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December 12, 2016

捻挫しても歩き通した大峯奥駈道 2日目(行者還小屋〜持経ノ宿)

捻挫しても歩き通した大峯奥駈道2日目(行者還小屋〜持経ノ宿)の記録です。概要については1日目の記録をご覧下さい。

前夜は寝ずに歩いたため、ぐっすりと寝入ってしまっていた。3時起床のはずがちょっと寝坊してしまい、3時15分に目を覚ます。テキパキと朝食等を済ませる。

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4時17分に暗い中をヘッドライトを点けて出発。星がきれいに見える。出発時は風もあり、放射冷却でだいぶ冷え込んでいた。時々、シカが逃げていく足音が聞こえる。木の上で小動物がこちらを見てチョコチョコ動いているのが目の反射で分かる。どうやら動きと大きさからリスっぽい。

第57靡の一の多和は行者還トンネル東口への分岐近く、第56靡の石休宿は弁天森の近くであったが、意識せずに通過してしまった。

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弁天ノ森あたりかで6時を過ぎ、空が白み始めた。このあたりから気温が上がりだし、風もなく、寒さを感じることはなくなった。

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前方に弥山の姿が現れた。

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第55靡の講婆世宿(聖宝の宿)を過ぎて登りにさしかかると、行者還トンネルから登って来たと思われる登山者と会う。6時35分に日の出となった。

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モルゲンロートに美しく染まる木々!

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弥山小屋に到着。第54靡の弥山は以前に行者還トンネルから、あるいは天川川合から登ったときに山頂を踏んでいるので省略。第53靡の朝鮮ヶ岳は縦走路より離れるのでこれも省略。まっすぐ大峰最高峰である八経ヶ岳に向かう。

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第52靡の古今宿は大山蓮華の保護区内にあるそうだが、このあたりだろうか? 気づかずに通過。正面には八経ヶ岳。

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大峰最高峰である第51靡の八経ヶ岳に到着。確か今回で4回目の登頂かな。この先は未知のルートです。

第50靡の明星ヶ岳は山頂を踏まずに縦走路に忠実に通過。この頃から急激にペースが落ちてくる。どうやら疲労が出てきた模様。ちょっと左足首が痛むのが気になる。場所が特定されていない第49靡の菊の窟はこのあたりだが、写真を撮る余裕さえもなかった。第48靡の禅師の森、第47靡の五鈷嶺は気づかずに通過。鞍部である第46靡の船の多和を通過し、第45靡の七面山をおそらく前方に見ているのだが、写真には撮っていなかった。

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楊枝の森から八経ヶ岳を振り返る。

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第44靡の楊枝の宿を通過。この先で登山者2名とすれ違う。

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第43靡の仏生ヶ岳は縦走路から少し離れるのだが、ザックをデポして空身で行ってみた。第42靡の孔雀岳も縦走路から離れるが、こちらは疲労のために省略する。

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正面に険しそうな釈迦ヶ岳が見えてきた。第41靡の空鉢岳はこの途中にある岩峰のようだ。

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釈迦ヶ岳の手前で、通過してきた八経ヶ岳方面の山々を振り返る。

釈迦ヶ岳への登りは急な鎖場となっていた。山頂からの登山者数名とすれ違う。息が上がるし、左足首が痛む。

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第40靡である釈迦ヶ岳に正午過ぎに到着。太尾登山口から登って来た登山者と奥駈道についての会話を交わす。カップのカレーうどんを昼食に食べようとするが、カップに穴が空いていたため、コッフェルに移し替えてからお湯を入れて食べた

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第39靡の都津門は気づかずに通過して、第38靡の深仙宿を通過。左足首の痛みが酷くなって、下りはペースを上げられない。左足首は気付かぬうちに捻挫していたようだ。体重をかけると激痛が走る。下りのスピードがないとコースタイムは縮められない。今回は下りは走れるようにとトレランシューズをチョイスしたが、重荷との組み合わせはよくなかったのかもしれない。多少重くても足首がサポートされる登山靴の方がよかったのかもしれない。まあ、こうなってしまってからでは仕方が無いが、3日での縦走が厳しくなってきた。第37靡の聖天の森、第36靡の五角仙は気付かぬうちに通過。縦走路から離れる第35靡の大日岳と第34靡の千手岳は時間節約のために省略する。

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第33靡の二ツ石(太古の辻)で前鬼からの登山道を左に分け、この先は南奥駈道になる。つまり半分を来たことになる。

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太古の辻からすぐに南を登ったところが第32靡の蘇莫岳で、その後に石楠花岳、天狗山とアップダウンが続く。

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トレラン向きの斜面が続き、走りたいところなのだが、左足首が痛くて走れないのは実に悔しい。第27靡の奥守岳は特徴のない尾根上の高まりだった。

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第26靡の子守岳(地蔵岳)を通過。

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第25靡の般若岳と第24靡の涅槃岳とアップダウンを越える。左足首が限界に近づいている。今日は夜間も歩き続けるつもりだったが厳しそう。目的地を行仙宿から持経宿に変更する。

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涅槃岳を越えたところで日の入り。

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第23靡の乾光門は証誠無漏岳に位置する。その後に阿須迦利岳への鎖場があり、ヘッドライトを点けて通過する。本日最後のピークだが、疲れた体で阿須迦利岳を越えるのは結構きつかった。

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17時25分に第22靡である持経宿の山小屋に到着。部屋の照明が点くのには驚いた。洋式のトイレもある。こんな素晴らしい小屋と南奥駈道を維持してくれている新宮山彦ぐるーぷには大変感謝である。

2日目の行動距離は26.7km、行動時間は13時間ちょっとであった。2日間でほぼ60km歩いたので、奥駈道の残りは40kmほど。これからは下り基調で標高は徐々に下げていく。熊野本宮到着が遅くてもよければ、1日で行って行けない距離ではない。ただし翌日は午後から雨予報なので、明朝はどちらにしてもできる限り早く出なければならない。この時点でまだ3日での縦走を完全には諦めてはいなかった。さっさと食事を取って、軽く残っていた焼酎をお湯割りで飲んでから就寝したが、小屋にネズミがいるらしくガサゴソする音に何度も目を覚ましてしまった。ひょっとしたら幽霊?

3日目につづく

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