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February 19, 2021

ワンゲル部山小屋をベースに裏山スキー

前の記事で書いたように、先週は、ワンダーフォーゲル部が奥美濃に所有する山小屋の雪下ろしに行ってきた。4日間の滞在中はずっと雪下ろしをしていたわけではなく、裏山にバックカントリーに行くぐらいの時間はあった。正確には、バックカントリーの時間も取るために4日間も滞在したのである。

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山小屋の玄関からスキーを履いて行ける裏山の最高地点は水後山である。

水後山の山頂からは、晴れていれば360°の展望が味わえる。上の動画は、360°カメラで撮影した画像をアニメーション化したものである。

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正面は大日が岳への縦走路で、正面に鎌ヶ峰で、奥に大日が岳が見える。

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西に小白山、野伏ヶ岳、薙刀山の眺め。

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東側の遠くには、左から乗鞍岳と木曽御嶽山の眺め。

水後山からは複数の滑走ルートが取れるが、石徹白側に下降する場合は、下降場所に車のデポをした方がようだろう。今回は山小屋からの往復なので、途中まで往路を戻る。

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新たにこんなオープンバーンも見つけた。登り返して遊べば、結構楽しめる。

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昨シーズンはまったく積雪がなかったが、標高1200mあたりで積雪深は1m60cm弱だった。気温の上昇で積雪が沈降したのかもしれないが、平年並みぐらいだろうか。

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下部は針葉樹の植林が中心だが、野生動物は豊富である。ここ最近はクマの気配が濃い。クマ棚はかなり多い。

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クマタカらしい猛禽類が飛んでいた。

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キツネの足跡。

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カモシカの足跡。

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ノウサギノ足跡。新雪ではなく腐れ雪なので、爪痕までくっきり残っていた。

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これは前日につけた自分の足跡。

水後山往復の記録動画です。

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February 18, 2021

2度目のワンゲル部山小屋の雪下ろし

先週(2/11-14)は、2度目のワンダーフォーゲル部山小屋の屋根の雪下ろしに行ってきた。年末から続く2m越えの積雪のため、1/16-17に緊急的な雪下ろしを行ったが、その時は、人数と時間の問題もあり、応急的に構造的に弱い庇上の雪しか下ろせなかった。今回は屋根全体の雪下ろしを行った。

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雪下ろし前の山小屋。屋根の周囲のみ積雪が少ないのは、1ヶ月前に庇上のみの雪下ろしを行った名残である。その後、積雪があったことがわかるが、気温の上昇でだいぶ積雪が沈降した感じがする。体積は減ったかもしれないが、密度が高くなっただけなので、おそらく重量はそんなに変わってないだろう。

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屋根に上がると、中央はこんもりと積雪がある。これを落としていく。

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屋根上の積雪をすべて除去すると滑って危ないので、10cmほどの厚さの積雪を残すのが重要である。雪はブロック状にして崩し、板の上を滑らせて落とすと効率よく落とせる。

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ほぼ雪下ろしが完了した山小屋。山小屋周囲には落とした雪の山ができている。まだ数回は寒波が来るかもしれないが、これでおそらく春までは安心だろう。

360度カメラで撮影した山小屋雪下ろしの風景と小屋内部の静止画をアニメーションにしてみました。

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February 07, 2021

扇ノ山 姫路コース:パウダーから春山のような湿雪の滑走

鳥取側の姫路コースからバックカントリーに行ってきた。厳冬期のはずなのに、なぜか春山のような天候。雪質は期待していなかったが、山頂近くの北面の谷にはパウダーがたまっていた。しかし下山は想定したとおりの湿雪重雪だった。斜面の向きと標高で大きく雪質が変化したバックカントリーだった。

【日程】2021年2月6日(土)
【山域】中国東部
【場所】扇ノ山
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、たっさん、マメゾウムシ
【天候】晴れ
【装備】テレマーク3、ATスキー1
【コースタイム】除雪終了地点7:25~尾根取付地点(890m)9:28-43~1200m小ピーク10:46~扇ノ山11:18-12:04~尾根北面の谷滑走(山頂西)~1160m付近12:11~尾根12:40-50~林道(890m)13:32-49~除雪終了地点14:26

