蓮華温泉・白馬乗鞍岳ツアー
山岳スキー競技大会が終わった後は、湯治がてら蓮華温泉まで行ってきました。
しかし、その帰りにぎっくり腰に。
幸いなことに症状は軽かったので、白馬乗鞍岳までの登り返しと滑走はできました。
以下、その記録です。
【山域】蓮華温泉・白馬乗鞍岳
【場所】長野県・新潟県
【日時】2012年4月9日(月)〜10日(火)
【メンバー】マメゾウムシ
【天 気】 4/9 雪、4/10 晴れ
【コースタイム】
4/9 栂池自然園駅9:50〜天狗原10:49〜振子沢〜蓮華温泉11:45
4/10 蓮華温泉6:57〜振子沢〜天狗原9:51〜白馬乗鞍岳10:43〜天狗原11:04-28〜成城小屋11:36〜栂池高原スキー場11:45
1日目(4月9日)
山岳スキー競技大会があった前日の快晴の天気と打って変わって、この日は朝から雨が降り出していた。とりあえず、蓮華温泉に予約も入れてあることなので、栂池の始発のゴンドラに乗って上がる。栂の森では雨は雪に変わっていた。
ロープウェイには私以外にガイドツアーと思われる2組のパーティーが乗車した。ロープウェイから下車すると、恒例の説明を受け、スキーにシールを付けて出発する。今日のマテリアルは悪雪が予想されるので、センター96mmのカルフストームBCを選んだ。シールは問題のGekkoであるが、すでにラッセルする時期ではないので、トラブルがあれば板を担げばよい。
ガイドツアーはヒヨドリ方面に向かったので、天狗原に向かうのは私だけである。昨日まで履いていた山岳スキー競技用の道具に比べると、テレマークは重く、足に重りをつけているような感じである。上部に上がるにつれて、視界が悪くなる。念のため、GPSも頼りにして進む。
天狗原が近づくにつれて風雪が強くなる。ライチョウがそんな中をトコトコ歩いていた。なんとかGPSのルート案内を頼りに天狗原の祠に着けた。ちょうど蓮華温泉から上がってきたであろう2人のスキーヤーがいた。今日はGekkoは問題なかった。
当初の予定では白馬乗鞍岳の山頂を踏んで、白馬大池経由で蓮華温泉まで行く予定だったが、この風雪の中での稜線歩きは危険である。最短の振子沢を滑走して行くことにする。
ここから振子沢への下降点までは、シールを外して真北に向かえばよいのだが、風雪が邪魔をする。しかし下降点までは目印として旗が立っているので、迷うことはない。途中でボーダー1名とすれ違った。
振子沢へ入れば、ツアー標識だらけなので、もう問題はない。上部はちょっと重めだが、パウダーであった。高度を下げていくにつれて、雪はみぞれに変わり、湿雪重雪の滑りへと変わっていった。
慎重にゆっくり滑っても、出発してから1時間かからずに林道に出た。蓮華温泉ロッジはすぐであった。
蓮華温泉はこれまでに2回来ているのだが、いずれもテント泊まりで、ロッジに泊まったことはなかった。おまけにその時は温泉にも入らなかった。ようやく念願かなっての、温泉宿泊まりだ。この日の宿泊者は私以外は、日本人と外国人の混成パーティー2名、そして外国人パーティー3名であった。他にテント泊のパーティーもいたが、みんな外国人であった。こんなスキーでしか行けないところが、国際色ある場所となっているのは実に不思議な感じであった。
部屋は宿泊者が少ないので個室であった。コタツがあるのは実によい。
さっそく温泉に入り、まったりとした。あとは夕食までお酒を飲んだり、再び湯につかったりして過ごした。夕食は豪華とは言えないが、山小屋としてはまあまあなメニューであった。
日本人と外国人の2人組は、スキーで親不知まで抜けるとのこと。本当は天狗原から稜線通しに行きたかったようだが、今日の悪天で蓮華温泉経由に変更したらしい。明後日の悪天が予想されるので、明日は雪倉岳には登らず、先を急ぐために朝日岳から稜線に出る計画らしい。無事に下山できたかな。
2日目(4月10日)
翌日は見事な快晴の朝でした。去年の5月に滑走した雪倉岳と朝日岳も姿を見せている。
朝食後に蓮華温泉ロッジに別れを告げ、7時前に出発。往路を上り返すことにする。
雪はまだカチカチであった。沢へ入ってすぐに、暑くなってきたので、ウェアを脱ぎ、再びザックを担ごうとしたら、腰に急な痛みが走った。ぎっくり腰を起こしてしまったようだ。中腰でザックを担ごうとしたのが行けなかった。幸いなことに歩けないほどではない。これが歩けないほどのひどい症状だったら、救助要請だったかもしれない。右肩通に加えて、腰痛までも背負うことになってしまった。
とりあえず落ち着いたので、進むことにする。腰に痛みはあるものの、さほどシール登行に支障はなかった。やがて台地状の尾根上に出た。
しばらく進むと振子沢に入る。雪は緩んで、登行も楽になる。テレマークスキー本来の重量にも慣れた。高度を上げていくと白馬乗鞍岳が見えてきた。
ゆっくり登ったので、だいぶ余力が残っている。腰も大丈夫そうなので、白馬乗鞍岳の山頂に登ることにする。栂池ヒュッテに泊まっていたであろう先行者が1名いた。念のためクトーを装着した。その間に2名のテレマーカーが先行した。クトーは快適にしまった雪面をとらえてくれ、快調であった。パウダーの時期には毎回のように剥がれたGekkoも、気温の高い時期ならば大丈夫のようである。
山頂からは天狗原から見て、もっとも右寄りの斜面を滑った。本日最初の白馬乗鞍岳でのシュプールであった。黄砂とストップ雪で快適ではなかったが、斜度があるので、それなりに爽快であった。ぎっくり腰も滑走にはさほど問題はなかった。
天狗原の祠のところでのんびりと休んでいたら、宿泊でお世話になった平田さんが登って来た。白馬乗鞍岳山頂にライチョウ保護の看板設置のお仕事だそうだ。ご苦労様です。
あとはスキー場まで滑るだけ。ストップ雪で快適でなくても、スキー場までは一瞬であった。踵が固定された山岳スキー競技用の道具に比べると、ヒールフリーなテレマークはなんて楽なんだと思ってしまう。
登行と滑走には問題なかった腰痛だが、帰りの運転がつらかった。ずっと同じ姿勢で座っているのはよくなく、車から下りると、腰がまっすぐにならない。右肩痛にしても早く治したいものである。
Comments
こんにちは。
蓮華温泉ではどうもでした。
ブログにご訪問頂きありがとうございました。
あの後は、パートナーが靴づれになったり、荷物が重すぎたりで黒岩平着が17:00過ぎでした。
その後は翌未明より凄まじい暴風雨につかまりました。
晴れたのは翌々日の朝方でした。
ブログ後半もUPしますので、良かったらご覧ください。
リンクを貼らせて頂きました。
今後とも宜しくお願いします。
Posted by: 世話人 | April 17, 2012 01:37 PM
世話人さん、コメント有り難うございます。
この時期に親不知まで走破したのは凄いと思います。
登山詳細図の作成もされているんですね。
私の方も近日中にリンクさせていただきます。
Posted by: マメゾウムシ | April 17, 2012 05:00 PM