« August 2022 | Main | October 2022 »

September 30, 2022

増水した前鬼川本流で沢登り

9月の最後の3連休は4年ぶりに前鬼川へ。直前の台風接近がもたらした大雨は、台風通過後2日目でも前鬼川の増水は完全には引かず、遡行の難易度を上げたのだった。

【日程】2022年9月25日(日)
【山域】大峰
【渓谷名】北山川水系 前鬼川本流
【メンバー】ゆか、マメゾウムシ(OMUNWV部)
【天候】晴れ
【コー スタイム】前鬼林道駐車地点8:34〜本流出合8:47〜2段10M滝下9:24〜箱状廊下10:56〜垢離取場12:03-13:14〜閼伽坂峠13:41〜小仲坊14:10〜駐車地点14:47

Img_4367d

9月最後の3連休は、ワンゲル部員から前鬼ブルーを見たいというリクエストがあったこともあり、師弟コンビにて1泊2日で前鬼川孔雀又谷右俣を遡行する計画を立てていた。金曜日は天気が悪く、土日は晴れ予報とのことで、金曜日の午後にのんびり出発で現地へ向かった。ところが、突然発生した台風の近畿地方への接近は大雨をもたらし、国道169号が通行止めとなってしまい、現地入りすることができないという事態が発生した。おかげで、だいぶ手前にて車中泊を余儀なくされた。これだけ雨が降ると、前鬼川の増水は間違いない。あえなく沢泊計画は流れたのであった。今シーズンの沢泊計画は流れ続けて、このまま沢泊行をせずにシーズンは終わりそうだ。おかげでその夜は完全に宴会モードに移行し、翌朝は台風一過の見事な晴れであったが、のんびり起床となったのであった。

Img_4374

翌日は、沢に入れないというテンションの低さであったが、晴れているのにダラダラと停滞するのはもったいない。大台ヶ原でも行くかということで、ほとんどデートハイクみたいなことになってしまった。

ようやく前鬼川に入渓したのは、出発日の明後日のことであった。前鬼川本流の日帰りコースは4年ぶりのことであり(2018年9月23日の記録)、合計3回目の遡行となる。孔雀又谷右俣を沢泊で遡行できなかったのは実に残念であった。

P9250002

まずは黒谷に入溪し、出合まで下降する。台風通過後ということもあり、水量は多い。

P9250004

前鬼川本流に入る。

P9250007

早速、前鬼ブルーが迎えてくれる。

P9250009

1mほどのナメ滝は、左の庇状の岩の下を潜って通過する。

P9250010

美しい流れである。

P9250012

2段10m滝が現れる。水量が多くて近づけない。

P9250013

2段10m滝は、フィックスロープがある右を登る。

P9250015

2段10m滝の深い釜を見下ろす。

P9250016 

滝上の徒渉箇所は水量が多くて、徒渉は困難であった。失敗したら、そのまま流されて、滝を落ちてしまう。

P9250019

左岸を高巻く。下降場所にはロープがフィックスされていた。

P9250020

川幅いっぱいのナメ床となる。

P9250021

水量の多いナメ床は、通れる箇所が限られる。

P9250023

美しいナメがつづく。

P9250025

本来は水線通しで進める所でも、水量多くて小滝や淵を越えられず、巻かざるを得ない場合が何回かあった。

P9250026

どこを通って行けばよいかというルートファインディングも必要である。水量が多くて流れが速いので、徒渉箇所ではスクラムを組むこともあった。

P9250029

風呂かい!

