伯耆大山BC1:キリン峠方面から悪雪藪スキー
毎年恒例の伯耆大山バックカントリー。昨シーズンは2月と3月の2回行って積雪の少なさを感じたが、全国的に寡雪の今シーズンも大山も例外ではなかった。寡雪で藪が多少濃くても滑れないほどではない。大山には別な楽しみ方もある。大山を総合的に楽しんだ週末でした。
【日程】2019年2月16日(土)
【山域】中国
【場所】伯耆大山
【メンバー】Fukikoさん、たっさん、マメゾウムシ
【天候】雪
【装備】テレマーク2,ATスキー1
【コースタイム】奥大山スキー場8:33〜キリン峠手前1350m付近11:01-27〜奥大山スキー場12:17
前夜は蒜山SAにて車中泊し、朝目覚めると、なんと雨。天気予報的に今日はよくないことはわかっていたので、奥大山スキー場からキリン峠近くの1405m小ピークに登って周辺を滑走し、条件がよければ振子沢を少し詰めてみるぐらいで考えていた。
奥大山スキー場までの移動途中で高度を上げるにつれて雨からみぞれに変わり、奥大山スキー場に着いた時には湿雪に変わっていた。天気が悪いからなのか、ローカルなスキー場なのか、スキー客は少なかった。湿雪で風もあったのでテンションは下がる。ダラダラしていても時間の無駄なので、偵察がてらキリン峠付近まで行ってみることにした。
昨年も同じ時期に来ている。視界不良で神秘的な雰囲気が漂う。ラッセルはほとんどなく、締まった濡れた雪の上を進む。
最初はダラダラとした斜面も、文珠越手前から1405mに伸びる尾根に取り付くと、斜度も増していく。
尾根上は藪が濃く、シール登行の行く手を何度か阻まれたが、板を脱ぐことはなく突破はできた。昨年も藪は濃かったが、同じぐらいの積雪量だろうか。
1350m付近まで登り、この先は木も無くなり、風も強くなるので、ここまでとする。ここまで登ってくる際に、足裏感覚的に嫌な感じがしていた。積雪は風で移動したと思われる密度の高い雪で、板状の性質を帯びたスラブと化している感じがする。嵐でもあったのだろうか?
目の前には滑るのに良さそうなオープンバーンがあるが、雪崩リスクが高い気がする。
ピットを掘ってみると、新雪が10cm積もっていて、その下にクラストの相があった。クラストのすぐ上下はあやしそうだったが、クラスト下の旧雪の中には特に柔らかい雪の層があるといった逆転構造は示していないように見えた。コンプレッションテストを行うと、CTE(手首)5で、雪面から40cm下の旧雪内でSP(きれいに破断し、ぽんと前に出てくる)で破断した。表面がスラブ化していて、このような脆弱な雪の層があるならば、雪崩リスクは決して低くはないだろう。オープンバーンに入るのはやめておくのが賢明だろう。
ということで、往路に使った藪の濃い尾根上を滑走して戻ることにした。
藪をかいくぐりながら湿雪重雪を滑る。斜度が緩くなると、木の間隔は開くが、今度は生コンのようなさらに重い雪が待っていた。修行のような滑りになったが、西日本のスキーヤーはこれぐらいの悪雪は滑りこなせないといけない。
結構、大腿筋にきたが、無事スキー場に戻る。往復4時間にも満たなかったが、悪雪でも山を滑るのは楽しかった。
まだ正午を過ぎたばかりだったので、駐車場の隣にあった食堂「奥大山高原の駅しろうさくろうさ」に入って、蕎麦を注文。ゲレンデの食堂というと値段が高いところが多いが、この蕎麦はなんと500円。他のメニューも良心的な価格だった。
温泉はかなり奥大山から離れるが、その後の予定もあり、伯耆町にある岸本温泉ゆうあいパルへ。入浴後の一杯の前にこれで!
夕方に大山ローカルのぴあんさんと合流し、大山のもう1つの楽しみであるガンバリウスの地ビール飲み放題へ。9種類の地ビールが飲み放題にもかかわらず良心的な価格です。
つまみで美味しかったのは、地元産の特大落花生。おおまさりという品種だそうです。
2次会はぴあんさん宅にて。お手製のカルボナーラをご馳走になりました。滑りよりもグルメな1日でした。
YouTubeにアップした記録動画です。
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