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May 15, 2018

2018年GW遠征2:我々だけの斜面貸し切りの立山内蔵助平定着BC3日間

乗鞍岳でウォーミングアップを済ませた翌日からは、立山の内蔵助平に定着して3日間周辺を滑ろうという計画を実行。

黒部ダムからは3時間で内蔵助平まで行けるだろうという目論見は、標高の低い箇所の雪解けの早さによって崩れ、予定の2倍近い6時間近くも要することに。内蔵助谷は残雪の少なさのために流れが出ていて、雪のない箇所で使った夏道は足下が崩れていたりで、往復のアプローチが今回の核心部でした。

苦労して着いた内蔵助平は、ゴールデンウィークにもかかわらず、我々だけのキャンプ地! たいへんに静かな別天地は、斜面貸し切りのプライベートゲレンデだらけ。登山の総合力が要求された3日間ではありましたが、天気に恵まれた最高のゴールデンウィーク前半を過ごすことができました。

【日程】2018年4月28日(土)〜30日(月)
【山域】北アルプス立山
【場所】立山 内蔵助平・真砂岳
【メンバー】Fukikoさん、カネヤン、マメゾウムシ
【天候】4/28 晴れ、4/29 晴れ、4/30 晴れ
【コースタイム】
4/28 黒部ダム7:10〜黒部川7:54〜内蔵助谷出合9:49〜内蔵助平BC12:58-14:11〜丸山稜線コル(1954m)15:10-39〜BC15:53
4/29 BC7:02〜内蔵助カール底(2550m)10:35-11:13〜稜線コル12:07-28〜真砂岳12:44-13:24〜BC14:08
4/30 BC8:07〜内蔵助谷出合10:03〜黒部ダム下11:49-12:18〜黒部ダム13:10

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1日目(4月28日):黒部ダム〜内蔵助平BC〜丸山滑走〜BC

早朝のアルペンルート扇沢駅の無料駐車場にてカネヤンが合流し、前日の乗鞍岳BCから一緒だったFukikoさんを含めて3人のメンバーが揃った。

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ゴールデンウィーク初日ということもあり、扇沢駅の切符売り場では、始発前から登山者やスキーヤーで行列ができていた。我々は黒部ダムまでのトローリーバス区間だけの乗車で気が楽だが、スキーなどの滑走具等はカバーをつけたり袋に入れなければならないのが面倒である。その分、余計な荷物が増えることになる。

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始発のトローリーバスに乗って、黒部ダムに到着。内蔵助平方面は、バスから下車して、そのまま進行方向に向かって進み、暗い出口から出る。外に出ると御前谷や下ノ廊下方面の景色が広がる。登山者、クライマー、および釣り人と思われる人たちがすでに出発の準備をしていた。

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出た所から林道がついているが、その林道は別な方向に向かってしまうので、夏道通りに黒部川に下りる必要がある。当然、斜面には雪がついているが、まだ凍結している。スキーで滑ることも考えたが、重荷ということもあり、テレブーツにアイゼンを装着してスキーを担いで下ることにした。このルートは20代の時に夏に歩いたことがあるはずなのだが、まったく記憶に残っていない。

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黒部川に下りると、登山者用の橋が架かっているが壊れている!

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黒部ダムを見上げる! 天気はまずまず。ダムが観光放水をしていれば、結構な迫力に違いない...

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橋が使えない以上、ジャブジャブと徒渉する。

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しばらくは対岸(左岸)の夏道を進む。例年の残雪量ならば、シールで行けるらしいのだが。

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進むにつれて雪の上を歩くことが多くなってくる。途中、釣り人たちが糸を垂れていたが、反応がなさそう。まだ水温が低いからだろうか。

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デブリが沢を埋めている部分もあり。

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途中で、テンカラ竿を振ってみたが、まったく反応なし。

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内蔵助谷出合は流れが出ていて、沢通しには進めなそうだ。

夏道を使ったが、これが木の枝にスキーが引っかかり、通過に苦労した。また途中のトラバースで足下が崩れていたりで、かなり緊張した。フィックスロープがなければ、さらに困難を要しただろう。

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内蔵助谷に入っても、しばらくはシール登行はできなかった。

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出合から急登が続き、重荷が肩に食い込む。

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雪が繋がってきたところで、ようやくシール登行開始。スキーを担がないで済むだけでだいぶ負担が減る。

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しかし沢割れで行く手を阻まれ、スキーを脱いで雪壁を登る場面も!