扇ノ山は、残雪期に上山高原から2回行っているが(2015年2020年の記録)、厳冬期にはまだ行ったことがない。扇ノ山は西日本でも屈指の豪雪地帯に位置するため、厳冬期には長い林道歩きが要求される。そのため厳冬期の入山者は少ない。今回、天気が良さそうな日を狙って、日帰りでの登頂と山頂からの滑走に挑戦することにした。

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姫路集落の除雪終了地点に駐車し、そこからスキーを履いてスタートすることができた。

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長い林道歩き。途中に何ヶ所かあるヘアピンカーブはショートカットできる。

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セッケイカワゲラが雪の上を歩いていた。

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標高890m付近で、林道が沢を渡ったところから、尾根に取り付いた。出だしは急であるが、なんとかシールで登れる。

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最初は植林中心の狭い尾根を進む。

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登ると、植林からブナ林に変わっていく。

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1回目の急登を登り終えた標高1090m付近で休憩する。

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南側に氷ノ山の眺め。

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1週間前に登った東山の眺めも。

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2回目の急登を登り切ると、標高1200mの小ピークに出る。この小ピークを越えると、扇ノ山らしいブナ林の緩やかな登りに変わる。

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尾根の進行方向右側の谷に、全層雪崩の跡を見つける。尾根直下の標高1200mぐらいから、幅20mぐらいで破断し、長さ100mぐらい流れている。先々週の気温上昇と雨が原因か? 1週間前の東山でも全層雪崩跡があったが、今シーズンは気温の変化が極端なためか、比較的早い時期から全層雪崩が発生している感じがする。今日も春山のような気候だ。今シーズンは、急斜面の谷の滑走では、注意が必要かもしれない。

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近づいて、破断した箇所。笹が露出している。積雪深は1m〜2mぐらいか。

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デブリの下の方まで見下ろす。

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扇ノ山の山頂が正面に見えた。

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日本海まで見渡せる。

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海とは反対方向に氷ノ山の眺め。

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山頂にはきれいな避難小屋が建っている。

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せっかくなので、避難小屋の中で昼食とする。1階の扉は積雪のため開けられないので、2階から出入りする。2階に上がるハシゴは滑りやすいので注意が必要。この日は気温も高く風もほとんどなかったが、悪天時は助かる避難小屋だ。

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腹ごしらえがすんだらmいよいよ滑走だ。気温が高いこともあり、雪にはあまり期待していなかったが。

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山頂から少し尾根を戻ったところにある北面の谷が、雪がよさそうな感じだ。登り返しが必要となるが、時間はあるので滑ってみることにする。これが想定外のいい雪だった。北面のため、パウダーが維持されていたようだ。こういうこともあるので、山は面白い。

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標高差100mほど滑ったところで、谷が狭くなったので、尾根に登り返す。

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もう1本行きたいところだが、ロートルは下りの体力を残しておかないといけない。下山の滑走に入ることにする。

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しばらくは往路に使った尾根上を滑って戻る。こちらの雪は、やはり気温上昇と日射のため湿雪となっていた。重かったが、滑れない雪ではない。

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1200m小ピークをスキーを担いで超える。その先は樹林が濃くなるので、スキーヤーズライト側の谷へ落とすことにした。

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湿雪のため、我々が滑走すると、大きく団子状になった雪が下へ落ちていく。滑走した後には、下部にそのデブリが残る。まるで雪崩が起こった跡のようだった。

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しばらく斜面のトラバースとなったが、下りられそうなところから沢底に下りる。

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そのまま滑っていくと、林道に出た。

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あとは林道を滑るだけだったが、湿雪のため滑りが悪い。林道のヘアピンはショートカットして滑る。

