雪彦山でワンゲル部員の岩場歩き訓練+献血活動
先週末は、夏合宿で剱岳や後立山に行く予定のワンゲル部員たちの岩場歩き訓練のために、一緒に雪彦山を登って来ました。
【日程】2017年7月8日(土)
【山域】近畿
【場所】雪彦山
【メンバー】ワンゲル部員11名、マメゾウムシ
【天候】曇り
【コースタイム】雪彦山登山口5:10〜出雲岩5:59〜見晴らし岩6:12-33〜大天井岳6:59-7:28〜三角点雪彦山8:02〜鉾立山8:28-39〜ジャンクションピーク8:48〜虹ヶ滝9:45〜雪彦山登山口10:35
20時半に堺を出て、23時に登山口に到着。車で夜に出発し、翌日は早朝から登山活動を開始することは、社会人の山屋にとってはごく普通のことと思うのだが、普段は公共交通機関で移動している現役ワンゲル部員にとってはあまり経験のないことらしい。
現地に到着したら、いつも通りに晩酌開始。外ではまだホタルが飛んでいる。ワンゲル部員には未成年もいるので、声はかけずに1人晩酌。未成年の飲酒に厳しくなった昨今では、こういう文化は社会人山岳会を経験しないと身につかないのだろうか。
諏訪の地酒「真澄」をちょっと飲んでから横になる。
4時起床で5時10分に登山口を出発。事前に雪彦山にはヒルが多いことを代表者に伝えたはずなのだが、部員には伝わっておらず、明らかに無防備! あとで予想通りの結果となりました。
岩山である雪彦山にはクライミングのルートもある。トップロープでのクライミング練習も考えたが、11名ではちょっと人数が多い。結局、一般ルートの岩場を歩いてもらう中で、3点確保や足の置き方などを意識してもらうことにした。
まずは大天井岳を目指す。すぐに急登となり、蒸した中をダラダラと汗をかきながら登る。
上部は急な岩場歩きとなる。大きなハング状の出雲岩が現れる。
出雲岩にはボルトやハーケンが打たれており、どうやら人工登攀のルートがいくつかあるようだ。アブミを使った登攀はもう20年はやっていない。
見晴らし岩からの眺め。確保なしであまり先に行くな! やはりリスクマネージメントがなってない。クライミングや沢登りの経験が彼らにはないからだろうが、リスクに対する指導の必要性を感じる。補助ロープと環付カラビナを使って、ムンターヒッチでの確保をやってみせる。
セリ岩をくぐる。
岩場では足の置き方がうまくない部員もいる。つま先が乗れば安定するのだが。少々、夏合宿に不安を感じる。
大天井岳に到着。ここまで2名がヒルに献血しました。
行動食を食べて30分休憩。スタートしてから2時間しか経っていないにしては、ちょっと休憩時間が長い気も。
山頂にあるミズナラの樹液に来ていたミヤマクワガタ。
大天井岳からは北へ縦走していく予定なのだが、どちらに行ったらよいか迷う部員達。地図を見なさい! 地図を見て、行く方角を確認すれば簡単にわかるのだが。どうやら地図読み講習会は行う必要がありそうだ。
838mピークにあった三角点。
縦走路は一転してトレラン向き。
展望の悪い三角点雪彦山を通過。みんな安易に先頭について行っちゃうね。結果的に問題ない所だったが、しっかり地図でルートを確認しないとね。
鉾立山で休憩。
氷ノ山が見える。先シーズンは氷ノ山には滑りに行かなかったな。
ジャンクションピークからは谷への下りとなる。
下るにつれて登山道の隣を流れる沢の水量も増えていき、小滝も現れてくる。
テーブル状のナメは面白い。
結構、沢には滝がある。短さとすぐ隣に登山道があるのを気にしなければ、沢登りでもまあまあ楽しめそうだ。登山道にはクライムダウンが必要なところもあり、岩場歩きの訓練にはなる。
虹ヶ滝。ここから地蔵岳へ登り返して、鎖場を通ったらよいと思うのだが、そのまま下山とのこと。
虹ヶ滝の下にも滝がある。登山道の下りは技術が要求されるが、スリップする学生がいたのが、少々夏合宿に向けて不安を感じる。
スリット型の堰堤を通過したら、もう登山口は近い。
無事下山?
11人の部員のうち7名がヒルへの献血に協力していました。
今回、部員達と一緒に歩いてみて、ワンゲル部の課題がさらにはっきり見えてきました。体力はあるのだが、技術が身についていない。もう少し緊張感もほしい。たぶん部員自身も気づいているだろうが、合宿やそれに向けてのトレーニングの体制などを見直す必要はあるでしょうね。
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