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March 18, 2024

ワンゲル部3月合宿その3:最後は快晴の大日ヶ岳で、3日連続のパウダー滑走!

ワンゲル部3月合宿の3日目の記録です。合宿最後の山行は、快晴の大日ヶ岳にて、3日連続のパウダー滑走となった。

【日程】2024年3月11日(月)
【山域】奥美濃
【場所】大日ヶ岳
【メンバー】ワンゲル部員3名、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【装備】テレマーク4
【コースタイム】高鷲スノーパークゲレンデトップ9:22〜前大日9:49〜大日ヶ岳10:09-28〜大日谷1550m地点10:38-49〜大日ヶ岳11:20-52〜叺谷1510m地点12:03-19〜前大日東面1610m地点12:44-56〜高鷲スノーパークゲレンデ復帰1330m地点13:28-31〜高鷲スノーパークセンターハウス前13:45

ワンゲル部3月合宿の3日目の行き先は、野伏ヶ岳が有力な候補地となっていたが、上部が無木立の斜面となるため、雪崩リスクが多少なりとも考えられた。ワンゲル部員の未熟なスキー技術では転倒が多いため、雪面への負荷も大きい。指導者としては安全のマージンを大きく取らざるを得ない。そこで候補となったのは、高鷲スノーパークからの大日ヶ岳であった。大日ヶ岳山頂周辺は、裏山よりも標高が高く、北向きの斜面が多く、樹林帯でもあるため、比較的良い雪が維持されている。前日はさほど気温は上がらなかったことから、ひょっとしたら3日連続のパウダーもあり得る。スキー場からのアクセスのため、エスケープがしやすく、バックカントリー入門者向きのコースである。スキー技術が未熟でBCの経験の少ないワンゲル部員には、むしろちょうどよいのかもしれない。今シーズンは大日ヶ岳を2回ほど滑っているが、いずれも快適なパウダー滑走であった(2024年1月5日27日の記録)。結果論にはなるが、前日とこの日の野伏ヶ岳には多くの登山者やスキーヤーが入山しており、危惧していた雪崩事故は起こらなかったようだ。

ワンゲル部山小屋から高鷲スノーパークまでの移動は、車で1時間もかからない。平日でもあるため、高鷲スノーパークの駐車場には比較的前の方に駐めることができた。春休みということもあり、大学生など若い人たちが多かった。そんな中で、クライミング用のヘルメットを被り、大きめのザックを背負ってセンターハウスに向かうワンゲル部員たちは異色に見えたにちがいない。インフォメーションにて登山届を書き、登山券2500円(預り金500円含む)を購入し、ゴンドラにてゲレンデトップに上がる。平日ということもあり、ゴンドラ待ちの行列はできていなかった。

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平日ではあるが、登山者やBCの人たちは結構いた。特にガイドツアーと思われるグループは、ボーダーばかりであった。前日にも多くの人たちが入山したこともあり、トレースはしっかりできており、ラッセルはまったくなかった。

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前大日からの大日ヶ岳。

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前大日からはいったん下りとなるため、シールをつけたままの滑りとなる。そこそこ傾斜があってスピードが出るので、ワンゲル部員たちにとっては、なかなかスピード制御が難しい。

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ゲレンデトップから1時間もかからずに、大日ヶ岳の山頂に到着した。1月5日に来た時も快晴だったが、この日も見事な快晴であった。今回は、山頂からの360°の展望を、前回よりも細かく、北から時計回りにて以下に紹介する。

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白山を中心とした北方向の眺め。

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北アルプス北部を中心とした北東方向の眺め。剱岳も見える。

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北アルプス南部から御嶽山を中心とした東方向の眺め。槍ヶ岳や中央アルプスも見える。

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南東方向の眺め。

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南方向の眺め。

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福井の山を中心とした南西方向の眺め。

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福井の山から奥美濃の山を中心とした西方向の眺め。

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白山を中心とした北西方向の眺めで、1周となる。

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最初の滑走は、北面の大日谷へドロップ。前日につけられたシュプールは多かったが、まだまだ滑れるラインは残っている。

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北面だけあって、軽いいい雪だった。これでまさかの3日連続のパウダー滑走となった。大日ヶ岳は嘘つかない!

