« 表現型可塑性研究が進むべき方向は? | Main | 忘年会 »

December 22, 2005

生態学会企画シンポ

寒波が来ている影響で、大阪でも雪が降りました。朝から降り始め、途中、日が差したりしましたが、今もぱらついています。大阪で雪が降るのは、山間部を除けば珍しいことですが、今年は12月でありながらこれだけ寒い日が続くのは異常です。7年ぶりに、北海道でポスドクをしていた時に冬に来ていたコートを着ました。それでも雪が積もることはないでしょう。

今晩は研究室の忘年会です。こういう寒い日に酔っぱらって外で寝てしまうと、いくら大阪でも危険かもしれません。泥酔しないように気をつけます。

本日も相変わらず生態学会大会企画委員会関係のメール対応に追われています。そんな中、研究関係のメールもありました。1つはカツラくんからで、これからの研究計画についてです。もう1つは先日、Environmental Entomologyに再々投稿した論文の正式受理通知でした。Environmental Entomology程度でも受理は嬉しいですね。今日はお祝いで飲むぞという感じになります。おっと気をつけねば。研究者はやはり研究から刺激を受けないといけませんね。

生態学会シンポジウム企画部会では来年3月の新潟大会で企画シンポを2件企画しました。そのうちの1件は英語シンポで、海外から2名の研究者を招待して講演していただく予定です。そのシンポのタイトルは「Biological invasions as natural experiments of evolutionary processes」です。外来種の研究というと保全の話題ばかりです。内容もあまり科学的でなく、「外来種が入ってきた!大変だ!どうしよう!」という程度のものが実に多いです。当然ながら、我々のシンポはそのような内容ではありません。純粋に進化生態学のシンポです。「外来種こそ進化の野外実験に適した材料である」ということをアピールする内容です。これはまさに日本の外来種研究に欠けているところです。どうぞ内容をご期待下さい。

企画シンポで招待する外国人の1人は、Scott Carrollというカメムシの研究者です。その彼が学会終了後もしばらく日本に滞在してカメムシの採集をしたいと言っています。「彼を呼ぼう」と最初に言いだしたのは私でしたので、私が責任を持って彼の日本での採集旅行をアレンジするつもりです。今日はようやく彼にその件についてメールを打つことができました。雑用を理由に後回しにしていました。吉田さん、ごめんなさい。

せっかくですから、Scott Carrollを紹介しておきます。私が彼の名前を最初に知ったのは、院生であった1992年にEvolutionに出た以下の論文からです。
Carroll, S. P. and Boyd, C. (1992) Host race radiation in the soapberry bug: natural history with the history. Evolution 46: 1052-1069.
フウセンカズラという植物の種を吸汁するカメムシが外来寄主に寄主シフトしたことによって、口吻の長さが進化的に変化したという話しです。植物は果実の中に種子があるわけですから、種子から吸汁するカメムシの口吻の長さは重要です。口吻が長すぎれば操作が大変ですし、短ければ種子まで届きません。博物館にあるカメムシの標本は、口吻の長さが外来寄主の侵入から20〜50年で進化したことを示唆していました。この論文を読んだときには実に感動したものです。今でも、野外で自然選択によって進化が起こった例として講義で用いています。皆さん、生態学会新潟大会での企画シンポにぜひご期待下さい。

|

« 表現型可塑性研究が進むべき方向は? | Main | 忘年会 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/80345/7777007

Listed below are links to weblogs that reference 生態学会企画シンポ:

« 表現型可塑性研究が進むべき方向は? | Main | 忘年会 »