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May 17, 2019

2019年GW北海道・東北遠征1:Sea to summitで利尻山北面滑走

2019年ゴールデンウィークは北海道・東北にスキー遠征へ。最初の峰は最北の利尻山へ。利尻山は今回の遠征のメインイベントであり、1番の目的は山頂からの滑走である。利尻山に初めて登ったのは1996年のゴールデンウィークなので23年前のこと。その時はまだスキーは下手だったため、登攀スタイルでバリエーションルートの東稜を登った(1996年4月の記録)。その後、無雪期に2003年7月と2005年6月の2回ほど利尻山には登っている。23年前は、途中で雪洞を掘って宿泊し、山頂からの大斜面に感動した。23年ぶりのゴールデンウィークの利尻山は、その時の記憶とはだいぶ違う景色であった。

【日程】2019年4月27日(土)〜29日(月)
【山域】道北
【場所】利尻山
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】4/27 曇りのち晴れ、4/28 晴れ、4/39 晴れ
【装備】テレマーク
【コースタイム】
4/27 鴛泊港8:53~利尻山北麗野営場9:49-10:04~甘露泉10:18-33~530m台地(BC設営)12:08-13:48~左俣820m14:40-57~左俣滑走~BC15:03
4/28 BC6:26~左俣~長官山9:32~利尻山避難小屋9:52-10:06~利尻山北峰12:02-14~利尻山避難小屋13:02-16~1250mピーク13:24-36~右俣滑走~BC13:50
4/29 BC7:33~利尻山北麗野営場8:24-58~鴛泊港9:53

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1日目(4月27日):鴛泊港〜利尻山北麗野営場〜~530m台地(BC)~周辺滑走〜BC

前日に稚内入りし、買い出し等の利尻行きの準備を済ませた。出発当日は稚内港6:40発鴛泊港行きのフェリーに乗るために、早朝に起床した。さすがに日本最北だけあって、3時台であってもすでに空は白んでいた。前夜にいただいたおにぎりを朝食として頬ばってから稚内港に向かった。

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車はフェリーターミナルの駐車場にデポする。駐車料金は1日1,000円なので、3日間駐めると3,000円かかる。ゴールデンウィーク初日で、ここは日本最北の地で始発ということもあり、さほど混んではいなそうだ。ちなみに利尻島までの運賃は2等船室で片道2,500円。徒歩乗船の場合は、安全のためにスキーは客室に持ち込むことができず、受付時に預けることになる。

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乗船時館は1時間40分。特にやることもないので、ゴロッと寝て過ごす。

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フェリーから見える利尻山の山頂付近は雲に覆われていた。鴛泊港に下船して、預けたスキーを待つが、誰も来ない。痺れをきらしてフェリーターミナルの外に出ると、軽自動車のトランクにスキーが放置されていた。どこでスキーを受け取るのかをしっかり案内してくれよ。なお帰路では、稚内港に下船すると、フェリーターミナルですぐにスキーを受け取れた。

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利尻山北麗野営場までは車道歩きとなるので、2泊分のテン泊装備に加えて、スキーとブーツも背負うことになり、総重量は結構な重さになる。足下はトレランシューズである。

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利尻山から雲は取れていたが、まだ気温は低めである。前日は道内でも吹雪いたところがあったぐらいに気温は低かった。

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単調な車道歩きは重荷が肩に食い込む。

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港から1時間弱で利尻山北麗野営場に到着。ここからは雪が出てくるので、トレランシューズからテレブーツに履き替える。スキーは雪がつながるまでは、まだしばらく背負うことになりそうだ。

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途中の甘露泉にて、雪を溶かさなくても済むように水を汲むことにした。3Lほど汲んだので、3kgの増量となった。

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幸いなことに甘露泉のすぐ上から雪がつながり出した。

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ようやくシール登行開始である。これでだいぶ肩の荷は軽くなる。スキーは新雪が積もっている可能性があったので、太めのセンター96mm幅
のカルフストームBCをチョイスした。実際には雪はザラメ化していたので、もっと細い板でもよかったのだが...