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谷が狭くなる所まで標高差150mほどを滑った。スキーにシールを貼って、山頂に登り返す。

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ひるがの高原からの夏道に出る。

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2度目の山頂にて、ランチとする。天気も良く、ほぼ無風で過ごしやすい。

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次の滑走は叺谷へドロップ。

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台地状となる標高1510m地点まで標高差200mほどを滑った。上部の雪はよかったが、下部は湿雪で重めだった。私にとっては板が走る悪くない雪だったが、ワンゲル部員たちは苦労していた。

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前大日方向へ登り返す。

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前大日の直下まで登り、最後の滑走の準備をする。

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出だしは往路で登った斜面で、荒れ気味であった。

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そのままトラバース気味に滑るとゲレンデトップに戻れるが、叺谷方向に滑っていく。上部は北面の樹林であったので、軽いよい雪であった。日射を受ける斜面は雪が重くなっていたが、さほど滑りに支障はなかった。

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そのままシュプールを追っていくと、尾根のトラバースとなる。多くのスキーヤーやボーダーに滑り固められたトレースをボブスレーのように滑っていくと、ゲレンデに出ることができた。あとはゲレンデを滑って、無事下山となった。

3月合宿は4日間を予定していたが、翌日は雨予報のため帰阪するだけとなった。当初の予定では、和田山牧場跡でテント泊ベースにて、周辺の野伏ヶ岳や薙刀山の登頂の計画だったが、冬型の気圧配置で大量の降雪が予想されたため、雪崩リスクを回避して、山小屋をベースとした合宿に計画を変更した。結果論にはなるが、計画を変更しなくても合宿は完遂できたかもしれない。前日もこの日も、野伏ヶ岳登って滑った人たちは多かったようだ。しかし、リスクを考えた行動はやはり重要である。少なくとも安全に3日間ともパウダー滑走ができたこと、そして山小屋の裏山にて新たなルート開拓ができた成果は大きく、ワンゲル部員の安全を第一に考えたうえでの意思決定に問題はなかったと思う。

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March 15, 2024

ワンゲル部3月合宿その2:再び山小屋裏山スキーツアーで新規ルート開拓

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ワンゲル部3月合宿の2日目は、一昨日の夜からの雪が朝まで降り続いた。この日は天気は回復に向かうが、気温は上がらなそうなので、雪質は維持されそうだ。本日も前日に引き続き、雪崩リスクがほぼない裏山ツアーで充分であるだろう。天気の回復が見込まれるので、もっと上まで行けるにちがいない。余裕があれば、今シーズンは雪不足で諦めていた新たな裏山スキールートの開拓もできるかもしれない。裏山スキーツアーとしては早めの8時に山小屋を出発した。

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前日につけたトレースの上にも10cm以上の積雪が乗っていた。

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時折、青空が除く。アプローチの林道を進むが、前日につけたトレースのおかげでラッセルはほぼない。

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前日に到達した台地状の小ピークを巻き気味に過ぎると、トレースがなくなるのでラッセルとなる。本日も現役部員3名にてラッセルを回してもらう。深いところで、膝ぐらいのラッセルになった。

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本日は時間があるので、いつもの裏山ピークを過ぎて、さらに上を目指したが、雪不足のためスキーでは進めず、某ピーク手前までとした。前日は強かった風は、本日は弱くなっていた。

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時間に余裕があるので、新ルートの開拓を行うことにした。某谷の源頭から某谷に滑り込み、別の尾根から稜線に登り返す。地形図で見て、このルートが想定できたが、今シーズンは雪不足のために挑戦を控えていた。問題はボトム箇所の沢割れだ。登り返す尾根に取り付くには、なんとか沢を渡らなければなあらない。沢を渡れない場合は、往路を戻れば良いだろうということで、ワンゲル部員たちと冒険してみることにした。

