再び大日ヶ岳周回:ワッフ音2回で注意喚起!
先週末はまたもや南岸低気圧の通過で太平洋側は大荒れ。日曜日は少しは天気がよくなるるということで、前夜発日帰りで白川郷の籾糠山に行くことに。しかし、白川郷は強風で、とても山に入る気持ちになれなかった。そこで転進先に選んだのが、スキー場からのアクセスで、容易にエスケープできる大日ヶ岳へ。これが正解でした!
コースは年末にCIMAさんと一緒に行った時(年末の記録)とほぼ同じで、最後だけちょっとアレンジしました。
【日程】2014年2月16日(日)
【山域】奥美濃
【場所】大日ヶ岳
【メンバー】マメゾウムシ、どうちゃん夫妻、Uさん、SAYAちゃん
【天候】晴れ
【装備】テレマーク5
【コー
スタイム】高鷲スノーパークトップ9:03〜大日ヶ岳9:39-59〜大日谷1550m地点10:03〜天狗山と大日岳の間の小ピーク
(1660m)10:41-11:01〜東の谷1450m地点11:09-25〜大日ヶ岳北東稜線上の小ピーク(1580m)11:51-12:15〜北面の谷1420m地点
12:19〜大日ヶ岳と1580m小ピークの間の小ピーク(1630m)13:25-43〜叺谷1470m地点13:48-14:00〜叺谷南の尾根(1540m)14:17〜ゲレンデ(1270m)14:48〜ゲレンデ最下部14:54
前夜に着いた道の駅白川郷は強風が吹いていた。朝になっても強風はおさまらず、予定していた籾糠山はロングルートのため困難と判断し、大日ヶ岳へ転進決定。
「あとでわかったことですが、早川先生は4時発で籾糠山と猿ヶ馬場山を周回してきたそうです。やられました。ただ、やはり初めてのルートは私は慎重になってしまいますし、リスクは感じていましたので、我々の判断に間違いがあったとは思っていません。」
高鷲スノーパークに着いたら、見事に青空が広がりました。
週末で混雑しているゴンドラに乗り、ゲレンデのトップへ。
まずはお手軽な大日ヶ岳山頂を目指す。
すでにトレースが付いていたので、スタートしてからわずか35分で山頂着。メンバー5人全員の足も揃っています。
春によく行く野伏ヶ岳もよく見えています。
今日は別行動のヒラベさんたちは野谷荘司山から野伏ヶ岳へ転進したそうだ。どこを登っているかな?(無事下山したそうです。)
まずは大日谷を滑走。滑り出しはカリカリですが、樹林帯は重いパウダーではありましたが、悪くはありませんでした。
稜線を登り返し、次は天狗山と大日ヶ岳の間の小ピークを目指す。大日ヶ岳方面をバックに。
白山方面です。
東の谷を滑走。
滑走を終了すると、ズンという大きなワッフ音が鳴り、体にも振動が伝わった。おそらく積雪が逆転構造(上から下に向かって雪が固く締まっていくのではない状態)になっていて、雪の密度の薄い層が我々の滑走によって潰されたために生じたのだろう。基本的に潰された層は弱層と考えられるので、積雪は不安定であると考えられる。この場所は木が多く、谷を滑走しても途中で平坦になるので、地形的なサポートはされている。それでも急斜面では気をつけなければならない。
次は、大日ヶ岳北東稜線上へ登り返す。ここでもワッフ音を確認。気をつけねば。
北面の谷を滑走。
また登り返す。
先ほどの小ピークから大日岳の間にある小ピークまで登り返す。
また滑走準備。
叺谷を滑走。ここは日射の影響をよく受ける斜面なので、モナカ気味の悪雪でした。前回もそうでした。いつもシュプールだらけですが、皆さん、この斜面をよく滑るようです。
最後に叺谷南側の尾根へ登り返し、尾根の反対側の谷に滑り込む。それからうまくゲレンデのある尾根へ回り込む感じで、スキーをつけたままのちょっとした登り返しで標高1270m付近でゲレンデに出ました。あとは混雑しているゲレンデを人にぶつからないように滑って駐車場に戻りました。
スキー場から大日ヶ岳往復だけだとすぐに終わってしまいますが、これだけ登り返したりすると、まる1日楽しめます。登り返しは4回で、登りの累積標高は800mほどでした。
Comments
ワッフ音って聞いたこと無いですけど、相当危ない状況だったということですかね?
Posted by: CIMA | February 18, 2014 10:13 AM
CIMAさんと一緒の時にワッフ音を聞いたことは確かにないですね。
事前に天気等を考慮して安全な所を考えているからだと思います。
積雪の不安定性を裏付けるデータにはクラス1から3まであります。
クラス1データは、積雪の不安定性を教えてくれる直接的な証拠で、最も重要度の高い情報となります。真新しい雪崩、スロープテスト、積雪内から聞こえる音(ワッフ音)、シューティング・クラックなどです。
そういうことでは、ワッフ音が鳴ったということは、積雪はかなり不安定な状況だったと思います。大日ヶ岳は木が多く、谷を滑ってもすぐにいったん平坦になりますよね。地形的に斜面を十分にサポートできている点では、大きな雪崩は起きにくいと考えて行動しました。もし無木立の急斜面でワッフ音が鳴るような状況だと、かなり危険だったと思います。
ちなみにクラス2データは、層構造、雪質、粒度、各種の安定性テストなど、積雪に関する情報です。ピットを掘ることでこれらは確認できますが、やや曖昧さを持つようになります。
クラス3データは、降雪、風、気温などの気象要素です。これは、よりファジーな傾向を持つデータとなります。
ということで、クラス1データを確認できた場合は、積雪がかなり不安定な状態だと考えて行動するべきとなります。
Posted by: マメゾウムシ | February 18, 2014 01:15 PM