石徹白釣行記:ワンゲル部山小屋をベースにテンカラ釣り
今年はホームの高天谷にて沢シーズンをスタートしたが(2025年6月8日の記録)、雨天や仕事が入ったりで、その後は行けていない。6月の最後の週は天気も良さそうなので、休日出勤の代休を利用して金曜日からの3日間で、本格的には今シーズン初となる渓流釣りに行くことにした。行き先はワンゲル部山小屋がある奥美濃で、山小屋をベースに周辺の渓でテンカラ毛鉤を振る。なお、今シーズン最初のイワナは、ゴールデンウィーク明けに山小屋の衣替えに同行した際に、近所で山菜採りのついでに残雪の残る渓で釣り上げている。
奥美濃にあるワンゲル部山小屋はちょうど分水嶺に建っており、日本海に流れる九頭竜川水系と太平洋に流れる長良川水系の両方の渓に気軽に行ける立地である。なお、山小屋の水源は長良川水系である。今回は九頭竜川水系である石徹白川の本支流を回ることにした。石徹白川の本支流で釣りをするならば、石徹白漁協で遊漁証を購入する必要がある。
初日は平日の金曜日ということで、アプローチが容易な石徹白川支流のキャッチ&リリース区間に入ることにした。週末には競争の激しい渓ではあるが、平日であれば一番で入れる可能性は高い。周辺には田んぼがあり、田植え後の稲が若々しい緑色で美しい。
午前中は下流部を探る。水に入ると、まだ結構冷たい。梅雨時ということもあり、やや水量も多い感じはする。
しばらく毛鉤を振り続けていくが、水温が低いのかなかなか反応がない。そのうちにアマゴらしいアタリは出るようになる。アマゴはすぐに毛鉤を放すようで、なかなかフッキングできない状況が続く。そんなときにアタリにアワセるとズシリと重い引きがあり、まったくラインが動かない。かなりの大物のようであり、持久戦を覚悟したが、突然毛鉤が外れてバレてしまった。たいへん残念だったが、逃した獲物は大きかったようだ。この辺りでは昨年の夏に尺ヤマメを釣ったことがあり、その時の光景が頭の中に蘇った。
気を取り直して、毛鉤を降り続けると、アタリがあり、アワセると先ほどではないが、再び強い引きで結構魚が走る。取り寄せると、なんと尺サイズのニジマスだった。石徹白でニジマスを釣ったのは初めてだったので、昨年の尺ヤマメ以来となる驚きだった。あとで地元のテンカラ釣り師に話を聞く機会があり、大物のニジマスもいるようで、先ほどバラした大物もニジマスだったのかもしれない。
しかし、釣り人が喜ぶとはいえ、本来はこの河川にいない魚を放すのはどうかと思う。過去にダムができたことでヤマメが絶滅し、その後に長良川産のアマゴを放流し、それが定着した。最近は、元々生息していた九頭竜川産のヤマメを放流しているようだが、生物多様性の保全という点では問題がある。なぜならばアマゴとヤマメは容易に交雑してしまい、遺伝的におかしな系統が誕生してしまう。なぜヤマメが絶滅したのかという原因を考えてほしい。いろいろな魚種を放すのは種間競争という問題もある。この場所ではイワナが減った気がするのだが、どうだろうか。釣れる魚種や個体数だけでなく、生物多様性の保全という観点も漁協には考えてほしいと思う。
午後は上流部でも竿を出したが、アタリはあるものの、フッキングはできず、小さなアマゴが1匹釣れただけであった。
早めに山小屋に戻ると、ワンゲル部OBのTさんたちが屋外ですでに飲んでいた、屋外の薪置き場にはアオダイショウが日向ぼっこをしていた。アオダイショウは山小屋内のネズミを食べてくれるので、山小屋の主としてOBOGたちから大切に扱われている。
山小屋周辺に生えているウドはすっかり成長していたが、新芽を採ることはできた。
夕食はTさんたちに飛騨牛のすき焼きをご馳走になった。ウドの新芽をすき焼きに入れてみたが、まるで春菊のような味になり、意外とすき焼きに合って美味しかった。
2日目は、現役部員のスキー指導をしてくれているスキーヤーであり、私の教え子でもあり、フライマンでもあるSくんが合流し、石徹白川支流の山岳渓流に入ることにした。溪までのアプローチは長いが、その分、他の釣り人との競争は回避できる。
山岳渓流ということもあり、テンカラの方がフライよりも分があり、イワナ祭りとなった。堰堤の巻きもあったりで、沢登り並みの運動量となった。
帰る時に本流でも竿を出したが、すぐに水量の多さで行き詰まり、それで終了とした。
夕食は焼肉であったが、お互いに肉を買いすぎており、食べきれない量であった。
最終日は、午前中だけということで、石徹白川本流に入った。本流の下流部は里川的で、川幅もあり、流れも緩いところが多く、遠投のできるフライの方が圧倒的にテンカラよりも有利であった。私もフライフィッシングの経験はあるのだが、こういう状況ではフライをチョイスしてもよいのかもしれない。
私の釣果は、最初にテンカラ向きのポイントで出た良型のイワナだけだった。
Sくんは4〜5匹ほどの釣果だった。源流部ではテンカラが有利だが、本流や広く緩い流れの支流ではフライが有利性を発揮できる。フライの方がテンカラよりも技術的には難しいが、河川の状況に応じて二刀流もありかもしれない。
山小屋の網戸にとまっていたミドリヒョウモンのオス。
3日間ともボウズなしで、まずまずの渓流釣りのスタートが切れたように思う。今シーズンは沢登りと渓流釣りを同時並行で楽しんでいきたい。




















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