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December 31, 2005

大晦日に実家

昨晩の10時35分に堺の自宅を車で出て、近畿道、名神、東名と高速道路を乗り継ぎ、今朝の9時30分に神奈川県川崎の実家に着きました。
道中は制限速度をなるべく守り、仮眠などの大休止をとったりで、比較的のんびりと走りました。
大阪から名古屋にかけては小雨模様で、途中の彦根あたりには結構雪が積もっていました。
静岡県に入ると星が見えだし、見事な日の出を見ることができました。
自宅から実家までは550kmほどですが、この距離でも結構気候が変わるものです。
日本の生物の多様性はこの気候条件の多様性に依存しているのかもしれませんね。
富士山も綺麗に見えました。
例年よりかなり雪が少ない感じがしますが、南側はこんなものでしたっけ?
院生の頃は毎年のように、12月は富士山で雪上訓練と山頂アタックをしたことを思い出しました。
南米最高峰のアコンカグアに遠征する前にも毎週のように登っていました。
富士山には合計20回以上は登っているはずですが、久しぶりにまた富士山に登りたくなってしまいました。
ちょうど学生たちも富士山には登りたがっていますので、来年は夏シーズンに研究室で富士登山ツアーでも行いたいと思います。

今晩は格闘技で年越しです。
それではよいお年をお迎えください。

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December 30, 2005

季節適応としての昆虫の表現型可塑性

28日に仕事納めしてからは自宅に引きこもっています。
とりあえず、仕事納めまでに、来年度の講義のシラバスと生態学会新潟大会で行うシンポジウム講演の要旨の作成を終えることができました。
卒論の初稿も無事、学生から受け取ることができました。
卒論の出来具合で、こちらの負担が変わってきますが、なんとか1月7日までにはコメントを添えて返却したいところです。

ついでですので、生態学会新潟大会で私が行うシンポジウム講演の要旨を公開しておきます。
シンポジウム名は「表現型の可塑性:その適応的意義の探求(企画責任者:入江貴博(九州大学理学部)・岸田治(北海道大学大学院水産科学院)・工藤洋(神戸大学理学部))」です。
発表は世古さんと共同で行います。
世古さん、要旨へのコメントどうも有り難うございました。

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季節適応としての昆虫の表現型可塑性

o石原道博(大阪府立大学大学院理学系研究科)・世古智一(近畿中国四国農業研究センター)

 表現型可塑性は昆虫では翅多型や季節型および光周期による休眠誘導などの現象として一般的に知られている。これらの可塑性は異なる季節に出現する世代の間で見られ、季節的に変動する環境条件に多化性の昆虫が適応した結果、進化したと考えられている。しかしながら、これまでの研究は、これらの可塑性が生じる生理的メカニズムについて調べたものばかりが目立ち、可塑性の適応的意義まで厳密に調べた研究はひじょうに少ない。表現型可塑性に適応的意義があるかどうかを明らかにすることは、表現型可塑性の進化や維持コストを考えるうえでも重要なことである。
 本講演では、イチモンジセセリとシャープマメゾウムシの2種の多化性昆虫を対象に、世代間で見られる表現型可塑性が季節的な環境変化に適応したものであることを示す研究例を紹介する。イチモンジセセリでは、秋に出現する世代のメス成虫は春及び夏に出現する世代のメス成虫に比べてかなり大きな卵を産む。また、この世代が野外で遭遇する日長・温度条件下で幼虫を飼育すると、他の世代のものよりも大卵少産の繁殖配分パターンを示す。シャープマメゾウムシでは、春に出現する越冬世代成虫は繁殖よりも寿命を長くする方向に、夏や秋に出現する世代の成虫は寿命よりも繁殖に多くのエネルギーを配分している。これらの表現型可塑性は、世代間で生活史形質間のエネルギー配分量の割合が変化するものであり、寄主植物のフェノロジーおよび寄主植物の質の季節変化に対する適応に深く関与していると考えられる。これらの研究例を含めて、季節適応としての昆虫の表現型可塑性に関する研究が今後向かうべきところはどこかについて議論したい。
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今日の夜から実家へ車で帰省します。まずは私の神奈川県川崎の実家へ2泊、その後、かみさんの実家へ2泊して戻る予定です。行きは東名で、帰りは中央道の予定で、できれば帰りにスキー場にでもよることができればと考えています。

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December 27, 2005

年末の詰め

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いよいよ明日で仕事納めです。
なんと私のところは29日以降は暖房も入らなくなってしまいます。
仕事はまだありますが、後は自宅での作業となります。
年明けまでにしなければならない仕事はとりあえず、以下になります。

レポートの採点
 講義で1課題、実験が2課題
来年度のシラバスの作成
生態学会の講演要旨の作成
卒論初稿の添削

この中で一番大変なのは卒論の添削です。
毎年そうですが、この初稿というのはスタイル、文章、構成すべてにおいて論文と呼べるレベルでは大抵ありません。
どういう方向でコメントすべきかいつも困ってしまいます。
卒研生には明日までに卒論の初稿を提出してもらうことになっていますが、果たしてどのようなレベルだろうか。
とりあえず、現在は必死で作成しているようです。

来年は生態学会大会企画委員会シンポジウム企画部会に4名追加補充がされる予定です。
当初は企画シンポジウムの企画だけしていればよいのかと思い、安易に引き受けてしまいましたが、実際には企画シンポの企画だけでなく、公募シンポの受付から採否およびプログラムの作成までと結構な作業量です。
これでは大阪大会実行委員会の時とさほど変わらない負担です。
とりあえず、4名が補充されると、企画シンポ・公募シンポ。自由集会と分業できるので、だいぶ負担は少なくなるでしょう。
その4名の候補者も決まりました。
あとは引き受けていただけるかどうかですが、ぜひよろしくお願いします。

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December 26, 2005

年賀状

週末に年賀状作成を行いました。
年賀状を出すのは面倒ですが、受け取るのは嬉しいものです。
1年に1回の年賀状のやり取りだけで続いている人間関係もあります。
なかなか良い文化だと思います。

かつては一枚一枚手書きでしたが、枚数が多くなるにつれて、写真屋印刷となりました。
今では写真屋印刷に匹敵するぐらいにインクジェットプリンターがよくなったこともあり、年賀状作成ソフトで作成した年賀状をプリンターで打ち出すだけとなりました。
これで年末に費やす時間的コストは1日だけで済みます。
あとはレポートの採点や卒論の添削に専念です。

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December 23, 2005

忘年会

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昨晩は研究室の忘年会でした。
bounenkai20051次会の参加者は現所属の学生+来年入ってくる予定の学生+卒業生+私の家族です。
料理は鍋を除けば、揚げ物、肉と、高脂血症には好ましくない料理が中心でした。
ここでは鍋を中心に食し、生ビール3杯と日本酒少々を飲みました。
当然、この後は2次会、こちらでは寒ブリや鯛の薄造り、地酒のたぐいを堪能できました。
おかげで今日の午前中は二日酔いで、祝日ということもあり、のんびり過ごしています。

今年1年を振り返ってみると、私にとっては悪い出来事が多かったのですが、外部から意欲のある学生が大学院を受験してくれるようになったりなど、研究室自体は様々な面で良い方向に向かって動き始めたという感じがします。
来年は研究を中心とした研究室として新たなスタートを切れることでしょう。
希望に満ちた新年を迎えられそうです。

おっと、まだ今年は1週間残っている!


