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August 18, 2015

今年も黒部川東沢谷:増水と遺体発見の上ノ廊下より転進!

お盆休みに昨年に引き続き挑戦した上ノ廊下はまたもフラれました。晴れが続いていたはずなのに減っていない水量。入渓日から雨が2日も続く予報。おまけに我々より1日早く先行していたパーティーがタル沢出合付近のゴルジュで遺体を発見。そのような状況では上ノ廊下に突っ込む勇気はありませんでした。今年も昨年と同様に東沢谷に転進しました。昨年の記録と見比べながら楽しんで下さい。

なお、上ノ廊下での遺体発見の詳細については、AHOAHOFLYMANさんのブログにアップされています。

【日程】2015年8月12日(水)〜15日(土)
【山域】北ア・南部
【渓谷名】黒部川 東沢谷
【メンバー】ヒラベさん、ガク、ニシ、マメゾウムシ
【天候】8/12 晴れ時々曇り 8/13 雨時々曇り 8/14 雨時々曇り 8/15 晴れ
【コー スタイム】
8/12 黒部湖9:20〜平ノ小屋11:58-14:00〜奥黒部ヒュッテ15:39
8/13 奥黒部ヒュッテ6:40〜一ノ沢出合9:32〜二ノ沢出合10:52〜三ノ沢出合12:01〜赤牛岳からの沢出合13:09〜2060m付近幕営地15:29
8/14 2060m付近幕営地6:14〜東沢乗越9:33〜水晶小屋10:12-32〜岩苔乗越11:02〜黒部源流11:44-12:00〜三俣山荘12:30
8/15 三俣山荘6:05〜双六小屋7:57-8:14〜弓折分岐8:59-9:10〜鏡平9:37〜秩父沢10:43-57〜左俣林道11:22〜わさび平小屋11:37-52〜新穂高ロープウェイ駅12:45

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残念なことに、今回、東沢でカメラを紛失してしまいました。そのため、写真は私がスマホで撮ったもの以外は、同行者のガクとニシが撮った写真を使わせていただきました。

8月12日(水):黒部湖〜奥黒部ヒュッテ

昨年に引き続き挑戦する上ノ廊下であるが、若いパワフルな2名が加わり、力量的には問題はなさそう。しかし事前の情報で、上ノ廊下は水量が多いとのこと。晴れが続いていたのにおかしいな。おまけに天気予報ではちょうど沢にいるときの天気が思わしくない。どの程度の雨が降るかはわからないので、とりあえず行くしかないでしょう。

今回は、下山後の車の回収を考えて、富山側の立山駅から入山。

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6時40分の始発のケーブルカーに乗り、室堂を経由して、乗り物を何度も乗り換えながら黒部湖へ。

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2時間半かけてようやく黒部湖駅に到着。

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重荷を背負って、平ノ小屋まで湖畔をひたすら歩く。

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12時の平ノ渡しの渡船には時間的に間に合っていたのですが、今日は奥黒部ヒュッテまでなので急ぐ必要はない。余裕を持って平ノ小屋で情報収集。

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管理人のサトさんによると、しばらく雨が降らなかったことで、谷筋の雪渓が融けなかったことが、水位が下がらなかった理由のようだ。なかなか沢は難しい。おまけに現在上ノ廊下で遺体を収容中とのこと。我々より1日早く先行していた2名のパーティーが、タル沢出合付近のゴルジュで遺体を発見したとのこと。単独で入渓した人が増水した流れを避けて、高巻き中に転落したらしい。ちょっと士気が下がってしまった我々だった。

14時の渡船で対岸に渡り、奥黒部ヒュッテへ向かう。

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奥黒部ヒュッテのテン場に到着。奥黒部ヒュッテの管理人には、上ノ廊下で遺体が収容されたと事と明日から2日間は雨予報とで、当然ながら上ノ廊下への入渓には反対された。遺体を見つけた2名のパーティーは遡行を諦めて、テン場に戻って来ていた。黒部湖から一緒だった神戸労山のパーティーはどうするのだろうか? すっかり士気の下がった我々は、昨年と同様に上ノ廊下への入渓を諦めて、東沢谷に転進することにしたのだった。

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8月13日(木):奥黒部ヒュッテ〜東沢谷2060m幕営地

5時に起床して外を見ると雨は降っていないが、今にも雨を落としそうな分厚い雲に空は覆われていた。ウェットを着て準備を整えたら、奥黒部ヒュッテに立ち寄って、東沢谷に変更することを伝えてから出発した。

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東沢谷の核心部は一ノ沢出合までの導入部で、あとは単調な河原歩きとなる。アプローチはヒュッテの取水ホースに従って踏み跡をたどり、沢が近づいたら、左岸を上流に向けてトラバース気味に進む。崖に突き当たったところで、懸垂下降で沢床に下りた。これで最初のゴルジュは巻ける。

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入渓すると雨が降り出した。水量は去年よりも多そうだ。すぐに右岸へ4人でスクラムを組んでの徒渉となった。ところが、右岸に手が届いたときに、あまりの水圧に全員が流されかけた。なんとかお互いに手を掴み、流されずに済んだが、危ない所だった。上ノ廊下だったならば、この程度で済んだのだろうか?