P9250031

前鬼ブルーは美しく癒やされる。

P9250039

面白い形の岩があった。よくバランスが取れているな。

P9250040

またも水線通しで進めず。

P9250041

滝を巻く。

P9250044 

前鬼川のハイライトとも言える箱状廊下が現れる。

P9250048

周囲からの流れが箱状廊下に落ちていく。

P9250049

箱状廊下の左岸に水が湧いている所がある。

P9250051

箱状廊下の上は大岩帯となり、どこを通るべきかルートファインディングに悩む。

P9250055

斜滝5×8m。

P9250057

垢離取場で緊張から解かれる。遡行はここまでとする。増水した前鬼川の遡行に疲れたので、三重滝の見学は今回は省略する。

P9250058

下山は沢を戻らずに、前鬼への道を使う。

P9250061

閼伽坂峠を越える。

P9250062

チチタケ。ちょっと触っただけで倒れてしまった。傘からチチタケの名称の由来となった乳液が出てきた。

P9250063

歴史のある前鬼宿坊「小仲坊」を通る。

Snake_20220930071701

ヤマカガシが逃げていった。近畿地方は黒っぽい個体が多い。

P9250065

最後は林道を歩いて、駐車地点に戻る。下山後に沢靴をチェックすると、小さなヒルが1匹ついていた。ワンゲル部員の足には見事にヒルのかみ跡がついていた。

前鬼川本流の日帰りコースは、平水であれば、デート沢であったのだが、台風接近後の2日目であっても水量はまだだいぶ多く、遡行難易度は上がっていた。おかげでワンゲル部員との2日連続のデートは避けられた。普段であれば簡単に徒渉できる所でも、スクラム徒渉をしたり、普段は水線通しに行ける所が通れずに巻いたりと、少々苦労と緊張をさせられた。それでも前鬼ブルーを見ることができて心が癒やされた1日であった。

| | Comments (0)

September 23, 2022

岩湧山で地図読み実習と自然観察

登山で最も多い遭難の態様は道迷いである。原因は地図読みをしっかり行っていないところにある。地図読みによって常に自分のいる位置をしっかり把握していれば、決して道迷いを起こすことはない。それは野外で研究を行う研究者や学生にとってもあてはまることである。私は野外実習という実験科目を担当しているが、その授業の中で、野外研究でのリスク管理を目的に、地図読み実習を行っている。

Photo_20220923072501

事前に、2万5千分の1地形図で、自分の位置がわかるポイントをチェックしておく。地形図には磁北線と、経線・緯線を引いておき、自分のいる位置がピンポイントでわかるようにしてある。ざっと以下にあげるようなところがポイントになる。

・道の分岐や方向の変わるところ
・登りや下りが変わるところ→コル・ピーク
・傾斜が変わるところ
・尾根の太さが変わるところ、分岐するところ
・沢の二股、その方向
・地形が変わるところ→尾根・谷・トラバース
・送電線や小屋などの人造物とその方角

このポイントを現場で歩きながら確認してもらう。9月12日に下見、15日に本番の実習を行った。生物学の実習ということもあり、地図読みだけでなく、自然観察も行った。

P9150004

道の方向が変わる所で、自分の位置を確認する。

P9150010

地形図では山頂手前の小ピークだが、広場になっており、ベンチがあり、休憩するならば、こちらの方が山頂よりよい。山頂ではコンパスを使って、山座同定も行った。

P9150014

下山へ。15時台の帰りのバスがないため、14時台のバスに間に合わせようとすると、結構、時間的にタイトだった。

以下は、岩湧山で出会った動植物たち。

P9120008_20220923075501

アオキ

P9120064

ヤマジノホトトギス

P9120021

雨が多いので、キノコも結構出ていた。

P9120037

ニガクリタケ

P9150007

タマゴタケ

P9150008

テングタケの仲間?

P9150001

登山口のトイレにいたウマオイ

P9120009_20220923080301

ミヤマクワガタのメス

P9120019

イタチ類?の糞

P9120039

シマヘビ

P9120050

サナエトンボの仲間

P9120052

ハバヤマボクチ

P9120053

マルバハギとトラマルハナバチ

P9120055

クマバチ

P9120056

キキョウ

P9120057

キリギリス

P9120058

シラヤマギク

| | Comments (0)