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途中にあった穴が開けられた木。おそらくクマゲラの食痕だろう。しかし藪が濃い。藪を避けて、雪を繋ぎながら、まるで迷路を進むようだ。23年前の記憶には、藪が濃かったというイメージは存在していないのだが...

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樹林帯を抜けると、長官山が正面に姿を現した。標高530mの台地であるが、平年ならば雪原と思われるのだが、ここも藪が結構目立つ。

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この台地を山頂滑走のためのベースキャンプとした。早速、雪を整地し、ブロックを積み、テントを張った。その横をボーダーが1名上から滑り下りてきた。

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ここまでの歩行時間は3時間ほど。まだ時刻は14時前だったので、上部の偵察を兼ねて滑りに行くことにした。この台地は沢の中にあるのだが、しばらく進むと二俣になる。明日の登りに使う左俣を偵察することにした。

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シール登行で高度を上げる。

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振り向くと正面には礼文島が見える。

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少々藪のうるさいところもある。

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左俣を標高820mまで登ったところで、滑走することにした。

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雪はちょうどフイルムクラスト状態で、なかなかいい滑りができた。少々藪がうるさいところはあるが、それほど滑りに支障はなかった。滑走シーンは動画をご覧下さい。

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早速、外で一杯!

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海の彼方にぼんやりと樺太が見える。

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夕食は豚肉とアイヌネギの味噌炒め。この場所は携帯の電波も入るので、情報収集も行える。

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夕日に染まる礼文島。

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2日目(4月28日):BC〜左俣〜利尻山〜右俣滑走〜BC

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翌朝は明るくなるとともに起床。

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朝食を済ます。

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朝はまだ雪が緩んでいないのだが、早くも下から上がってきた3名がテントの横を通過していった。こちらも出発することにした。

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左俣に取り付き、途中からクトーを装着して登る。

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斜度はどんどん増してきて、シール・クトーでの登りに限界を感じたところで、スキーを担ぎ、テレブーツにアイゼンを装着して登ることになった。いつも思うのだが、テレブーツとアイゼンとの相性は悪く、実に歩きにくい。

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最後は少々の藪漕ぎとなるが、スキーを担いでいると引っかかって登りにくい。

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ようやく尾根に出て、正面に長官山。ここまででだいぶ消耗してしまった。

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利尻山の山頂も姿を現す。

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利尻山避難小屋から北峰山頂までは雪はつながっていない! 残念ながら、山頂滑走はできなそうだ。23年前の記憶では、利尻山の山頂付近は雪の大斜面だったはずなのだが... 仕方なく、スキーは避難小屋前にデポし、23年ぶりのゴールデンウィークの利尻山をピッケル・アイゼンスタイルでピークハントをすることにした。

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明らかに雪がない!

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すでに疲れていてなかなか足が前に出ないが、少しずつ登っていく。おまけに歩きにくいテレブーツとアイゼンの組み合わせ。

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まもなく北峰の山頂だ!

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ヘロヘロ状態で、避難小屋から2時間以上もかかって北峰に到着。ちょうど時刻は正午であった。23年前は東稜から南峰を経て北方へ縦走したが、その時の記憶とはだいぶ残雪量が違う。もっと山が白かったはずだ。

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山頂からの礼文島方面の眺め。

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稚内方面の眺め。しかし天気がよい。この日は関西でもかなり寒い日だったようだが、国内で天気がよかったのはこの道北エリアだけだったようだ。自分で言うのも何だが、なかなかの晴れ男かもしれない。

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避難小屋への下りは雪も緩み、何度も雪を踏み抜いた。

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避難小屋でスキーを回収したら、1250mピークに登り返し、いよいよ右俣の滑走だ。