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その後は、一ノ沢出合まで渡渉・へつり・高巻き・泳ぎを繰り返す。

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一ノ沢を過ぎて、落ち着いた所で、竿を出しながらの遡行に。

3名がテンカラで、1名が餌釣り。私はテンカラで、最初のアタリはバラしてしまったが、次のアタリで尺近い黒部独特の黒みがかったイワナを釣り上げた。

ところが、このイワナを撮影した後に、カメラをどこかに落としたことに気づく。大きなショック! これまでの記録ごと紛失してしまった。そのため、今回はニシとガクが撮影した写真を使わせてもらった。

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テンカラへの反応はイマイチだったが、それでもボチボチと釣れた。テンカラ初挑戦のガクも釣り上げたので、全員が満足な成果だった。

ニシが水中を撮影すると、結構イワナが泳いでいた。わかるかな?

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今日は標高2000mを越えておきたいので、釣りをいったん中断して先を急ぐとする。

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相変わらず雨は降ったり止んだりの不安定な天気だった。

本日は標高2060付近で遡行を終了。昨年と同じ場所をテン場とした。増水したときに少々不安な場所ではあるが、あとは運に任せるとする。

時間はかかったが、雨の中でも焚き火を熾せたのは、流石は沢屋さんだ。

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釣ったイワナは、刺身と塩焼きで美味しくいただいた。

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その晩は結構強めの雨が降り続いた。

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8月14日(金):東沢谷2060m幕営地〜東沢乗越〜三俣山荘

翌朝も雨が降り続いていて沢は増水していたが、幸いなことにテン場まで水は押し寄せてこなかった。しかし、出発時には水に濁りも出て、濁流と化しつつあった。

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上流に進むにつれて、水量が減るとともに濁りも薄くなっていった。雨は降ったり止んだりで、一時は青空も見えたりしたが、相変わらず不安定な天気のままであった。

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詰めは東沢乗越の西寄りの稜線を目指す。

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藪漕ぎもなく登山道に出ることができた。稜線から東沢谷を覗き込む。

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あとは登山道を歩いて三俣山荘を目指す。

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水晶小屋、ワリモ分岐、岩苔乗越、黒部源流を経由。黒部源流には、この時期にはほとんどないはずの雪渓が分厚く大量に残っていた。これでは黒部川の水量は減らないわけだ。

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風雨の中を三俣山荘に到着。ウエットはなかなか万能で、雨具を着なくても風雨に耐えられた。

沢と雨で濡れた我々は、装備を乾かすために小屋泊まりを選択。時間的にも早かったので、すぐに飲みまくりタイムとなり、晩まで続いたのだった。

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8月15日(土):三俣山荘〜新穂高

翌朝は天気が回復。槍ヶ岳が小屋の前に姿を現していた。

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今日は下山だ。三俣山荘に別れを告げて出発。ニシは少々二日酔い気味。

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バックに鷲羽岳。

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双六小屋から稜線に出て。

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弓折分岐から急下降へ。途中の鏡池。

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長い下りを終えて、左俣林道に出る。

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あとはひたすら林道を歩いて、新穂高ロープウェイ駅に到着。

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すぐにバスが出る時間だったので、チケットを買ってバスに飛び乗る。

栃尾温泉で富山駅行きのバスに乗り換えて、1時間半ほどで富山駅に到着。

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富山地鉄に乗り換えて、車のある立山駅へ。

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車を回収したら、亀谷温泉で4日間の汗を流して、きれいな体になってから、富山の回転寿司で夕食。富山は回転寿司でも充分に美味しいのであった。

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今回も昨年と同様に、上ノ廊下に入渓さえもできずに、東沢谷に転進となってしまった。その東沢谷でさえ、4人でスクラムを組んで徒渉したのに流されかかったほどの水圧。雨の中で沢泊した翌朝は増えた水量と濁り。上ノ廊下に無理して突っ込んでいたら、どうなっていたかわからなかった。今回は沢の不確定要素の大きさを強く感じた。それは自然の気難しさかもしれない。それでも東沢谷を無事に遡行し抜けられたのは、同行したメンバーの実力と足が揃っていたからで、彼らには感謝したい。

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Comments

いやはや、大変でしたね。13, 14日と天気が良くなかったのでどうしているのかと思ってましたよ。
それにしても、黒部のイワナは見事ですね。
雨の中で焚き火するなんて、火の着け方にコツがあるんでしょうか?

Posted by: CIMA | August 18, 2015 at 07:38 PM

CIMAさん、どうもです。
無理せず転進しました。
雨の中での焚き火は、ターブが必要ですね。
着火剤等を使ってまずは木を乾かすことですが、確実に火が熾るまでに2時間程度はかかります。
粘りですね。
立ち枯れの木の枝を使うのも味噌です。

Posted by: マメゾウムシ | August 20, 2015 at 01:45 PM

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