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June 24, 2022

奥美濃 倉谷川カンバタ谷:ワンゲル部員とのんびり沢登り

先週末は、ワンゲル部員と一緒に、石徹白方面の沢登りとテンカラ釣りを楽しんできました。まずは土曜日に行った倉谷川カンバタ谷の沢登りの報告です。

【日程】2022年6月18日(土)
【山域】奥美濃
【渓谷名】九頭竜川水系 石徹白川 倉谷川カンバタ谷
【メンバー】ワンゲル部員3名、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コー スタイム】倉谷川出合駐車スペース7:20~入渓7:40~堰堤下8:42~カンバタ谷出合12:15-35~大滝高巻き終了13:35~水場分岐15:21~神鳩避難小屋15:35-16:10~いとしろ大杉17:18~石徹白登山口17:24〜倉谷川出合駐車スペース17:48

奥美濃の石徹白周辺には沢登りが可能な沢はたくさんあるものの、主要ルートにしか登山道はないため、下山には往路の沢を戻るか、激しい藪漕ぎをして別の沢を下降するか、それとも林道に抜けるかしかなく、なかなか不便である。そのような石徹白の沢の中にあって、最後の詰めで藪漕ぎもなく神鳩避難小屋の水場に出るカンバタ谷は、遡行がしやすい異色の存在である。そのためか最近は遡行者が多い感じがする。そのカンバタ谷を初めて遡行したのは2018年9月のことであった。溪の美しさに感動したのを思い出す。その後、2019年に2回遡行しているが(2019年7月8月の記録)、それ以来の3年ぶりの遡行であった。

コロナ禍でまるまる2年ほど活動ができない時期が続いたワンゲル部であったが、ようやく対面活動禁止の措置も解除され、ぼちぼちと活動を始めているところだ。最近は沢登りも再開したが、まだ半日程度の沢登りしかしていない。そんな部員たちのステップアップのために選んだのが、そこそこ行程の長いカンバタ谷であった。同行する私の力量にも限界があるので、メンバーはリーダークラスの3名だけとした。

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前夜はワンゲル部の山小屋に泊まっていたので、朝に倉谷川出合に移動した。少々寝坊したため、スタートは7時20分と遅めだったが、暗くなる前に神鳩避難小屋に抜けることができれば、あとはヘッデンでも下山はできる。

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倉谷川右岸の林道を進む。

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途中、崩れている所を3回ほど横断する。林道の後半は藪漕ぎに近くなる。

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20分ほどで踏み跡程度の林道は堰堤とぶつかるので、その堰堤を越えたところから入渓する。そんなに雨は降っていなかったのか、水量はさほど多くはない。

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しばらくは平凡な沢歩き。堰堤跡らしきところを通る。

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また堰堤跡らしきところがあり、深みになっている。元気な部員は水線に忠実に行こうとするので、こういう所は泳ぐ。泳がんでも通過できるのだが。

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しばらく進むと、今度は正真正銘の堰堤とぶつかる。この堰堤は左から越える。

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途中、タニウツギが咲いていた。

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5m滝が現れる。部員たちは直登を試みるが、落ち口がツルツルで釜にドボンは必至である。

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最後は諦めて、右岸から巻く。ここは小さく巻くより、大きめに巻く方が安全である。

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右岸から落ちる滝が美しい。

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時々、小滝が現れるが、通過は易しい。

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トイ状の流れの横を通過する。

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露天風呂かい!

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カンバタ谷の出合に到着。泳いだり、山菜を採ったりして、遊びすぎたので、ここまで5時間もかかってしまった。遊ばなければ3時間ぐらいで行けたはず。

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カンバタ谷に入ると、すぐに連瀑帯となる。

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ステミングで滝を越える。

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シャワーを浴びたがる主将。

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カンバタ滝の大滝が立ち塞がる。3段で15mぐらいか。一段目は登れるが、その上は難しい。一番下から右岸を高巻くことにする。左岸から小さく巻いたこともあるが、木に掴まりながらの結構危うい巻きになる。初心者がいるならば、多少大きく巻くことになっても、右岸から巻く方が安全である。

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まずは右岸の泥壁のルンゼを登り、右寄りに登っていく。

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巻き中に、大滝の上にある10m滝を右に見る。

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標高1200mあたりまで登ったら、すぐ下の枝沢へ下降し、枝沢からはトラバース気味に本流に戻った。

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時々小滝は現れる。

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昔の林業施設の名残か、ワイヤーがあったりする。

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わずかだが残雪があった。

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リュウキンカの花が咲いていた。

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水量が減り、周囲の藪が鬱陶しくなってくるが、まだ滝が現れる。登るのは容易である。

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右岸からの滝があり、赤テープが設置されているところに出た。手前にムラサキヤシオツツジが咲いている。ここが神鳩避難小屋に出る分岐である。この右岸からの滝を登る。

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水場に出る。

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そのまま踏み跡を登っていくと、神鳩避難小屋に出る。ここで遡行終了。沢装備を解除する。大量のブヨがまとわりつくのには閉口した。虫除けスプレーを持っていなかったら、ボコボコにされていたにちがいない。

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あとは、大杉登山口への登山道を下るだけ。

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登山道沿いに咲いていたイワカガミとゴザンタチバナ。

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いとしろ大杉まで下りれば、大杉登山口はすぐであった。登山口からは林道を20分ほど歩いて、倉谷川出合の駐車地点に戻った。10時間行動となってしまったが、遊ばずに普通に遡行すれば、8時間ぐらいで済んだにちがいない。コロナ禍でしばらく活動していなかったワンゲル部員にとっては、こういう長時間行動の経験は初めてのことかもしれない。今後もいろいろと経験を積んでいってほしい。

YouTubeにアップした記録動画です。

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