地図読み & ロープワーク机上講習会 for ワンゲル部
ワンゲル部員達と一緒に山に行ってみて危惧したことは、彼らが地図読みやリスク管理などの登山の技術をしっかり身につけていないことである。
事故が起こってからでは遅いので、まずは地図読みとロープワークについての机上講習会を行ってみました。
25,000分の1地形図は、1cmが250mで、等高線は10mごと。傾斜と等高線との関係。地図上の真北である北極点とコンパスが指す北は違うので、磁北線を引かないといけないという基本的なことから説明して。
尾根と谷を異なる色でなぞってもらって、地形を理解させる。
自分の位置を知るポイントとして以下を説明。
・登りと下りが変わるピークとコル
・斜度が変わるところ
・尾根の太さが変わるところ、方角が変わるところ、分岐するところ
・沢の二俣とその方向
・隣の尾根などに見える顕著な地形や人造物とその方向
・景色が開けるところ
それから、コンパスの使い方の説明。
コンパスは、目標とする物や方向が、磁北から何度の角度にあるかを測るための道具である。
手順としては、
1.コンパスのプレートの縁を現在地から目標物への直線上に置く
2.ベアリングの下の線を磁北と平行にして、磁北線からの角度を読み取る
3.磁北線とコンパスを合わせると、その先に目標物がある
こんなことを一通り説明。
最後に、地図で示したポイントが写真の山のどこか、あるいはその逆に山の写真で示した位置が地図上のどこかなどの問題を出して、部員に答えさせた。
もちろん、現場でも地図読み講習は行わないとね。
余った時間で、ロープの結び方についての実習。
OB・OG会会長のAさんにも指導していただいて。
ボーライン(ブーリン結び)、ダブルフィッシャーマン、ガースヒッチ、エイトノット、グローブヒッチ(インクノット)などを繰り返し練習。
スリングでの簡易チェストハーネスの作り方と、ムンターヒッチでの確保なども行いました。
普段の講義では寝ているであろう学生達が真剣に取り組んでいる。学問にもそういう姿勢で向かってくれるとよいのですが...
地図読みもロープワークも体が覚えてるぐらいにならないといけないのですが、どれだけ覚えただろうか。実地での訓練も必要でしょうね。早速、今週末に兵庫県の百丈岩で、「パーティーリーダーが身につけておくべきロープワーク」というテーマで実地訓練を行ってきます。
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