枝葉が覆っていて、テンカラ釣りには不利な渓相だった。それでも釣ってみせるのが腕の見せどころだ。

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July 14, 2025

若狹 黒河川 口無谷:左俣遡行から岩籠山を経て右俣下降

初めての若狹エリアでの沢登り。口無谷は前半にF1~F4の大きな滝をもち、左俣に入っても小滝が続いた。

【日程】2025年7月12日(日)
【山域】北陸
【渓谷名】笙の川水系 黒河川 口無谷
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【コー スタイム】口無谷出合駐車地点7:20〜F4下9:23-40〜390m二俣11:10-25〜670mコル13:09-15〜岩籠山13:32-48〜390m二俣15:33-44〜林道15:58-16:18〜口無谷出合駐車地点17:05

今回の黒河川口無谷は、初めての若狹エリアでの沢登りとなる。口無谷は、笙の川水系の黒河川の支流で、敦賀三山の1つである岩籠山(いわごもりやま)765.2mに流れを発する。今回の同行者はテレ仲間であるどうちゃん・ばるちゃん夫婦で、今シーズン初の3人での遡行である。

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黒河川林道の口無谷出合にある数台ほどの駐車スペースに車を駐める。幸いにも先行者はいないようだ。

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口無谷に入渓すると、すぐに小さな堰堤が現れる。今回は岩が結構ヌメっているという情報から、フエルトソールの沢靴をチョイスした。

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小さな堰堤を越えると、すぐに大きな滝が現れる。F1 15mである。右岸にフィックスロープがあったために右岸から巻いたが、いきなりの足下が崩れやすい泥壁の高巻きで汗が噴き出した。左岸からも巻けそうであったが、行ってみないとどちらが易しいかはわからない。記録によると、釜を泳いで取り付いて、右にあるクラックを直登することも可能らしいが、かなり難しい登攀となりそうだ。

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F1を超えて、しばらく進むと、F2の13m斜滝が現れる。

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釜を泳いで滝に取り付く。

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念のためロープを出して、流れの右を直登で越えた。特に難しくはなかったが、岩がヌメっていて滑りやすいので注意は必要だった。フエルトソールをチョイスしたのは正解だった。

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次のF3は口無谷最大の滝で23mの高さがある。

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直登した記録もあるようだが、我々は無難に左岸から巻いた。

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キノコが出ていた。

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F4 8mが現れる。口無谷は前半部分に4つの大きな滝が続くが、最後の大きな滝である。

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F4は流れの左を直登できそうだったが、年寄りは無理をせずにフィックスロープがある右岸から容易に巻いた。

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枝沢から滝が落ちる場所を2箇所ほど通過する。

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チムニー状4m滝が現れる。流れの右から越えられそうだったが、無難に容易な左岸巻きを選んだ。

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ナメもあった。

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しばらくだらだとした沢歩きが続いた後に、標高390mの二俣に到着した。

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左俣へ進むと、小滝が続く。だらだらとした沢歩きに飽きてきたところなので、ちょうど良い刺激だった。

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水量が減ってくる。

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まだ小滝が現れる。

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標高580mの二俣を左俣へ進んで、稜線上の670mコルを目指す。

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水流がなくなり、コルへの最後の詰めとなる。

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藪漕ぎもなく、コルに出ることができた。

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コルから岩籠山までは標高差100mほどの登りで、20分ほどで到着した。雲が多く、展望はイマイチであった。

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山頂に飛んできたキアゲハ。

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山頂の東側にはインディアン平原とよばれるクマザサに覆われた平原がある。平原には花崗岩の巨石が点在し、独特な風景となっている。口無谷の右俣へはこのインディアン平原の手前の谷地形を下降する。

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背丈の低いササ藪を下りていく。

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途中から登山道のような踏み跡となる。水流が出てくるまでは、このような状態が続いた。

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タマゴタケが1つだけポツンと出ていた。

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下るにつれて水量が増えていく。左俣は滝がないので、比較的楽に下れるが、それでも疲れた体にはキツい。泥の斜面では時々フエルトが滑るのにも難儀した。

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途中、ランの仲間であるツチアケビが花を咲かしていた。この植物は光合成をせずに菌類から栄養を取る腐生植物である。葉緑体がないので、こんな色をしている。

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山頂から1時間45分ほどで、見覚えのある390m二俣に戻る。

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二俣から15分ほど下ると、左岸に林道が現れる。ここで沢装備を解除した。体にヒルはついておらず、一安心であった。

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あとは林道を下るだけである。黒河川林道に出て、駐車地点へ戻った。黒河川林道は工事箇所があり、ゲートが閉じられていてマキノには抜けられないようだ。

口無谷はそれほど難易度は高くはなかったが、そこそこの長時間行動となった。その前の沢行の疲れも残っていたため、翌朝は体がバキバキだったが、気持ちの良い疲労感ではあった。

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July 11, 2025

飛騨川 飛水挟 橋谷:夏にふさわしい水に浸かる沢

初めての飛騨川飛水挟の橋谷は、入渓から終了地点まで大きな釜をもった滝が連続し、ほとんどの滝が直登できた。夏の暑い日に、ヘツリに泳ぎに滝の直登と水と戯れた1日だった。