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December 22, 2005

生態学会企画シンポ

寒波が来ている影響で、大阪でも雪が降りました。朝から降り始め、途中、日が差したりしましたが、今もぱらついています。大阪で雪が降るのは、山間部を除けば珍しいことですが、今年は12月でありながらこれだけ寒い日が続くのは異常です。7年ぶりに、北海道でポスドクをしていた時に冬に来ていたコートを着ました。それでも雪が積もることはないでしょう。

今晩は研究室の忘年会です。こういう寒い日に酔っぱらって外で寝てしまうと、いくら大阪でも危険かもしれません。泥酔しないように気をつけます。

本日も相変わらず生態学会大会企画委員会関係のメール対応に追われています。そんな中、研究関係のメールもありました。1つはカツラくんからで、これからの研究計画についてです。もう1つは先日、Environmental Entomologyに再々投稿した論文の正式受理通知でした。Environmental Entomology程度でも受理は嬉しいですね。今日はお祝いで飲むぞという感じになります。おっと気をつけねば。研究者はやはり研究から刺激を受けないといけませんね。

生態学会シンポジウム企画部会では来年3月の新潟大会で企画シンポを2件企画しました。そのうちの1件は英語シンポで、海外から2名の研究者を招待して講演していただく予定です。そのシンポのタイトルは「Biological invasions as natural experiments of evolutionary processes」です。外来種の研究というと保全の話題ばかりです。内容もあまり科学的でなく、「外来種が入ってきた!大変だ!どうしよう!」という程度のものが実に多いです。当然ながら、我々のシンポはそのような内容ではありません。純粋に進化生態学のシンポです。「外来種こそ進化の野外実験に適した材料である」ということをアピールする内容です。これはまさに日本の外来種研究に欠けているところです。どうぞ内容をご期待下さい。

企画シンポで招待する外国人の1人は、Scott Carrollというカメムシの研究者です。その彼が学会終了後もしばらく日本に滞在してカメムシの採集をしたいと言っています。「彼を呼ぼう」と最初に言いだしたのは私でしたので、私が責任を持って彼の日本での採集旅行をアレンジするつもりです。今日はようやく彼にその件についてメールを打つことができました。雑用を理由に後回しにしていました。吉田さん、ごめんなさい。

せっかくですから、Scott Carrollを紹介しておきます。私が彼の名前を最初に知ったのは、院生であった1992年にEvolutionに出た以下の論文からです。
Carroll, S. P. and Boyd, C. (1992) Host race radiation in the soapberry bug: natural history with the history. Evolution 46: 1052-1069.
フウセンカズラという植物の種を吸汁するカメムシが外来寄主に寄主シフトしたことによって、口吻の長さが進化的に変化したという話しです。植物は果実の中に種子があるわけですから、種子から吸汁するカメムシの口吻の長さは重要です。口吻が長すぎれば操作が大変ですし、短ければ種子まで届きません。博物館にあるカメムシの標本は、口吻の長さが外来寄主の侵入から20〜50年で進化したことを示唆していました。この論文を読んだときには実に感動したものです。今でも、野外で自然選択によって進化が起こった例として講義で用いています。皆さん、生態学会新潟大会での企画シンポにぜひご期待下さい。

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December 21, 2005

表現型可塑性研究が進むべき方向は?

今日は1限に講義がなかったので、のんびりと出勤です。午前中は相変わらず生態学会大会企画委員会関係のメールの対応に追われる。そろそろ新潟大会のプログラム原稿を印刷所に入稿する時期で、原稿の最終チェックなどに追われました。

大会企画委員会はシンポジウム企画部会を強化するために、この部会の人員を現在の3人から7人に増員する予定です。企画シンポの企画、公募シンポと自由集会の受付、プログラム原稿の作成、データの管理などさすがに3人ではしんどい仕事でした。7人になれば、分業ができますので、だいぶ楽になりそうです。生態学会の現状に憂えている若手研究者の皆さん、企画シンポや公募シンポの内容やあり方を一緒に検討しませんか?今日のメールでは候補者が何人かあがっておりました。

このようなメールのやり取りや雑用だけでもう夕方です。なんとか夕方に論文を読む時間が取れました。読んだのはTREEの最新号に掲載された表現型可塑性研究についてのレビュー「Miner, B. G. et al. (2005) Ecological consequences of phenotypic plasticity. TREE 20: 685-692」です。

先日にもTREEの9月号に掲載されたPigliucciの表現型可塑性研究についてのレビューを読みましたが、私にとってはMinerらのレビューの方が実に有益な内容でした。Pigliucciは、表現型可塑性研究者であれば誰でも考えられるこの研究の方向性を、毒舌とともに主張しただけです。読んでいてちょっと不快でもありました。一方、Minerらは、表現型可塑性研究者が重要でありながらこれまであまり注目してこなかったテーマをズバッと指摘しており、実に読んでいて気分がよいものでした。

これだけではあまりに内容が抽象的なので、簡単にMinerらの論文の内容を紹介しておきます。生物個体に見られる表現型可塑性が生物間相互作用あるいは環境との相互作用を変えるというものです。当然、その変化は個体群および群集あるいは生態系にまで影響が及ぶと考えられます。表現型可塑性の影響は直接効果だけでなく、他の生物種を介して間接的に影響を及ぼす場合もあります。たとえば、ヤナギ類は撹乱や激しい食害にあうと、シュートを再成長させて新しい葉を出すという可塑的反応を示しますが、この反応が植食性昆虫の個体群動態に影響し、さらには捕食者の個体群動態、すなわち群集全体の動態に影響が及ぶと考えられます。

とかく最近の進化生態学では、ほとんどの研究者が、将来の方向性として、研究対象である形質(表現型可塑性)を支配する遺伝子の探索や遺伝的基盤の解明と主張する。ミクロの方向ばかりに目を向けている。ところがMinerらは目を向けている方向が逆である。よりマクロな方向で将来の発展を考えているのである。このような視点はほとんどの進化生態学者に欠けているのではないだろうか。この論文を読んでいて、実に目から鱗が取れるような思いであった。

私は表現型可塑性の研究に取り組む一方で、最近では生物間相互作用や間接効果などの研究も行っていました。しかしながら、この両者を統合した研究を行うところまではまったく考えが及びませんでした。やはり雑用に追われてばかりいると視野が狭くなってしまいます。うっかりしていたという感じです。これはまさに私がこれから行うべきテーマと強く思いました。このような研究はまだ少ないことからも、うまくいけば一発当てられる可能性はかなり高いでしょう。

当面のところ解決すべき問題は、以下です。
1. 表現型可塑性が生態的パターンおよび個体レベル、個体群レベル、群集レベルのプロセスを本当に変えるものか?
2. 実験デザインをどう立てるか?