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最初の滑り出しは雪が硬く、斜度もあったので、慎重な滑りを要したが、次第に雪も緩み、良好なザラメ雪となった。いつもならばここから攻める滑りとなるのだが、長時間にわたるテレブーツでのアイゼン歩行のため、足は既に終わっていて、ヘロヘロな滑りしかできなかった。それでもスキーは速く、はるか先を行っていた登山者を追い抜き、わずか15分ほどでテント場に着いてしまった。

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時刻はまだ14時前だったので、そのまま下山することも考えたが、せっかくの1人だけのテン場である。もう1泊しないともったいない。もう1泊することにし、装備を干して乾かしたり、雪を溶かして水を作ることにした。テン場の横は登山者やスキーヤーが次々と通過していくが、それも夕方になれば終わる。そんなところに見覚えのあるテレマーカーが滑ってきた。なんと関西のテレ仲間のKさんとIさんたちであった。今日は山頂には行かず、長官山から私と同じ所を滑ったとのこと。関西のテレ仲間にも最北の利尻を滑ろうという人がいて、それもバッタリ会うとはなかなかの驚きである。彼らは北麗野営場に泊まっているとのことで、宴会のお誘いも受けたが、これからテントを撤収するのもたいへんなので、残念ながら丁重にお断りしたのだった。

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残っている食材で夕食を作り、お酒が無くなったところで就寝したのだった。

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3日目(4月29日):BC〜鴛泊港

最終日はどこか滑ってからとも考えたが、翌日は暑寒別岳へ登ることが決まっていたので、その移動時間を考慮して下山だけとした。

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テントを撤収。この日は朝から気温が高く、雪はすでに緩んでいた。今日も続々とスキーヤーや登山者が登ってくる。Kさんたちと一緒だった他スキーヤーが単独で登って来た。今日は山頂をアタックするとのこと。KさんとIさんは別なところに滑りに行ったとのこと。気を付けて行ってきて下さい。

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朝日に染まる長官山を振り返る。

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食糧・酒類がなくなれば、全装備を背負っても滑りに支障はない。最後は藪スキーになったが、行きにシール登行を開始した甘露泉の上まではんんとか雪をつなげて滑れた。

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利尻山北麗野営場に着くと、これから出発しようとするスキーヤーもいた。中には前日にテン場で会ったスキーヤーもいた。今日はポン山の方に滑りに行くとのこと。はたして雪はあるだろうか?

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野営場からはスキーとブーツも背負って、

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車道を歩くが、行きと違って下りなので、かなり楽である。

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鴛泊港に到着。

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稚内港行き12:05発のフェリーまでは2時間以上も時間があったので、フェリーターミナル内にある食堂丸善で早めのランチ。生ウニがあれば、食べたかったが、時期ではないということで、辛味噌ラーメン900円を注文。味はまあまあ。

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さらば利尻山。残念ながら今回の遠征の1番の目的であった山頂滑走はできなかったが、今後、そのような機会はあるだろうか? 自分の年齢を考えると、残された時間はさほど長くはないかもしれない。

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稚内港に戻ったら、フェリーターミナルの駐車場はほぼ満車状態となっていた。これから暑寒別岳への200kmの移動。今回の遠征は山よりも移動が核心であった。

YouTubeにアップした記録動画です。

暑寒別岳につづく

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Comments

 高です

 雪が緩んでからの上部の谷は気持ち良さそうですね!!
 ベースキャンプから下は残念でした。北海道も積雪量としては少なかったんでしょうか?
 続編、楽しみにしています。

 そうそう、立山は良かったみたいですね。アップはだいぶ先になりそう?(笑)

Posted by: 高です | May 17, 2019 11:12 PM

高さん、コメントありがとうございます。
北海道の積雪量は平年より少ないと思います。
なかなか更新の時間が取れませんが、もうしばらくお待ち下さい。

Posted by: マメゾウムシ | May 22, 2019 04:36 PM

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