大杉谷から大台ヶ原1日目(大杉谷登山口〜桃の木山の家)
黒部川下ノ廊下トレッキングの翌週に、今度は西日本を代表する峡谷である大杉谷から大台ヶ原まで歩いて来ました。大杉谷は黒部峡谷に比べるとスケールは落ちるが、西日本では一番の峡谷コース。絶景を独占とはいかなかったが、2週続けて美しい峡谷に癒やされてきました。
【日程】2018年11月11日(日)〜12日(月)
【山域】台高
【場所】大杉谷 大台ヶ原
【メンバー】マメゾウムシ
【天候】11/11 晴れ、11/12 晴れのち曇り
【コースタイム】
11/11 大杉谷登山口11:55〜千尋滝13:01〜シシ淵13:38〜桃の木山の家14:31
11/12 桃の木山の家6:55〜七ッ釜滝7:15〜光滝7:55〜堂倉滝8:31-40〜堂倉避難小屋9:33〜シャクナゲ平10:42〜日出ヶ岳11:21-39〜尾鷲辻12:16〜大蛇嵓12:39-56〜シオカラ谷吊橋13:26〜大台山上駐車場14:01
最初は自家用車で行くことも考えていたが、ワンウェイで行くとなると、車の回収が面倒である。大杉谷登山口から日出ヶ岳のピストンも考えたが、大杉谷登山センターのホームページより大杉谷登山口までの登山バスがあることがわかった。ただし登山バスの登山口到着は正午で、日出ヶ岳に抜けるためには桃の木山の家に1泊が必要となる。たまには山小屋泊もよいだろうということで、公共交通機関と登山バスを利用を利用して、1泊2日で大杉谷から大台ヶ原に抜ける行程とした。
この山行の前に2件の予約が必要となる。1つは登山バスの予約である。予約の詳細については登山バスを運行しているエス・パール交通のホームページに書かれているが、3日前までに予約する必要がある。登山バスは募集型企画旅行として運行し、最少催行人数は4名である。運行状況はホームページでわかる。登山バスは道の駅奥伊勢おおだいを10時30分に出発し、大杉谷登山口に12時に到着する。道の駅奥伊勢おおだいまではJR三瀬谷駅から徒歩10分のアクセスである。
もう1件の予約は桃の木山の家である。こちらも3日前に予約した方がよいだろう。5月及び10、11月の土曜日は大変混雑するようなので、今回は月曜日に休暇を取得して、日・月で行くことにした。他に、松阪までの近鉄特急の予約も必要になるかもしれない。
当日は堺の自宅を6時15分に出て、大阪上本町7:10発五十鈴川行きの近鉄急行に乗車。財布の中身を見ると、必要ぎりぎりの金額しか入っていない。これではなにかあっては困る。松阪駅で近鉄からJRに乗り換えるのだが、この乗り換え時間10分でお金を下ろすことにした。松阪駅JR側前には三菱UFJ銀行があることはスマホで確認済みである。ATMに行列もなく、余裕を持ってお金を下ろし、JRに無事乗り換えることができた。
松阪駅ではPITAPAなどICカードはJRでは使えないので、1回、改札機にICカードを通して近鉄分を支払い、改札外でJRの切符を購入した。なお、松阪駅はJRと近鉄の共同使用駅となっており、JRと近鉄の間に乗換改札はない。ICカードでなければ、そのままJRに乗り換えて、車内で精算もできるようだ。
三瀬谷駅には10:14に到着。この日は道の駅で行事があるため、登山バスは三瀬谷駅発となっていた。三瀬谷駅前には、すでに先着した登山客を乗せたバスが待っていた。バス代、正確にはツアー料金2,500円は乗車時に支払う。10名ほどの登山客を乗せて、バスは予定通りの10:30に大杉谷登山口に向けて出発した。
登山バスはトイレ休憩と登山届の提出のために大杉谷登山センターに途中停車する。ここで登山センターの職員より大杉谷峡谷通行における注意点などの説明も受ける。隣には20人ほどの団体客を乗せたマイクロバスも到着していた。どうやらこの日の入山客は少なくとも30名はいるようだ。
大杉谷登山センターの横にトイレがある。
大杉谷登山センターからは狭い道となり、30分ほどで大杉谷登山口に到着した。登山口には駐車スペースがあるが、日曜日ということもあり、おおかた埋まっていた。
簡単に昼食を済ませたら、早速出発。
谷の左岸を進み、すぐに宮川第三発電所を通過。
大日嵓の通過は、1週間前に行った下ノ廊下を思い出す岩を削った歩道。充分に幅はあるし、鎖もあるので問題はない。
支流の沢が入る箇所には吊橋がついている。このような吊橋を何回か渡る。常緑樹が多いのか、紅葉はイマイチな感じだった。
美しい大杉谷の流れ。木の葉が結構茂っているので、流れが見えない箇所は多い。そんなに急ぐ必要はないのだが、先行者を次々と追い越してしまう。
千尋滝前の休憩舎。
こちらが千尋滝(せんぴろたき)。支流の滝である。
危険箇所にはこのような転落注意の警告板がある。大杉谷は下ノ廊下に比べるとスケールと感と高度感は劣るが、通過に注意は必要である。
やがて両岸が狭くなり、その先に大きな滝が見えた。
途中、このような自然のトンネルを通る箇所がある。
シャワーを浴びる箇所もある。下ノ廊下にもこういう所があったな。
シシ淵だ。夏ならば、沢装備で水線通しに進んで、淵を泳いで通過するのも面白そうだ。
シシ淵を高巻く箇所にある枝沢からの滝。
先ほど奥に見えていた滝はニコニコ滝だった。これも支流の滝である。この前にも休憩舎がある。
ニコニコ滝を過ぎてすぐのところにある平等嵓吊橋。ここで左岸から右岸に渡る。
圧巻の平等嵓の岩壁。このような岩壁を嵓とよぶらしい。
しばらく右岸側の道を進むと、吊橋が現れ、その先に本日の目的地である桃の木山の家が見えた。
登山口から3時間かからずに到着してしまった。本日の宿泊客は30人少々とのこと。どうやら宿泊予定者としては1番乗りのようだ。登山口で一緒だった登山者がこれからどんどん到着するだろう。この山小屋はお風呂に入れるが、すでに沸いているとのことで、空いている今のうちに入ることにする。おかげさまで、ゆっくりと湯船を独占して入ることができた。なお、石鹸、シャンプーは使えない。
お風呂から出たら、もちろん一杯。缶ビール500ml、赤ワイン280ml、白ワイン280ml、計1kgほどの酒類を持参した。夕食前と夕食後に分けて軽く飲み干してしまったが、追加で購入することはなかった。飲んでいるうちに続々と登山者も到着し、お風呂は男女の交代制となっていた。
夕食はカツカレー。1回限りでお替わりができる。
18時近くになって20名の団体客がヘッデンを点けて到着した。ほぼ全員が高齢者だったが、あの程度の距離をちょっと時間がかかりすぎではないだろうか。まあ、バラバラにならなければ大丈夫とは思うが。
夕食後はお酒が切れた時点で就寝へ。19時に布団に入ると、やはり夜中に何度か起きてしまった。
大杉谷から大台ヶ原2日目(桃の木山の家〜日出ヶ岳〜大台山上駐車場)につづく
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