おそらく2が一番の問題です。この研究を行うのにふさわしい実験材料と実験デザインをしばらくは考えてみたいと思います。

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December 20, 2005

性の進化

本日は今年最後の講義です。来週は休講です。

中百舌鳥キャンパスで「生物学2」の講義です。対象は1年生で、教養課程の生物学です。とにかくマクロ生物学の面白さに触れてもらうということで、進化生物学のトピックを毎回取り上げて講義しています。

今日のテーマは「性の進化」です。なぜ有性生殖が進化し、それも2つの性だけがなぜ進化したのかを説明しました。単位時間あたりの増殖率だけを考えると有性生殖よりも無性生殖の方が有利です。有性生殖にはコストもあります。繁殖相手を捜す必要性、減数分裂の手間など。にもかかわらずウイルスを除くほとんどの生物は有性生殖をします。細菌でさえ、接合という有性生殖をします。

有性生殖の特徴は、減数分裂およびその際に生じる組み替えによって、子の遺伝的多様性が高められるという点です。無性生殖では子は遺伝的には親と同じクローンです。突然変異が生じれば親とは遺伝的に異なることになりますが、それでも子の遺伝的多様性は有性生殖にははるかに及びません。子の遺伝的多様性を高めることが有性生殖の利点なのです。

では、なぜ子の遺伝的多様性が高いことが利点なのでしょうか? まずは環境が変化したときに適応進化で対応できる点です。自然選択による適応進化が起こるためには遺伝的変異が必要です。遺伝的変異の大きさは適応進化の速度に比例します。子の遺伝的多様性が高いほど、環境が変化しても、進化によって速やかにその環境に適応できるのです。

もう一つは寄生者への対応です。寄主(寄生される側)は寄生者に比べると、世代時間が長いなどで単位時間あたりの増殖率が劣るものです。そうなると寄生者の方が進化速度が速くなることからも、寄生者は寄主に適応してしまいます。一方、寄主は寄生者に対抗できる性質を進化させられず、一方的に寄生者にやられてしまうことになります。これを打開する策が有性生殖なのです。有性生殖により子の遺伝的多様性が高められ、寄生者の進化速度に負けないぐらいまで寄主の進化速度が速くなるのです。

では、なぜ性はオスとメスの2つしかないか?  これは卵と精子(配偶子)の大きさと数との関係で説明できます。生物個体が繁殖に使えるエネルギーには限りがあります。卵のような大きい配偶子を作ると、その分、数は減ります。一方、たくさんの配偶子を作ると、1配偶子あたりのサイズは小さくなってしまいます。大きい配偶子の利点は、栄養分が増えたことによる生存率の上昇です。一方、小さな配偶子の利点は、数の増大による異なる配偶子への遭遇確立の上昇です。中ぐらいの大きさの配偶子は、生存率の上昇および遭遇確立の上昇という点で中途半端です。中途半端な配偶子は当然進化しません。そのような理由で配偶子は精子と卵という2極化へ進化したのです。そして精子を作るのがオス、卵を作るのがメスということで、2つの性が進化したわけです。

学生の皆さんわかりましたか?

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December 19, 2005

新潟へ行ってきました

 新潟に行ってきました。大寒波が来ていましたが、無事に飛行機が飛び、予定通りに生態学会大会企画委員会と大会実行委員会の合同会議に参加して戻ってくることができました。以下はその記録です。

12月17日
 アンコウ鍋を食べに、もとい、新潟での会議に参加するために伊丹空港に向かう。今年一番の大寒波がやってくるということだったが、時間通りに離陸。伊丹からは私の他に難波さん、中静さん、生態学会事務局より2名が一緒に乗り込んだ。

 1時間ほどで新潟空港に着陸。一応、新潟は雪で真っ白になっていたが、なんと雨であった。大寒波は今夜あたりからやってくるようだ。空港へは新潟大の箕口さんが迎えに来てくれていた。

 札幌からの斉藤さんの到着を待つ間、中静さんと難波さんと私の3人で、地ビールのスワンレイクビールを飲む。私が飲んだポーターは真っ黒い色で濃厚であったが、フルーティー感もあり、結構うまかった。やがて斉藤さんが到着して、箕口さん運転の車で生態学会大会が行われる朱鷺メッセへ向かう。

 朱鷺メッセに到着して、まずは展望ロビーに行く。新潟市内が一望できる。天気が良ければ飯豊連峰も見えるそうだ。我々は昼食を食べていなかったが、学会会場で売る弁当の試食コンペがあるといので、それまで我慢することにする。

 合同会議はまず会場見学から始まった。大阪国際会議場なみの立派な会場である。なんと自治体からの補助で会場費はカバーできるそうである。地方都市は自治体からの補助という点では恵まれている。その点、大阪などの大都市は、常になんらかの会議があるため、補助金はほんのわずかか、まったくないかである。新潟大会は事前登録者も多く、予算面ではかなりの黒字になりそうとのこと。

 次は弁当の試食コンペ。会場の近くには昼食を食べられるお店があまりないとのことで、弁当の販売を行う予定。候補会社は3つで、それぞれから500円と1000円の弁当が届いていた。早速試食、昼食を食べていなかったせいか、つい食べ過ぎてしまった。圧倒的多数の意見で1社が選ばれた。ただ、500円と1000円の差があまりなく、500円と1000円の弁当を並べて売ると、1000円の弁当は売れないのではないかと思う。

 それからEAFES関係の確認事項を詰める。オープニングやクロージングの式次第、留学生アルバイトの配置など。そして生態学会大会の確認事項を詰める。各部会長からの報告。企画シンポ・公募シンポ・自由集会についてはシンポジウム企画部会の私が報告した。企画シンポの内容について簡単に紹介し、日程などについて報告を行った。大会企画委員会、EAFES実行委員会、新潟大会実行委員会の連携が実にうまくいっており、全て順調に進んでいるという感じであった。