【日程】2025年7月6日(日)
【山域】東海
【渓谷名】木曽川水系 飛騨川 飛水挟 橋谷
【メンバー】ktn92さん、ランドレさん、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】駐車地点7:00〜入渓7:09〜黒い10m滝下10:19〜遡行終了11:35-54〜左岸林道12:02〜駐車地点13:25

今回遡行する橋谷は、岐阜の山スキー仲間のヤマさんに勧められた沢である。前夜は岐阜の美濃太田にて山スキーヤー忘シーズン会だったため、道の駅みのかもで車中泊となったが、標高が低い場所だったこともあり、暑くてほとんど眠れなかった。今回の沢の同行者は、忘シーズン会にも参加していたランドレさんとktn92さんであり、彼らも同じく道の駅で車中泊で、暑くてよく眠れなかったようだ。ランドレさんは今回が初めての本格的な沢登りだそうだ。初めてと言っても、登山や渓流釣りの経験は豊富なので問題はなさそうだ。私も今シーズンはまだ金剛山の高天谷でウォーミングアップ程度の沢登りしかしておらず、ほぼ同レベルかもしれない。ktn92さんは、昨年の貝月谷以来の同行であり、すでに今シーズンは4つの沢を遡行済みで、今回の沢行を頼もしくリードしてくれそうだ。

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道の駅みのかもから入渓地点までは車で30分ほどだった。飛騨川の沢は初めてであり、どんな沢か楽しみである。飛騨川を渡るアーチ橋の手前の駐車スペースに車を駐め、ちょうど7時に出発した。今回の沢はヌメリ多めということで、久しぶりにフエルトソールの沢靴をチョイスした。久しぶりに履いた沢靴はきつめで、いつものラバーソールの沢靴とは勝手が違っていた。

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入渓地点までの移動は、驚いたことに高山本線の線路脇を通る。これは不法侵入ではなく、人が歩けるように通路があり、遮断機のない踏切もある。まるで映画のスタンドバイミーでのシーンのようだ。我々が通った時はたまたま列車のダイヤを外していたが、列車が通ったらさぞかし迫力があったに違いない。

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線路から踏み跡をたどって橋谷に入渓すると、いきなり3m滝とその上に堰堤が現れる。右岸にある巡視道からまとめて巻いた。

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沢に戻ると、いきなりのゴルジュとなる。途中、フエルトソールが落ちていたが、誰か遡行した人の沢靴のソールが剥がれたのだろうか? 後でランドレさんの沢靴のソールだったことが判明することになる。

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階段付きの堰堤を越える。

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深い釜をもった2段5m滝が現れる。早速泳ぐktn92さん。泳がなくても左から越えられたが...

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2m大岩滝。

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3段6m。

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小滝が続くが、どの滝も釜が深い。やけに岩が滑ると言っていたランドレさんの沢靴のフエルトが剥がれていることが判明。入渓して比較的早めに落ちていたフエルトソールはなんとランドレさんのものだった。ランドレさんはその後は下山用の地下足袋で行動する。

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ヘツリで越えたり。

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トイ状3mはステミングで越える。左から巻くこともできる。

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CS2条3m滝は右をヘツっていって越える。

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CS3m。

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3m。小ぶりな滝が多く、どの滝も水に浸かりながら直登できる。

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2段4m。

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赤ナメ2段4m。

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3m。

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2段小滝を深い釜を泳いで取り付く。水温は低くないので、体はさほど冷えない。暑い日なので、水に浸かるのはちょうど良いぐらいだった。

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2条5m。

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長いナメもあった。

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高さが10mはある大きな黒い滝が現れた。ラスボスか? ktn92さんが右からフリーで越える。後続は念のためロープで確保してもらったが、見かけほど難しくはなかった。ここで3名の他パーティが追いついたが、遡行終了地点まで追い抜かれることはなかった。

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渓相が落ち着いて、もう終わりかと思ってしまったが...

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トイ状10m滝が現れた。斜度が緩いので直登で超える。

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さらに8m。この滝も直登で超える。

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最後に10m凹状滝であった。ktn92さんは直登で超えたが、少々イヤらしそう。私とランドレさんは左岸から巻いた。最後に大きな滝が3つも現れて驚きだったが、どの滝も直登可能なのはよい。

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滝上は源頭の雰囲気となって、ようやく終了となった。不思議なことに入渓地点から源頭までハヤが生息していたが、イワナやアマゴの魚影は見なかった。

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遡行終了地点からの下山法王は2通りある。左岸にある林道を使うか、右岸にある林道に出て、途中から巡視道を下りるかである。我々は楽そうな前者をチョイスした。左岸にある踏み跡を林道まで上がる。

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林道に出た。

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あとは林道を下るだけである。林道ならばヒルに襲われることもないが、下るにつれて暑くなっていった。途中、廃集落があった。

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遡行終了地点から1時間半ほどで駐車地点へ下山できた。

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橋の上から飛水挟を眺めると、濁ったエメラルドブルーの水をたたえていた。

初めての飛騨川飛水挟の橋谷は、入渓から終了地点まで大きな釜をもった滝が連続し、遡行に飽きることはなく、ほとんどの滝が直登できた。どの滝も深い釜をもち、ヘツリや泳ぎで突破する。夏の暑い日に、ヘツリに泳ぎに滝の直登と水と戯れた1日だった。注意点としては、岩はヌメり気味であることだ。そのため沢靴はラバーソールよりフエルトの方がベターと思われる。レベル的には初心者向きなので、ワンゲル部員の沢訓練に使うのも良さそうだ。下山後は道の駅みのかもにある里山の湯で汗を流してから、奥美濃にあるワンゲル部山小屋に向かった。

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June 11, 2025

金剛山 高天谷左俣:3年連続となるワンゲル部員とのシーズン沢始め!

