大峰 下多古川本谷:天気がパッとせず、中ノ滝までの往復
ワンゲル部員の沢泊訓練の予定のはずが、雨が降り出し、お手軽に中ノ滝までの日帰り往復に変更となった沢登り。巨岩帯の通過と、豪快な2つの滝(琵琶滝と中ノ滝)が印象的だった。
【日程】2024年8月19日(月)
【山域】大峰
【渓谷名】吉野川水系 下多古川本谷
【メンバー】ワンゲル部員主将、主務、マメゾウムシ(OMUNWV部)
【天候】曇り時々雨
【コー スタイム】林道P7:22〜琵琶滝下8:47〜中ノ滝下11:16-24〜琵琶滝展望台11:54-12:20〜林道P12:49
ワンゲル部員の沢泊訓練の予定で、私もまだ行ったことのない下多古川本谷へ行くことにした。
国道から下多古の集落に入ると、道が狭くなる。集落を越えると、待機場所の少ない林道となる。対向車が来たら困る。落石と転落にも注意が必要だ。少々ビビりながらも、林道終点に無事到着する。林道が橋を渡る手前の左側と林道終点に広場があり、手前の広場に駐車した。
すぐに入渓せずに、巨岩帯を避けるため、しばらくは琵琶滝への遊歩道を進み、地形図の707m地点から入渓する。
曇り空で、下流部は杉林ということもあり、やけに入渓時は周囲が暗かった。
明らかな渇水ということもあり、全体的に流れが緩い。
チョックストン2m滝。
長さ15mの斜滝が現れる。
斜滝は右の壁を登って越える。
10m滝が現れる。右から遊歩道まで登って巻く。
すぐに5m斜滝。
斜滝は右の壁を登って越える。
遊歩道の吊橋がある。
4m滝は右から越える。雨が降り出し、テンションが下がる。
下多古川最大の琵琶滝2段50mが現れる。
琵琶滝はすぐ下の右岸から入る鏡石谷から高巻くが、鏡石谷にも3段30mの滝がかかる。
鏡石谷の滝の右側にある泥壁を登る。低木やツルを掴みながら登るが、滑るとかなりの高さを落ちることになるので、念のためロープを出した。
ロープを2ピッチ出して登り、琵琶滝展望台から続く高巻き道に出た。雨が降ったり止んだりで、翌日も同様な天気ということもあり、これでは沢の夜を十分に楽しめない。急遽、計画を中ノ滝までの往復に変更することにした。
高巻き道を登っていくと、正面に岸壁があり、道は分岐している。分岐を右に曲がるとすぐに祠がある。分岐を左に進むと、中ノ滝の上まで巻くことができるらしい。
踏み跡を進むと琵琶滝の落口に出た。
正面左にハングした岩が見えてくる。
琵琶滝から中ノ滝までは巨岩帯の通過となり、狭い箇所ではザックを下ろして潜ったり、高さのあるところでは、ショルダーなどで越えた。
巨岩帯を抜けると、中ノ滝40mが現れる。琵琶滝と同じぐらいに豪快な滝である。今回の遡行はここまでとし、往路を戻ることにする。
中ノ滝からは左岸の斜面にある踏み跡を辿り、途中から右岸に渡り、右岸に渡る踏み跡を辿ると巨岩帯を巻くことができた。往路でもこの道を使えば、かなり時間を短縮できる。
琵琶滝の落口からは、琵琶滝展望台まで高巻き道で戻る。途中、かなり高度のあるトラバースがあり、滑落に注意が必要であった。
琵琶滝展望台にて休憩し、沢装備を解除した。
ニーパッドを外すとヒルが1匹いた。主将からも1匹出てきた。
琵琶滝展望台からは遊歩道を利用した。往路で下を通過した吊橋を渡る。
百合ヶ岳への分岐を通過すると、林道終点まですぐであった。琵琶滝展望だから林道終点まで30分ほどで戻れた。
帰りの林道は幸いなことに対向車には遭遇せず、無事に国道に出ることができた。
帰る途中、道の駅杉の湯川上に立ち寄り、”じゃばすこうどん”というメニューを食べてみた。1辛から3辛までの辛さがあり、選んだのは3辛。まあまあの辛さと柑橘の香りで美味かった。じゃばすことは、和歌山県産のジャバラと赤唐辛子に、昆布だし、純米酢、てんさい糖、天然海水塩が加わった新感覚の調味料のことである。じゃばらとタバスコを合わせたので、”じゃばすこ”というらしい。
帰宅すると、装備からヒルが出てきて、家人に大顰蹙。塩をかけたら、血を吐き出して死亡。誰か車の中で血を吸われた者がいる。さらにもう1匹、沢装備から出てきた。風呂に入る時に、脱いだパンツと短パンに血がついていた。被害者はなんと自分だった。右大腿部横側に噛み跡と出血があった。帰りの車中でヒルにやられたのは、これが2回目である。車に乗る前に登攀具、沢装備、ザック、自分の身体にヒルがついていないか、しっかりチェックしないといけない。
今回は天気がパッとしないため、日帰りで中ノ谷往復としたが、天気が良い時にでも、下多古川本谷をもう少し上まで詰めてみたい。
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