 会議は17時半には修了。ホテルは新潟大会実行委員会に取っていただいたニイガタステーションホテル。インターネットが使えないのが不便であるが、朝食込みで4650円は安い。

 懇親会はホテルの道路を挟んで向かいにある「味どころ金剛」で行われた。メニューは楽しみにしていたアンコウ鍋。失敗は弁当コンペで食べ過ぎてしまったことである。味にはそれほどインパクトを感じられず、あまりお腹にも入らなかったのが残念であった。その分、新潟の地酒には堪能できた。八海山、〆張鶴などを堪能した。2次会は蕎麦屋で、名物のへぎそばと越の寒梅を堪能した。ホテルに戻ったのは23時半であった。以下は懇親会ででた話題。

泣きはダメよ。
 今回の大会は締切等を厳しくし、妥協はしない方針。泣いてもダメ。なんと国際哺乳類学会では受付で泣いた者がいたそうである。泣いた場合は我々も一緒に泣いてあげます。

我々は
 東大のS先生は、自分の意見でしかないのにもかかわらず、「我々は」と言う。「我々」はどうやら1人らしい。

12月18日
 若干、寝不足気味で起床。朝食を食べて、9時ちょっと前ぐらいに紙谷さんと箕口さんが車で迎えに来てくれた。この時は吹雪いていた。まずは懇親会場の見学。会場はホテルオークラという一流ホテル。ここはいいです。実は今年、京都ホテルオークラに泊まったことがあります。懸賞で当たったからです。5000円のビジネスホテルとはだいぶ違います。実に快適でした。ホテルオークラ新潟もなかなか立派です。外国人招聘者はここに泊まらせてくれるそうです。懇親会では鏡割りを行って、地酒が振る舞われる予定。久しぶりに関島さんにも会った。彼とは院生の時からの付き合いであるが、実に7年ぶりであった。

 懇親会場見学の後は、朱鷺メッセで昨日に詰められかった事項について詰めた。懇親会の式次第。外国人招聘研究者の予算のこと、プログラム・要旨集原稿の締切など。エコカップ(フットサル大会)は23日に行われます。これで会議は終了。

 新潟はラーメンも割においしいということで、昼食は会場近くのラーメン屋でとる。鰹のだしが効いたあっさり味である。問題は飛行機が飛ぶかどうか。県外へ向かう高速道路およびJRは不通とのこと、風は強いが、晴れ間が見える。どうやら寒波の影響は山間部だけのようである。空港へは紙谷さん、箕口さんに送ってもらう。途中、新潟ふるさと村にもよっていただき、正月用のお酒も購入することができた。空港では越後ビールを飲んだ。時間通りに飛行機も飛んでくれた。

 寒波の影響で不安ではあったが、実行委員会の皆さんのおかげで、実に快適な会議でした。どうも有り難うございました。

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December 16, 2005

大掃除

 昨晩は組合の忘年会でしたが、2次会に行かずに早い時間に家に帰りました。これも新潟で思いっきり飲むために、力を温存しておくため。ところが、朝メールをチェックすると、「明日からかなり強い寒波が襲来、ひょっとしたら交通機関が麻痺するかも」というメールが新潟大の紙谷さんから届いていた。アンコウ鍋が遠のく、いや、明日の新潟での生態学会大会企画委員会と大会実行委員会との合同会議に参加できなくなるかもしれない。とにかく明日飛行機が飛ぶことを前提に午前中は資料作りに追われる。

 13時半ぐらいから年末の大掃除を行いました。基本的に1年に1回しか掃除していませんので、実に汚いところが多い。机の上は書類で埋まっている。まずは、いる書類といらない書類を分別。そうしているとこれまで捜しても見つからなかった様々なものが次々と発掘される。1時間半ほどをかけて、見違えるほどではないが、だいぶ研究室がきれいになった。 すっきりした部屋でお茶を飲んで学生と語らうのは実によいです。本来であれば1週間に1回ぐらいは掃除をすべきか。どうも汚くてもあまり気にならない達なので。

 大学院受験を希望する外部の学生の訪問がありました。きれいな部屋で迎えることができたのは幸いです。さっそく卒業研究の話しを聞く。ネガティブなデータである。「切り口を変えるべきでは」とアドバイスをする。所詮は卒業研究のレベル、その内容よりも、本人の研究をする能力、すなわち研究者としての将来性を把握する方が重要である。いろいろと話しをするなかで、適切な指導さえすれば将来伸びるタイプのように思えた。ぜひ合格してほしい。

 新潟大の紙谷さんより、「明日の午前中はなんとか天気が持ちそうです」とメールが来る。とりあえず欠席となってもよいように、会議の資料だけは前もって紙谷さんに送っておいた。はたして明日はアンコウ鍋が食べられるだろうか?

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December 15, 2005

大学生の精神的未熟さと大学の将来は?

 本日も1限に講義です。対象は大阪女子大3年生で、専門でない「保全生物学」の講義です。今日は、遺伝的浮動などの進化生態学的な話しにうまく持って行き、とりあえず終了。果たして学生達は理解できただろうか? わからなかったら質問にきてくださいね。とりあえず今週も火曜日から3日連続で1限が続く講義が終わりました。やれやれという気持ちです。

 講義終了後は週末に新潟である会議の資料作りをし、昼食後は、忙しくてなかなか読めないでいた論文「Pigliucci (2005) Evolution of phenotypic plasticity: where are we going now? TREE 20: 481-486」に目を通しました。内容は、「表現型可塑性の進化」についてのレビューで、最近の研究成果についてうまくまとめられていて勉強にはなりましたが、それほどのインパクトはありませんでした。

 今晩は組合の忘年会です。実は1週間アルコールを断っていました。一応、健康のため、なにか催しがあるとき以外はアルコールを控えるようにしています。今日の一杯はきっとうまいことでしょう。

 ここで話題をごろっと変えます。最近、小学生の女の子を狙った犯罪が続いています。幼い娘を持つ親として人ごとではありません。自分の娘がそのような目に遭ったらと思うと、とても許せないことです。先日の事件では犯人の塾講師がなんと大学生でした。大学教員としても見過ごすことができない事件です。その大学生は、そのようなことを起こしたら、いったいどういう事態になるかを冷静に判断できなかったのでしょうか? 

 マスコミでは最近の大学生の精神的未熟さが問題とされていましたが、大学生の精神的未熟さは確かに今の日本の大学が抱える大きな問題だと思います。学生と普段接していると、本当に20歳を過ぎた大人かと思うほど、学生の行動や発言が幼いのをよく目にします。自己中心的(わがまま)な行動や主張、冷静・客観的に物事を判断できない、自分の力で問題を解決できない、政治や社会に関心なしなどは、今の学生には別に珍しいことではありません。それだけでなく、ちょっとした試練さえも乗り越えられず、簡単に挫折してしまう。これは少子化が進み、子どもを大事に育てるようになった背景も関係しているかもしれません。なかには甘やかされてわがままに育ってしまう子もいるでしょう。大学はそのような学生の性格面・生活面での指導まですることにならざるを得ないのでしょうか? 

