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March 13, 2014

小日向山での雪崩の詳細について

3月10日(月)にバックカントリースキーに行った小日向山で雪崩に遭遇しました。今後のバックカントリースキーにおける安全のためにも、その詳細を公開しておきます。

●データ●
日付: 2014年3月10日
時間: 12時00分頃
場所: 小日向山(1500m付近・N36 43.72 E137 48.17・北東向きの斜面)
種類: 面発生表層雪崩
規模: サイズ1.5(厚み20〜30cm、幅20m、流下標高差約30m)
弱層: こしもざらめ雪の可能性大
滑り面: 融解凍結クラスト

●行動●
グループ: 2人
種別: 山スキー(テレマーク)
内容: 二股より猿倉への林道を進み、林道の分岐を左に進み、1263の尾根に取り付く。1280m付近から尾根を外れ、等高線の間隔が開いた斜面を登り、1608mの小ピークのある尾根に乗り換える。その尾根への取り付きの急斜面にて、先頭のメンバーは問題なかったが、同じトレースを後から登っていたメンバーの足下から突然に破断した。そのメンバーは破断面の一番端だったことと、尾根状の地形上にいたこともあり、雪崩には巻き込まれずに済んだ。
 その場所は、正面に無木立の急斜面があり、風の影響を強く受けていたため、先頭を行ったメンバーは雪崩のリスクが高いと判断し、その右側の木の生えている尾根状地形をルートに取った。破断面は後続のメンバーの足下から無木立の急斜面へ20mほどの幅があった。尾根状地形では木の密度が高かったため、雪の流下は数メートル程度でおさまったが、無木立斜面では数十メートルは流下した模様。トリガーは、破断がメンバーの足下からだったため、人為的な可能性が高い。
【山行記録:風雪の小日向山で雪崩にヒヤリ!

●積雪構造●
融解凍結した層の上に、3月7日の晩から8日かけて降った雪の層が10cmほどあり、その層の上部には、9日の晴天による日射により、融解凍結した層ができていた。その上に10日の晩から降り続いた新雪がさらに10〜20cmほど積もっていた。弱層は、滑り面が一番下の融解凍結した層だったので、その融解凍結クラストと3月7日の晩から8日にかけて降った雪の層の間にできていたと推定できる。9日は晴天で気温も上がったが、その夜から急激に冷え込んだため、積雪の中には急激な温度勾配が存在したことが推定される。そのため弱層は雪の再結晶化で生じたこしもざらめ雪の可能性が高い。雪崩が起きた無木立の急斜面では、強い冬型による風の影響を強く受けていたため、結晶密度の高いウインドスラブが形成されていたと考えられる。

悪天でうまく撮影できなかったが、雪崩跡の写真

P3101255_2 上方から見た雪崩跡

999811_432362856898821_444597070__2 無木立斜面へ幅20mほどの破断面

1982198_432362973565476_103862103_2 尾根状地形ですぐにとまったデブリ

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