石徹白 倉谷川カンバタ谷:ワンゲル部の沢訓練
ワンゲル部山小屋夏合宿は、2年ぶりの倉谷川カンバタ谷の遡行で始まった。
【日程】2024年8月7日(水)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 倉谷川カンバタ谷
【メンバー】ワンゲル部員5名、マメゾウムシ(OMUNWV部)
【天候】晴れ
【コー スタイム】倉谷川出合駐車スペース6:48~入渓7:14~堰堤下8:25~5m滝下8:49〜カンバタ谷出合11:29-43~大滝高巻き終了12:21~水場分岐14:06~神鳩避難小屋14:21-44~いとしろ大杉15:49~石徹白登山口15:56-16:05〜倉谷川出合駐車スペース16:26
ワンゲル部山小屋夏合宿は1日目は買い出しとチェンソーなどの道具のレンタルをして入舎するだけだが、翌日から本格的な活動が始まる。それは沢登り訓練として、2年ぶり(2022年6月18日の記録)に倉谷川のカンバタ谷の遡行で始まった。今回が沢デビューとなる1回生2名を含むワンゲル部員5名と共に、6時に山小屋を車で発った。
倉谷川出合にある駐車スペースに車を駐め、遡行の準備をする。ここから倉谷川の右岸沿いにある林道を30分ほど歩いて入渓となる。林道には崩壊箇所や土砂崩れ箇所、藪が濃い箇所、ぬかるみなどもがあり、道は消えかかっている。
林道終点にある堰堤の上から入渓する。水は冷たい。
堰堤跡の深みで早速泳ぐワンゲル部員たち。若者は元気である。水遊びをしながらまったりと進む。
倉谷川最後の堰堤が現れる。左から越える。
5m滝が現れる。
5m滝は直登は難しいので、右岸から高巻く。
天気は良く、ナメもあって、倉谷川の流れは美しかった。
トイ状の流れ。
ヘツリもあり。
大きな淵をもつ2m滝を泳ぐとステミングで越える主将。
他のメンバーは泳いで、右の壁から取り付く。ちなみに私はササを掴みながら濡れずに越えた。
カンバタ谷出合で休憩する。この出合は目立たないため、知らないとうっかり通過してしまう可能性がある。ここまでは、泳いだり、自然を愛でたりしながら、天気が良い中をのんびりと進んだ。
カンバタ谷に入ると、すぐに小滝の連瀑となる。
連瀑の奥に大滝が立ち塞がる。沢上谷にあるようなナメ滝だ。大滝の下まで登れるが、右岸から高巻く場合は、下段から左の泥壁を登る。
初めて遡行した時は、大滝は左岸から小さく巻いたが、同行者に初心者がいるときは、少々転落のリスクがある。2回目に遡行した時に右岸から巻いてみたが、大きく高巻くことにはなるが、比較的安全に越えることができた。その後は右岸から高巻いている。その記録を参考にした遡行者が多いようで、以前はなかった踏み跡がはっきりしていた。
高巻きは、尾根状を乗っ超して、木々を掴みながらの下降に入る。
枝沢を横切って、カンバタ谷に復帰し、遡行を再開する。
高巻き後のカンバタ谷には大きな滝はないが、小滝は続く。
沢沿いにワイヤーが敷かれた跡がある。過去に林業などの作業をしていた名残だろうか。
現れる滝は直登は容易である。
ポットホールをもつ小滝。
標高1500m付近で右岸にある涸れ滝が神鳩避難小屋に出る分岐である。
涸れ滝を登り、ルンゼ状を詰めると、水場に出る。そのまま踏み跡を登ると、神鳩避難小屋の前に出る。奥美濃の沢の詰めは激しい藪漕ぎになることが多いが、この谷は藪漕ぎをすることなく終了できるのはよい。沢装備を解除したら、登山道を下山するだけである。
いとしろ大杉。
大杉登山口に下山する。ここから林道を20分ほど歩くと、車を駐めた倉谷川出合に戻る。
沢デビューした2名は沢登りを面白く感じてくれただろうか。沢ヤを目指してくれると嬉しいのだが。
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