今シーズンの沢始めは、ホームの金剛山の高天谷にて、3年連続となるワンゲル部員との遡行であった。

【日程】2025年6月8日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 高天谷 左俣
【メンバー】ワンゲル部員3名、マメゾウムシ
【天候】曇りのち雨
【コー スタイム】高天彦神社駐車場12:50〜高天滝下12:59〜10m大滝下13:17~二俣14:39~郵便道(920m地点)15:41-59~高天彦神社駐車場16:43

週末に所要が入ったり、天気がパッとしないこともあり、立山か乗鞍での板納めを諦めて、今シーズンの沢のスタートを切ることにした。行き先は、沢シーズンスタートの定番となっているホームの金剛山の高天谷である。当初は単独での遡行を予定していたが、急遽、予定が空いた主将が同行することになり、3年連続となるワンゲル部員との沢始めとなった(2024年5月25日の記録)。なお、高天谷は昨年の9月5日以来の9ヶ月ぶりの遡行となる。

前日にワンゲル部OBOG会の総会があり、懇親会があったことから、スタートは遅めの正午過ぎとした。当日に、雨で急遽、大峰の前鬼川から転進してきたワンゲル部員2名が合流したこともあり、合計4名での遡行となった。

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高天彦神社の駐車場を12時50分にスタートし、高天谷7mから入渓した。

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高天谷は左岸にあるハシゴを使って高巻く。

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高天谷の上はゴルジュ状となり、奥に3m滝と背後の堰堤が現れる。

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3m滝と堰堤をまとめて右岸から巻く。

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沢が開けて、奥に大滝が現れる。かっては10m高さだったが、川床が土砂で埋まって、現在は8mぐらいの高さである。

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大滝は左岸から高巻く。

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大滝の上は崩壊地の通過となる。崩壊地を抜けると、沢は樹林の中に入り連瀑となる。この先の滝は全て直登可能である。

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倒木のかかる5m滝を直登する。2年生が登るときだけ、お助けロープを出した。

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ゴルジュ状の連瀑を直登で登っていく。

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途中に2mぐらいの小滝があり、少々イヤらしい。

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越えるのにムーブバランスが要求される。

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3度目のゴルジュ状となる。

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奥にトイ状5m滝が現れる。

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シャワーを浴びながら越える。流れに中のクラックに足や手を突っ込むジャミングが必要である。

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倒木で埋まった二俣に到着する。

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左俣へ進むと、すぐにラスボスの3段30m大滝が現れる。誰かが取り付けたのか、左側にロープが取り付けられていた。

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大滝は直登可能だが、1段目のホールドとスタンスが細かく、ヌメリもあって意外とイヤらしい。誰かが取り付けたロープを使ってもよかったが、ここはロープワークの練習も兼ねて、自前でロープを出した。

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トップで確保中の主将。

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4m滝を直登で超える。

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最後の4m滝も直登で越える。

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植林の中の緩やかな流れになる。しばらく沢を詰めると、上方に登山道が見えてくる。

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郵便道とよばれる登山道に出て、遡行終了である。下山中に雨が降り出したが、なんとか本降りになる前に駐車場に戻ることができた。

シーズン最初ということもあり、体にキレはなかったが、それでも沢は楽しかった。いい刺激を受けて、今シーズンの沢のスタートが切れたように思う。

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December 04, 2024

赤滝谷から東條山、千早古道を延々下山

休日出勤の代休を利用して平日の月曜日に、まだ歩いたことのない赤滝谷から東條山に登ってきた。下山は千早古道にて、延々と三日市町駅まで歩くはめになった。

【日程】2024年12月2日(月)
【山域】生駒・金剛・和泉
【山名】東條山・千早古道
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】金剛登山口バス停11:28〜赤滝11:38-44〜700m二俣12:37〜東條山13:20〜千早大橋方面分岐13:30〜720.4m三角点14:10〜千早古道合流14:46〜太井方面分岐15:20〜中津原(車道合流)15:49〜西恩寺15:55-58〜鳩の原バス停16:12〜観心寺16:29〜三日市町駅17:02