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林道滑りは1時間もかからずに、無事下山。

今回は、天気的に気温上昇が予想されたことから、正直なところ、雪質は期待していなかった。ところが、山頂近くの北面の谷は斜度もそこそこあり、パウダーが維持されていて、想定外のいい滑りができた。一方で、下山は、西向きや南向きの斜面だったこともあり、春山のような重い湿雪の滑走になった。こうも斜面の標高と向きで雪質が大きく変わるのは驚きでもあるが、そのような不確定要素がバックカントリーの面白いところでもあるだろう。今回は登山者1名にしか会わず、前回の東山と同様に静かなバックカントリーだった。長い林道の往復はあったが、湿雪と言っても滑れない雪ではなかったので、総合的には悪くないバックカントリーだった。今シーズンの氷ノ山東山もそうだったが、西日本の山も捨てたものではないだろう。

YouTubeにアップした記録動画です。滑走シーンはこちらをご覧ください。

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February 03, 2021

若桜 東山(とうせん)イツノ谷:一筋縄ではいかない山

緊急事態宣言下で自宅に籠もってばかりいると、腰痛が出たりして体調が悪くなるだけでなく、免疫力も下がる。健康のためには運動も必要ということで、自宅からの直行直帰の日帰りにて、2年ぶりに鳥取県若桜の東山(とうせん)にバックカントリーへ行ってきた。2年前は、生コン状態の雪に修行系の滑走となり、おまけに滑走中にスマホを落とすという失態もあった(2019年2月3日の記録)。今回の東山も想定外の事態があり、一筋縄ではいかない山だった。

【日程】2021年1月31日(日)
【山域】中国東部
【場所】若桜 東山
【メンバー】どうちゃん、ばるちゃん、マメゾウムシ
【天候】曇りのち晴れ
【装備】テレマーク3
【コースタイム】糸白見林道駐車地点6:35~490m林道分岐7:35-~上部林道950m9:55-10:06~東山11:59-12:25~イツノ谷滑走~上部林道980m12:47-13:04~上部林道950m地点13:14~林道分岐14:55-15:06~駐車地点15:27

鳥取県若桜にある東山(とうせん)は、鳥取県では4番目に高い山(1338m)である。2年前に初めて滑ったが、標高がそんなに高くないこともあり、雪質の変化が大きい山である。前回は気温が上昇したために、積雪が生コン状態になってしまい、修行系の滑走となった。また標高差が1000m以上もあることから、10時間近い行動時間になってしまった。おまけに滑走中にスマホを落とすという失態もあった。今回は2年前も一緒だったどうちゃん・ばるちゃんの夫婦と、その時のリベンジのつもりで行くことにした。

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今シーズンは豊富な積雪が期待できる。アプローチに使う糸白見林道は、2年前は除雪されていて林道分岐までスキーを担いだが、今回は除雪されておらず、駐車地点からスキーを履くことができた。

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林道を歩き出すと、すぐ鹿除けの柵の扉があり、それを開けて中に入る。途中、違う林道に入ってしまったが、すぐに気がついて引き返す。

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途中に鳥取大学ワンダーフォーゲル部の山小屋がある。一見、トイレが無さそうに見えるが、どのように対応しているのかが気になる。期待した積雪は想定外に浅い。先週の雨と気温上昇で溶けてしまったのだろうか。

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林道分岐を左へ曲がるとすぐに橋がある。

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その橋を渡って、しばらく進むと、尾根への取り付きになる。積雪が想定外に少ないので、取り付く箇所を選ぶ必要があった。最初は広葉樹の中を登り、2回ほど急斜面の登りがあった。

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尾根が痩せて植林内の登りになると、積雪不足が目立ってくる。風で新雪が飛ばされたのか、クラストした雪になる。シール登行のライン取りに苦労する。スキーを担いで登ることもあった。

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上部の林道に出たところで大休止とする。

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上部林道から上も状況は変わらず、積雪不足でこのように板を担ぐところもあり。