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上部は急だったが、途中から木の間隔が開いた滑りやすい斜面が現れた。雪質も良い。

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快適に滑り降りてくるワンゲル部員たち。

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問題の沢の横断箇所は、スノーブリッジがあり、無事渡ることができた。

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さて、登り返すとするか。

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登り返しに使った尾根も、快適に滑れそうな斜面であった。

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上部はやや藪が濃いめだったが、平年ぐらいの積雪があれば、これらの藪は埋まると思われる。

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裏山のピークに戻ったところで、シールを外し、山小屋までの最後の滑走に入る。

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いつもの斜面を滑る。少々雪は重くなっていたが、スキーが走るクリーミーな雪であった。

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今回の私は、新雪滑走を期待して、センター110mmの板を使ったが、実に快適であった。

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ワンゲル部員たちは時折転けながらも、楽しそうに滑っていた。

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山小屋まで滑り込み、この日の行動が終了した。

2日連続での嬉しいパウダー滑走となり、標高差約800m、7時間弱の行動時間であった。新たなルートを開拓したことにより、裏山スキールートはより充実したものとなった。今後のシーズンが実に楽しみである。なお、裏山のスキーツアールートについては、諸事情のため公開はしていない。

今後の自分の予定を考えると、裏山スキールートに行けるのも、これが今シーズン最後かもしれない。明日は晴天予報のため、標高が低く南斜面である裏山は、雪は湿った思い雪になってしまうだろう。3月後半の気温上昇で、雪融けは急激に進むに違いない。この積雪量では、ザラメになるまでは残雪は維持できない。次は、標高の高い山域に活動を移して行くことになるだろう。

ワンゲル部3月合宿その3につづく

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March 14, 2024

ワンゲル部3月合宿その1:3月のワンゲル部山小屋裏山にて、まさかの2週連続のパウダー滑走!

ワンゲル部山小屋の裏山にてパウダー滑走を楽しんだのが、ちょうど1週間前だった。裏山では今シーズン最初で最後のパウダーと思っていたが、今回も冬型の配置になり、まさかの2週連続のパウダーを当てることができた。

今回は現役部員の3月合宿(2024年3月9日〜12日)での技術指導のために同行した。1月と2月は冬とは思えない暖かい日が多かったが、3月に入ってから冬らしい寒い日が続いていた。この週も冬型の気圧配置になるということで、全国的に雪崩事故が多発した前の週と同じ気象条件が想定された。当初の予定では、奥美濃石徹白の和田山牧場跡をベースキャンプとし、野伏ヶ岳や小白山など周辺の山を滑る予定だった。しかし、これらの山々の上部は無木立の斜面が多く、雪崩リスクが多少なりあった。特に野伏ヶ岳南面は数年に1回は大きな雪崩が起きており、木々が折れた跡が残されていることが多い。山仲間とのスキー山行の計画ならば、とりあえず現地へ行ってみて、現場で雪の状態をみて意思決定することを選んだかもしれない。しかしながら、スキー技術がまだ未熟で雪山の経験の少ないワンゲル部員との山行計画については、指導者として安全のマージンを多く取らざるを得ない。積雪が維持されているならば、山小屋の裏山でも充分に滑れるに違いない。今回は安全を優先して、山小屋をベースにスキー山行をすることにした。結果論にはなるが、野伏ヶ岳には多くの登山者やスキーヤーが入山し、危惧していた雪崩事故は起こらなかったようだ。

3月8日の夕月に堺を発ち、奥美濃へ向かったが、現地へ近づくと、天気が雨から雪に変わった。夜遅くなるほど雪の降りは酷くなり、前の週とは比較にならない大雪となった。車がスタックするリスクがあったため、夜のうちに山小屋入りすることは諦め、麓の道の駅での車中泊を選択した。翌朝は、道路の除雪が終わった頃に出発し、無事山小屋に上がることができた。