近場の金剛山や岩湧山周辺で私がまだ歩いていないルートは、マイナーなバリエーションルートぐらいしか残っていない。ヤマレコの軌跡などを参考にして見つけたのは、マイナーピークである東條山に至るルートであった。東條山(とうじょうやま)880mは、大阪府と奈良県の境にある千早峠から北西にあるピークで、金剛山から南西に位置する。東條山は南河内地方と五條方面を繋ぐ最短の生活道である千早古道の途中にあるピークでもある。東條山のピークは2週間前に初めて踏んだが(2024年11月17日の記録)、赤滝谷という沢からのルートがあるようだ。あまり期待はしないが、沢登り要素があればなおよい。土曜日出勤の代休を利用して平日の月曜日に行ってみることにした。下山には先週に歩いた千早古道(2024年11月24日の記録)をつなげることにした。

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公共交通機関利用にて、金剛登山口バス停で下車し、千早川マス釣り場方面へ歩く。車道沿いの紅葉はちょうどピークらしく、たいへん鮮やかであった。

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途中で右への道に入り、まっすぐにマス釣り場方向へ進むと、道標の石柱がある。左は「五條道」、右は「赤滝山道」と読める。右へ進むと、千早川マス釣り場のバーベキュー広場に出る。

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バーベキュー広場の奥にひじょうに危うそうな橋があり、その橋を渡って赤滝谷にアプローチする。リスク的には、この橋を渡るところが、今回のルートの核心であったかもしれない。

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橋を渡って50mほど歩けば、すぐに赤滝10mである。ちょうど落口に太陽が出たところで、大変まぶしい。

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手で光を遮り、撮影する。

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位置を変えて、もう1枚。左から登れそうな感じはするが、今回の足回りは沢装備でないこともあり、無理せずに巻くことにする。

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少し戻った所からの踏み跡をたどって、右岸から高巻く。

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沢に戻り、落口方向を眺める。

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すぐに堰堤が現れる。左岸についている踏み跡より巻く。

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また堰堤が現れて、ここも踏み跡に沿って左岸より巻く。

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5mほどの斜滝が現れる。この滝も左岸の踏み跡より巻いた。滝はそれだけで、沢登り要素はほぼない。全体的に水量も少なく。沢筋も進めるが、踏み跡もついている。

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標高700mの二俣を左俣へ進む、

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沢筋は倒木が煩わしくなってきたので、標高710m付近から右岸の登りやすそうな尾根に取り付いた。

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尾根を登り切ると、赤滝谷の右岸にある尾根に合流する。この尾根にも踏み跡はついているようだ。

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そこから東條山はすぐであった。東條山は2週間前に初めて登ったマイナーピークである。

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山頂部には広葉樹林もあり、ミズナラなどの紅葉は鮮やかであった。

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下山は山頂から尾根を少し西へ進んだ所にある分岐より、千早大橋方向になる北西に伸びる尾根に取り付く。一説によると、この尾根はかっては千早古道として人が歩いていたようだ。現在はかろうじて踏み跡がついている程度である。

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途中、尾根から少し逸れて、東にすぐの所に720.4m小ピークがあり、三角点がある。この小ピークの手前の尾根の西側には林道が通っていて、林業関係者がちょうど杉などの木の枝打ち作業をしていた。おかげで、この辺りは枝打ちで落とされた枝が尾根上にもあり。たいへん歩きにくかった。また、この小ピークの手前は少々複雑な地形で、違う方向の尾根に間違って入りやすいので要注意である。私も入ってしまい、すぐに気づいて引き返した。この小ピーク周辺は枝打ち作業で。東條山から千早大橋までは結構アップダウンがあり、部分的に急登と急下降があったりした。

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千早大橋近くで、先週に歩いた千早古道と合流する。右に進むとすぐに千早大橋に出る。先週とは逆走になるが、左へ進む。

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太井方向への分岐に着く。先週は太井からここへ来たが、今回はまだ歩いたことがない中津原方向へ進むことにする。

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中津原の集落に出る。

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車道に出ると、カエデなどの紅葉が鮮やかであった。鳩の原方向へ進む。

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途中に西恩寺があったので、寄ってみることにする。ここの紅葉も美しかった。西恩寺は1198年(建久9年)の創建で、観心寺の一坊として善幸によって開基されたそうである。元々は真言宗であったが1663年(寛文3年)から1676年(延宝4年)まで住持を務めた西恩により西恩寺と寺号を改め、融通念仏宗に改宗されたとのこと。

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山門

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本堂

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石段を彩る紅葉のトンネル

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鳩の原バス停に到着したが、平日はバスの便数が少なく、次のバスまで50分もある。ここからの最寄り駅は3.5kmほどの距離にある南海高野線の三日市町駅になる。歩けば50分もかからずに駅に着けるので、さらに車道を歩くことにする。

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途中、観心寺の前を通る。観心寺は、西暦701年に修験道の開祖・役行者が開創し、 後に弘法大師空海が真言宗の道場とした寺院である。また楠木氏の菩提寺であり、楠木正成および南朝ゆかりの寺としても知られている。そのため参拝客は多い。

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楠木正成像

最後に車道歩きが長くなってしまったが、総距離:14.5km、所要時間:5時間34分、上り866m、下り991mのハイクだった。平日のマイナールートだけあり、山では林業作業者を除いて人と会うことはなかった。天気も良く、紅葉もちょうどピークを迎えていたこともあり、静かで癒やされる山歩きを楽しめた。

