オックスファム・トレイルウォーカー 100 km の道のり その2
CHECKPOINT 5〜CHECKPOINT 6 (9.5 km)
翌朝は外が明るくなってからの出発となった。Uさんの回復にはそれぐらいの睡眠時間が必要だった。私も結構寝たので、調子は回復。6時前にチェックポイントを出た。
この時にはすでにAチームが1位でゴールしたという連絡が入っていました。さすがです。おめでとうございます。
このチェックポイントのある大雄山最乗寺はかなり立派で大きな寺院であった。
だらだらとした杉林の中の林道歩きが延々と続く。外国人の何チームかに抜かれたが、彼らはゆっくり歩いているように見えて結構速い。我々がチェックポイントを出るときに食べるものがほとんどなく、ちょっと空腹気味で元気がなかったということもあるが、我々との歩幅の違いも感じてしまう。
下りになってお茶畑に出たら、次のチェックポイントである矢倉沢公民館まではすぐであった。もう静岡県に入っているものかと思っていたら、まだ神奈川県でした。
このチェックポイントには、焼きそば、おにぎり、スープ、トマト。キュウリと元気になる食べ物がたくさんあった。たくさん食べて、みんなだいぶ元気が出てきたようだった。
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CHECKPOINT 6〜CHECKPOINT 7 (16.0 km)
次の区間は2番目に長い区間だが、標高差は300mちょっと。それでも県立21世紀の森のセントラル広場までの登りは堪えた。
その後のセントラル広場から万葉広場へのトレイルは快適であった。Uさんも気持ちよく進む。あまりにUさんが調子よく行くので,みんなで「控えめに」と注意するほどであった。Uさんだけでなく、みんないい調子でした。今までは抜かれる方が多かったのですが、ここでは次々と他チームを追い抜きました。
万葉広場にはウスバシロチョウが舞っていました。
万葉広場で全員ゴールに向けて団結!
万葉広場からは下り。この下りで、我々が近づくと、急に走り出す外国人の青年がいた。負けず嫌いなんでしょうか? 駿河小山駅に近づいたところで、我々が先に行きました。
チェックポイント手前で、Aチームのメンバーに出会う。すでにゴールしたAチームが、我々のサポートと応援のために来てくれていたのでした。有り難いです。
このチェックポイントには、おいしいおにぎりと味噌汁が提供されていました。地元のボランティアの皆さんに感謝です。
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CHECKPOINT 7〜CHECKPOINT 8 (13.5 km)
このチェックポイントからサポート役のKさんが一緒に伴走してくれます。Aチームのメンバーに見送られて出発です。Aチームの皆さん、車でその後の分岐のところまで同行して下さりました。どーもです。
この区間は距離は13.5kmながら、標高差が800mほどあり、最も厳しいところになります。特に不老山への登りは急です。
この区間で役に立ったのはストックでした。疲労がたまって、足は上がらない状態でも、ストックがあれば、体を押し上げられます。ダブルストックは四駆にもなって効率的です。リーダーのNさんはシングルストックですが、1本でも杖にはなるのでよいです。長身のFさんはそもそも足が長いので、ストックがなくても問題なさそうです。Uさんはやはり疲労がたまってきたこともあり、ちょっと遅れ気味になってきました。サポートのKさんと一緒に落ちている木の枝をストック代わりに。私もストックの使い方を少しアドバイスします。
辛い登りを登り切ったら不老山の山頂でした。ゴールが見えてきます。
不老山からは世附峠に下り、逢坂峠を経て、白倉ノ頭への登りに入ります。途中のカヤトの原は見晴らしもよく、気持ちよいです。
白倉の頭を過ぎて、次のピークが湯船山でした。
ゴールが近づいてきますが、Uさんのペースが遅れ気味なのが気になります。Uさんは、Kさんの後をついて登ってきます。頑張りましょう! 最後のチェックポイント8まではもうすぐです。明るいうちに到着できそうです。