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この1週間は天気が良くなく、前の週に降った雪はそれほど溶けずに、今回の降雪で、明らかに山小屋周辺の積雪は増えていた。新雪が30cm程度は積もっていた。

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前の週はかなり出ていたササも、大部分が再び雪の下に埋まっていた。一休みしたところで、裏山へ偵察へ行くことにした。

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前の週は途切れかけていた裏山へのアプローチの林道もまた雪がつながっていたが、今シーズンの雪不足で目立つ段差が解消されるほどではなかった。ラッセルはやや重めの雪であったが、現役部員3名にラッセルを回してもらうので、私は楽に後ろをついていくのみ。

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下部の植林内も積雪が増えたことで、だいぶ滑りやすくなっていた。

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念のため、コンプレッションテストをやってみた。新雪と旧雪の結合が悪そうだが、それほど明瞭な反応ではなかった。樹林帯の中であれば問題はなさそうだ。

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さらに登るが、稜線に近づくと、風が強くなる。

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風も強く上部の視界がよくないので、いつものピークまでは上がらず、途中の台地状の小ピークまでとした。

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期待した通りにふわふわの軽いパウダー滑走となった。

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そうであれば、登り返してもう1本滑りたくなる。すでにトレースをつけていくので、登り返しは高速道路を進むようで楽だ。登り返していくと、さらに風が強くなり、風で動いた雪で、すでにトレースが消えかかっていた。

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再び台地状の小ピークに着くと、視界が悪く、本日はこれぐらいにしておいた方がよさそうだ。

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再びよい雪を滑る。

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下部の植林も良い雪だった。ここまで下ってくると、実に気象条件は穏やかになる。

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山小屋に滑り込み、本日の行動が終了した。

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結局、雪は1日中降り続いた。山小屋に帰ってからも、これまでの融雪が回復するぐらいの見事な降りが続いた。この気象条件であるならば、よい雪は翌日も維持されるにちがいない。翌日も雪崩リスクがほぼない裏山ツアーで充分であるだろう。天気の回復が見込まれるので、もっと上まで行けるにちがいない。今シーズンは雪不足で諦めていた新たな裏山スキールートの開拓もできるかもしれない。

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冷えた体を薪ストーブで外から温めて、お酒で内部から温める。雪は翌朝まで降り続いた。

ワンゲル部3月合宿その2につづく

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March 06, 2024

ワンゲル部山小屋の裏山で今シーズン最後のパウダー?

残っていたウイングヒルズ白鳥スキー場の前売券を前日に無事消費することができたが、この日(2024年3月2日)の行き先は直前まで決めかねていた。ちょうど北海道遠征中だった2月18日前後に全国的な気温上昇があり、その後は冷え込んだ。そして、この週末は冬型の気圧配置になる予報だった。そこそこの積雪が期待されるので、ひょっとしたらパウダーが期待できるかもしれない。しかし、極端な気象条件の変化は雪崩リスクを高める。気温上昇後の急な冷え込みは雪崩の滑り面となるクラストした雪の層を作ってしまう。その上には表面霜ができやすい。クラストした雪の層の上に新雪が乗れば、積雪内部では急な温度勾配により、雪の再結晶化も起こりやすい。これらは弱層の原因になる。冬型の気象は強風を伴い、風によって移動した雪によって、面発生雪崩の原因となるスラブが形成されやすい。よって行き先は慎重に判断して決めねばならない。近くの野伏ヶ岳や高鷲スノーパークからの大日ヶ岳に加えて、飛騨の日照岳や野谷荘司山なども候補に挙がったが、雪崩リスクと同行者のYukaの滑走技術を考慮すると、大日ヶ岳とワンゲル部山小屋の裏山の2つに絞られた。結局は近くてお手軽ということで、裏山に滑りに行くことに決めた。

