滝畑 上山谷:シャワークライミングでゴルジュ突破
滝畑の上山谷を2年ぶりに遡行してきた。上山谷はほぼ2年おきに遊んでいる沢であるが、過去2回(2019年6月15日と2022年6月20日の記録)は梅雨時の増水にて、滝を直登できずにゴルジュを巻くことが多かった。今回も梅雨時の遡行となったが、水量は平水にて、ゴルジュをシャワーを浴びながら、ほぼ中央突破にて進むことができた。
【日程】2023年6月25日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 石川 上山谷
【メンバー】Yuka、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】滝畑ダムバス停9:52〜滝畑登山口9:57-10:20〜上山谷入渓地点(3m滝下)10:23〜2番目のゴルジュ下11:36〜最後のゴルジュ上10:49〜木材集積所13:13-32-〜滝畑ダムバス停14:22〜滝畑湖畔観光14:27
上山谷は、河内長野市を流れる石川の滝畑ダム湖のすぐ上流にある支流である。上山谷はほぼ2年おきに遊んでいる沢であるが、過去2回(2019年6月15日と2022年6月20日の記録)は梅雨時の増水にて、ゴルジュを巻くことが多かった。今回も梅雨時のほぼ同じ時期だが、ワンゲル部前主将のYukaがパートナーということもあり、なるべくゴルジュは巻かずに、ゴルジュストロングスタイルにて進むことにした。
公共交通機関利用にて滝畑ダムバス停に到着する。滝畑湖畔バーベキュー場はディキャンプの人たちで賑わっていた。それだけでなく、清風中学校の生徒を乗せたバスが次々と到着し、大賑わいの様相となっていた。岩湧山に向かうハイカーを横目に、岩湧山の登山口にある公衆トイレの前で沢装備を装着する。
公衆トイレの前から、石川にかかる車道の橋を渡ると、左に階段がある。この階段を登った狭い通路を進む。
アルミ製の足場と手すりのある通路になり、そのまま進んで行くと、
ちょうど上山谷出合の上にある3m滝のところに出る。ここから遡行開始となる。水量的にはほぼ平水か、過去2回の時と比べるとだいぶ水量は少なかった。
最初から険悪な渓相であり、すぐにゴルジュの様相と化す。
ゴルジュの中の小滝を登る。
ゴルジュの中に4m滝が現れる。過去2回は水量が多くて左岸を巻いたが、今回は滝の左端を難なく直登できた。ヌメリはほぼなく、ラバーソールで快適に登れた。
ゴルジュを抜けたところに、5m滝が立ち塞がる。
5m滝は、流心から離れた右の壁を登るが、念のためロープで確保した。ここはワンゲル部前主将のYukaがリードする。
セカンドを確保するYuka。
すぐに10m滝が現れる。この滝は滝裏が洞窟のようになっていて、滝裏に入ることができる。この10m滝は手前の左の壁を登り、上部のバンドをトラバースして滝上に出る。初心者がいる場合はロープを出した方がよいかもしれない。
流れが2つに分かれて、両方の流れに滝がかかるところに出る。
どちらも登れそうだし、真ん中の尾根も登れるが、左の2段10mの斜滝を登る。滝上で流れは合流する。
3m斜滝はフリクションを効かせて登る。
2m滝はシャワーを浴びながら直登する。
再びゴルジュの様相と化し、2つめのゴルジュの入口には5m斜滝がかかる。この斜滝は右から越える。
ゴルジュの奥には、10mのハング滝がかかる。このハング滝は終始水を浴びそうなので、直登を諦めて、少し戻った所から左岸を高巻いた。この滝だけが今回唯一高巻いた滝であった。もう17年前のことであるが、渇水時に直登した記憶はあるが、50代では無理は禁物である。
ハング滝の落口にはボルトが設置してある。このボルト支点を使って、トップロープ確保にて登攀練習をしてもよいかもしれない。
2つめのゴルジュを抜けると、いきなり植林の中の穏やかな渓相に変わる。
油断していたところに、3m滝がいきなり現れる。シャワーを浴びながら左寄りを直登する。
再び穏やかな渓相となるが、倒木がうるさい。
3つめのゴルジュの入口付近にくると、土砂で沢床が埋まっていた。
3つめのゴルジュ入口には深い釜をもつ2mトイ状の滝がかかる。この釜は土砂で埋まらずに済んでいたが、胸まで水に浸かって滝に取り付かねばならない。
3つめのゴルジュの中から下を見る。ゴルジュの中は3段の滝と言ってもよいだろう。
ゴルジュの奥には4m滝がかかる。
この4m滝は前回は手前の右の壁を登って越えたが、今回はシャワーを激しく浴びながら直登した。
登り切った前主将のYuka。50代には激しいシャワーはキツかった。
3つめのゴルジュの難所は越えたが、まだ小滝は続く。3m滝を再び激しいシャワーを浴びながら登るYuka。50代初老は濡れたくないので、右から巻いた。ここは若者が直登で突破したのでヨシとしよう。
谷はしばらくミニゴルジュの様相と化す。
ミニゴルジュを抜けると、木材集積所跡が現れる。ここで遡行終了である。ここで沢装備を解除し、作業道を下山する。
テープに導かれながら作業道を下山するが、倒木が多く、だいぶ荒れていた。
途中、斜面が崩壊している箇所もあった。それでも1時間かからずに、滝畑ダムバス停に下山できた。
14時台のバスが行った後で、15時台にはなぜか便がなく、次のバスは16時台である。2時間ほど時間を潰さなければならない。このような時は、滝畑湖畔観光にて、下山後の一杯をやりながら時間を潰すのがよい。価格もかなり良心的である。いい気持ちになってからバスに乗車し、帰路についたのであった。
上山谷はお手軽ながらも、コンパクトに面白さが濃縮された沢である。盛夏のやや渇水時であれば、もっと果敢に攻めても面白いにちがいない。次回はワンゲル部の新人たちを連れていきたい。
YouTubeにアップした記録動画です。
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