 人員削減、独立行政法人化などで教員の負担は大きくなるばかり、にもかかわらず研究成果等の業績は求められる。ここまで学生の面倒を見ることになると、大学教員はスーパーマンでない限りできる仕事ではない。これではますます日本の大学は世界との差が大きくなってしまうだろう。やはり教員の増員、あるいは学生指導を専門にするポストの配置は必要ではないだろうか? ポスドク問題解決のためにも、これからも続くと思われる人員削減をなんとか止めるすべはないだろうか?

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December 14, 2005

種間競争

 朝、8時半に研究室に来てメールをチェックすると、ひじょうに嬉しい知らせがありました。先日、Environmental Entomologyに再投稿したrevised論文が、些細な改訂でアクセプトという知らせです。これで久しぶりに第1著者での論文が出ます。

 今日も1限が講義でした。大阪女子大最後の学生へ「生態学2」の講義で、今日の話題は「種間競争」です。種間競争と言えば、まずはニッチの説明です。ニッチとは、ある種がその個体群を維持することができる環境要因や生活資源の範囲のことをいいます。理論的には、ニッチが同じくする2種は種間競争のためどちらかが絶滅してしまいます。ところが自然界ではニッチが同じと思われる生物種が共存している姿を結構見かけます。このような現象はニッチの分割で説明できます。2種が出会った場合にどちらかが行動的に相手を避ける、あるいは種間競争の結果、餌資源の分割を促進する形態の進化が起こるなどです。今日はなんとか切りのよいところで講義を終えることができました。

 講義後は、アクセプト通知があった論文の些細な点を直し、昼食後にさっそくオンラインで再々投稿しておきました。とりあえずこれは一段落です。次は、Oecologiaにrevisedでリジェクトされてから、かなり長い期間放置していた論文を、いい加減そろそろ書き直してどこかに投稿することです。

 ところがそのような時間は大会企画委員会関係のメールへの対応でなくなってしまいます。あっという間に夕方になってしまいました。しかし、講演やシンポ・自由集会の申込締切が過ぎた後でも、いろいろと変更したいとかわがままが実に多いです。シンポジウム企画部会もだいぶストレスがたまっていますが、プログラム部会の皆さんもかなりいらいらしているようです。週末の新潟での合同会議の懇親会は、みんな爆発して大荒れになるかもしれません。

 昨日書き忘れたことですが、ここ最近、研究室ホームページの更新をかなり行いました。早速、その効果が現れました。昨日、他大学の学部生から大学院受験を前提とした研究室見学の問い合わせがありました。研究室のホームページを充実させることは、外部から学生を獲得するうえで結構重要かもしれません。

 そろそろ今日は限界です。生態学会新潟大会関係のことで頭が膿んできました。早いですが、今日はメールへの返事をしたらもう仕事を終わりにします。

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December 13, 2005

中立説

 本日の1限は中百舌鳥キャンパスで「生物学2」の講義でした。その講義の中で、「故木村資生博士の中立説」を取り上げました。中立説は、分子レベルでみられる変異の大部分は適応的に有利でも不利でもなく、自然選択に対して中立であるというものです。選択に対して中立でも、そのような遺伝子の頻度は偶然によって変化します。現代進化学では、集団中の遺伝子頻度の変化を進化と定義していますので、この偶然による遺伝子頻度の変化も進化です。この現象は遺伝的浮動と呼ばれます。自然選択による進化はより適応度の高い表現型を支配している遺伝子の頻度を高めますが、遺伝的浮動による変化はランダムで予測ができません。

 講義でなぜ中立説を取り上げたかというと、中立的な遺伝子の固定率によって生物種間の系統関係の推定ができることを紹介したかったからです。中立的な遺伝子の固定率(進化の早さ)は、特定の遺伝子に注目すると、どの生物でも大体一定の速さであることがわかっています。つまり中立的な遺伝子の固定率は時間に比例し、分岐時間が長い2種ほどその違いが大きくなります。このため、中立的な遺伝子の固定数を進化の時間を測る時計(分子時計)として使うことができるのです。

 ここで注意ですが、中立説はダーウィンの進化論を否定するものではありません。現実の生物個体群における進化(遺伝子頻度の変化)には、自然選択と遺伝的浮動の両方が常に働いているのです。どちらも現代進化学を支える重要な柱です。

 さて、中立という状態は表現型レベルでも起こるものと思われます。あってもなくても適応的に有利でも不利でもない形質。何が思い浮かびますか? 人だったら尾てい骨あたりでしょうか、あるいは虫垂? そのような形質には自然選択が作用していない以上、おそらく突然変異が蓄積するなどしてかなり大きな変異が存在しているのではないでしょうか。確かに適応的に重要な形質に変異が少ない(遺伝率が小さい)ことは知られていますが、果たして中立的な形質について変異の大きさをきちんと調べた例はあるのでしょうか? 

 これは自分の研究の宣伝になりますが、私はそのような研究をしておりました。これは以前に話題にした表現型可塑性とも関連があるのですが、昆虫の季節的な表現型可塑性(環境条件の違いによって世代間で表現型を変える)は、その昆虫が多化性(1年に2世代以上)の場合のみに見られる現象ですが、分布の北限で1化性(1年に1世代)になったらどうなるでしょうか?  世代間で表現型をスイッチさせる必要がなくなりますね。つまり表現型可塑性という性質が必要なくなるわけです。表現型可塑性に維持コストがあれば、そのような性質を維持し続けることは、維持しないことよりも不利になります。つまり表現型可塑性は1化性の個体群では自然選択によって消失してしまうのではないでしょうか。一方で、表現型可塑性に維持コストがなければ、表現型可塑性は中立的な形質となり、個体群中に維持されるかどうかは偶然によって決まることになります。維持される場合には、自然選択が作用しないため突然変異が蓄積することになり、かなり大きな変異が維持されることでしょう。

 私がシャープマメゾウムシで調べた限りでは、1化性の個体群でも表現型可塑性は維持されていました。ただし、変異の大きさに関しては、調べた形質によって、多化性の個体群より大きい場合も、変わらない場合もありました。詳細については、Ishihara (1999) Evolution 53: 1979-1986 と Ishihara and Shimada (1999) Environmental Entomology 28: 195-200 をご覧下さい。実はこのような研究はいまだにわずかにされているだけで、まだ一般論が言える状態ではありません。来年はキアゲハを使ってこのあたりを詰めることができればと思っています。

