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August 26, 2018

大東新道にて高天原温泉へ:秘湯入浴と台風通過による停滞

黒部川上ノ廊下の遡行を無事終えて、その疲れを癒やすために高天原温泉へ。高天原温泉への山行はこのゴールデンウィークにも計画していたのだが、残念ながら悪天予報で北ノ俣岳周辺でのバックカントリーに計画変更となった。今回、秘湯入浴の願いは叶ったが、温帯低気圧となった台風15号からの寒冷前線通過に伴う悪天にて1日停滞を余儀なくされた。長期で山に入るとそういうこともあるものだが、山小屋での停滞は実に快適そのものであった。

【日程】2018年8月15日(水)〜16日(木)
【山域】北ア・南部
【場所】高天原
【メンバー】しっきー、マメゾウムシ
【天候】8/15 晴れのち曇り時々雨、8/16 曇りのち雨
【コースタイム】
8/15 C3 8:30〜高天原峠11:38〜高天原山荘12:33
8/16 高天原山荘4:28〜高天原温泉4:44〜温泉沢〜尾根取付点5:49〜2800m撤退地点7:49〜高天原温泉9:41-10:30〜高天原山荘11:00

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8月15日:C3(A沢出合付近)〜大東新道〜高天原峠〜高天原山荘

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前日に上ノ廊下の遡行を終えた翌日の行程は高天原山荘までなので、のんびりと起床した。まずは前日に濡れた装備を河原に広げて乾かす。キジ場で幕営していしまったこともあり、装備がうん○臭くなってしまったこともある。実際にしっきーのマットにはうん○らしいものが付着し、それを沢の水で洗い落とすのにしっきーは必死になっていた。

この時にちょうど上ノ廊下遡行を終えたNさん・Fさんパーティーとお会いした。私たちより1日遅れで入渓していながら、スピーディーに2日で抜けて、今日は赤木沢を経て折立に下山するとのこと。なかなか強靱そうなお2人でした。

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パッキングを済ませて、遡行してきた黒部川を振り返る。

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大東新道を歩き、B沢出合に。

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最初はB沢沿いに登る。

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大東新道はやがて斜面のトラバースに入り、まずはC沢を横切る。

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樹林帯の中のアップダウンを進み、D沢、E沢を横切る。

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薬師岳の眺め。金作谷が見えている。その下は上ノ廊下だ。

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2晩寒さで眠れなかったこともあり、調子が上がらなかったが、ゆっくり歩いても3時間ほどで高天原峠に到着。

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高天原峠から下っていくと、岩苔小谷を横切り、湿原の中を通る道となる。岩苔小谷では釣り竿を持った人がいた。これだけ多くの人が釣りに入っていれば、どこに行っても釣れないかもしれない。

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正面に見えるのは赤牛岳方面。

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今宵の宿である高天原山荘に到着。高天原峠からは1時間ほどだった。

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今晩は温泉と布団で疲れを癒やし、ビール三昧の予定である。

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到着してすぐに雨が降り出したが、雨が止んだところで高天原温泉へ。行きは20分、帰りは30分ほどかかる。男女別の浴槽と混浴の浴槽がある。

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こちらは混浴の浴槽。

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高天原山荘で600円で購入したビールを飲みながら秘湯入浴。

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しっきーも水着着用で混浴入浴。

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緑色硫黄細菌かな?

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小屋に戻る途中で、読売新道。温泉沢を経てやってきたMiyukiさんとバッタリ! ご一緒に宴会となりました。

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Miyukiさんとは、オックスファム・トレイルウォーカーという100kmを踏破するウォーキングイベントに、4人一組のチームで一緒に出たことがある(2013年5月の記録)。その後、てれまくりで1回お会いして以来の再会である。まさかこんな山奥の小屋でお会いするとは奇遇です。

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高天原山荘の夕食。

問題は翌日の天気。予報では台風15号から変わった温帯低気圧の寒冷前線が、正午ぐらいに富山を通過する。荒れた天気が予想されるが、午前中であればなんとか読売新道を進めるかもしれない。エスケープのできない長い読売新道であるが、予定通りの日程で下山するには行くしかない。とりあえず3時起き4時発で挑戦してみることにする。

その晩はビールや焼酎など飲みまくり、暖かい布団で深い眠りに落ちたのだった。

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8月16日:高天原山荘〜温泉沢〜2800m撤退地点〜温泉沢〜高天原山荘

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朝のうちはまだ小雨であった。小屋の周辺は視界も効く。風雨に耐えられるように上ノ廊下遡行時に着用していたウェットスーツを着て出発した。足下は温泉沢の徒渉に備えて沢装備とした。

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途中、横切る沢はかなり増水していたが、沢装備なので問題なし。高天原温泉から温泉沢に入る。

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温泉沢の遡行へ。水量は多かったが問題はない。

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途中で右俣に入る。

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正面に滝が見えたあたりで尾根に取り付く。

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尾根への取付点。温泉からは1時間ほどのところだ。

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樹林帯の中を登り、

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やがて、森林限界を超えるとガレた急登となる。急激に風も強くなる。

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読売新道の稜線は見えていたが、やがて見えなくなり、風雨がさらに強くなってきた。ここで装備に問題があることが発覚。濡れたウェットスーツは冷える。しっかり乾かしておけばよかった。軽量雨具として持ってきたモンベルのトレントフライヤーは薄すぎて保温効果がまったくない。軽量装備のデメリットを目の当たりにした。標高2800mあたりまで登るも、身体が飛ばされるぐらいの爆風。エスケープのできない読売新道で長時間の爆風にさらされることは危険と判断し、撤退することにした。この時一緒に登っていたおじさんも一緒に撤退したが、小屋には戻っていなかったので、水晶小屋に行ったと思われる。

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高天原山荘まで戻ってくると、風もなく平穏そのもの。雨も降っていなかったので、再び入浴することにした。この天気なので誰も来ない温泉をしっきーと2人で独占である。やがて雨が降り出す気配を感じたので、高天原山荘に戻り、もう1泊お願いすることにした。

この日の失敗があるので、乾燥室で濡れた装備をしっかり乾かすことにした。予報通り、午後は激しい雨となった。強行していたら、たとえ野人と言われる私であっても低体温症になるリスクは高かっただろう。年齢的に過信してはいけないことも確かであり、読売新道突破を強行しなかったのは正解だったかもしれない。

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連泊メニューは野菜の天ぷらであった。外が悪天でも山小屋は実に快適だ。ツエルト泊だったらきっと耐えられなかっただろう。

この日の停滞で、予定の6日間では山行が収まらずに7日を要すこととなった。明日は電波が通じるところに出たら、関係者に下山が遅れることを連絡しないといけない。翌日は10時間以上の行動が予想されるので、今日と同じく明日も3時起き4時出発とすることにした。

高天原から温泉沢・読売新道にて黒部ダムへ帰還につづく

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