遅い夏休み:ワンゲル部山小屋をベースに渓流釣り

ワンゲル部山小屋夏合宿とは時間軸が逆になるが、遅めの夏季休暇を取得し、9月8日〜11日の日程で、奥美濃にワンダーフォーゲル部が所有する山小屋をベースに、まったりと周囲の自然と戯れてきた。

P9100007

ワンゲル部の現役部員が1名同行してくれたので、ロープワーク、沢登り、そしてテンカラ釣りの指導も行った。

P9100003

いつも裏切らないはずのA谷は、水量がいつもより多いためか、流れが速く、釣果はいつもより悪かった。

P9100005

それでもテンカラ歴3ヶ月のワンゲル部員はしっかりイワナを釣り上げた。課題はアタリの取り方とアワセ。まだ修行は必要だ。

P9110012

日程の後半には、かっての教え子のSくんが合流した。Sくんはフライマンでもあるので、一緒に近所の渓の開拓に行ってきた。

306376476_490707959185534_13043905862692

林道を歩いて、枝沢を下降して入渓したが。

P9110017

すぐに滝に阻まれる。滝を巻くが、また滝に阻まれる。地形図ではわからなかったが、どうやらゴルジュチックな箇所に入ってしまった感じ。沢登りのつもりではなかったので、装備は補助ロープだけと不十分。仕方なく、大きな釜でテンカラおよびフライロッドを振るが、イワナはいるにもかかわらず、毛鉤を咥えてくれなかった。こんな場所のイワナでさえもスレているのか。これ以上、滝を巻くのも面倒なので、雲行きが怪しくなってきたのを理由に、釣果なしのまま終了とした。久しぶりのボウズであった。

305871525_803023311147933_79290899068586

やはり谷に沿って林道が通っている渓は競争が激しいのかもしれない。釣り人の乗った車が林道を走って行った。

P9100008

トリカブト

305460846_443564361074574_43012450718561

ヤマアカガエル

305648961_630822345054521_47769110202386

イグチの仲間

P9110015

ボウズだった我々を癒やしてくれたのは、周囲の自然だった。急に現れた鮮やかな緑色のモリアオガエルに驚かされる。

305485685_1133511180613429_6449513641825

我々の目から逃れるために、水中でジッとするモリアオガエルであった。鳴き声はよく聞くが、姿を見るのは珍しい。

今シーズンは週末の天気が悪いことが多く、結構、予定の沢行や釣行ができなかったので、不満の残るシーズンだった。

| | Comments (0)

September 22, 2022

ワンゲル部山小屋夏合宿:山小屋の維持作業

すでに前の記事(アラクラ滝登攀)にて報告済みだが、ワンダーフォーゲル部が奥美濃に所有する山小屋の維持作業のため、9月16日から19日の日程で、ワンゲル部員たちと山小屋にて合宿を行った。当初は20日までの合宿予定であったが、台風接近により、1日前倒しで終了とした。過去2年間はコロナ禍でクラブの対面活動が全面的にできなかったたため、実に3年ぶりの山小屋夏合宿であった。その間はOBOGが中心に維持作業を行った。

