立山AGAINで、2021-2022シーズンファイナルスキー
2021-2022シーズンのスキーの最後は、再び立山にて、快晴の中を剱岳に向かって滑走し、悔いなく締めることができました。
【日程】2022年5月28日(土)〜29日(日)
【山域】北ア立山
【場所】立山
【メンバー】マメゾウムシ
【装備】テレマーク
【天候】5/28 曇りのち晴れ、5/29 晴れ
【コースタイム】
5/28 立山室堂8:50〜室堂山展望台9:53-10:07〜雪の大谷上10:20-50〜室堂山2590m11:36-44〜室堂山荘11:49-12:10〜山崎カール2640m台地13:26-40〜雷鳥沢キャンプ場13:59-14:04〜雷鳥荘14:37
5/29 雷鳥荘7:19〜雷鳥沢キャンプ場(浄土沢)7:27-35〜剱御前小舎9:52-57〜剱御前岳10:06-32〜剱沢キャンプ場10:39-52〜剱御前小舎11:38-55〜雷鳥沢キャンプ場(浄土沢)12:19-27〜雷鳥荘12:56-13:06〜みくりが池温泉13:31〜立山室堂13:48
例年ならば6月でも充分に滑れた高山でも、急激に雪融けが進みつつあり、雨溝も発達してきているようだ。シーズン最後はしっかり締めたいという思いで、週末の立山の天気予報を確認するとまずまずではないか。立山は、2週間前に日帰りで、ワンゲル部員1名と一緒に滑りに行っている(2022年5月15日の記録)。その時はまだ雨溝はそんなに発達はしていなかった。この2週間で雪に変化はあったかもしれないが、条件はさほど悪くはなさそうという想定から、立山行きを急遽決めた。
今回もワンゲル部員に同行希望者を募ってみたが、希望者はいなかった。これは久しぶりに単独にて、自分のスキーを楽しむ機会でもある。温泉付き山小屋泊にて、快適に楽しむことにしよう。早速、立山で定宿にしているみくりが池温泉の空室情報を確認すると、あまりに直前過ぎて、残念ながら満室であった。テント泊も考えたが、1泊2日では効率が悪い。試しに雷鳥荘の空室情報を確認すると、相部屋に空きがあった。雷鳥荘はこれまで泊まったことはなかったが、テント泊の際に温泉を利用したことがあり、快適さはみくりが池温泉とさほど変わらなそうである。すぐに1名1泊の予約を入れた。同時に立山駅から室堂往復のWEBきっぷも、立山駅7時20分発のケーブルカーの予約で購入した。土曜日よりも日曜日の方が天気が良さそうだったので、日曜日にメインの剱御前岳からの剱岳に向かっての剱沢滑走とし、土曜日は室堂周辺か山崎カールで遊ぶことにした。
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1日目(5月28日)
前夜に立山駅に着いたが、雨がパラついていて、朝も少しパラついていた。曇空の中を室堂に上がると、風は強めだったが、雲の隙間からは青空が見えていて、天気は回復傾向にあることが窺えた。
とりあえずは2週間前にも行った室堂山へ登ることにする。前回は気温が低く、クラストした斜面で快適ではなかったが、今回は風は強いながらも気温はさほど低くなく、下部の雪はすでに緩んでいた。
しばらくは革靴ばかりを履いていたが、今回は久しぶりにNTNブーツを履いた。やはり最後は、斜度のある斜面をキレのある滑りで締めたいからというのが理由である。この道具ならば、雪がクラストしていても対応できる。
上部はまだクラスト気味だった。
ガスが晴れて、立山カルデラ内部が見えた。残念ながら、日本オートルートの山々は雲の中で見えなかった。
高原道路の方向に滑る。クラストは上部のみで、すぐに雪は緩んだ。
雪の大谷のちょうど上に滑り込む。下部は縦溝が発達していて、ガタガタであった。誤って滑りすぎて、道路に落ちないようにロープは張ってある。雪の大谷には多くの観光客がいて、雪の壁を見学していた。上にいるスキーヤーには気づいていないようだった。