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滑落すれば流れに落ちてしまう斜面でのシール登行もかなりあり!

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難所を越えて、斜度が緩くなってくると、内蔵助平の景色が広がった!

ここまで6時間近くも要してしまった.予定では3時間だったのだが、下部の雪不足のために時間がかかりすぎてしまった。

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樹林の近くに3日間のベースキャンプを設営。

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まだ14時なので、滑らねば。丸山方面によさそうな斜面があるので、稜線上のコルまで登って滑ることに。

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コルまでは標高差250mで、ほぼ1時間の登り。コルからは黒部湖と針ノ木岳が見えた。正面の斜面は御前谷右俣になる。ここも滑るのによさそうだ。

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内蔵助平側は正面にハシゴ乗越と右に黒部別山岳。

このコルからは稜線を東に登って行けば丸山まですぐに登れそうだが、木が密で滑走に向いてはなさそう。むしろ西側の2279mピークへの斜面の方が滑るにいい斜面だ。

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しかし今日はすでに15時を過ぎているので、このコルから滑走とする。

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縦溝は入っていたが、雪がかなり緩んでいたので、それほど支障なく滑れた。滑走シーンは動画をご覧下さい。

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さて、ビールだ! その前に水くみをしなければ。目の前に割れた沢があり、うまく沢に下りられそうなポイントを見つけて、水を汲むことができた。雪を溶かさないで済むのはかなり楽だ。

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私は350ml缶ビール3本と焼酎900mlを持ち上げたが、なんとカネヤンは500ml缶のビールを6本も持ち上げてくれた。おかげでお酒には困らず、宴は盛り上がったのだった。

持参したシュラフは軽量化のためにスリーシーズン用(モンベル4番+シュラフカバー)にしたため、明け方に寒さを感じ、熟睡はできなかった。

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2日目(4月29日):BC〜真砂岳〜内蔵助谷滑走〜BC

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翌朝も快晴! 今日は内蔵助谷を詰めて、真砂岳を往復する予定。

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最初はダラダラと内蔵助谷を登る。谷の真ん中に尾根があり、沢が二分される。比較的斜度が緩い左側を登る。右から行ってもこの上で合流することになる。正面左側に広い斜面が見える。標高差500mはあるこの広い斜面を帰りに滑ることになる。

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二分されていた沢が合流すると斜度が増してくる。

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沢幅も狭くなる。

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狭い急斜面なので、休む所がない! 滑落もしたくない。キツいがひたすら登り続けるしかない。

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2時間近く休憩せずに歩き続けて、斜度が緩くなってくると、内蔵助カールの底に出た。難所を越えたところで大休止!

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富士ノ折立と真砂岳の間のコルを目指してカールを進む。ここまで来ると、室堂側から登ってきて内蔵助谷カールを滑るスキーヤー・ボーダーを見かける。私も以前に内蔵助カールを滑って登り返したことがある。

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コルに到着! 縦走中の登山者が行き交う。せっかくなので、真砂岳のピークを踏むことに。

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奥大日岳と大日岳。

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剱岳の頭が見える!

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雷鳥沢の野営地はテント村となっている! 我々しかいない内蔵助平とは大違いだ。地獄谷の噴気で周囲の雪が黄色くなっている。

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真砂岳に登頂!