いよいよ最後のチェックポイントである明神峠に到着。あとは7kmだけです。このチェックポイントにはカップのスープしかありませんでした。仕方なく、かなり飽きてきたスープをいただく。
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CHECKPOINT 8〜FINISH (7.0 km)
最後のチェックポイントからはコース中の最高地点である三国山への標高差400mの登りに入ります。途中までは車道横のトレイルを進み、いったん車道を渡って、急登に入ります。進行方向左側には富士スピードウェイが見えます。時間は18時半で、だいぶ暗くなってきました。
なんとか周囲がまだ見えるうちに、Nさん、Fさん、私は標高1320mの三国山に到着。
しかし、Uさんがなかなか登って来ません。上がってくるのは他チームの選手です。周囲も暗くなって、夜間走行の準備をして待つことに。じっとしている時間が長くなり、体も冷えてだんだん寒くなってきました。そんな頃に、Kさんと一緒にようやくUさんが登って来ました。
Uさんには悪いのですが、すぐに出発です。ラストスパートと行きたいところですが、ここはゆっくりと行くことします。いったん下って、最後の明神山への最後の登りです。
明神山には多くのチームが休んでいました。山中湖も薄明かりで見えます。
いよいよ最後の下りに入ります。暗くて進行方向がわかりませんが、みんなが進んでいる方向、すなわち薄明かりで見える山中湖に向けて下ります。
この頃にはどのチームのメンバーも膝が笑っていて、慎重に下っています。そんなところをNさんは飛ばします。私も追います。かなり余力が残っています。車道に出たところで、後続を待ちます。すぐにFさんが追いつき、Uさんもさほど遅れずに下りてきました。
後は車道歩きだけと思い、ひたすら車道を進みました。しかし、これは誤りで、標識が途中でないことに気がつく。コースアウトだ。最後に標識を見たところへ戻り、分岐点を確認する。
山中湖畔に出ると、もうゴールは近い。ゴール手前ではAチームの皆さんが待っていました。無事、4人一緒にフィナーレを迎えました。スタートしてから35時間53分でのゴールでした。完走証をもらって、記念撮影。
ゴール会場である東京YMCA山中湖センターで入浴してから、宿泊地の小田急山中湖フォレストコテージに移動。遅い夕食兼打ち上げを行いました。Aチームの皆さんが用意して下さりました。
サプライズもありました。KさんとUさんのご婚約をお祝いして、タルトケーキも用意されていました。初めての共同作業です!
お酒も適当な量でよかった。ここで飲み過ぎてしまうと、明日は起きられない。
翌朝もよい天気です。宿泊したコテージです。
朝食を食べた後に、次のイベントでの再会を約束して、解散となりました。
Zチームのメンバーは、サポートのために借りていたレンタカーで小田原へ戻りました。山中湖からは富士山が綺麗に見えます。まだ十分に滑れそうです。
南アルプスも見えます。右端のピークは北岳で、間ノ岳から農鳥岳への稜線かなと思っていましたが、実際はもっと南にある山が見えていました。正解は右のピークから、荒川岳、赤石岳、笊ヶ岳です。
小田原駅でレンタカーを返却したら、Zチームも解散となりました。KさんとUさん、お幸せに。NさんとFさんも気をつけてお帰り下さい。
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私にとってのトレランは、バックカントリースキーのトレーニングとして始めたため、1人孤独に走るものでした。今回、Oxfam Trailwalkerに参加して、仲間と一緒に走る楽しさを知ることができました。皆さん、どうも有り難うございました。また同じメンバーでレースに参加してもよいなと思いました。
OさんとKさん、サポートどうも有り難うございました。おかげさまで、安心して進むことができました。
そして、今回のイベントに誘っていただいたAチームのYさんには大変感謝しております。私にとっては貴重な経験でした。どうも有り難うございました。次のイベントも楽しみにしております。
また、近いうちに皆さんにお会いできることを楽しみにしております。
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