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November 12, 2024

金剛山 ツツジオ谷

金剛山の紅葉の進み具合を確認しに、ツツジオ谷から登ってみた。山頂付近のカエデ類は良い感じに色づいていた。

【日程】2024年11月10日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【山名】金剛山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】金剛登山口バス停12:00〜ツツジオ谷入口12:13〜腰折滝12:25〜一ノ滝12:54〜二ノ滝13:02〜登山道合流13:47〜金剛山13:56〜ちはや園地ピクニック広場14:18-26〜細尾谷分岐14:56〜千早ロープウェイバス停15:13

先週末は土曜日は出勤のため、日曜日しか遊べない。遠出せずにホームの金剛山の紅葉の進み具合を確認しに、ツツジオ谷から登ってみることにした。ツツジオ谷は2年前に下山で利用したことはあるが、登りに使ったことはない。冬季に氷瀑が見られることで知られているルートだが、一般ルートではないため、滝を高巻く箇所に滑落のリスクがあり、過去に死亡事故がある。

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ツツジオ谷の入口には、通過は危険であることが示されているが、沢ヤであれば技術的に問題はない。自己責任で進む。

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ナメ滝が現れる。登山道のようなしっかりした踏み跡を進むが、沢装備で沢筋を進んでも面白いかもしれない。

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すぐに2段20mほどの腰折滝が現れる。踏み跡は右岸を高巻くようにつけられている。

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タカハタ谷ルートとの分岐には危うい丸太橋がかかる。

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沢筋に戻り、堰堤を4つ越える。最初の3つは左から越え、最後の1つは右から越える。

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ナメがある。

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5mぐらいの斜瀑がある。

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一ノ滝20mが現れる。踏み跡は右岸から高巻くようにつけられていて、二ノ滝、三ノ滝も一緒に高巻く感じになる。

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一ノ滝の落口付近。

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右手に二ノ滝が現れる。30mぐらいの斜瀑だろうか。

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斜瀑が続くが、三ノ滝だろうか? 確認のために次回は沢装備で沢筋を行ってみたいと思う。

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沢筋に戻り、斜瀑を振り返る。

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ここからはほぼ沢筋を進み、ガレ登りとなる。

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壊れた石積みの堰堤を3つ越える。

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最後は千早本道の楽な道が合流する。ここから山頂広場はすぐである。

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金剛山の山頂にもお参りする。

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山頂付近はカエデ類などが良い感じで色づいていた。

ツツジオ谷は夏に沢装備で沢筋を登っても面白そうなルートであった。登攀具をもって滝の直登にトライしてもよいかもしれない。

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October 04, 2024

大峰 モジキ谷:今シーズンの沢納め?

過去2回遡行したことのある大峰のモジキ谷は、渇水ということもあり、スムーズに行けるかと思いきや、そう甘くはなかった。

【日程】2024年9月29日(日)
【山域】大峰
【渓谷名】十津川水系 川迫川 モジキ谷
【メンバー】Kくん(ワンゲル部1回生)、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】観音峯登山口4:57~モジキ谷出合6:10-35~取水堰堤6:43~バリゴヤ谷出合8:31-40~大滝下9:39~ミズナラ(サワグルミ?)老木11:19~稲村ヶ岳13:30-59~稲村小屋14:22~法力峠15:13-23~母公堂16:01~観音峯登山口17:09

9月最後の週末は禁漁前の竿納めのつもりであったが、ワンゲル部員から沢の希望があり、日曜日に大峰のモジキ谷を遡行することになった。モジキ谷は天川村漁協の管轄で既に禁漁期間となっているため、これで今シーズンの納竿は東北遠征中の大深沢となってしまった。同行のワンゲル部員は沢ヤ希望の1回生1名である。

モジキ谷は過去に2回遡行したことがある(2015年10月4日2019年8月18日の記録)。前回は5年前のことで、台風通過後に行ったこともあり、増水で少々手こずった記憶がある。

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車が2台あれば、1台を下山口近くにデポし、もう一台で出合まで行くことができるが、今回は車は1台ということで、観音峯登山口を起点にすることにした。2.5時間ほど歩きが多くなるが致し方ない。長丁場となるため、まだ暗い早朝の5時に出発した。

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御手洗渓谷を経由して、1時間少々でモジキ谷出合に到着する。ここで沢装備を装着する。天気はパッとしない予報だったが、ヤマテンでは大峰では天気がもちそうなエリアとなっていた。なんとか下山まで雨が降らずにもってくれることを願いたい。

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出合からは左岸にある道を辿り、取水堰堤より入渓する。水量は少なく、渇水気味のようだ。今回はトラブルなくスムーズに行けるかもしれない。

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すぐに現れる5m滝は左岸から巻く。

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きれいなナメ。

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廊下状の長淵はロープのある左岸から巻く。

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長淵の先にある7m滝も一緒に巻く。

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斜めバンド2m滝。

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バンドをヘツリながら登るが、Kくん、取り付きでドボンする。

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2条の滝だが、右は流れがチョロチョロ。左の斜滝から越える。

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岩間4m滝で修行するKくん。左岸から巻く。

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7m滝は左岸のお助けロープがあるところから巻く。

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バリゴヤ谷との二俣は左俣へ進む。大きな岩が多くなる。

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しばらく伏流となり、両岸が立ってくる。

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モジキ谷最大の18m大滝が現れるが、渇水気味のため水量が少なくショボい。