裏山は、ワンゲル部の山小屋からドア to ドアで滑りに行けて、ワンゲル部関係者以外が入山することはまずもってないので、ワンゲル部のプライベートゲレンデとなっている。山小屋から単純に裏山のピークを往復で、標高差500mほどは滑れる。登り返せば、そこそこ充実したバックカントリースキーとなる。樹林帯のため雪崩リスクはほぼない。ただし、今シーズンは雪不足のため、例年よりも少々藪は濃い。今シーズンは4回ほど裏山を滑っているが、1回を除き、いずれも厳冬期とは思えない気温上昇のため、生コン雪状態となった悪雪の滑走だった(2023年12月2024年2月その1その2での悪雪滑走の記録)。唯一良かった1回は、クラストした雪が緩んだクリーミーな雪の滑走だったが、厳密にはパウダーではなかった。裏山は南向きの斜面が中心で標高も1000m少しの低山なので、晴れて気温が上昇すると、すぐに雪が湿雪となり重くなってしまう。しかし、今回は冬型の気圧配置で日中でも気温はさほど上がらない予報のため、よい状態の雪が維持されているだろうと判断した。なお、裏山のスキーツアールートについては、諸事情のため公開はしていない。

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8時過ぎに裏山へのアプローチの林道ゲートに到着する。雪融けが進んでいたので、ゲート前に駐車できた。本当はゲートの奥に駐車したかったのだが、凍結していたためゲートが開かなかった。

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ワンゲル部の山小屋前を通過する。今回は泊まらずで、小屋内には内部の点検のためだけに入った。水道など特に小屋内に問題はなかった。

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雪融けが進んだこともあり、林道脇のササが結構出ていた(左の写真)。右の写真は2月12日に撮影したものだが、左の写真の真ん中の木が、右の写真の右端に見えているが、ササは雪に埋まっていたことがわかる。

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雪融けで山小屋の水源も出ていた。

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アプローチの林道も雪が途切れそうである。おそらく一度は雪が途切れたのだろうが、今回の新雪の積雪によってかろうじてつながった感じだ。

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奥美濃の山は下部が植林であることが多いが、裏山もそうである。雪融けが進んでいることもあり、切り株やループ状になったササなどトラップが多い。

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植林を抜けると広葉樹林になる。雪の状態はよさそうだ。

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ブナの木にクマの爪痕があった。

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爪痕のある木の上にはクマ棚があった。

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さらに登るが、少々藪が濃い。

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最後の急斜面をキックターンを繰り返して登る。

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ゆっくり登っても、スタートから3時間ほどで裏山のピークに到着した。昼食の時間だったが、少々風が強めだったので、風が弱まるところまで滑ってからにする。

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シールを外して滑走に入る。予想したとおり、裏山にはよい状態の雪が積もっていた。新雪は10〜20cm程度で底付きは若干あるが、滑りには問題なかった。Yukaには少々障害物が多かったようだ。

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ランチを終えたら、再び滑走に入る。

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気持ちよくパウダーを滑る。

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植林内では、トラップに注意して、あまり飛ばさずに滑る。

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山小屋前に滑り込む。

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駐車地点まで滑り込んで終了となった。

裏山は、2月に来た時と比べると、だいぶ積雪量は減っていたが、今シーズンの裏山では最初で最後となるであろうパウダー滑りを気持ちよく楽しむことができた。次に気温が上昇したら、融雪が一気に進み、裏山は滑れる状態ではなくなるにちがいない。近くの野伏ヶ岳や、大日ヶ岳の上部はまだ行けるかもしれないが、それでも例年よりは賞味期限は短そうだ。そろそろ遠出をして標高を上げないと駄目だろうか。

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March 05, 2024

ウイングヒルズ白鳥で新雪滑り:前売券の消化にて、またも奥美濃へ

顧問をしているワンダーフォーゲル部では、山小屋に隣接するウイングヒルズ白鳥スキー場でスキー練習をしている。そのために格安な前売券を、ワンゲル部としてシーズン入り前にまとめて購入している。今シーズンは合宿中に発熱で滑れなかった部員がいた関係で、使い切れなかった前売券が残っているということで、2枚ほど買い取ることにした。

