ワンゲル部山小屋2月合宿にて雪上訓練
顧問をしているワンダーフォーゲル部の山小屋2月合宿が2月6日〜12日の日程で行われた。この合宿の目的は、山小屋の雪下ろしと雪崩対策とスキー訓練を中心とした雪上訓練を行うことである。私は現役部員への技術指導のため2月8日からの入舎予定だったが、今シーズン最強の寒波到来により日本海側で記録的な大雪となり、公共交通機関の運行停止や高速道路の通行止めによって、1日遅れの2月9日に山小屋入りし、11日まで滞在した。
山小屋周辺の積雪量は私が顧問になってからは最高の多さで、歴史的にも過去一番に匹敵するぐらいの積雪量とのこと。上の写真のように山小屋はほぼ雪で埋まっていて、山小屋の存在が一見わからないぐらいだった。これは緊急事態で、まずは屋根の雪下ろしが最優先とされた。私の入舎時には、現役部員は総出で雪下ろし作業を行っていた。
横にまわると、山小屋の存在がわかる。
冬季は2階から出入りするのだが、積雪はその入口よりも高い位置にあった。
雪上訓練は2月10日〜11日の2日間で行われた。場所は通い慣れた山小屋の裏山である。シール登行にて裏山へ向かう現役部員たち。ドカ雪の後ではあるが、雪は軽く、年末合宿の時のような膝までのキツいラッセルではなかった。
途中の斜面にピット掘って、積雪構造の観察やコンプレッションテストによって積雪の安定性の評価を行った。
ピットチェックの結果、ドカ雪の後ではあるが、積雪は安定していそうだ。裏山のピークへ向かう。
裏山のピークから滑走練習を行う。新人にとっては初めての本格的な山滑走になる。極上のパウダーなので、どんな滑り方でも全員がなんとか滑ることがでた。
裏山ピークに登り返す。
最後に雪洞を構築する。ピットテストのついでに2箇所から掘り出す。
内部で雪洞を貫通させ、しっかり5人が寝られる広さの雪洞ができた。
表札もあり。現役部員にはこの雪洞で1泊してもらう。
年寄りは山小屋へ下山する。この日の雪は北海道の雪よりもよいぐらいの上等のパウダーだった。その晩はK大学ワンゲル部の監督が立ち寄ってくれ、有意義な情報交換ができた。
翌朝(2/11)、山小屋から再び裏山へ上がるが、出発前に雪面にキックターンの技術を要してハートマークを描く。
この日も軽い雪であったが、晴れて陽が出てしまった。
雪洞で1泊した現役部員たちは、雪崩埋没者を雪崩ビーコンによって捜索する訓練を早朝から行っていた。本番を想定して沢地形で行い、スキーを履いた状態でビーコン捜索を始め、埋没者との距離が近づいたらスキーを脱いで埋没場所を特定する。それからスポットプロービングによって正確な埋没箇所を特定しビーコンを掘り出す。ビーコンをプローブで直接突くと壊れてしまうので、ビーコンの上にトレイを置いて雪に埋めている。
雪洞は不気味なぐらいに天井が下がっていた。かろうじて座れるが、圧迫感が半端ない。朝起きた現役部員たちはさぞかし驚いたことだろう。
雪洞の入口もかなり狭くなっていた。
天気が良くなり、すっかり晴れてしまった。
晴れて気温が上がると雪が重くなってしまう。滑走練習は早めにした方がよいだろうということで、シールを貼って裏山のさらに上のピークを目指すことにする。
怪獣の顔のよう見える樹上の雪の塊。
ピークに到着し、シールを外す。
朝は軽かった雪も、晴れて気温が上がってしまったことで、重い湿雪に変わってしまった。現役部員たちは悪戦苦闘である。
悪雪練習となってしまったが、前日は良雪、翌日は悪雪と異なる雪質を経験できたのは、訓練としてはよかったのかもしれない。
全員が無事に山小屋へ帰還した。
下山後は山小屋の雪下ろしの続きを行う。私は、翌日の公務のために、その日のうちに学生1名と帰阪した。他の部員たちは翌日まで滞在して帰阪した。
今回の合宿では、今シーズン最強の寒波の直撃を受け、ドカ雪によって公共交通機関の運行停止や高速道路の通行止めとなり、山小屋へ入舎すること事態が困難な状況になった。このドカ雪によって雪下ろしの負担も大きくなり、かなりの時間を雪下ろしに費やすことになった。それによって十分にスキー練習ができなかったことが悔やまれる。雪上訓練だけでもなんとか行えたことは幸いであった。雪上訓練を経験しないと、雪山の次のステップには進めず、今後の活動に支障になるところであった。山行も同じだが、やはり悪天に遭遇する可能性も想定し、予備日も含めた日程を考えるべきだったように思う。




























Comments