オックスファム・トレイルウォーカー 100 km の道のり その1
Team Sports System Zの一員として参加したオックスファム・トレイルウォーカー100kmの道のりは、長いようであっという間の36時間でした。
いろいろとドラマもありました。
その道のりを以下に語ります。
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大会前日の夕方に、スタート地点に近い小田原駅前のホテルにチェックイン。その晩は、夕方に着いたAチームのYさん、Aさんと一緒に夕食を食べに行きました。小田原と言えば、やはり魚です。駅ビルの中にあるお店で、私は金目鯛の煮付けとマグロの刺身が付いた定食をいただきました。カーボローディングを意識して、ご飯は大盛りでお替わりもしました。満腹です。
夕食後にZチームのリーダーであるNさんも合流し、AチームリーダーのYさんの部屋でミーティング。実はZチームのメンバーとはまだ直接会ったことはありませんでした。沖縄から来るという残りの2人は明日のスタート前に合流予定です。果たして、初対面の人たちと一緒に100km歩けるかという不安が、この時にはまだありました。
翌朝は5時に起床し、テーピングをしたり、朝食を食べたりなど、慌ただしく支度を済ませ、6時20分にホテルのロビーへ。仕事の関係で昨晩遅く到着したAチームのSさん、Oさんとも顔を合わせ、小田原駅西口に移動。ここで、ようやく全員が揃いました。今回のスポンサーでありサポーターでもあるOさんと、沖縄から参加のFさん、Uさん、Kさんも無事に着いていました。
各自の荷物をKさんの車に乗せ、空身で歩いてスタート地点である城山陸上競技場に向かいます。小田原城が見えます。
会場には日本人だけでなく、様々な人種・民族・国籍の方々が集まっていました。さすがは世界中で開催されるOxfam Trailwalkerです。
受付を済ませ、スタート地点へ向かいます。メッセージボードには今回の意気込みが書き込まれていました。
スタート前に、AチームとZチームのメンバー、およびサポートのKさんと一緒に記念撮影。
Aチームのメンバーは、Yさん、Sさん、Oさん、Aさん。Zチームのメンバーは、Nさん、Fさん、Uさん、私です。そしてサポートはOさんとKさんです。Sports Systemというのは、Oさんの会社名です。
スタート地点である小田原の城山競技場からの100kmの経路ですが、塔の峰、塔ノ沢駅、浅間山、芦ノ湖、大雄山最乗寺、県立21世紀の森、足柄万葉公園、駿河小山駅、不老 山、湯船山、明神峠、三国山、明神山を経て、山中湖へ至ります。ロードもあれば、トレイルもあり、夜間走行もあります。ゴールまでの間には8箇所のチェックポイントがあり、エイドにもなっています。
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START〜CHECKPOINT 1(9 km)
スタート地点に入ります。
スタートは混雑を回避するために9時と9時半の2回でした。我々の2チームは共に9時スタートでした。風船を空に飛ばしてスタート。スタートダッシュするチームは少数のチームのみで、ほとんどのチームがゆっくりと歩いています。競技場を2周してから、競技場外へ出て行くのですが、他のトレランの大会と異なり、なんかまったりとしたよい雰囲気です。服装も、走るぞというトレラン風の人はそんなに多くはなかった。
地元の小田原高校の演奏と共に歩き、最後は北条の甲冑隊に見送られて競技場を後にしました。我々Zチームが1週目の途中で、Aチームが追い越していきました。精鋭メンバーのAチームは上位を狙うようです。ハセツネの過去の優勝者と入賞者がいるだけあります。
ZチームはAチームとは異なり、順位よりも4人一緒に100kmを歩き切ることが目標ですので、全体的に抑え気味に行きます。他のメンバーの様子を見ながら、焦らずに歩くことにします。
最初のトレイルはまだばらけていないので、ちょっと渋滞気味に進んでいきました。どのチームも単純に前を追うだけとなってしまっていたので、先頭がコースを誤ると、続くチームもコースを誤ります。そんなところが1箇所ありました。やはり地図でのルート確認は重要です。
ピークがはっきりしない塔の峰を過ぎて、下っていくと箱根登山鉄道の塔ノ沢駅近くの最初のチェックポイントに到着しました。エイドは結構充実していて、スープ、おにぎり、ベーグル、飲み物などがおいてあります。長丁場なので、たくさん食べる。みんなまだ余裕がありました。
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CHECKPOINT 1〜CHECKPOINT 2 (9.0 km)
