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January 07, 2011

年末の鳥海山(湯ノ台から)

年末の鳥海山スキー山行の報告です。

【山域】鳥海山
【場所】山形県
【日時】2010年12月29日(水)~31日(金)

【メンバー】CL S先輩、M先輩、Y先輩、マメゾウムシ
【天 気】 12/29 曇り時々雪、11/30 晴れ後雪、11/31 雪
【コースタイム】
12/29 鳥海高原牧場T字路10:43~林道最初のカーブ12:14~緊急幕営予定地14:58~山雪荘15:30-16:30
12/30 山雪荘7:51~林道終点トイレ11:09-11:15~滝ノ小屋11:40-12:30
12/31 滝ノ小屋7:28~トイレ7:49~山雪荘9:28~鳥海高原牧場T字路10:40-11:30

1日目(12月29日)

12月28日は、講義を終えて、雑用をこなし、午後早めに大阪を出発した。北陸道経由で800kmのロングドライブであるが、途中の徳光ハイウェイオアシスで温泉に入ったりなど、のんびりと運転した。高速を下りて、村上辺りからみぞれ混じりの風雨となった。道の駅「庄内みかわ」で車中泊したが、暴風と雷でほとんど眠ることはできなかった。朝には暴風雪警報が出ていた。

朝には暴風も治まり、一安心。山岳会の先輩達との待ち合せ場所である酒田駅に向かう。東京からの高速バスに多少の遅れは生じたものの、無事、先輩達と合流できた。S先輩の酒田の実家で山へ入る準備をする。車はここに置かしていただけるとのことで、安心である。S先輩の知人に登山口である鳥海牧場まで車で送ってもらう。帰りも連絡すれば迎えに来てくれるとのことで、大変有り難い。

今回のメンバーは私を含めて4人。S先輩とM先輩はスキーはラッセルの道具という伝統的な山屋さん。ただし、Y先輩はスノーシューで、深い新雪でのラッセルに少々不安を感じる。この不安が現実のものとなる。

吹きっさらしの牧場を滝ノ小屋を目指して出発する。
Imgp1419

雪は風でパックされていて重めである。トレースもなく、全員20kgほどの荷を背負っているので、ラッセルはきつく、足取りは重い。5月の駐車地点、すなわち最初のカーブまで1時間半もかかってしまった。そこからは雪がだいぶ軽くなった。ストックもズボーッとほとんどが雪の中に入ってしまう。そのためかスノーシューのY先輩との差があっという間に開いてしまう。スキーの後でもスノーシューは沈んでしまい、苦労しているようである。スキーはトップは沈むほどではないのだが、重荷が堪える。Y先輩との差は開くばかり。

そんな感じなので、予想以上の時間がかかり、この日のうちに滝ノ小屋まで行くのは難しくなってしまった。仕方なく15時となったところで、幕営の準備をすることに。地図的には山雪荘の近くである。山雪荘の鍵は借りていたので、宿泊することはできる。M先輩は設営準備、S先輩はY先輩の迎え、私は山雪荘までどれぐらいあるか偵察に行く。山雪荘は15分ほど進んだところであった。
Imgp1421

テント泊より小屋泊まりの方がかなり楽である。特に荒れた時など。ここは小屋泊まりに変更である。自分の荷をデポし、引き返してS先輩のザックを運ぶ。再び引き返そうとしたところで、S先輩が登ってきた。Y先輩も比較的近くまで来ているとのこと。全員が山雪荘に着いたのは16時半になっていた。

山雪荘はそれほど大きな小屋ではないが、石油ストーブがあり暖かい。トイレも屋内にあり助かる。ビールで乾杯し、快適な夜を過ごすことができた。

2日目(12月30日)

翌朝は晴れていた。天気予報では明日から大荒れになるそうである。疑似晴天だろうか。とりあえずまだ滑ってもいないのだから、滝ノ小屋まで行くことにする。多少荷が減ったとは言え、ペースは前日とかわらず。やはりスノーシューのY先輩との差は開く。途中から鳥海の姿も見えるようになる。
Imgp1424

傾斜が急になり出したところから、林道をショートカットして進む。最後のショートカットで林道終点の駐車場にあるトイレが見えた。もう滝ノ小屋も近い。
Imgp1427

トイレで後続のスキー2名を待つ。今回は待ち時間が長い。やはり全員スキーに熟達していないと東北・北海道の山は厳しいと思う。トイレからはほぼ夏道沿いに進む。少し登って、適当な所から沢を渡り、あとはトラバース気味に進めば滝ノ小屋である。鳥海山の姿も美しい。
Imgp1429 Imgp1430

滝ノ小屋に着くと、単独のスキーヤーも上がってきた。牧場から3時間で上がってきたそうだ。トレースを使えて空身だとこれだけスピードが違う。次回は軽量化をはかる必要を感じる。

荷物の整理を終えて落ち着いたところで、Y先輩の迎えに行くことにする。そのついでに、下山時にホワイトアウトになった時を想定して、林道まで赤旗を立てることにする。沢を渡ったところでシールを外して、滑走に入る。実に軽いパウダーである。あっという間にトイレに出てしまった。ちょうどそこにY先輩の姿を見かける。思ったより早い。スノーモービルが登ってきてくれたおかげで、ラッセルせずに歩けるようになったとのこと。ついでなので、私はさらに下まで滑ってパウダーを堪能する。いやー気持ちがよい。重荷から解放されたのもあるが、実に爽快であった。適当なところで登り返して、S先輩とY先輩に追いつき、一緒に小屋へ戻った。