ちょっと話しが長くなってしまった。

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December 12, 2005

アンコウ鍋が楽しみ

昨日のクライミングで少々腕と首が筋肉痛です。
9時ちょっとに出勤。

まずは生態学会シンポと自由集会のプログラム掲載用原稿が全て届いたので、非会員の講演者がいるかどうかなど簡単にチェックを行う。結果をとりあえずシンポ企画部会の工藤さんと石濱さんに送るとともに、原稿のファイルを石濱さんに送った。それから大会企画委員会関係のメールに目を通す。

そんなことをしているうちに昼食タイム。

昼食後に事務へ行ってみると、なんと「今週の木曜日に組合の忘年会がある」という案内がボックスに入っていた。木曜日は娘を保育園に迎えに行く曜日なのだが、これはかみさんに代わってもらわねば。

それから、しばらく滞っていたホームページの写真の更新を行う。実習風景や研究室行事などの写真を一気に掲載。これで外部からの大学院への受験が増えてくれるだろうか。

生態学会新潟大会実行委員会の紙谷さんから、今週末に行われる実行委員会と大会企画委員会の合同会議の宿泊先および懇親会のご案内メールが送られてきた。部会(シンポジウム企画部会)長はこの会議に出席しなければならない。資料の作成など準備は面倒ではあるが、懇親会はアンコウ鍋とのこと。これは実に楽しみだ。外は雪景色で、新潟のうまい地酒を味わいながら鍋をつつくのは、冬好きには最高の贅沢である。

今週は2回の酒盛り。いつもの癖でおそらく思いっきり飲んでしまうだろう。学生の皆さんごめんなさい。

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December 11, 2005

9年ぶりのクライミング(槙尾山蔵岩)

先週は雨で断念したクライミングですが、今日ついにできました。実に9年ぶりのクライミングです。

蔵岩は槙尾山(大阪府和泉市)の山頂近くにある岩場です。後でわかったことですが、先週我々が見た岩は仏岩とのことです。クライミングのレベルは仏岩の方が上で、こちらにはフリーのルートがいくつかあります。

一緒にいったのはまったくの初心者のマリリンさんです。
蔵岩までは施福寺の駐車場からおよそ50分の登りです。この登りは十分な準備運動になりました。ちなみに自宅からここの駐車場までは車で30分ほどかな。

まずは蔵岩の全体と岩の下部への下降ルートを確認し、下部へ降りた。ボルトやハーケンはしっかり打たれており、一応ルートははっきりわかる。とりあえず中央のルートを登ることにする。ハーネスなどの登攀具を身につけ、まずは私がリードで登ることにする。

kuraiwa1

ビレイヤー(確保者)は初心者のマリリンさん。一応、確保ののやり方を一通り教えるが、かなり不安。ためしに最初の確保点を取ったところでぶら下がってみる。案の定、結構ザイルが出てしまったが、なんとか要領はわかった模様。

下部はとりあえず問題はないが、上部に垂直のやらしいところがある。ここが核心部か。それほど難しくはないと思っても、9年ぶりのリードクライミング、おまけに確保が不安。細かく中間確保を取り、ルートをしっかり見極めながら慎重に登り、なんとかクリア。あとは終了点までは問題なし。終了点にトップロープ確保用の支点を取り、ヌンチャクを回収しながら懸垂下降で下る。

さて、次は初心者のマリリンさん。一応、クライミングの基本を教えて、いざチャレンジ。靴が普通の運動靴なので滑りやすいらしく苦労はするが、なんとか核心部までは到達。ここでしばらく立ち往生。なんとかやや右側にルートを取りクリア。下降は練習の意味もあり、そのままクライムダウン。最初のクライミングとしては上出来か。

次は2回目、私もトップロープ確保で行く。さすがにリードとは精神的に違う。難なくクリア。ロワーダウンでおろしてもらうが、いきなりザイルが出てスリルを味わう。
そしてマリリンさんの2回目、やはり核心部で立ち往生。

kuraiwa2

がんばって何度もトライするが、腕がパンプ状態で体があがらないらしい。かなりの時間がんばったが、断念。ロワーダウンで降りてもらう。
この間に気温がだいぶ下がり、手も足もかじかんできた。2本ずつしか登っていないが、これで終了とする。おまけに雪もぱらついてきた。下山は適当についていた道をコンパスを頼りに下り、駐車場付近に下山。

普段のストレス発散には十分になりました。これで明日からの活力が湧いてきました。クライマーとしても復活。ただし、難しいところを登るのなら、最低でももう4キロぐらいは体重を落とす必要がありそうです。

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December 10, 2005

プログラム原稿の締切

 本日、2度目のアップです。先ほどの記事は昼休みを使って書いたのですが、結構時間を使ってしまいました。ブログはあくまで仕事の合間の息抜きであらねば。

 昨日は生態学会のシンポ・自由集会のプログラム掲載用の原稿の締切でした。昨晩家に帰ってからも確認作業を行いましたが、やはり送ってこない企画者がいました。自由集会で2件です。これは去年の大阪大会よりまだましです。今日はとりあえず受け取ったものに対して受領メールを送り、送ってこなかった2件に催促のメールを出しました。この2件の企画者ともブログあるいは日記を公開していますので、どうだったか覗いてみました。なんと1件はすでに水曜日に送ったとのことでした。私の方でメールを受領した形跡がまったくないので、インターネット上で行方不明になってしまったようです。もう1件はまったくこの件に触れておらず、きっと忙しくて忘れているに違いありません。その後、勘違いということで、こちらは別ルートからファイルが送られてきました。

 生態学会大会は年毎に規模が拡大しています。特に自由集会は多すぎます。今回はなんとか会場に収まりましたが、このような状況が続けば次回からは抽選で選ぶことになるかもしれません。公募シンポも多いです。こちらも会場に収まらなければ採否を行わざるを得なくなるでしょう。とにかく生態学会大会は課題だらけです。おまけに日程などのわがままも多すぎる。こんなわがままが多くてはプログラムは組めません。次回からはわがままを言ったシンポと集会はそれだけで棄却です。こんな時に大会企画委員会などになってしまうと最悪です。ストレスがたまりまくりです。「このところの君の発言は血気に走っている」とある人にいわれましたが、このような理由からです。先日の忘年会ではげしく議論してしまったT先生、申し訳ありませんでした。

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科学者はマニアックで暗い?