維持作業にはどのような作業があるかというと、まずは薪作りである。

Img_4336

OBから作業について説明を受ける現役部員。コロナ禍で現役部員間での作業内容の伝承ができていなかったため、OBからの直接の指導が必要である。

Img_4348

以前に伐採されたカラマツの丸太を運ぶ部員たち。

Img_4341

チェンソーで、丸太をストーブ入るサイズに細かく切っていく。

Img_4349

太い丸太はくさびを打ち込んで割る。

Img_4352

斧でさらに細かく割る。

Img_4353

女子部員も頑張る。

Line_album_220920

私は秘密兵器を使って、より平易に薪を割る。

Line_album_220920_3

これだけの薪ができた。これで安心して冬を迎えられる。

Line_album_220920_2

和室の畳を干す。布団や毛布は屋根の上に干した。

Line_album_220920_1

山小屋の側壁のペンキ塗りも行った。

Img_4354d

周囲の草刈りも行う。これを行わないとササが生い茂ってしまい、クマなどの動物を小屋に近づけることになる。

Img_4344d

夜にはロープワークの練習も行った。

Line_album_220920_0

滞在中の食事は重要である。炭火での焼肉。やはり力仕事には、美味しくボリュームのあるメニューが元気の源になって良い。

Img_4355d

ハンバーグを手作りする日もあり。

Img_4356d

おろしハンバーグとなった。ワンダーフォーゲル部始まって以来の画期的なメニューであろう。今までは山と同じようなメニューを食わされることが多かった。贅沢を言えば、野菜とスープがほしいが、赤ワインで我慢する。

Img_4358d

カレーもボリューミー。他にスパゲッティや鍋のメニューもあった。

台風接近で前倒しで1日早く終了となったが、およそ予定の作業を終えることができた。これで安心して冬を迎えられるが、はたして今シーズンは雪が降ってくれるだろうか。

| | Comments (0)

奥美濃 荒倉谷川 アラクラ滝3段50m:ワンゲル部員が大滝登攀に挑戦して敗退!

ワンダーフォーゲル部が奥美濃に所有する山小屋の維持作業のため、9月16日から19日の日程で、ワンゲル部員たちと山小屋に滞在した。1日ぐらいは登山活動をしたいということで、精鋭のワンゲル部員2名と大滝登攀に挑戦することにした。

【日程】2022年9月16日(金)
【山域】奥美濃
【渓谷名】長良川水系 前谷川支流 荒倉谷川
【メンバー】ゆか、Mくん、マメゾウムシ(OMUNWV部)
【天候】曇り時々晴れ
【コー スタイム】檜峠9:53〜荒倉谷川取水口11:29-12:27〜アラクラ滝下13:54〜アラクラ滝3段目敗退地点16:12〜アラクラ滝下17:26〜白山禅定道アラクラ滝道標17:41-18:01〜檜峠18:47

初めて荒倉谷川を遡行したのは5年前の7月のこと(2017年7月15日の記録)。奥美濃の白鳥からは石徹白を経て白山まで続く白山美濃禅定道がある。前谷集落から石徹白の檜峠までは、その旧道が残っている。その旧道から見えるのが荒倉谷川にかかるアラクラ滝である。地形図では荒倉谷川には水線は描かれておらず、滝のマークが1つ描かれているだけである。その滝マークの位置がアラクラ滝である。無雪期は樹木が邪魔し、滝の音はするが、その滝の姿を見ることができない。そのため幻の滝と呼ばれている。アラクラ滝は3段50mの高さがあり、5年前は2段目までは同行者のIくんがフリーソロで2登っているが、3段目は偵察のみで終えている。今回はそれ以来の再訪であり、私が直接に指導してきた精鋭の現役ワンゲル部員2名と、そのアラクラ滝の登攀に挑戦することにした。ワンゲル部員にとっては初めての大滝登攀であった。

P9160002

山小屋入りしたのが前夜遅くだったこともあり、山小屋を出発したのは10時近い時間だった。この遅い出発が後々に響くことになる。白山禅定道を下っていくと、いきなり正面にカモシカが立ち塞がる。道しるべのように我々の前を進み、立ち止まってはこちらを見る。

P9160005

白山禅定道はアラクラ滝の上流部を横切るが、沢の中をサワガニが歩く。

P9160006

白山禅定道はちょうどアラクラ滝のある右岸にある尾根上を通るが、その場所にはアラクラ滝の道標がある。しかしながら樹木の葉が茂っているため、アラクラ滝の音はするが、その姿を見ることはできない。途中、シカの姿を見る。

P9160009

寄り道が多かったせいか、入渓地点である荒倉谷川取水口に着いたのは、出発してから1時間半を越えていた。さらに入渓地点でゆっくりと沢支度を整えたり、昼食を取ったり、テンカラ竿を振ってみたり、リスが現れたりして、さらにまったりと1時間も過ごしてしまった。ただでさえ出発が遅かったのにに、このあたりののんびりさが後々に時間切れ敗退となる理由となった。

