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February 07, 2021

扇ノ山 姫路コース:パウダーから春山のような湿雪の滑走

鳥取側の姫路コースからバックカントリーに行ってきた。厳冬期のはずなのに、なぜか春山のような天候。雪質は期待していなかったが、山頂近くの北面の谷にはパウダーがたまっていた。しかし下山は想定したとおりの湿雪重雪だった。斜面の向きと標高で大きく雪質が変化したバックカントリーだった。

【日程】2021年2月6日(土)
【山域】中国東部
【場所】扇ノ山
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、たっさん、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【装備】テレマーク3、ATスキー1
【コースタイム】除雪終了地点7:25~尾根取付地点(890m)9:28-43~1200m小ピーク10:46~扇ノ山11:18-12:04~尾根北面の谷滑走(山頂西)~1160m付近12:11~尾根12:40-50~林道(890m)13:32-49~除雪終了地点14:26

扇ノ山は、残雪期に上山高原から2回行っているが(2015年2020年の記録)、厳冬期にはまだ行ったことがない。扇ノ山は西日本でも屈指の豪雪地帯に位置するため、厳冬期には長い林道歩きが要求される。そのため厳冬期の入山者は少ない。今回、天気が良さそうな日を狙って、日帰りでの登頂と山頂からの滑走に挑戦することにした。

P2060001

姫路集落の除雪終了地点に駐車し、そこからスキーを履いてスタートすることができた。

P2060003

長い林道歩き。途中に何ヶ所かあるヘアピンカーブはショートカットできる。

Kawagera

セッケイカワゲラが雪の上を歩いていた。

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標高890m付近で、林道が沢を渡ったところから、尾根に取り付いた。出だしは急であるが、なんとかシールで登れる。

P2060007

最初は植林中心の狭い尾根を進む。

P2060011

登ると、植林からブナ林に変わっていく。

P2060012

1回目の急登を登り終えた標高1090m付近で休憩する。

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南側に氷ノ山の眺め。

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1週間前に登った東山の眺めも。

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2回目の急登を登り切ると、標高1200mの小ピークに出る。この小ピークを越えると、扇ノ山らしいブナ林の緩やかな登りに変わる。

P2060019

尾根の進行方向右側の谷に、全層雪崩の跡を見つける。尾根直下の標高1200mぐらいから、幅20mぐらいで破断し、長さ100mぐらい流れている。先々週の気温上昇と雨が原因か? 1週間前の東山でも全層雪崩跡があったが、今シーズンは気温の変化が極端なためか、比較的早い時期から全層雪崩が発生している感じがする。今日も春山のような気候だ。今シーズンは、急斜面の谷の滑走では、注意が必要かもしれない。

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近づいて、破断した箇所。笹が露出している。積雪深は1m〜2mぐらいか。

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デブリの下の方まで見下ろす。

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扇ノ山の山頂が正面に見えた。

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日本海まで見渡せる。

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海とは反対方向に氷ノ山の眺め。

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山頂にはきれいな避難小屋が建っている。

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せっかくなので、避難小屋の中で昼食とする。1階の扉は積雪のため開けられないので、2階から出入りする。2階に上がるハシゴは滑りやすいので注意が必要。この日は気温も高く風もほとんどなかったが、悪天時は助かる避難小屋だ。

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腹ごしらえがすんだらmいよいよ滑走だ。気温が高いこともあり、雪にはあまり期待していなかったが。

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山頂から少し尾根を戻ったところにある北面の谷が、雪がよさそうな感じだ。登り返しが必要となるが、時間はあるので滑ってみることにする。これが想定外のいい雪だった。北面のため、パウダーが維持されていたようだ。こういうこともあるので、山は面白い。

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標高差100mほど滑ったところで、谷が狭くなったので、尾根に登り返す。

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もう1本行きたいところだが、ロートルは下りの体力を残しておかないといけない。下山の滑走に入ることにする。

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しばらくは往路に使った尾根上を滑って戻る。こちらの雪は、やはり気温上昇と日射のため湿雪となっていた。重かったが、滑れない雪ではない。

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1200m小ピークをスキーを担いで超える。その先は樹林が濃くなるので、スキーヤーズライト側の谷へ落とすことにした。

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湿雪のため、我々が滑走すると、大きく団子状になった雪が下へ落ちていく。滑走した後には、下部にそのデブリが残る。まるで雪崩が起こった跡のようだった。

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しばらく斜面のトラバースとなったが、下りられそうなところから沢底に下りる。

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そのまま滑っていくと、林道に出た。

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あとは林道を滑るだけだったが、湿雪のため滑りが悪い。林道のヘアピンはショートカットして滑る。

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林道滑りは1時間もかからずに、無事下山。

今回は、天気的に気温上昇が予想されたことから、正直なところ、雪質は期待していなかった。ところが、山頂近くの北面の谷は斜度もそこそこあり、パウダーが維持されていて、想定外のいい滑りができた。一方で、下山は、西向きや南向きの斜面だったこともあり、春山のような重い湿雪の滑走になった。こうも斜面の標高と向きで雪質が大きく変わるのは驚きでもあるが、そのような不確定要素がバックカントリーの面白いところでもあるだろう。今回は登山者1名にしか会わず、前回の東山と同様に静かなバックカントリーだった。長い林道の往復はあったが、湿雪と言っても滑れない雪ではなかったので、総合的には悪くないバックカントリーだった。今シーズンの氷ノ山東山もそうだったが、西日本の山も捨てたものではないだろう。

YouTubeにアップした記録動画です。滑走シーンはこちらをご覧ください。

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