 昨日の朝日新聞夕刊に「理科大好きでも科学者イヤ 中3男子56%・女子81%」という記事が載った。おまけに日本の子どもは「科学者はマニアックで暗い」というイメージを描く傾向が強いようだ。これは神戸大の小川賢教授(科学教育)の調査結果だそうだ。

 日本のサイエンスの将来を考えるとひじょうに危惧する事態である。科学者という職業に就いているものとしても無視することはできない。確かに大阪女子大の学生を見ても、学部ではまあ勉強するが、いざ卒業研究で研究室に配属されると、とても真剣に研究というレベルではない。アルバイトはするし、遊びには行くし、俗社会に流されっぱなしである。大学院博士課程まで進学して研究者を目指そうという者はひじょうに少ない。どうやら彼女たちも科学者にはなりたくないと考えざるを得ない。

 この状況は変えねばならない。まずは科学者のイメージを変えねばならない。では、なぜ、「科学者はマニアックで暗い」と日本の子どもは思うようになってしまったのだろうか?

 確かにマニアックな人は多いかもしれない。私なんかは研究材料へのこだわりは特にないが、昆虫生態学者の中にはチョウマニア、甲虫マニアという研究材料マニアな人達もいる。一般常識のない人も多い。特に責任感がない人がいると大変である。そのような人達は一切の職場や学会などの雑用をせずに好きなことをやりまくる。その尻ぬぐいをするのが常識と責任感のある人達である。性格がよく人格もある人達には次々と雑用が回されてくる。そうなると自分の研究はほとんどできなくなってしまう。結果として、科学者の世界では、常識のないマニアックな人達の方が業績を多く出すことになり、目立つことになってしまう。そのような人達がマスコミにでるから、「科学者はマニアックで暗い」と思われるようになってしまうのである。

 これは半分冗談であるが、半分は当たっているように思う。ただし、科学者の中には人格的にも優れた人がいるし、さまざまな学会役員を引き受けながら多くの業績を出している人もいることは確かである。だが、現在の大学や学会のシステムに問題があることも確かである。やはり能力があり人望もある特定の人達に雑用が集中していることは明らかである。私の恩師はあまりに仕事を多く抱え込んだがために脳出血で倒れてしまった。幸い、大事にはいたらなかったからよかったものの、このような状況はなんとかならないだろうか?

 ちょっと脱線してしまったが、「科学者はマニアックで暗い」についてはマスコミのせいもあるだろう。 確かに「トリビアの泉」や「探偵ナイトスクープ」に科学者が出演することがあるが、どうもマニアックに見えるように演出されている感じもある。また、どうも子ども番組で出てくる科学者は、白髪頭で、分厚いメガネをかけ、白衣を着、あやしい実験をしているという場合が多い。もっとかっこよく描いてほしいものである。

 それから小・中の先生の責任も大きいように思う。やはり理科の面白さを伝えられるのは、研究をした経験があってのものである。ところが現在は教育実習の負担が大きいため、卒業研究を中断して実習にいくことになる。そのためしっかり研究をしないまま、研究の面白さをしらないまま教師になってしまうものも少なくはない。教育実習の負担を大きくするだけで教師の質が高くなるとは思えない。むしろ卒業研究に専念させるカリキュラムを模索するべきではないだろうか。

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December 09, 2005

ランキングに参加中

 2つのランキングに参加中です。左側のバナーの「Blogランキング」に2つのランキングページへのリンクを貼っています。このリンクをクリックしていただけると順位が上がります。特に「人気blogランキング」では自然科学のカテゴリーでランキングに参加していますので、こちらの順位がひじょうに気になります。上位常連である九大のY先生の「空飛ぶ教授のエコロジー日記」に早く追いつけるよう、こちらも日々の更新をできるかぎりしていこうと思います。できれば毎日1回クリックしていただけると有り難いのですが、暇なときに「人気blogランキング」をクリックしていただけるだけでも嬉しいです。
 今日は講義のない日なのですが、自分の時間は取れそうにありません。生態学会のシンポ・自由集会のプログラム掲載用の原稿締切の日です。昨晩から、大会企画委員会シンポジウム企画部会の部会長である私のところへ、次々とそれらの原稿が送られてきています。受領メールを送ったりなど、その対応に追われています。3日前にはPopulation Ecologyから、投稿されてきた論文への担当編集委員の依頼もありました。これ以上放置しておくわけにもいきませんので、とにかくレフェリーを今日中に決めて編集事務局に連絡しなければなりません。そのためにはその論文を読んでおかなければならない。おまけに夕方からは府大先端研で会議です。

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December 08, 2005

保全生物学

 昨晩は今日の1限に講義があるにもかかわらず、結構飲んでしまいました。おまけに最後はラーメンでしめてしまいました。これでは中性脂肪値が再び上昇してしまいます。今後は気をつけます。今日の1限の講義科目名は「保全生物学」でした。実は後期は1限が3日続きます。寒くなってくると結構大変です。今日は少々二日酔い気味だったこともあり、歯切れがない講義で反省です。この科目と前期にあった「環境統計学演習」という科目は私には結構しんどい科目です。なぜならば私はこれらの専門ではないからです。おまけに私は最近の保全に関する研究について批判することが多い。生態学会大会では保全の講演が実に多いのですが、ほとんどが科学的一般性とはほど遠い内容で、特定の地域や生物に話題がしぼられた狭い内容のものがほとんどです。いくら保全が重要と言ってもこれでは保全生物学という学問の発展は期待できないように思います。今度の新潟大会でも実にそのような発表の申込が多いです。そのような人間が「保全生物学」を教えているわけですから、しんどいしんどい。なんとか生活史の進化や個体群生態学の内容を入れることで対処しています。ただ、さすがにそれだけでは保全生物学から離れてしまいますので、たまには専門でない保全の話題をしています。今日はα多様性やらβ多様性やらを紹介しましたが、自分が使っていない指標を説明するのは実にしんどかったです。
  午後はあいかわらず生態学会大会企画委員会のレスポンスに追われていました。ちょうど公募シンポと自由集会のプログラム原稿が明日締切ということもあり、それらが次々とメールで送られてきます。その受領返事を出すのも面倒な仕事です。そうそう自由集会にしても公募シンポにしても日程希望のわがままが多すぎます。こんなわがままを聞いているととてもプログラムなど組めません。次の大会からはもう日程希望は受け付けませんのでよろしく。

