ワンゲル部奥美濃和田山合宿2:野伏ヶ岳
ワンゲル部奥美濃和田山合宿の2日目(2026年3月21日)の記録です。3日間の概要やGPSログについてはこちらをご覧ください。
前日に雪上訓練を行ったワンゲル部員であるが、練習したことを本番の山行で使えるかが重要である。その実戦訓練の場として、野伏ヶ岳へのスキー山行を行うことにした。野伏ヶ岳は私にとっては毎年のように登って滑る馴染みの山ではあり、昨年も3月末に北東尾根を滑走をしているが(2025年3月26日の記録)、ワンゲル部員1・2年生はまだ山頂に立ったことがない。
前夜は結構強い風が吹いていたが、朝になっても風は残り、体感温度は低かった。
春山では午前の早い時間は雪が緩んでいないことが多い。クラストした斜面でのスキー滑走は面白くなく、転倒したら滑落のリスクもある。そのため、スキー登山の場合は、雪が緩む時間帯に山頂に着くように出発する。前日の状況から判断すると、午前10時を過ぎたぐらいに雪が緩みだし、11時過ぎには山頂部も緩むだろうという判断で、8時過ぎのテン場出発となった。
ダイレクト尾根に取り付く。8人全員がテレマークスキーを履いている。一般に大学のワンゲル部・山岳部はATスキーを使用しているが、全国、あるいは世界の大学の山岳系クラブを探しても、おそらくテレマークスキーを使用しているのは、うちのワンゲル部ぐらいであろう。テレマークスキー界では貴重な存在と言える。
標高1400mまで登ると樹林を抜ける。高山でいう森林限界とは少々異なり、豪雪地帯の奥美濃の山々では、山頂部や沢の源頭部は積雪が多く雪崩が起こりやすいためか高木が育ちにくい。そういう状況では、ササが優占してしまう。一度ササが優占してしまうと、高木の実生は育つことができなくなってしまう。
基本的に山頂までシール登行は可能だったが、シール登行の技術がまだ未熟な1年生については、斜面が急になった所でシートラーゲン(スキーをザックに取り付けて担ぐ)に切り替えてもらった。
春の野伏ヶ岳南面では全層雪崩が起こりやすい。そのため、南面は木がまばらである。今回も全層雪崩の跡が残っていた。昨年に登った時には、ちょうど山頂近くのクラックからブロックが崩れて全層雪崩が起こった瞬間を目撃したこともある(2025年3月26日の記録)。
急登を登り切って、中央ルンゼの源頭を通過し、北東尾根とのジャンクションに到着する。ここから山頂までは30分もかからなかったが、風が強いためか雪は緩んでいなかった。
山頂から北方向には白山方面の眺め。
山頂から東方向には遠くに木曽御嶽山や北アルプスの山々も眺められた。
山頂部は雪が緩んでいなかったこともあり、スキー技術が未熟な1年生については、シートラーゲンのまま高度を落としてからの滑走となった。
北東尾根を滑走するが、なかなか雪が緩んでくれない。
ある程度、高度を落とすとようやく雪が緩み始めた。こうなれば1年生でもなんとか滑れる。ただし1名のみなかなか下りてこない。怖がってしまっていることもあるが、基本的に滑走技術不足である。そのままでは日が暮れてしまうので、林道までシートラーゲンで下りてもらった。
標高1160m付近まで滑り下りると林道に出る。この日は、山頂部はクラスト、中間部はクラストとザラメのミックス、下部はザラメに湿雪と雪質の変化が大きかった。1名を除けば、全員が無事滑り下りることができた。
あとは林道に沿って、まったりと滑ってくればテン場に無事帰還である。
テン場では風も弱くポカポカ陽気であった。早速、コーチ陣2名は下山後の一杯を外飲みにて始めた。現役部員は、近くの斜面にてさらに滑走練習を行っていたのは流石であった。


















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