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大滝はお助けロープがかかった正面の支沢をしばらく登ってから巻く。

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支沢から左側の草付きに取り付く。本流に復帰するが、高巻きで登り過ぎたので、大滝の上の7m滝も一緒に巻いてしまい、その落口に出てしまった。

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上部はガスっている。斜度も急である。

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4mチョックストーン滝の突破が難しそうだだったの、枝沢から巻いたが、復帰に懸垂下降を要した。

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小滝は続く。

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標高1400mの二俣にある老木は、遡行図ではミズナラの老木となっているが、実はサワグルミと思う。ここを左俣に進まなければならないところを右俣に入ってしまう。

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右俣は全体的に急で小滝をいくつか超えてしまったため、戻るよりは稜線に抜けてしまう方が安全と思い、標高差100mほど登る。ところが、結構難易度が高い小滝が出てくる。ワンゲル部員には少々しんどい。小滝といえど、全体的にかなり急なため、落ちたらどこまでも転がって行ってしまうだろう。この先にどんな状況が待ち受けているのか少々不安である。詰んでしまう前に、尾根1つをトラバースして本来の谷に戻ることにする。草丈ほどの笹や、木を掴みながらトラバースし、最後は念のために懸垂下降で本来の谷に無事復帰できた。時間はだいぶロスしたが、一安心である。

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小滝はまだ現れる。

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途中、、テントにポール、袋に入ったシュラフが半分土砂に埋まった状態で散乱している。人も埋まっているのではとビビるが、人骨も腐敗臭もなし。帰宅してから調べてわかったことだが、2020年1月に遭難事故があり、その時に救助された人が残していったものらしい。

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最後は草付きを詰める。

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稲村ヶ岳に到着する。天気が良くないこともあり、他に登山者はいなかった。沢装備を解除し、ここからは一般登山道にて下山する。

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法力峠と洞川温泉を経て観音峯登山口に無事下山した。詰めでの間違いもあり、今回は12時間行動という長丁場となってしまった。天気は1日パッとせず、時折小雨がパラつくことはあったが、何とか下山まで持ってくれた。

モジキ谷は標高差1000mを登るため、全体的に急で、最後はかなり急な詰めとなる。関西起点沢登りルート100ではグレード的には1級上だが、それはスムーズに行ってのことで、リスクは結構高い沢と思われる。車1台だと、余計に2.5時間も歩くことになるため効率も悪い。同行のワンゲル部員にとっては、詰めでの間違いから、いろいろと実戦的な経験ができた。この経験を今後の活動と安全登山に活かしてもらいたい。

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September 26, 2024

金剛山 妙見谷:2年おきに歩く沢ルート

9月2回目の3連休は、最終日の天気が良かったので、2年半ぶりに金剛山の妙見谷を歩くことにした。

【日程】2024年9月23日(月)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 妙見谷
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】金剛登山口バス停11:03〜妙見滝11:37〜山頂広場13:10-18〜金剛山13:27〜伏見峠13:53〜久留野峠14:23〜金剛山ロープウェイ前バス停14:49

妙見谷は沢装備なしでも遡行できる入門レベルの沢ルートである。前回歩いたのが2022年5月21日なので、2年半ぶりである。記録を見てみると、2018年からは2年おきに行っていることがわかった。特に意識はしていないが、沢としての魅力はないが、しばらく行っていないと気になってしまうルートのようだ。

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アクセスは公共交通機関利用にて、河内長野駅バス停から金剛山ロープウェイ前バス停行きの南海バスに乗り、金剛登山口バス停でおりる。しばらく金剛山ロープウェイ方面に歩くと、林道のゲートがある。2018年8月にあった妙見谷での死亡事故以降、林道のゲートには入山禁止の看板が貼られている。一般登山ルートではないので、行くならば自己責任となる。

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妙見谷の左岸にある林道を進むと、イヌショウマが咲いていた。

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ミズヒキとツリフネソウも咲いていた。

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林道が終了し、登山道のような道となると、左前方に妙見谷の連瀑が現れる。沢装備ならば、この連瀑からスタートとなる。今回は沢装備ではないので、妙見滝までは道をたどる。

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危険箇所にはハシゴやロープが設置されている。

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道を進むと連瀑の上に出るが、沢が倒木で埋まっている。倒木を掻い潜りながら進む。

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倒木帯を抜けると、妙見滝15mが現れる。妙見滝はロープがフィックスされている左岸から簡単に巻ける。

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妙見滝の上は、両岸が立っていて、ゴルジュチックである。雨の翌日ということもあり、水量は多めだった。

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中間部にある2m、4m、4mの連瀑が現れる。

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1段目の2mは左を登って、2段目の4mは左のお助けロープがあるところを登る。

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3段目の4mは、左から巻く。ここもお助けロープがある。

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巻いた所に岩があり、なぜかボルトが打たれており、ロープが固定されている。ボルダリングの練習場?

