大日ヶ岳 猪洞川:暑気払いのはずが熱中症に!
ワンダーフォーゲル部の山小屋は奥美濃にあるのだが、その山小屋の裏山に位置するのが大日ヶ岳である。大日ヶ岳に突き上げる谷としては、前谷川とその支流(荒倉谷川、矢谷川)は遡行したことがある。大日ヶ岳の地形図を見ると、南東から前大日に突き上げる明瞭な水線が描かれた谷が気になった。それが猪洞川である。調べてみると、ガオロさんが中流域にある観音滝の上までは遡行しており、自然が残る美しい谷のようだ。お互いに石徹白に山小屋をもつOPUWV部とKPUWV部は、合同パーティーとして、猪洞川の上流部の探索を兼ねて、大日ヶ岳まで詰めてみることにした。
【日程】2019年8月3日(土)
【山域】奥美濃
【渓谷名】長良川水系 猪洞川
【メンバー】みぞken(KPUWV部)、Hくん、タッキー、マメゾウムシ(OPUWV部)
【天候】晴れ
【コー スタイム】国道158号猪洞川出合6:08~入渓地点6:32-41~観音滝下8:25~大日ヶ岳東縦走路13:11-32~東縦走路分岐13:52-14:00~大日ヶ岳14:12-27~水後山15:19-26~桧峠16:37
ちょうど山小屋ではOB・OG会行事が予定されていたこともあり、前夜に一緒に山小屋に入舎したOB・OG会会長のAさんに猪洞川出合まで車で送ってもらった。帰りは大日ヶ岳から山小屋まで徒歩にて下山する。猪洞川沿いにはしばらく林道がついており、それで下流部の堰堤群をやり過ごすつもりだったが、林道入口がよくわからない。グーグルマップとは様子が違う。猪洞川出合には工場があるのだが、その工場の敷地を通って行くのだろうか? 工場の敷地に入ると、突然サイレンが鳴り出す。どうやら警報装置が作動したようで、そのサイレン音にビビる!
仕方なく、出合から猪洞川に入渓することにする。左岸から入渓して、対岸を見ると、上に林道があるではないか! 林道は舗装されていて、一般車も問題なく入れるようだ。あとで航空写真で確認してみると、白鳥方面から穴洞橋の手前に左に入る道があり、それが林道につながっているようだ。
林道は左岸に渡り、例の工場の敷地の横を通る。ちょうど警報装置を止めに来た工場の人と会い、我々のせいであることを伝えた。その後、猪洞川を渡る橋が2つあるが、右岸から左岸に渡るその2つめの橋から入渓した。橋のすぐ上流には堰堤があり、それを越えて入渓する。
その先にも堰堤があり、これは右から越えた。
さらにまた堰堤で、左から越える。これが最後の堰堤であるが、谷の左岸には林道が通っているので、もう少し林道を進んでもよかったかもしれない。
最初の滝は2m斜滝。早速、現役ワンゲル部員であるタッキーが泳ぐ。
林道の橋の下をくぐる。ここから入渓でもよかった。
早速、ナメが現れる。美しい!
大きな釜をもった7m滝が姿を現す。左側が直登できそうな感じもあったが、無理せずに右岸から高巻いた。
高巻きには壊れかけたハシゴがあった。ステップがなく、かなり危うかったが利用させてもらった。
2条の2m滝。
右岸の枝沢からの3m滝。
巨岩地帯の通過。
左岸の枝沢からの霞状の滝に打たれるタッキー!
ミニゴルジュとナメ。
右岸に岩屋あり。
チョックストン滝2m。
深い釜を持った4m滝が現れる。
4m滝は左を直登する。少々バランスを要す。
再びミニゴルジュ。
観音滝10mがついに姿を現した!
滝の中に観音様の姿をした岩が2つある。ここでも滝に打たれるタッキー!
お地蔵様がある。
古びた説明あり。どうやら遊歩道があったのかもしれない。
おそらく遊歩道と思われるが、この道で観音滝を右岸から容易に高巻くことができる。
観音滝の上には2m滝と3m斜滝がある。
その上はナメ床がつづく。
美しいナメ!
沢沿いには作業道がついているようだ。
ナメ!
事前の情報では観音滝の上には魚影がないとのことだったが、魚影があるではないか! 早速、テンカラ竿を振ってみるが、なかなか釣れない。結構魚がスレているようで、作業道を利用して釣り人が入っているのかもしれない。
ようやく釣り上げたのは、なんとアマゴだった。このあたりはだいたい滝上はイワナなのだが、アマゴが釣れたのには驚いた。大日ヶ岳の北東にはアマゴ谷という名前の谷があるが、過去に滝上にアマゴを放流するという文化が、このあたりにはあったのかもしれない。
所々にナメは少しはあるが、平凡な谷歩きとなる。
突然、伏流となる。気温の高い日なので、これには参る。
水流は復活したが、水流はチョロチョロで、これではとても涼まない。
ダイナランドから流されたのか、スノーボードが落ちていた。前谷川を遡行した時にもボードが落ちていたな。
水流がなくなると、だんだんと藪も濃くなっていく。標高1370m付近より谷の西にある東縦走路に向かうルンゼに入る。
ルンゼが不明瞭になると、猛烈な笹藪漕ぎとなる。暑くて熱中症気味でフラフラ状態になりながら笹を掻き分ける。おそらくこの藪漕ぎ時にウルシにやられたようで、後でウルシかぶれが判明する。確かにツタウルシ、ヤマウルシ、ハゼは結構よく見られた。
ヘロヘロになりながら東縦走路に出た。東縦走路は去年の10月に登っているが、ほとんど登山者が入らないため中間部は道が不明瞭だが、上部はなぜか道がはっきりしている。
沢装備を解除して東縦走路を登り、大日ヶ岳の山頂に到着。登山者は東縦走路分岐で会った1名だけだった。こんなに暑い日にそう人は登らないだろう。
大日ヶ岳からは水後山を経由して下山するのだが、この下山ルートは結構アップダウンがあり、さらに暑さでヘロヘロ状態になる。
そんな状態でも癒やしてくれるのは花々である。これはマツムシソウ。
シモツケソウ
クガイソウ
ニッコウキスゲ
ツリガネニンジン
標高差1100mの遡行は、10時間行動にて山小屋に下山。滝が少なかったこともあり、想定よりも早い時間での下山だった。猪洞川は確かに自然豊かな美しい谷であったが、遡行価値があるのは観音滝上のナメ床までである。稜線まで抜けるよりも、観音滝上で遡行を切り上げて、作業道を使って下山するのがベターだろう。熱中症気味だった今回の遡行だったが、下山後は、しっかり水分を補給してからビールをいただいた。
遡行図を書いてみました。


















































Comments