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December 07, 2005

表現型可塑性

 今日の1限は大仙キャンパスで、「生態学2」の講義を、大阪女子大学最後の学生となる2年生に行いました。前日の府大の学生に比べると女子大の学生の方が反応がまだあります。今日のメインテーマは「表現型可塑性」です。「表現型可塑性」は同一遺伝子型が環境条件の変化に応じて表現型を変える現象のことをいいますが、これを正確に学生に理解させることはなかなか難しいです。いくら説明しても、試験になると遺伝的変異を伴う表現型変異と混同している答案が実に多い。この「表現型可塑性」は、本来の私の研究テーマです。ここ数年は「表現型可塑性」から離れて、「寄主選好性」や「種間相互作用」などの研究に手を出していますが、いまでも最も興味のあるテーマです。個人的な思いこみかもしれませんが、このテーマで一発当てられるアイディアを私は持っています。では、なぜこのテーマで研究ができなかったかというと、このテーマを理解できる学生がこれまでいなかったからです。しかし、来年は大きな希望が持てそうです。外部から院生が1人入ってきます。このテーマの詳細はとりあえずまだ秘密にしておきます。研究材料だけ言っておきます。キアゲハです。
 話しをまた講義に戻します。表現型可塑性の例として、昆虫の休眠、相変異や翅多型、チョウの季節型などを紹介します。これらは時間的に変動する環境への適応と考えられていますので、適応的な表現型可塑性と呼ばれています。ここでもっと具体的な例として、私が院生の時に研究したシャープマメゾウムシの例を毎年話しています。世代間で生活史形質の違いが見られるという現象ですが、これは生活史形質間のエネルギー配分を世代間で変えるというもので、寄主植物であるクララへの適応で理解することができます。詳細については、Ishihara and Shimada (1995) Functional Ecology 9: 618-624をご覧下さい。この論文は結構よく引用されているようです。世代間で生活史形質が変化する現象はイチモンジセセリの卵サイズでも知られています。私としては昆虫一般に広く見られてもよい現象と思うのですが、実はそれほど報告例が多くありません。どうやらまださほど調べられていないようです。このあたりにはまだおもしろそうな研究材料とテーマがごろごろしているかもしれません。宣伝になりますが、2006年3月の生態学会新潟大会では「表現型の可塑性:その適応的意義の探求」という公募シンポが開かれます。ここで私はイチモンジセセリの卵サイズの可塑性について研究している世古智一さん(近畿中国四国農業研究センター)と、昆虫に見られるこのような季節適応としての表現型可塑性について共同発表をする予定です。
 今晩は最初の忘年会です。専攻の忘年会です。一応、表向きは全体会議および懇親会となっていますが、事実上は忘年会でしょう。明日も1限に講義がありますので、今晩は飲むのは少し控えめにしようと思います。

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December 06, 2005

種と種分化

 進化は個体群(集団)が単位、自然選択は個体に作用する。つまり「種」という単位には生物学的な意味がない。おまけに「種に」は決まった定義はなく、分類学者が自分勝手に判断しているだけ。今日の1限に中百舌鳥キャンパスで行われた「生物学2」の講義では、「種と」いうものはどういうものかを説明をし、種分化の説明もした。前回は「種族繁栄論」が誤りであることを、ライオンの子殺しを例に説明した。おそらく一般の世の中では未だに生物には種族維持の本能があり、人間のような同種殺しはしないと考えられている。生物の高校教師にもそう信じている人はけっして少なくない。そのような生物教育を受けて洗脳されている受講生のうち、果たしてどれだけがきちんと理解しただろうか。学期末試験の結果でそれは明らかになるだろうが、ボーッとした学生の顔を見ると少々不安である。
 大仙キャンパス(旧 大阪女子大学)に戻ってきてからは、生態学会大会企画委員会関係のメールにレスポンスした。これだけでほとんどの時間が奪われる。やはり大会企画委員会は増員すべきだ。学会の役員などはボランティアでするものであるが、この負担の大きさは問題である。難波委員長にはそれに賛同していただいた。午後は今年最後のセミナーを私が担当した。発表内容は最近の忙しさで手抜きとなってしまい、先月末にあった動物行動学会の参加報告を行った。学会では夜の部(飲み会)はがんばった(笑)のだが、肝心の講演内容は結構忘れていた。これはむしろ一緒に参加したマリリンさんにでも報告してもらうべきだったか。

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December 05, 2005

大阪の天気は悪天

 昨日は学生2名と一緒に槙尾山に9年ぶりのロッククライミングに行く予定でした。ところが朝から天気は雨で、おまけに岩場は自衛隊と警察の合同訓練で占拠されており、入り込める余地もありませんでした。まあ、今後のための下見にはなりましたが、岩の難しさは登ってみないとわかりませんが、見た目は本格的なものでした。ただ混雑すると順番待ちで結構待たされるかもしれません。結局、そのまま我が家へ帰り、屋内でロープの結び方などを学生に教えました。ロープワークは野外調査でも役立つ技術です。結局、昼食がそのまま飲み会となり、夜まで飲み続けてしまいました。おかげで今日は少々調子が悪いです。おまけにだいぶ冷え込んでおり、風も強く今にも雪が降りそうです。ひょっとしたら風邪でも引いてしまったかもしれません。明日は中百舌鳥キャンパスで「生物学2」の講義です。それぐらいはなんとか終わらせなければというところです。

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December 02, 2005

今年最後のフィールド

 大阪に来てからの7年間、毎年、和歌山県高野口町を流れる紀ノ川のヤナギ河畔林で、ヤナギと植食性昆虫の調査をしています。この7年間でわかったことは、河川の氾濫の有無がヤナギを介して植食性昆虫群集の季節消長に影響を及ぼしていることです。今年の調査は先週にすでに終わっていますが、今日の午前中はマークしたひもをはずすなど後片付けを行ってきました。これで4月までは紀ノ川ともお別れです。ここの調査地の近くには「やっちょん広場」という野菜・果物などの直売所があり、スーパーなどよりもだいぶ安い価格で新鮮なものが購入できます。ちょっと行けば温泉もありますし、実にいいところです。
 大学に戻ってからは、生態学会関係の雑用をこなし、revisedの論文を再投稿しました。久しぶりの論文アクセプトを期待したいところです。最近はどのジャーナルも電子投稿になり、受理までの時間は短くなりましたが、英文まで訂正してくれることはなくなりました。「英文が悪いからネイティブスピーカーに見てもらえ」の一言です。

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December 01, 2005

これまでの経過

 高脂血症と萎縮性慢性胃炎がどうなったかということですが、よくなっています。特に中性脂肪値は基準値の10倍以上もあったのが、今は基準値を少し上まわる程度です。よく薬が効きます。胃炎の方はお酒はあいかわらず飲み続けていますが、まあ以前ほど痛くはありません。ただ、先週末は行動学会で飲み続けていたためか、今週前半はあまり調子が良くありませんでした。
 昨日・今日と論文をrevisedしていました。明日には再投稿できそうです。うまくいけば久しぶりにアクセプトです。論文を書けるデータはたまっているのですが、書く時間をどう確保するかが課題です。特にこれから3月まで様々な雑用が続きます。これを考えるだけで憂鬱です。

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