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その後も小滝は続く。沢装備ならば流心を難なく登っていけるが、トレランシューズで濡れないように進むのは結構テクニカルである。

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また小滝である。

左手で枯木を掴んだら、小指の付け根あたりにチクリと痛みが走る。刺した犯人はコアシナガバチだった。刺された瞬間は痛かったが、腫れもせずにすぐに痛みは引いた。先々週は東北の渓にてスズメバチらしきハチに刺されたが、患部は腫れて、2〜3日痛みが残り、その後痒みに襲われた。いまだ患部周辺は皮膚の色は広くうっすらと赤く、痒みが少し残っている。なお、過去にもスズメバチに刺された経験は2回ある。東北の渓刺された時は、やけに患部が広く赤くはなったが、アナフィラキーはでなかった。場所が場所的にそうなったらヤバかったが、どうやらハチを含め虫には体質的に強いのかもしれない。なお、沢行は問題なく続けられた。

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倒木にはえるヒトヨタケ。

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こちらはツキヨタケ。

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上部が開ける。この先は二俣状だが、左に進むと急なガレになってしまい、6年前に死亡事故があったところだ。正しくは右に進む。

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正しく右の樹林の中の流れへ進む。

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最後の詰めは倒木を掻い潜り、ガレを登る。

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踏み跡を進むと、山頂広場に出る。17℃と涼しい。

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雲の多い天気である。

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久しぶりに金剛山の山頂へも行ってみる。

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久留野峠まで散歩してから、金剛山ロープウェイ前バス停に下山した。途中では、台高の山が見えた。

2年半ぶりの妙見谷はそこそこ楽しめた。雨の翌日で、水量は多めだったこともあり、トレランシューズで濡れないように進むのは結構テクニカルだった。トレランシューズは結局濡らしてしまったが、むしろ沢靴の方が楽で楽しく進めたに違いない。

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September 16, 2024

森吉山 桃洞滝:沢行のクーリングにて

葛根田川・大深沢継続沢登りを終えた翌日は、森吉山の東を流れるノロ沢の桃洞沢(とうどさわ)にある桃洞滝を見に行くことにした。女性的な桃洞滝、ブナ林とナメを見ながらのハイクは、3日間の沢行の疲れを癒やすものであった。

【日程】2024年9月12日(木)
【山域】八幡平・岩手山・秋田駒
【渓谷名】阿仁川水系 桃洞沢 桃洞滝
【メンバー】ワンゲル部主将、主務、マメゾウムシ
【天候】曇り時々雨
【コー スタイム】森吉山野生鳥獣センター9:38〜ノロ川・黒石分岐9:58〜黒石登山道分岐10:24〜桃洞滝10:51-11:00〜ノロ川・黒石分岐11:53〜森吉山野生鳥獣センター12:07

葛根田川・大深沢継続沢登りを終えた翌日は、森吉山の東を流れるノロ沢の桃洞沢と赤水沢の日帰りでの周回沢登りを予定していた。しかしながら3日間の沢行の疲労は濃く、長い帰路も考慮して、桃洞滝を見に行くだけのハイクに変更した。裏岩手と森吉山は山域的には近いのだが、双方の登山口は山地をはさんで反対側にあるので、車での移動は120kmほどの移動を要する。

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入山口は森吉山野生鳥獣センターになる。雫石から3時間ほどの移動であった。森吉山野生鳥獣センターでは、周辺の自然の解説展示が行われている。注目すべきは、周辺一帯が本州では貴重なクマゲラの生息地になっていることだ。他の野生動物や植物も豊富である。

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桃洞滝への遊歩道に入ると、キノコが出ていた。シロハツだろうか?

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見事なブナ林の中を歩くが、ヤブ蚊とブヨが多すぎる。顔や手など肌の露出部分だけでなく、服の上にも多数のカがたかってくる。薄い服はヤブ蚊の口が貫通する。ヤブ蚊から逃げるように早歩きで進むしかない。

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樹林の中の道から沢沿いの道に出る。早速ナメが出迎えてくれる。沢に出ると、ヤブ蚊はいなくなる。

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本日は沢装備ではなく、ハイク装備のため、水の中は歩かない。

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ひたすらナメが続く。

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桃洞滝40mが現れる。女性的なセクシーな滝だ。


見学後は再びカに襲われながら往路を戻る。美しいブナ林のハイクだったが、ヤブ蚊とブヨの多さには辟易した。それを除けば、3日間の沢行のよい疲労抜きにはなった。この後、大阪への長い帰路につくのだった。

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September 15, 2024

葛根田川・大深沢継続沢登り:3日目(大深沢北ノ又沢出合〜大深山荘〜三ツ石山〜滝ノ上温泉)

葛根田川・大深沢継続沢登りの3日目の記録です。概要についてはこちらをご覧ください。

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3日目の朝は曇りがちの天気であった。そのためか朝はそんなに冷え込まなかった。焚火を熾してからお湯を沸かし、前日に引き続き、茶漬けで簡単な朝食を取る。

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疲れが溜まっているのか、前日より少し遅めの出発となった。

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出発して北ノ又沢をしばらく行くと、7m滝が現れる。

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7m滝は左からシャワーを浴びながら越えたが、その上にも2m滝があった。流れを横断して左岸から越えた。