P9160008

ようやく荒倉谷川に入溪したのは、12時半近くであった。

P9160011

すぐに小滝の連瀑となる。

P9160012

やや水量は多いが、問題なく小滝を超えていく。

P9160014

意外と釜が深かったりする。

P9160015

飽きない。

P9160016

ナメもあったりする。

P9160021_20220922030001

前回は藪沢のイメージだったが、今回はそんなに藪は濃くないと思うのはなぜだろう。

P9160022_20220922030101

5m滝が現れる。

P9160025

5m滝は容易に越えられる。

P9160026

程なく、大きな滝が現れる。アラクラ滝3段50mである。時刻はすでに14時近くであったが、この時は日没前にこの滝を越えられると思っていた。

P9160027

アラクラ滝の1段目とその背後に2段目。1段目の4m滝はノーロープで容易に越えられる。

P9160029

2段目とその上に3段目の滝。2段目からロープを出しての登攀となった。2段目は18m〜20mほどの高さがあり、私がリードで右壁を登り、ハーケン2枚を打ってクリアした。ホールドスタンスは豊富であった。

P9160032

ワンゲル部員が続いて登る。2番目のMくんはフリクションノットで登ってもらった。

P9160033

最後に登るゆかは初めてのハーケンを抜く作業にも挑戦した。しっかりハーケンを回収してくれた。

P9160030

2段目を登り切ると、圧倒的な迫力ある3段目が立ち塞がる。高さは25m以上はありそうだ。

P9160034

どう登るか思案するが、直登の困難さを感じる。

P9160035

前回は左岸の泥壁を少し登って偵察だけにとどめたが、前回同様に巻き気味に左岸の泥壁を上部の岩盤まで登れば、その後に落ち口に伸びるバンドをトラバース気味に登れそうな感じがする。

P9160038

念のため、泥壁もロープを出して登る。

P9160036

真横から見た3段目は、やはり直登は難しそうである。

P9160039

泥壁を登り切ると岩盤となり、少し登った所から落口に向けてバンドが走っているように見える。出発が遅かったため、すでに時刻は16時。とりあえず、ハング気味の岩盤の突破を私が試みるが、ちょっと厳しい。そこでクライミングのセンスのあるワンゲル部員にトップを交替する。彼女にとっては初めてのリードである。

P9160041

なんと私が突破できなかったハング気味の岩盤をクリア。バンドの様子を見てもらうが、泥々で今にも崩れそうな狭いスタンスで、かなり悪そうとのこと。中間支点を取れる立木もないため、ハーケンかカムを打って突破する必要がありそう。スラブ状のため、それらを入れるリスやクラックがない可能性もある。そこから私がトップでとも思ったが、時間がかかると日没してしまう。ここで時間切れ敗退となった。

P9160043

30mロープを2本つないで、立木を支点に懸垂下降にて滝下に下りる。2段目の下までちょうど30mの長さ一杯であった。

P9160047

滝下からは、右岸の崩れやすい泥壁を白山禅定道まで木を掴みながら登る。

P9160049

なんとか日没までに白山禅定道に出ることができた。あとはヘッデン点灯で何とかなるが、桧峠までは登りである。

P9160050

途中で暗くなり、ヘッデンを点灯して歩く。無事、山小屋まで戻って、9時間の行動を終えた。

今回は敗退であったが、ワンゲル部員にとっては初めての大滝登攀を経験し、得たものは多かったに違いない。今回のリベンジはおそらく
来シーズンになるだろうが、次回は本流出合から遡行せずに、アラクラ滝だけを目的に早出で行きたい。

| | Comments (2)

September 07, 2022

金剛山 高天谷左俣:勘が鈍らないために!