チェックポイント1からは、いったん国道1号に出て、それから本格的なトレイルに入ります。ここから私はストックを使うことにします。
浅間山まで長くだらだらとした登りが続きます。ペース配分が難しいところです。前のチームをどんどんと追い抜こうと思えばできるのだが、他のメンバーのペースも気になる。ちょっとUさんが遅れ気味になってきたので、速度を控えめにする。沖縄から来たUさんとFさんは寝不足気味とのことだが、長身のFさんはひょうひょうと軽快に歩いている。
浅間山には13時ぐらいに到着。この山は学部生の時に何度か登ったきりで、実に25年ぶりぐらいの登頂でした。
浅間山からはいったん下って、鷹巣山へ向かいます。
鷹巣山にはサポーターのKさんが待っていてくれました。ちなみにUさんとKさんは目出たくご婚約とのことです。おめでとうございます。Uさん、すっかり元気になりました。
Kさんも一緒に、チェックポイント2である箱根芦之湯フラワーセンターへ下りました。
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CHECKPOINT 2〜CHECKPOINT 3 (5.5 km)
次の区間は最短の5.5kmです。車道脇のトレイルを芦ノ湖まで進んでいきます。精進池とお玉ヶ池を過ぎると、芦ノ湖が見えてきます。ここも実に久しぶりで、20年ぐらい来ていないかもしれない。
杉並木になると、次のチェックポイントである恩賜箱根公園はすぐだった。
ただこの区間の短さによって、次の区間とその次の区間がひじょうに長く感じてしまうことに。
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CHECKPOINT 3〜CHECKPOINT 4 (12.5 km)
チェックポイントを出ると、すぐに箱根関所跡だ。ここは小学校の林間学校の時以来だ。なんと35年前!
途中に箱根駅伝ミュージアムなんていうものもありました。
母校の早稲田大学の校旗の前で記念撮影。なんとなく観光気分!
市街地を抜けると、湖岸のトレイルに入ります。
この区間は芦ノ湖の南端から北端まで進むのであるが、このトレイルが実に単調で長かった。眠気も襲ってきて、ちょっとパワー切れな感じ。チェックポイント4である芦ノ湖キャンプ場が見えたときは嬉しかった。ペースは落ち気味だったが、なんとか明るいうちに着くことができた。ポツポツと小雨が降り出していた。
このチェックポイントにはマッサージのサービスがあるのだが、順番待ちが長いというので、仕方なく諦める。その代わりにシューズを脱いで、床の上でストレッチをすることに。これが実にリフレッシュになった。おにぎり、スープ、ベーグルをしっかり食べ、眠気覚ましにコーヒーを飲んで、次の最長区間に挑むことにする。気温が低くなるので、私はこの区間から生足ではなく、タイツを履くことにした。
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CHECKPOINT 4〜CHECKPOINT 5 (18.0 km)
完全に日も落ちて、いよいよ夜間走行に入る。次の区間は最長の18kmだ。ヘッドライトおよびハンドライトの灯りだけを頼りに18kmの山道を進むのだ。去年のハセツネ以来の夜間走行だ。
暗いので、景色はよくわからない。仙石原の市街地を抜けて、国道138号に出ると、雨の降りが強くなってきたので、公衆トイレの前で雨具を着る。
今回私が着た雨具は新品のモンベルのパーサライトジャケット。最軽量の雨具とのことで、確かに軽くコンパクトになる。しかし透湿性はゴアテックス製には劣り、かなり蒸れてくる。
国道からはすぐに金時山ハイキングコースに入っていく。最初の急登で、みんな暑くなり、雨も小降りになってきたので、雨具を脱ぐことに。
高度を上げていくと、夜景が綺麗だ。しかし連続するアップダウンに参ってくる。嫌になってきた頃に、明神ヶ岳近くの小ピークにようやく着いた。後は大雄山最乗寺までの下りだ。この下りが実に長かった。日が変わる頃にチェックポイント5である最乗寺に着くことができた。
このチェックポイントで、Uさんが疲労のために動けなくなってしまった。すぐには出発できないということで、全員仮眠することに。このポイントには仮眠所があり、毛布と枕も用意されていて、すでに数十人が横になっていた。
果たしてUさんは回復できるのか? 4人全員一緒のゴールは? 黄色信号が点る!
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