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しばらく進むと、巨大なスダレ状の滝が見えてくる。ナイアガラの滝20mである。幅は30mはある。

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ナイアガラの滝は、一番左側の滝の右をフリーで越える。

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ホールドとスタンスは豊富だったので、ロープは出さなかったが、初心者がいる場合はロープで確保した方がよいだろう。

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滝上は景色が一変し、ナメが続く。

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ナメを歩いて行くと、仮戸沢・東ノ又沢・北ノ又沢が合流する三俣に到着する。真ん中の北ノ又沢を進む。その後もナメと滝が現れるが、滝は簡単に越えられた。

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枝沢2段20m滝(左)と北ノ又沢の6m滝(右)

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6m滝は左から越えた。

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6mナメ滝は右から越える。

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4m幅広滝。

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6mナメ滝。

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標高1250m付近から沢の傾斜が急になり、流れが滝状になる。

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急な流れの最後は5m2条滝。

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シャワーを浴びながら越えるワンゲル部員たち。

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滝上は水量が減り、湿原の中の流れとなり、源頭の雰囲気となる。イワナは5m2条滝が魚止かと思ったが、源頭部の緩い流れの溜まりに3匹ぐらい良型イワナがいた。

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やがて水流がなくなり、藪になる。そのまま沢沿いに進んで行くと、どんどん大深山荘から離れてしまうので、途中から大深山荘に向けてのトラバースに入る。これが激しい藪漕ぎになり、なかなか進まない。トータル1時間半ほどの藪漕ぎでようやく登山道に出た。ちょうど大深山荘のすぐ下であった。

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休憩のために大深山荘に立ち寄ると、どこかで見覚えのあるお顔の人がいるではないか。テレマークスキー界では有名なDVD「ゆきむし」のすーさんでした。登山道の維持作業での滞在とのことで、こんなところでお会いできるとは実に驚きのことであった。大深山荘で沢装備を解除し、ランチタイムとする。

大深山荘から滝ノ上温泉に下山するには、裏岩手縦走路の長い縦走を要する。そう長居はできない。すーさんにお別れを言い、下山に向けて出発する。

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まずは大深岳の山頂を踏む。今回の最高地点1541.4mである。

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長い裏岩手縦走路を進む。

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小畚山を越える。

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登山道上になぜかコウモリがいた。種類まではわからなかった。

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小畚山の次の小ピーク1448.1mを越えると、山頂の岩が特徴的な三ツ石山が現れる。3日間の疲れと股ずれでペースが上がらない。急にガスが出てきて、小雨がパラつく。

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スキーで2回ほど来たことのある三ツ石山に到着する(2009年3月16日2021年2月21日の記録)。

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エゾオヤマリンドウの白花が咲いていた。

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道しるべのようにウソ(メス)が先頭を進む。

三ツ石山荘に16時14分に到着する。ここから滝ノ上温泉まではコースタイム1時間半の下りだけだが、完全に足が逝ってしまっているし、股ずれも悪化している。コースタイムの2倍はかかりそうである。

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急下降に入ると、天使の梯子が現れる。

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自分のペースが上がらないので、途中からワンゲル部員2名には先に進んでもらい、マイペースで下りることにした。途中で日没となり、ヘッデンを点けて歩く。滝ノ上温泉駐車場に着いたのは19時を過ぎていた。先に下山したワンゲル部員は途中で木の上にいたクマに遭遇したそうだ。人に気づいたクマはすぐに木を下りて逃げたらしい。事故にならず、なによりだった。

下山後は、22時まで営業している雫石プリンスホテルにある雫石高倉温泉で汗を流した。入浴料は800円であった。中国人観光客がここでも多かった。

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夕食は遅くまでやっていそうなお店が多い盛岡まで出ることにした。調べて見つけたのは0時まで営業している盛岡食堂だった。私は焼肉丼に盛岡まで来たのだから盛岡冷麺を注文した。ボリュームもあって美味しかった。ワンゲル部員2名もガッツリ食べた。

今回は初めての北東北の沢だった。長い下山はキツかったが、美しいナメと自然に癒やされた3日間だった。今回はワンゲル部員たちと同行したが、彼らにとっては事故遭遇に加えて、初めての沢泊に、沢継続、激しい藪漕ぎ、美しいナメと滝、食糧の現地調達、下山に縦走を要し、クマが出没するなど、たいへん貴重な経験となったのではないだろうか。このような経験を積み重ねていくことで、山ヤとしても成長していくだろう。今後の活躍を期待したい。今回はイワナの入れ食いを期待したが、そこまで釣れなかったのは残念だった。下山時に大深山荘の近くで東ノ又沢を遡行してきた2人組にお会いしたが、彼らもあまり釣れなかったとのこと。「最近に大水があったようで、その影響があるのではないか」とも言っていた。週明けの入渓ということで、週末の入渓者の影響が残っていたのかもしれない。あとでわかったことだが、1日前に入渓者はいたようだ。今回はイワナが減ったのではなく、たまたまと信じたい。自然はこちらの思い通りにはならないものである。美しい自然が永久不変であることを願いたい。東北の沢は遠いが、また再訪したいと思う。その前にバックカントリースキーで行く可能性は高いが。

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