この週末(2024年3月2日〜3日)はそのリフト券の消化で、通い慣れた奥美濃へ行くことにした。それがなければ、白馬で開催されるテレマークスキーイベントのfrieに行きたかったのだが、翌週末も翌々週末も予定が詰まっており、暖冬によるウイングヒルズのゲレンデコンディションを考慮すると、この週末しかその機会は残っていなかった。リフト券2枚を消費しなければならないのだが、一人だと土日共にゲレンデ練習となってしまう。やはり土日のどちらかは山を滑りたい。ワンゲル部の前主将のYukaに声をかけてみると快い返事であった。

この週末は冬型の天気となり、そこそこの積雪も期待される。ひょっとしたらパウダーも期待できるかもしれない。ただし、注意が必要だ。ちょうど北海道遠征中だった2月18日前後に全国的な気温上昇があり、その後は冷え込んだ。そして、この週末は冬型の気圧配置になる予報だった。極端な気象条件の変化は雪崩リスクを高める。気温上昇後の急な冷え込みは雪崩の滑り面となるクラストした雪の層を作ってしまう。その上には表面霜ができやすい。クラストした雪の層の上に新雪が乗れば、積雪内部では急な温度勾配により、雪の再結晶化も起こりやすい。これらは弱層の原因になる。冬型の気象は強風を伴い、風によって移動した雪によって、面発生雪崩の原因となるスラブが形成されやすい。よって行き先は慎重に判断して決めねばならない。土曜日は様子見ということもあり、前主将とウイングヒルズ白鳥スキー場にてゲレンデ練習とし、日曜日は雪崩リスクが高くない山でのバックカントリーという選択にした。

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桧峠への県道は朝は積雪路で凍結していて、道路上でチェーンを装着している車を数台ほど見かけた。朝には雪はほぼ止んでいたが、野伏ヶ岳方面は雪雲に覆われていた。前夜の降雪で、ゲレンデは5〜10cmの新雪が積もっており、ひじょうによいコンディションだった。

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時折、青空がのぞくこともあった。非圧雪のバーンでは、なんとパウダー滑走ができた。ただし、パウダーはあっという間に食われてしまい、午後にはちょっと荒れた圧雪バーンと化してしまった。

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Yukaのテレマークスキー練習の指導も行った。だいぶ上達したが、まだまだ課題は多い。この日はややお客さんは多かったが、ゴンドラ待ちはさほどでもなく、午前9時から午後3時までしっかり滑って終了とした。帰りの県道は、路面温度が高いためか、雪はほぼ溶けて、ドライな状態になっていた。

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夜はスキー場に隣接するワンゲル部の山小屋に泊まってもよかったのだが、白鳥の町に下りて、北濃にあるさんたべーるで呑みながらのディナーとした。夜からはまた雪が降り出した。

ワンゲル部裏山で今シーズン最後のパウダー!につづく

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March 01, 2024

スキージャム勝山:下部ゲレンデは雪がない!

つながろうテレマーク!全員集合!の前日だが、スキージャム勝山に滑りに行った。

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なんと一番下のゲレンデには雪がないではないか。

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とりあえずゲレンデトップを目指すが、上部はガスに覆われていた。

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ゲレンデのトップは標高1320mで、視界はあった。

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急な冷え込みでゲレンデの雪は硬かった。北海道遠征で全山カチカチ山だった羊蹄山を思い出してしまう。

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硬いゲレンデは四時間も滑れば充分。一人ということもあり、早々と飽きてしまった。一番下のゲレンデは雪がないので、リフトでの下山となった。

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勝山温泉センター水芭蕉で体を温めてから、移動途中、北陸に来たら食べることの多い8番ラーメンで夕食を取った。期間限定の野菜牛もつ煮ラーメンの餃子セットをチョイスした。ビールが飲みたくなる味だったが、まだ運転しなければならないので、ここは我慢した。

暖冬で雪不足の今シーズンだが、3月になって、スキー場は持ち直すのだろうか、それともこのまま春となってクローズしてしまうのだろうか。

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