最近は雨予報ばかりで、なかなか遠出ができません。間隔が開くと、体力と勘が鈍るので、ホームの高天谷へ、今シーズン5回目の遡行に行ってきました。自宅から車で1時間で、そこそこ滝もあるお手軽な沢です。

【日程】2022年9月4日(日)
【山域】生駒・金剛・和泉
【渓谷名】大和川水系 高天谷 左俣
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】晴れ
【コー スタイム】高天彦神社駐車場10:47~高天滝下10:59~10m大滝下11:10~二俣12:18~郵便道(920m地点)12:46-57~高天彦神社駐車場13:49

高天谷は、なんと今シーズン5回目の遡行になる。右俣に1回(2022年7月24日の記録)、左俣に3回(2022年5月8日6月5日8月11日の記録)行っているが、今回は左俣の4回目となる。最近は、週末は雨予報ばかりで、なかなか遠出ができないことが、高天谷ばかりに行く結果となっている。自宅から車で1時間で、そこそこ滝もあるお手軽な沢ということもある。沢行の間隔が開くと、勘と体力を鈍るので、それを防ぐことが目的となっている。

P9040001

高谷へは、午後から行って、サクッと遡行としてくることが多いが、今回は夕方に雨の可能性があるので、少し早めに家を出た。それでも高天彦神社の出発は10時47分なので、だいぶゆっくりではある。高天彦神社の駐車場には空きが充分にあったが、路駐している車もあったので、朝のうちは満車だったのかもしれない。懸垂下降と多少のレスキューができるぐらいの装備をもって出発する。

P9040002

高天滝6mから入渓する。

P9040003

前日はそこそこの降水があったはずだが、水が引くのが速かったのか、ほぼ平水であった。高天滝の手前には、流しそうめんを行ったらしい跡があった。

P9040004

高天滝の左岸に安置してある不動明王像。以前に沢が土砂で埋まって高天滝の高さが低くなったことがあるが、それまでは確かこの不動明王像は滝壺に安置されていた気がする。おそらく沢床を掘り起こした際に、こちらに移したのかもしれない。

P9040005

高天滝を巻くと、ゴルジュ状になり、すぐに3m滝と背後の堰堤が現れる。まとめて右岸から巻く。

P9040006

谷が開けて、奥にかっての10m滝がかかる。この滝は左岸から高巻く。

P9040007

ミズヒキ

P9040009

イヌショウマ

P9040011

崩壊地を抜けると、樹林の中に入り、連瀑帯が始まる。ここから現れる滝はすべて直登可能である。5m滝を流れの右から直登する。

P9040012

ちょっと難しい小滝もクリアする。

P9040013

モミジガサ

P9040015

ゴルジュの中のトイ状5m滝は、ジャミングをまじえて登る。

P9040017

キマワリ

P9040018

倒木で埋まった二俣に到着する。右俣は倒木と土砂で埋まっていて、登攀価値がないので、迷うことなく左俣へ進む。

P9040020

すぐにラスボスの左俣大滝が現れる。2段で25mほどの高さである。かってはもっと滝が高かったようで、おそらく二俣から斜滝で繋がっていた感じである。今は、その斜滝部分は土砂で埋まっている。1段目は流れの左側を登る。

P9040021

アキギリ

P9040022

最後の3m滝を越える。

P9040023

植林の中を詰めていくと、藪漕ぎも木登りもなく、登山道(郵便道)に出て、遡行終了である。

休んでいると、沢装備の男性が通過していった。高天谷を遡行して、山頂を踏んで下りてきたのか、あるいはイワゴノ谷を遡行したのか、興味のあるところである。下山途中で追いついたので、声をかけてみると、イワゴノ谷を遡行したとのこと。後でわかったことだが、なんと私が書いた遡行図を参考にしたとのことだった。お役に立てて光栄である。

P9040025

高天彦神社の駐車場にある花壇に、アサギマダラが吸蜜に来ていた。

P9040028

アサギマダラを正面から。

P9040030

ツマグロヒョウモンのメスも飛来していた。

次の週こそは遠出して、沢泊したい。はたして天気はどうなるだろうか。

| | Comments (0)

« August 2022 | Main | October 2022 »