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富士ノ折立から雄山への稜線。

さて、ドロップするとしますか! 真砂岳の山頂から直接に内蔵助カールへ向かって滑ることに。

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出だしは40°以上はある急斜面。おまけに気温上昇で雪が緩んでいて、表層はドロドロと雪崩れやすい。大事にはならなそうなので、そのまま滑走!

滑走シーンは動画をご覧下さい。

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内蔵助カールの底からは内蔵助谷に入らず、右岸側にある大斜面に向かうことにした。往路で正面に見た大斜面だ。内蔵助谷とこの大斜面の間にある小尾根は雪がつなっていなかったが、ほんの少しの距離だったので、ハイマツの上をスキーを履いたまま歩いて越えた。大斜面のトップに出ると、アドレナリンが出まくるような急なオープンバーンが広がっていた。500m×500mの内蔵助谷名物の大斜面らしい。

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40°以上はありそうな斜面を滑る。雪がグサグサで、表層がドロドロと雪崩れやすい。部分的には縦溝もあり、思ったよりは快適ではなかった。それでもなかなかの爽快感だった!

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気温上昇によって起こった全層雪崩を正面に見ながら滑る。

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登りに5時間40分をかけても、滑りは1時間もかからない。

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14時過ぎにBCに帰着!

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時間的にはまだ遊べるが、充分に満足したので、早速、飲み始める。

飲むと寝入りはよいが、スリーシーズン用シュラフでは深夜に寒くて目が覚めてしまった。

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3日目(4月30日):BC〜黒部ダム

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最終日は黒部別山滑走の予定ではあったが、黒部ダムまでの下山がかなりの難路であることから、下山のみに集中することにした。

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と言っても、基本的に下山は半日行動なので、ちょっと周囲の斜面を滑ったり、ステップソールで散歩したりしてから、のんびりとテントを撤収した。

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8時過ぎに下山開始。

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滑落しないように急斜面をトラバースしたり。

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デブリを越えたり。

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スキーを脱いで下降したり。

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滑れなくなったところで、板を担いで。

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丸山東壁の横を通過。

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黒部川本流までもう少し。

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最後に内蔵助谷1番の難所の通過。夏道のトラバース箇所だが、足下が崩れている。ロープがフイックスされているので、スリングでチェストハーネスを作って、カラビナでロープにビレイを取って通過した。スキーと重荷を担いでの通過はなかなか厳しく、さらにテレブーツだとうまくスタンスに足がおけないのが辛い。

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黒部川本流に出て、一安心。今回の黒部ダムから内蔵助平の往復のアプローチは、バックカントリースキーの技術だけでなく、登山の総合力が要求された。

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黒部ダムまでは登り基調。途中、内蔵助平に入るという関東の5人程度のパーティーとすれ違った。

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左岸にあった滝。

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ダム下まで戻ってきた。

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ちょっとテンカラ竿を振らせてもらうが、残念ながら反応は無し。

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最後にトローリーバス乗場までの標高差200mほどの急斜面を登る。重荷が堪える!

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息を切らしながらなんとか登り切った!

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扇沢駅に帰着!

今回の内蔵助平定着BCでは、ゴールデンウィークでありながらも、我々だけの静かで充実した時間を過ごすことができた。周囲はプライベートゲレンデだらけ。往復のアプローチが核心だったが、例年通りの残雪量であれば、もう少し楽に行けるようだ。次回はもう少し日程を取って、剱岳方面へも足を伸ばしてみたい。

YouTubeにアップした記録動画です。

2018年GW遠征3につづく

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Comments

今年の雪の溶ける速さは、尋常ではないですね。
私も春に内蔵助平からハシゴ谷越えで池の平までという夢がありますが、このままだと夢で終わりそうです。

Posted by: CIMA | May 15, 2018 at 08:24 PM

CIMAさん、雪融けが速かったおかげで、結構スリリングでしたよ。
ハシゴ乗越越えて池の平は来年のGWにやりませんか?
三の窓雪渓滑走とか。
富山県への届出と許可は必要ですが。

Posted by: マメゾウムシ | May 15, 2018 at 08:37 PM

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