携帯で天気図を確認すると等圧線が密な強い冬型。山は大荒れになる典型的な天気図である。確かに外の視界は悪くなっていて,雪も降り出している。山の教科書に従うのであれば、即下山するべきだろう。とりあえず赤旗は立ててあるので、林道まで出られれば、迷うことはない。とりあえず今晩はここに泊まり、明日下山することにする。明日下山となれば、持ってきたお酒はもう飲み干すしかない。この晩は寒かったが、盛大な宴となった。

3日目(12月31日)

朝、用を足すために外に出ると10cmほどの新雪。雪は降っているが、風も弱く視界はある。脱出は問題なくできそうである。私の朝食はカレーで、重いものはなるべく減らす。今回は食事は全食各自持ちである。

シールをつけて出発。沢を渡ったところで私はシールを外す。他のメンバーはシールをつけたままトイレまで下った。スノーシューのYさんも下りならば登りほど苦労は無いようである。トイレまでは軽いパウダーをスーッと滑ってしまったが、重荷を背負っての滑りは結構大変である。ザックに体を揺さぶられてしまう。トイレからは本日のメインの林道ショートカットである。重荷なので攻撃的には滑れないが、雪は最高である。スーッと板が進んでくれる。

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ただ、転倒すると重荷と雪が深くて起きれない。まずはザックを外して、それから起き上がる。どうもショートカットから林道に出たところで転けることが多い。段差になっていることが原因だ。先輩スキーヤー2名はパウダー滑走は苦手なようで、なかなか降りてこない。待ち時間が多い滑りである。

山雪荘が近づくと、ショートカットできるところは少なくなり、林道を忠実に下るところが多くなる。Yさんは前日のスノーモービルのトレースのおかげでだいぶ助かっているようである。今日は山雪荘に人が入っていたので、S先輩が挨拶に出向く。「お酒はたくさんあるから泊まっていけ」と勧められるが、下りることにする。途中、登ってきた新潟の3人のパーティーとすれ違う。この天気予報でよく登るなと思うが、その後、天気予報とはだいぶ異なった天気となったので、彼らは登頂できたかもしれない。あとは3人パーティーが付けたトレースの上を行けば、スキーは滑ってくれる。一番乗りで鳥海牧場に到着した。

Imgp1435

遅れて、M先輩、その後にS先輩が到着。Y先輩はさすがにスキーには勝てない。だいぶ遅れて到着。鳥海山荘まで30分ほど歩いて、迎えの車を待つことにする。その間はもちろん生ビールで乾杯。しんしんと雪が降り続いていた。迎えの車で酒田に戻って、まずは温泉に入り、S先輩の実家で宴会。先輩2名は夜行バスで神奈川へ帰ったが、私はそのままS先輩の実家に泊めていただいた。

翌朝の新年は穏やかな天気で、鳥海山が山頂まで見えていました。結果論になるが、下山しなかったならば登れていたかもしれない。もちろん山頂部は晴れていても強風だったかもしれない。今回の寒波は山陰を大荒れにしたが、こちらはその影響がなかったようである。天気の判断はなかなか難しいが、今回の下山という決断は正しかったと思う。たまたまこのような結果になっただけのことである。どんな時でも、このような教科書通りの判断さえしていれば、事故に遭う可能性はきっと低いにちがいない。

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Comments

「自分だけは大丈夫」と思って無理をして遭難した人は数知れずでしょう。
あの強い西高東低の気圧配置の下では、下山が正解だったと思います。
それにしても山小屋にいて携帯から情報が得られるのは心強いことですね。
自分の使っているソフトバンクだったら、まあ無理ですけど。

Posted by: CIMA | January 07, 2011 at 03:21 PM

CIMAさん、いつもコメント有り難うございます。
iPhoneは欲しいのですが、機種変更しないのは、やはり山ではドコモが強いですからね。
山では慎重に行動するのが一番です。

Posted by: マメゾウムシ | January 07, 2011 at 04:26 PM

 こんばんは。

 12月30日に滝の小屋でお会いした、酒田在住の単独山スキーヤーです。
偶然にこのブログを発見しました。嬉しいです。

 さすがにベテラン揃いだけに、的確な判断でしたね。
元旦の朝の晴天には私も驚きましたが、10時には雲に隠れていました。
河原宿から上は猛吹雪となったハズです。

 まぁ、1月の鳥海山は滅多に晴れなくて、今年の場合だと一日中
晴れた日は皆無でした。登頂できる機会としては2月21日が最初。
標高は大したことありませんが、冬季はなかなか厳しい山ですね。

 それにしても、テレマークの華麗な滑りを拝見したかったです。

Posted by: ファーマー佐藤 | April 14, 2011 at 09:35 PM

ファーマー佐藤さん、どうもです。
いやー、単独でスピーディーな登行には驚きました。
2月に登頂したのもさすがですね。

春には3年連続で通っている鳥海山ですが、さすがに冬季の鳥海山は甘くはないですね。

そちらは地震の影響はいかがでしょうか?
冬の鳥海にはリベンジのためにまた行きたいと思います。

Posted by: マメゾウムシ | April 15, 2011 at 03:09 PM

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