そのまま国見岳に登ろうかとも思ったが、思った以上に下部は縦溝が発達していたので、山崎カールに向かうことにし、室堂山方面に登り返す。
室堂山荘まで滑ってランチタイムとする。出発する時に、朝に立山駅でもお会いした信テレのYさんがちょうど滑り下りてきたので挨拶を交わす。
次は山崎カールを目指す。まずは一ノ越方面へ進む。
一ノ越の手前から山崎カールへのトラバースに入る。斜度があるので、少々緊張するが、雪は緩んでいる。
山崎カールに入る。ガスが晴れて、雄山の山頂が見えた。
2640m台地状から滑走する。
雷鳥沢キャンプ場まで滑る。山崎カールは概ねフラットで、快適ザラメを滑ることができた。
雷鳥荘に登り返して、1日目の行程が終了。初日でありながら、そんなにパフォーマンスは悪くはなかった。
温泉で汗を流したら、早速、喫茶で生ビールを飲む。至極の一杯であった。
夕食も悪くはなかった。お腹いっぱい食べて、よく飲んで、寝不足だったこともあり、夕食後すぐに眠りに就いてしまった。
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2日目(5月29日)
翌朝は実によく寝たこともあり、よい目覚めであった。朝食はビュッフェ形式なので、ガッツリ食べる。これだけ食べると腹持ちがよく、行動食はそんなに食べられなくなる。
外は見事な快晴だった。
7時台に雷鳥荘を出発したが、まだ雪は緩んでいなかった。雷鳥荘前の斜面は2週間前はフラットな斜面だったのに、今は縦溝が発達している。その凹凸激しいクラストした斜面を雷鳥沢へ向かって滑る。滑ったというよりも、ただ下りただけという感じであった。
雷鳥沢の右岸尾根を登る。雪はまだ緩んでおらず、スリップに注意が必要である。クトーを着用しようとも思ったが、面倒なので、そのままシールだけで登ることにする。
急斜面の登りも、なんとかクリアする。
雪は稜線まではつながっておらず、雪渓末端でスキーを担ぐ。
スキーを担いで登る距離はさほどでもなく、すぐに剱御前小舎へのトラバースとなる。
トラバース中に雄山方面を眺めると、一ノ越の奥に槍ヶ岳が見えた。
剱御前小舎へ到着。ここから剱御前岳へは雪がつながっていそうなので、再びシール登行にて登る。
剱御前岳に到着。雪は山頂直下までつながっていた。
剱岳と後立山の展望。ここまで来ないと見られない展望である。
後立山のつづき。
剱沢へドロップする。
そこそこ斜度もあり、斜面もフラットで、快適ザラメであった。真ん中が自分のシュプールである。
その先は斜度は緩くなるが、剱岳に向かって滑ることができる最高のロケーションである。
滑った分だけ登り返さないといけないので、剱沢キャンプまでとする。
剱沢を登り返す。
剱御前小舎へ戻る。
いよいよ今シーズン最後の滑りとなる。雷鳥沢の雪渓の末端まで下りて、雷鳥沢の滑走へ入る。
雷鳥沢の上部はまずまずであったが、下部は縦溝が発達していて、ガタガタであった。
浄土沢まで滑り込んで、今シーズンのスキーが終了した。雷鳥沢を振り返る。
あとは室堂までの登り返しだけである。まずは雷鳥荘へ登り返す。
地獄谷と奥大日岳。
みくりが池もだいぶ融けてきている。
観光客で賑わう室堂に到着。
立山駅に下山し、小腹が空いたので、白海老かき揚げそば850円ををいただいた。今回は動画撮影用のカメラを忘れたので、残念ながら滑走中の動画はなしである。
これで2021-2022シーズンのスキーが終了した。先シーズンと先々シーズンは新型コロナウイルスの流行により、ほとんど春スキーができなかった。今シーズンもコロナの影響はあったが、概ね新雪もザラメ雪も充分に滑ることはできた。最後に、快晴の中を剱岳に向かって滑れたのは、最高のシーズンエンディングとなった。これから沢シーズンとなるが、1日でも早い新型コロナウイルスの終息を願いたい。そして再びよきスキーシーズンを迎えたいものである。
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