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藪が濃いだけでなく、倒木もあったり。下地の雪はクラストし、新雪は薄い。スムーズにシール登行ができないため、時間だけがかかってしまう。滑走も期待できなそうなこともあり、もう諦めて帰ろうかという気分になりつつあった。

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山頂まで標高差100m少しを残すところで、樹林を抜ける。急にアルペンチックな風景となる。

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山頂直下の東側の谷の底にデブリがある。

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どうやら全層雪崩があったようだ。上部の斜面の雪が幅20m、長さ20mほどズレていて、ササが露出していた。下部の雪は動かなかったようで、上からズレ落ちた雪とぶつかったところが、圧縮されて凸状になっていた。先週の雨と気温上昇が原因のように思われる。

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撤退という気持ちもあったが、なんだかんだ言いながら、もう山頂は近い。

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東山の山頂に着いたのは、スタートしてから5時間半が経過していた。2年前よりも30分余計にかかっていた。尾根上の積雪不足のため、シール登行に苦労したことが原因なのは明らかだ。先週の雨と気温上昇で雪は溶けてしまったのだろうか。それとも考えにくいことだが、今シーズンの積雪自体が少なかったのだろうか。少なくとも尾根上に降った新雪は、風で飛ばされたことは確かだろう。

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山頂からの滑りは、2年前と同じく北面のイツノ谷へドロップすることにした。往路に使った積雪の少ない尾根を戻る気にはならなかった。

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ちょっとガスってしまったが、イツノ谷にドロップ。

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イツノ谷には新雪がたまっていて、パウダーでスプレーも上がる。

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ガスが取れて視界が晴れた。陽も出る。

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スプレーを上げるどうちゃん。

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どうちゃんの滑り。

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ばるちゃんも続く。

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イェイ!

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私の滑り。

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スプレーが上がる!

快適な滑りができた。登った甲斐があってよかった。不安だった新雪と旧雪の結合も悪くはなかった。もし積雪が不安定だったら、往路に使った尾根を滑ることになるのだが、その場合は修行だけでBCが終わってしまっただろう。

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イツノ谷の滑走で要注意だったのは、新雪の下にデブリが隠れいる箇所があったことだ。油断してデブリの上を滑ると、その硬さに吹っ飛ばされてしまう。このデブリも先週の雨と気温上昇によって起こったと思われる雪崩のものだろう。

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デブリに気をつけながら上部の林道に滑り込んで、休息を取る。上部の林道からは、往路に使った尾根を滑走して下山することにする。2年前は伐採斜面を滑るつもりが、スギが成長していて藪スキーとなってしまった。そのルートは取らず、素直に往路を戻った方が明らかに楽と思われる。

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林道上を滑って、往路に使った尾根に戻る。

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上部の痩せた尾根はほとんど横滑りで下ったが、積雪不足ですぐに地面が出る始末。これでは板が痛む。途中の小ピーク2つは、東側を巻こうとしたが、藪の濃さに下まで滑りすぎてしまう。元の尾根に復帰するのには、積雪不足と藪の濃さでスキーでは対応できず、スキーを担いでの斜面のトラバースなってしまった。

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尾根に復帰してからは、木の間隔の開いた広葉樹の林となり、そこそこ快適な滑りができた。さすがに下部は湿雪ではあったが、滑りには問題はなかった。あとは林道を戻るだけだ。

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林道は所々雪が途切れていたが、うまく雪をつなげて滑る。林道に端に雪が残っていれば、なんとか滑ることはできる。

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鹿柵の扉を開けて。

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最後まで板を脱ぐことなく、駐車地点まで滑って戻ることができた。

東山は、総距離12.7km、標高差1100m、行動時間9時間のロングルートだった。2年前と同様に、一筋縄ではいかない山だった。他にスキーヤーや登山者もおらず、我々3人だけで山と独占できたのはよかった。苦労しただけあり、充実感のあるスキー山行だった。

YouTubeにアップした記録動画です。滑走シーンについてはこちらをご覧ください。

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